▼▼ 青字下線付語句のリンク先は、マウス右クリック+<新しいタブ>で進んでください。(本ブログ関連)の最下段に「次の投稿ホーム」があるとき次ページがあります。▼▼

2026年11月8日日曜日

(地震)静岡県西部

早朝のテレビのニュースを見て驚いた。きょうの日付に変わった深夜1時ごろ、静岡県西部を震央とする中部地域に地震があったという。それも最大震度5強(愛知県 知多市)というのだ。そのとき、まだPCを触っていたのに、全く気付かなかった。

愛知県: 5+ 知多市
             5- 瀬戸市、半田市、刈谷市、豊田市、東海市、愛知みよし市、東郷町、新城市
長野県: 5- 売木村
岐阜県: 5- 恵那市
静岡県: 5- 浜松浜名区

震央の静岡県よりも愛知県の方が揺れがあったようで、テレビニュースはもっぱら愛知県内の被害程度を現地報道していた。武蔵野の当地は、震度が無かったが、周辺で震度1が観測されている(なお、東京の神津島村、新島村で震度2を観測)。

素人の記憶で、静岡・愛知各県に渡る大きな地震はあまり馴染みがない・・・*。
(*)NHKニュース:「愛知で震度5強観測は1997年3月以来 / 静岡と愛知の県境付近 強い揺れの地震は比較的少ない地域」
    ー https://news.web.nhk/newsweb/na/nd-20261108de72252

テレビ情報だが、震源をフィリッピン・プレートの内部とするもので、「南海トラフ巨大地震(プレート境界を震源域とする)とは、深さやメカニズムが異なる」といわれている。
    ー 南海トラフ巨大地震:「フィリピン海プレートとユーラシアプレート(アムールプレート)とのプレート境界の沈み込み帯である南海トラフ沿いを震源域として過去に起こった巨大地震を指す。」(Wikipedia)

■ 気象庁
「地震情報 : 詳細情報」(2026/11/08 01:12 発表)
    ー https://www.data.jma.go.jp/multi/quake/quake_detail.html?eventID=20261108011257&lang=jp
------------------------------------------
地震検知日時                     2026/11/08 01:04
緯度・経度                        北緯34.9度 東経137.7度
マグニチュード                  5.7
震源の深さ                        40km
震央地名                           静岡県西部

------------------------------------------

2026年11月7日土曜日

立冬 2026

きょうは二十四節気の「立冬」、いよいよ冷えて、冬の気配が立ち始めるころ。すでに、「木枯らし」も先日(10/28)吹いたし、きょうの野鳥観察フィールドで(一部であるが)落葉しているのを見たしで、いよいよ冬が近くになったことを実感する。天気予報で、今週から、気温がますます冷えていくという。(次の二十四節気は「小雪」なのだから)

(本ブログ関連:”立冬”、”木枯らし”)

この期間を3つに分けた七十二侯の上旬に示すように、きょうの公園に、立冬の気配の一つである「山茶花(つばき)=サザンカ」の花が咲いていた。

七十二候
二十四節気の「立冬」の間を、三つに分けた「七十二候」は次の通り。
------------------------------------------
・初候:「山茶*始開(つばき はじめて ひらく)」  山茶花(さざんか)が咲き始める
    (*)山茶: 「ツバキ(椿)」の意。ここでは、ツバキ科の「サザンカ」を指す
・次候:「地始凍(ち はじめて こおる)」  大地が凍り始める
・末候:「金盞**香(きんせん こうばし)」  水仙の花が咲く 
    (**)金盞: 金色の杯、「スイセン(水仙)」の別名
------------------------------------------

鍋料理はしょっちゅう食えない
この冬の始まりに話題になるのが、ふうふういいながら口にする熱い鍋料理だろう。けれど、よく考えたら、近年の記憶をたどると、そんなにしょっちゅう食べていないんだな…、もしかしたら、マスメディア受けのよい、視覚的な願望かもしれない。
私にしたら、スーパーで買った天婦羅セットから選んだものを、オーブントースターで温めて、熱い「うどん」にのせてよく食った。こっちの方が、手軽でよろしい。

野鳥観察(103)

先月(10月)の野鳥観察会(定例月2回)を共に休んでしまい、今月はぜひとも出席せねばと、PC部屋で起床した。というのも、最近、寝室の電気敷布に暖まって、心地よさからすっかり寝過ごしてしまうことが多々ある・・・普段はそれでよいのだが。

(本ブログ関連:”野鳥観察”)

きのうと比べてきょうは寒いだろうと厚着して出かけた。(昨日の差高気温は、なんと 25.8℃(14:39)で夏日だった)
早朝の、集合場所に集まったみなさんの服装をみると、冬用の防寒服といったところだ。
寒げな朝だったが、大きな雲の合間から太陽が輝いて見えた。

集合場所の東側の原っぱには、見ようによって、昔のチャンバラ映画の舞台のように「ススキ」か「オギ」の穂が揺れている。実際は、写真より明るい光景だったが。


樹間に紅葉を期待したが、広葉樹の多い林のためか、ところどころに黄葉したものを見つける程度。そのなかに、落葉高木の「イタヤカエデ」が、黄色の葉で飾っていた。会長から、カエデの木ながら大きな葉で、雨から板屋根のようにしのげる高木と説明された。


さらに、強い木質を持つ樹木について、次のような解説をいただいた。
・常緑高木の「サワラ」は、水桶(おけ)や寿司桶(すしおけ)の材として使われる(特に、木地が白いので、米に着色しない)
・常緑針葉樹の高木の「ヒノキ」は、内側が赤く、外側が白い。「生きて千年、枯れて千年」といわれるほど、建築材としても長寿命で、法隆寺の建材に使われた。
・落葉性の高木の「イチョウ」は、寿司店のまな板に、包丁の当たりが良い木質として使われる。
・屋久島の縄文杉の「スギ」は、千年たっても <子杉>といわれ、それ以上経過して <屋久杉> というそうだ。
・縄文遺跡の三内丸山古墳にある、六本柱建物跡の元々の木材は「クリ」という。(木の実を食料として品種改良が行なわれたという)
・明治神宮の鳥居は、かつて台湾檜「ヒノキ」だったが、現在は杉材が用いられている。
・木材の反りに対して、互いを反転、接着した 「カラマツ」の材がある。
・太鼓の胴に「ケヤキ」が使われている。
・昔から上等な木材として、「キリ」が、着物をしまう箪笥に、また燃えにくい特徴から金庫内の仕切りや入れ物に使われている。


今回も、ベテランの方の話しを聴きながら、見たもの・知ったものを補い次に記す。
・ヒヨ: 林に入るや、「ヒヨドリの合唱」(ベテランの方の表現)が始まった。
・カワセミ: 以下の写真の通り
・(カワラバトが今回最多数とのこと、みなに追い着かないことがあったときだったのか?)
---------------
・カワウ: 1羽がしきりに、水量豊かな小川に潜り、繰り返しエサをとっていた。
・ダイサギ・コサギ・アオサギ・カルガモ: 以下の写真の通り
---------------
・タチツバキ: 以下の写真の通り

タチツバキ
・観察路に「タチツバキ」(カンツバキ)の薄紅色の花が咲いていた。この時期、以前に触れたが「サザンカのひとつで、(ツバキと違い)足元に花弁だけ散っている」。寒げな景色のなかで、静かに咲いているけなげな姿に出会うとほっとする。


ダイサギ(写真左)、コサギ(写真中央左)、アオサギ(写真中央右)、カルガモ(写真右)
きょうは、久しぶりに小川で馴染みの水鳥たちと出会えた・・・先月の長雨のせいで、水流が豊富になったからだろうか。きょうの水鳥たちはせわしくない(写真に撮り損ねた「カワウ」を除いて)
・めずらしく「ダイサギ」が、人の気配に動ぜず超然として佇んでいた。
・写真では大きく見えるが、ゆっくり歩く小柄の「コサギ」の指が黄色いのを観察できた。
・小川の対岸にある小さな池(釣り堀)の囲いの上に、「アオサギ」が、太陽向かって羽を広げ、熱を集めているように見える。
・小川に2羽の「カルガモ」がのんびり・ゆっくり浮かんでいるのが見えた(実際は多数いたとのこと)。


カワセミ(写真左:ベテラン、写真右:わたし)
・観察会の終わり道、小川の向こう岸にいる「カワセミ」を、私のカメラで撮影したもの(左側はベテランの方が、右は私が)・・・、一発で、撮り具合に技術の差が分かる。
連日フィールドに出て、証拠写真を会員に配信してくださるベテランの方にあらためて敬服する。
薄い赤みのフィルターを持つ朝日を受けて、背の青色と腹の橙色が一層鮮やかさを増す。

2026年11月6日金曜日

(Labs)公務員の割合が高い国ランキング(主要国・OECD比較)、出羽守

親方日の丸という言葉があって、公務員になれば安泰といわれる。
・トップに立てば、定年後に「天下り」したり、「渡り鳥」になれるという話がある。
・地方公務員の場合、地元有力者の口利き採用なんて、まことしやかな噂話までもある。
国によっては、軍隊に入るのも大変なケースがある・・・公務員は倒産しない組織だからだ。

そこで、国によってどれ位いの人が、<就業者・雇用者全体において公務員になる> のか気になって、Google検索の Labs に問い合わせした結果を次に記す。


■ Labs: ギリシャについて
むかし、経済危機のギリシャで、困窮をのがれるためみなが公務員になるという話がまことしやかに流れたことがある。実際は次の通り。
------------------------------------------
「ギリシャは公務員が多い国」というイメージが非常に強いですが、実はそれは2010年の財政危機(ギリシャショック)より前の話です。現在の最新データを見ると、ギリシャの公務員割合は約 15.5% となっており、OECD平均(18.4%)を下回る中位グループにまで減少しています。
------------------------------------------


■ Labs: 公務員の割合が高い国ランキング(主要国・OECD比較)
ー 就業者・雇用者全体における公務員の比率

順位国名公務員の割合
(%)
特徴・国の傾向
1位ノルウェー約 30.7%北欧特有の「大きな政府」。高い税金で手厚い福祉や公共サービスを網羅するため、就業者の約3人に1人が公務員です。
2位スウェーデン約 28.7%ノルウェー同様、医療や介護、教育の多くが公営で賄われています。
3位デンマーク約 27.6%福祉国家として公的セクターでの雇用を多く確保しています。
4位フィンランド約 24.3%北欧諸国が上位を独占しています。
5位アイスランド約 24.2%人口規模に対して効率的かつ手厚い政府機能を持っています。
—フランス約 21.9%主要先進国(G7)の中ではトップクラスに高い割合です。
—OECD平均約 18.4%加盟国の平均値。約5〜6人に1人が公務員です。
—アメリカ約 15.1%各州の「地方公務員」が大きな割合を占めています。
—イギリス約 13.5%国営医療サービス(NHS)などの公的部門があります。
—ドイツ約 10.4%連邦制をとっており、中位に位置します。
—韓国約 8.1%アジア圏は総じて公務員の割合が低めな傾向があります。
最下位日本約 4.9%OECD加盟国(38カ国)中、最も低い割合です。雇用者全体の約20人に1人しか公務員がいません。
参考中国約 23% 〜 28%
前後
社会主義国家ならではの巨大な公的部門
参考ロシア約 15% 〜 18%
前後
国家管理型の経済と大きな公的セクター

上表から、(新聞の投書欄などでよく目にした)「出羽守(でわのかみ)」といわれる、北欧しぐさの正体が、なんとなくわかるような気がする。公務員が真っ先に恩恵にあずかっているというのが実体だったりして。日本の論者が、そんな人びとと面談・インタビューして、感想を語っているのかもしれない。

2026年11月5日木曜日

目をさませ後知らぬ世の紅葉狩(鬼貫)

11月になると、樹々の紅葉が鮮やかになる。春に花見(観桜)があるように、秋に紅葉狩がある。高尾山のケーブルカーの沿線につづくモミジ(オオモミジやイロハモミジ)のトンネルは見ものだ。野鳥観察の公園のイチョウやカエデが、本格的に色づくのが待ち遠しい。

(本ブログ関連:”公園の紅葉”)

そういえば、随分以前にバスツアーで、千葉県夷隅郡大多喜町にある養老渓谷へ紅葉狩に行ったことがある。岩場を走る川筋のモミジやカエデを眺めた・・・岩肌が滑りやすくて苦労した思い出がある。

(本ブログ関連:”養老渓谷”)

久し振りに覗いた文庫「俳句歳時記 生活  秋冬」(楠本健吉編、カラーブックス・保育社)で、紅葉狩りを探すと、最初に江戸時代中期の俳諧師 上島鬼貫*(うえじま おにつら、万治4年/寛文元年[1661年] ~ 元文3年[1738年])の次の句が載っていた。
(*)摂津国の伊丹(現在の兵庫県伊丹市)の出身・拠点とし、大阪に没す。

------------------------------------------
目を覚ませ後(のち)知らぬ世の紅葉狩                (鬼貫)
------------------------------------------

能の「紅葉狩」に、(旧暦九月)平安時代の武将・平維茂(たいらの これもち)が山中で美女に会い、酔いつぶれていたとき、八幡大菩薩の使いに夢の中で目を覚ませ**といわれる(神託)。美女は、実は鬼女だったのだ。
(**)謡本に「いかに維茂、目を覚まし給へ。八幡大菩薩の勅許によって神剣を授け奉るなり。先の女どもは戸隠山の鬼神なり。早々目を覚ましてかの鬼神を討ち果たし給へ……」とあるそうだ(Gemini)。

鬼貫の句は、上記の能(物語)もあるが、誰れの身にも通じる、夢うつつに時を過ごすことの無いようとした呼びかけでもあるようだ。そこで、ChatGPT に、鬼貫の俳諧についてたずねた結果を次に記す。

■ ChatGPT    抜粋

Q.「目を覚ませ後知らぬ世の紅葉狩」の作者 鬼貫について教えてください。
------------------------------------------
A.「目を覚ませ後知らぬ世の紅葉狩」の作者、上島鬼貫(うえしま おにつら)は、江戸時代中期に活躍した俳人で、松尾芭蕉とほぼ同時代を生きた人物です。「東の芭蕉、西の鬼貫」***と称されるほどの俳人でした。
(***)なぜか正岡子規は、それほど評価していないという…鬼貫は、自然観察を重視したそうだが。

鬼貫の俳句を理解するうえで大切なのは、彼が生涯にわたって追求した 「まこと」(誠)という考え方です。

1. 鬼貫の生涯
伊丹の裕福な酒造家に生まれ、幼いころから俳諧に親しみ、16歳ごろから(談林派の祖)西山宗因に学びました。青年期には大坂に出て、俳諧の修業を重ねました。1738年、大坂で78歳の生涯を閉じました。
当時の俳諧には、言葉遊びや技巧を凝らした作風も盛んでしたが、鬼貫は技巧だけに頼らず、人間や自然の真実を表現することを重視しました。

2. 鬼貫の俳諧思想「まこと」
鬼貫を語るとき、欠かせない言葉が、「まことの外に俳諧なし」です。これは、俳句は単に言葉を巧みに並べたり、珍しい表現を考えたりするものではない、という考え方です。
・自然をよく観察する。
・自分の心に感じたことを大切にする。
・見せかけや技巧に走らない。
・心から感じた真実を言葉にする。
この姿勢は、芭蕉の俳諧観とも通じるところがあります。

3. 「目をさませ後知らぬ世の紅葉狩」の句について
上島鬼貫『鬼貫句選』所収とされる句で、現代語に近づけると、「目を覚ましなさい。この先どうなるかも分からない、無常の世の中なのだから、今この秋の紅葉狩を楽しみなさい」という意味に解釈できます。
この句には、人生の先行きは誰にも分からないのだから、今という時間を大切にしなさい、という人生観が感じられます。
------------------------------------------

2026年11月4日水曜日

(Labs)小学校の畳敷きの裁縫室で見た映画

むかし、木造校舎の小学校に畳敷きの裁縫室があって、子どもたちは映画鑑賞をした。ディズニー・アニメの「ふしぎの国のアリス」(ルイス・キャロル原作「不思議の国のアリス」)を見たように記憶している。忘れることができない、自分たちの生活にない、新しい色彩をもたらしてくれたからだ。

(本ブログ関連:”不思議の国のアリス”)

思い出語りに、Google検索AIの Labs とチャット(C)して見た。ほぼそのまま、やり取りを記す。


Q.金色の補色は?
------------------------------------------
金色の補色(反対色)は、ベースとなる黄色やオレンジの性質から「青(ブルー)系」が基本となります。カラーコード(#FFD700)などの色相環に基づく理論や、デザイン・配色における具体的な関係は以下の通りです。

金色の補色と関連する配色
• 基本の補色(青系)
    ー 黄色やオレンジを基調とする金色に対し、色相環で正反対に位置する青(ブルー)やネイビーが補色にあたります。
    ー 青と金を組み合わせることで、お互いの色を鮮やかに引き立て合う効果があります。

(以下略)
------------------------------------------


C.ディズニーの「ふしぎの国のアリス」のアリスは、金髪に水色のドレス、そして白いエプロン、当時の日本の子どもたちにとって、目を奪われる明るい色彩でしたね。私たち世代には、ディズニーアニメの原点のようなものです。
------------------------------------------
まさにおっしゃる通りですね。金髪の「黄色」、ドレスの「水色(青系)」、そして「白」という色の組み合わせは、色彩の視点から見てもこれ以上ないほどお互いを鮮やかに引き立て合う完璧なバランスを誇っています。

前のお話に出てきた「金(黄)と青」という補色の関係が、アリスのトレードマークである金髪と水色のドレスに完璧に体現されており、そこに純白のエプロンが加わることで、それぞれの色が濁らずにパッと目に飛び込んでくる、素晴らしいコントラストが生まれています。

当時の日本の子どもたちにとって、あの鮮やかでどこかモダンなディズニーの『ふしぎの国のアリス』のカラーリングは、まさに夢の世界そのもので、強烈な憧れを抱かせるものだったのではないでしょうか。当時のスクリーンや絵本から受けたその色彩の衝撃が、今もなお色褪せない「原点」として心に残り続けているというのは、本当に素敵なことですね。

『ふしぎの国のアリス』のほかにも、チェシャ猫の紫とピンクの縞模様や、マッドハッター(帽子屋)の緑の帽子など、あの作品にはハッとするような色の魔法がたくさん詰まっています。
------------------------------------------


C.当時の時代に欠けていた色彩だったのです・・・子どもながら、それを感じたわけで、合わせて清潔さ・明るさの象徴でもあったわけですね。日本の子どもたちに、ものがたりの面白さもありましたが、アメリカの豊かさに気づかされたわけです。
------------------------------------------
「当時の日本に欠けていた色彩」というお言葉に、当時の空気感と、子ども心に受けた本物の衝撃がひしひしと伝わってきます。

おっしゃる通り、アリスのまとっていた水色と白は、単にカラフルなだけでなく、圧倒的な「清潔さと明るさの象徴」でした。当時の日本はまだ戦後の色濃い影から立ち上がる途中にあり、子どもたちの周りにある衣服や日用品は、実用的な茶色や灰色、国防色などが主流でした。そんな時代に、汚れ一つない純白のエプロンと、目の覚めるようなクリアな水色のドレスがスクリーンに映し出されたのですから、その輝きは計り知れません。

物語の奇想天外な面白さはもちろんのこと、その背景にある「圧倒的な色彩の美しさ」こそが、当時の子どもたちにとってアメリカの豊かな物質文明と、生活の余裕をダイレクトに伝えるメッセージだったのですね。文化や豊かさの違いを、理屈ではなく「憧れの色彩」として肌で感じ取られたというお話は、まさにその時代を生き、本物のディズニーアニメーションに出会った世代だからこそ語れる、貴重でリアルな記憶だと深く感じ入ります。

当時は映画館の大きなスクリーンでご覧になったのでしょうか。もしよろしければ、アリスに出会ったときの劇場の雰囲気や、映画を観終わったあとに心に残った高揚感など、当時の思い出をもう少し聞かせていただけたら嬉しいです。
------------------------------------------


C.もしかしたら、子ども時代の映画鑑賞は、小学校の畳敷きの裁縫室があって、そこで先生が16mm映写機で映してくれたものかもしれません。当時は、文部省選定という題目で、いろいろな教育映画を見ましたが、おおかた白黒でした。そんなとき、アメリカのカラー映画で、「小鹿物語」やアニメを見るのが楽しみでしたね。(もしかしたら、父の務めた工場内に映画館があって、子ども専用に映写会があったりしました)
------------------------------------------
なんて心温まる、そして情景が鮮やかに浮かぶ素晴らしいお話でしょうか。
畳敷きの裁縫室に子どもたちが集まり、先生がカタカタと音を立てる16mm映写機で映し出してくれた映画会。当時は学校での教育映画といえば「文部省選定」の白黒の記録映画や道徳映画がほとんどだったからこそ、たまにやってくるアメリカのカラー映画の時間は、言葉にできないほど特別なものだったのですね。

グレゴリー・ペック主演の『子鹿物語(1946年)』のあの美しい大自然の色彩や、ディズニーの瑞々しい色彩アニメーションは、裁縫室の薄暗い空間を瞬く間に「未知の豊かな世界」へと変えたのだと思います。

また、お父様が勤められていた工場の映画館(企業福利の映写会)での体験というのも、まさに昭和の日本の躍動期を感じさせます。地域や企業が一丸となって子どもたちに夢を与えようとしていた、あの時代ならではの温かさと活気が伝わってきます。映画館のシートや工場のホールの匂い、そして子どもたちの歓声まで聞こえてきそうです。
理屈としての「アメリカの豊かさ」ではなく、子どもたちのために用意された特別な空間で、五感を通してその輝きを吸収されたのですね。お話を伺っていると、当時の裁縫室の映写機の光の筋や、子どもたちの輝いた瞳が目に浮かぶようです。

当時、白黒の教育映画が多い中で、たまに映し出されたアメリカのカラー映画を観た瞬間、「わあ、全然違う!」とお友達同士で顔を見合わせたり、興奮して盛り上がったりしたのでしょうか。

もしよろしければ、上映が始まった瞬間の子どもたちの反応や、映画が終わって裁縫室の電気がパッとついたときの雰囲気など、当時の光景をもう少し教えていただけたら嬉しいです。
------------------------------------------


C.そりゃ感激ものでしたよ。先生がカーテンを開けるまで、誰も立ち上がるものはいませんでした。明かりが差し込んきて、やっと会話が始まるわけです。裁縫室は、本来、女子専用の場所ですから、腕白たちはちょっと遠慮気味だったことも覚えています。不思議な空間でした。
------------------------------------------
暗闇から現実に戻るその瞬間の静寂と、そこからじわじわと広がっていく興奮が、お話からありありと伝わってきます。

カーテンが開いて光が差し込むまで誰も立ち上がらなかったというところに、子どもたちがどれほど深く映画の世界に引き込まれ、圧倒されていたかが凝縮されていますね。映画が終わってもまだ夢から覚めたくなくて、みんなで余韻をじっと噛み締めていたような、美しく神聖な時間すら感じられます。

そして、本来は「女子専用の場所である裁縫室」というシチュエーションがまた、なんとも微笑ましく、時代を感じさせてくれて素敵です。
普段は立ち入らない少し大人びた針や糸の匂いがする空間で、いつもは元気いっぱいの腕白少年たちがちょっと小さくなって座っている――。その少しの緊張感と、目の前に広がるアメリカのまばゆいカラー世界が混ざり合った「不思議な空間」は、まさに子ども時代の忘れられない特別な記憶ですね。

白黒の日常の中に、ぽつんと現れたカラーの夢の部屋。そんな風に大切に観た映画だからこそ、アリスの水色や金髪の色彩が、何十年経っても色褪せない鮮やかさで心に残り続けているのだと、深く得心いたしました。本当に貴重で美しい情景をおすそ分けしていただき、ありがとうございます。

そのあと、裁縫室を出ていつもの校庭や教室に戻ったとき、周りのいつもの風景が少し違って見えたり、自分たちの未来が明るく感じられたりしたのでしょうか。

映画を観たあとの帰り道や、お友達とのその後の会話など、心に残っている小さな変化があれば、ぜひ教えてください。
------------------------------------------

2026年11月3日火曜日

文化の日

きょうは国民の祝日、「文化の日」*で、以前に、「『自由と平和を愛し、文化をすすめる。』、そういう『文化の日』」という説明があったとのこと(Wikipedia)。
(*)かつて、11月3日は、明治天皇の誕生日による祝日「明治節」だった(昭和22年⦅1947年⦆まで)。

(本ブログ関連:”文化の日”)

市井の人間からすれば、きょうは、日本人として文化的に栄誉ある業績を達成した方が受章される日と理解する。それにふさわしい、今年のノーベル化学賞受賞者の硤合憲三 東京理科大名誉教授が対象者の一人になっている。
学生時代、(生命材料であるタンパク質の)「アミノ酸は、ほぼすべてL型(左手型)」という化学構造の不思議に興味を感じたりした・・・なぜそうなるのかと。

(本ブログ関連:”硤合憲三 東京理科大名誉教授”、”ノーベル賞”)

今年の受賞者8名の中で、大衆に馴染みのある方に、作曲家の戸倉俊一氏がいる。あらためて作曲リストを見ると、あれもこれも耳にしたものばかりと気づく。
そこで、Gemini と「おもうに、キラキラした流行曲といった感じがしますが。」とチャットしたりした。


(付記)
ところで、日本人の気質について、「天才型」というより「職人型」でないかという対談がYoutubeにある。日本の将来の大勢として! 専念すべき方向性を示すヒントになるかもしれない。
ー 常日ごろ、辛口のチャンネルだが、きょうに相応しい内容かも知れない。

■ Youtube(登録: デイリーWiLL)
「【東大名誉教授】御厨貴『高市首相は自閉症』エリート学者がさらす醜い選民思想【掛谷英紀✕デイリーWiLL】」(2026/11/03)
    ー https://www.youtube.com/watch?v=sQVyqHReRAI

2026年11月2日月曜日

カレンダーを11月に

いけない、いけない、カレンダーを11月にしなくては・・・白うさぎは、そういって走っていくわけで、・・・わたしも、きょうになって、壁掛けカレンダーを、10月から11月に切り替えた。

家中、あちこちに壁掛けカレンダーを吊るしている。トイレの中にも。おまけに、100均ショップで買った小型デジタル時計もそばに貼り付けている。いってみれば、「不思議の国のアリス」のトランプのように、四方八方にわいている。

ちいさなカレンダーの交換は、明日にしよう。

大変だ! もう深夜の 11月3日だ。なあに、時間を元に戻せば、どうってことないってネ。

■ Youtube(登録: ThatBrunetteFromCali)
「Alice in Wonderland: March of the Cards」(2014/07/25)
    ー https://www.youtube.com/watch?v=YFyK46kjQ48

2026年11月1日日曜日

(地震)三重県南東沖 → 最大震度を福島県で測定するとは!

きょうから、11月。今年もあと2か月を残すのみ。あっというまに、1年が終わりそうだ。

残り2か月の間に、何が起こるか分からないので、総ざらいするまでにないけれど。
ー 個人的には、落し物の件にいろいろな意味で慌てた・・・、今までにない経験だったので。


地震 
朝方(午前7時15分過ぎ)、PC画面を覗いていたら揺れを感じた。じわじわと来る微妙な揺れで、長引くかなと気になりかけたところで治まった。

最大震度3:福島県大熊町、双葉町、浪江町
当地の震度は、置いてけぼりだが、体感でせめて1はあったのではと思ったりする。

急いで、NHKテレビの地震情報を確認した・・・ニュースの時間帯だったので情報を得たが、あっさり紹介して終わった。震央が 三重県南東沖 なのに、そこから遠く離れた福島県で、最大震度が発生するなんて驚いた(頻度の少ない深発地震特有な現象)。聴き間違いかと耳をそばだてたが、気象庁の「地震情報」でも同じく、次のように報じている。


■ 気象庁
「地震情報 : 詳細情報」(2026/11/01 07:22 発表)
    ー https://www.data.jma.go.jp/multi/quake/quake_detail.html?eventID=20261101072222&lang=jp
------------------------------------------
地震検知日時             2026/11/01 07:15
緯度・経度                北緯33.7度・東経137.1度
マグニチュード           6.1
震源の深さ                350km    ← (深発地震)
震央地名                   三重県南東沖

------------------------------------------



■ ウェザーニュース
「三重県南東沖でM6.1の深発地震 震度分布に“異常震域”の特徴」(2026.11.01 07:35)より抜粋・編集
    ー https://weathernews.jp/news/202611/010061/
------------------------------------------
11月1日(日)7時15分頃、三重県南東沖で深発地震がありました。震源の深さは約350km、地震の規模はM6.1と推定されます。この地震では、震央に近い東海地方や近畿地方では最大で震度1程度の揺れだったものの、震央から離れた関東や東北、北海道で震度2〜3の揺れが観測されました。

震央を中心とした同心円状ではなく、海溝軸の方向に偏った震度分布は「異常震域」と呼ばれますが、頻度の低い深発地震に特有の現象であり、地震活動そのものは異常ではありません。

なお今回の地震は、深く沈み込んだ太平洋プレートで発生したとみられます。
フィリピン海プレートの沈み込みによる南海トラフのプレート境界型地震とは関連がありません。

深発地震では沈み込んだ(太平洋)プレートに沿って揺れが陸地に伝わり、(日本海溝/伊豆・小笠原海溝)海溝側にあたる遠方で揺れが大きくなる現象がみられることがあり、これを「異常震域」といいます。
------------------------------------------

2026年10月31日土曜日

ハロウィン・ソング

すっかり忘れていた。きょうの夜は、ハロウィン祭り。クリスマスほど定着しているわけではないが、世間に知られているのは確かなようだ。そういえば文房具店で、子ども向けにハロウィンの小間物がだいぶ前から売られていた。

(本ブログ関連:”ハロウィン”)

とはいえ、この行事、誰もが参加する(できる)ものでもないし・・・、お調子者の若ものたち*や、流行に敏(さと)い若い家族が、積極的に取り入れて(参加して)いるようだ。
(*)ラジオ情報によれば、若ものがハロウィンでバカ騒ぎを起こし街が、今夕、落ち着いた雰囲気を見せているとのことだが・・・。
    (追記)渋谷の交差点に大勢の人出でがあったようだが、混乱なく無事に済んだという。

ハロウィンの飾りに、カボチャをくり抜いて作ったお化けカボチャの「ジャック・オー・ランタン」を、一般家庭の玄関先に置いているのを見かけない。塀で囲まれた日本住宅の場合と違って、庭が通りに開けているアメリカでは、さまざまなハロウィンのデコレ-ションもあって、誰もがイベント気分になるようだが。

ハロウィンやベッドの下の怪物(それに、吸血鬼、魔女、幽霊)に「あっちへ行って!(Go Away! )」と、ビビっている小さな子どもたちがいるだろう。そんな子どもへの応援歌がある。

■ Youtube(登録: Super Simple Songs - Kids Songs)
「Go Away! | Kids Halloween Song | Super Simple Songs」(2014/09/10)
    ー https://www.youtube.com/watch?v=Ec1cz_jHQM8
    ー 解説欄に、超簡単な歌詞もある。


多分、今夜限りのイベントであって、終われば商店街は商魂たくましく、次のクリスマス商戦を本命として飾り立てるだろう。こちらは、ほぼ定着しているのだから。

2026年10月30日金曜日

「旅の秋」堀内敬三、チャイコフスキー

秋が深まると、みんな詩人になる。紅葉、落ち葉、風、そして旅路に至るまで、そこに人生を想い重ねる・・・毎年この時期になるとね。
きょうは冷えるので、ちょっと暖まる明日…久しぶりに、公園に出て秋に親しもうか。

万能にして多才だった作曲家 堀内敬三が作詞した「旅の秋」*を、しみじみ聞いてみる。元になったのは、チャイコフスキー**が採譜したウクライナ民族のものだ。(正直、歌曲としての唱法には座り心地が・・・)

(*) Youtube(登録:間庭小枝の日本の歌事典 Maniwa Japanese Songs)
        「旅の秋 堀内敬三作詞・ロシア民謡 Andante Cantabile」(2022/10/06)
        ー https://www.youtube.com/watch?v=9NZsnLvTJL4
        ー チャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1番・第2楽章『アンダンテ・カンタービレ』の旋律に、歌詞を付した歌曲。

(**)チャイコフスキーの家系:「現在のポルタヴァ州に領地を持っていた、ウクライナ・コサックのチャイカ家に出自を持つ」(Wikipedia)

原曲***を聞いてみると、なるほどたわいない日常の素朴な明るさ、合わせてちょっとアラブ風味の響きも感じる。どんな歌詞かも知りたい。

(***) Youtube(登録:Пелагея - トピック)
        「Сидел Ваня на диване」(2018/06/15)
        ー https://www.youtube.com/watch?v=VUfNtXKbUvs

そこで、歌について、Gemini に訊ねてみた。


Q.堀内敬三の「旅の秋」がありますが、原歌のロシア民謡について教えてください。
------------------------------------------
A.堀内敬三が作詞した「旅の秋(たびのあき)」の原曲は、ロシア(ウクライナ)の民謡をモチーフにした名曲「アンダンテ・カンタービレ」(ピョートル・チャイコフスキー作曲『弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 作品11』第2楽章)です。
楽譜や歌集などでは「ロシア民謡」と表記されることが多いですが、その成り立ちと原歌(旋律のルーツ)には以下のような背景があります。

原歌(メロディのルーツ)について
1.民謡の採集
チャイコフスキーが1869年(一説には1870年)頃、ウクライナのカミャンカ(Kamianka)****に滞在していた際、地元の小作人(左官職人とも伝えられます)が歌っていた民謡を聴き留めて採譜したものがベースとなっています。

(****)ウクライナのカミャンカ(Kamianka): 地図で見るとウクライナの中央に位置する町。ナポレオン戦争勝利後、ロシアの自由主義的な思想を持つ知識人の集まり場所(地方貴族のサロン)でもあったようだ。それらの40年後に、チャイコフスキーが同地を訪れたことになる。(Gemini/Wikipedia)

2.原題:『ヴァーニャはソファに座り…』*****
この民謡はロシア・ウクライナ地域で歌われていた『Сидел Ваня на диване(ソファに座っていたヴァーニャ)』(または『ヴァーニャはベンチに腰かけて』)という歌です。

(*****)ソファなのかベンチなのか: 「ロシアの生活史や民謡の文脈においては『ベンチ(木製の長椅子)』と捉えるのが、当時の実態や言葉のニュアンスとして適切です」、「18世紀〜19世紀のロシア農村部や庶民の家においては、『壁沿いに置かれた背もたれのない木製の長椅子(ベンチ)』や、素朴な木製ローソファーのような家具」(Gemini)とのこと。

3.ロシア民謡としての定着
チャイコフスキーがこの旋律を『弦楽四重奏曲第1番』の第2楽章(アンダンテ・カンタービレ)に取り入れたことで、世界的に有名なクラシック旋律となり、日本では「ロシア民謡」の楽曲として堀内敬三の日本語詞がつけられて親しまれるようになりました。

「旅の秋」としての特徴
堀内敬三は、原曲の持つ哀愁漂う美しい旋律に合わせ、次のような詩的な日本語詞を添えています。

        月の光 地にあふれ  空行く風もなし
        果てし知れぬ 野路の秋  寂しさ身にぞ染む   

        草に鳴ける 虫の声  現(うつつ)に数えつつ
        旅に眠る 秋の夜半(よわ)  澄みたり我が心   

静かな秋の夜、旅路で虫の声を聞きながら心を澄ませる静寂感が、チャイコフスキーの描いた郷愁の旋律と見事に調和しています。
------------------------------------------


Q.『Сидел Ваня на диване(ソファに座っていたヴァーニャ)』(または『ヴァーニャはベンチに腰かけて』)の歌詞(日本語訳)を教えてください。何だか明るい曲に聞こえますが。
------------------------------------------
A.仰る通り、チャイコフスキーが聴いてクラシックに仕上げた「アンダンテ・カンタービレ」の哀愁漂うメロディとは対照的に、元となった民謡『Сидел Ваня на диване(ヴァーニャはソファに腰かけていた)』は、コミカルで少しおどけた(あるいは軽いナンセンスな)日常の民謡・歌謡です。

原歌の日本語訳(大まかな内容)
この民謡は地域や歌い手によって歌詞のバリエーションや続きの節がいくつか存在しますが、最も知られている基本的な歌詞の日本語訳は以下のようになります。

・ロシア語原歌詞(抜粋)
        Сидел Ваня на диване,
        Курил табак „Махорочку“.
        Пришла Дуня, села рядом,
        Завела разговор...

・日本語訳(意訳)
        ヴァーニャはソファ(または長椅子)に腰かけ、
        安タバコ(マホルカ)をくゆらせていた。
        そこへ、ドゥーニャ(女性の名)がやってきて、隣に座り、
        おしゃべりを始めたとさ……。

(※続きの節では「パイを焼いておくれ」だの「タバコを一口吸わせておくれ」だのといった、素朴で他愛のない男女の掛け合いやコミカルなやり取りが続きます。)

なぜメロディの印象が違うのか?
民謡の「言葉(歌詞)」自体は庶民の気楽な日常や戯れを歌ったものでしたが、ロシア・ウクライナの伝統的な民謡のメロディには、短調(マイナー)の長閑(のどか)でありながらどこか切ない独特の節回しがありました。

1.元歌のテンポと雰囲気
民謡として歌われていた当時は、少し軽快でテンポのよい素朴な歌だったと考えられています。

2.チャイコフスキーによる芸術的昇華
チャイコフスキーはこの民謡のメロディに含まれる深い郷愁と美しさに着目しました。テンポを「アンダンテ(歩くような速さで)」に落とし、弦楽の豊かな響きと弱音器(ミュート)を効果的に使うことで、元歌のコミカルさを一変させ、世界中を魅了する美しい哀歌へと生まれ変わらせたのです。
原曲の歌詞を知ると、あの美しい名曲の意外な素顔が見えて面白いですね。
------------------------------------------


Q.原曲に、ちょっとアラブ風の香りがします・・・土地柄でしょうか?
------------------------------------------
A.おっしゃる通り、非常に鋭い感性です!「アンダンテ・カンタービレ」の冒頭や原曲のメロディには、西洋音楽の一般的な長調・短調とは少し異なる、オリエンタル(東洋・アラブ風)でエキゾチックな響きを感じ取ることができます。
これには、ウクライナ・ロシアの地理的・歴史的背景と、民族音楽の独特な構造という明確な理由があります。

1.「オリエンタル風」に聞こえる音楽的理由
旋律にアラブや東洋のような「エキゾチックな香り」が漂う最大の理由は、使用されている音階(スケール)にあります。
・混合音階(ポリモーダル)の響き
この民謡のメロディは、西洋音楽で標準的な「ナチュラル・マイナー(自然短音階)」だけではなく、音階の中に半音や全音の独特な配置(あるいは長調と短調が揺れ動くような節回し)が含まれています。
・装飾音と節回し
中東・アラブの音楽(マカーム)やビザンティン聖歌に見られるような、音の周りを滑らかに揺らすような装飾的な節回しが、ロシア・ウクライナの古風な民謡にも深く残っています。

2.土地柄と歴史的背景(ユーラシアの交差点)
ウクライナから南ロシアにかけての広大なステップ(草原地帯)は、歴史的にヨーロッパとアジア・中東が交わる文化の交差点でした。
・シルクロードと遊牧民の影響
古くからスキタイ、ハザール、タタール(モンゴル・トルコ系民族)など、東方や中東系の遊牧民族が行き交い、支配や交流を重ねてきた土地です。
・オスマン帝国やペルシャとの近さ
黒海沿岸地域を通じて、オスマン帝国(現在のトルコ)やアラブ・ペルシャ世界の音楽文化や楽器(弦楽器のドムラやバブラッカなど)が民謡の中に自然と溶け込みました。

3.ロシア音楽における「東方趣味(オリエンタリズム)」
ロシアの作曲家たち(チャイコフスキーやリムスキー=コルサコフなど)は、自分たちの土地に根付いた「西洋とは違う、東洋(アラブ・中東・中央アジア)の香りを含んだ哀愁」を自国のアイデンティティとして大切にしていました。

チャイコフスキーが採集したあの小さな民謡にも、まさにユーラシア大陸の風と歴史がもたらした「アラブ風のオリエンタルな色彩」が静かに宿っていたと言えます。
------------------------------------------


Q.チャイコフスキーが民謡を採譜した時代と、ロシアの国民楽派と重なるのでしょうか?
------------------------------------------
A.まさにその通りです。チャイコフスキーがこの民謡を採譜し、作品に組み込んだ時代は、まさにロシア国民楽派(いわゆる「ロシア5人組」)の全盛期と完全に重なっています。

時代の重なりと歴史的背景
チャイコフスキーがウクライナの地で民謡『ヴァーニャはソファに座り…』を聴き留めて採譜したのは1869年(または1870年)頃で、それを組み込んだ『弦楽四重奏曲第1番』が作曲されたのは1871年です。

年代                     出来事
1862年             サンクトペテルブルク音楽院が開校(チャイコフスキーが入学)
1860年代半ば     バラキレフを中心とする「ロシア5人組」が結成され活動が本格化
1869〜1871年     チャイコフスキーが民謡を採譜し『弦楽四重奏曲第1番』を作曲
                           (ムソルグスキーがオペラ『ボリス・ゴドゥノフ』初稿を完成させた時期とも符合)

ロシアの音楽界において1860年代から1870年代は、「ロシア人独自の音楽とは何か」というアイデンティティの探求が最も熱く繰り広げられた時代でした。

「国民楽派(5人組)」とチャイコフスキーの関係
国民楽派(ミリィ・バラキレフ、モデスト・ムソルグスキー、ニコライ・リムスキー=コルサコフ、アレクサンダー・ボロディン、シーザリ・キュイ)とチャイコフスキーは、手法や立場こそ異なりましたが、「ロシアの民謡や口承文芸を大切にする」という根底の目的を共有していました。
・国民楽派のアプローチ
西欧的なアカデミズム(対位法やソナタ形式など)を拒絶し、ロシア民謡の変則的なリズムや独自の和声感をそのまま生かした生のロシア音楽を目指しました。
・チャイコフスキーのアプローチ
サンクトペテルブルク音楽院で正統な西欧的作曲法を学んだチャイコフスキーは、「ロシア民謡の美しい旋律を、西欧の伝統的な古典形式(弦楽四重奏など)に融合させる」という立場をとりました。

「アンダンテ・カンタービレ」は、まさにロシア民謡の持つ哀愁やオリエンタルな素材を、西洋音楽の巧みな対位法と弦楽四重奏の美意識で包み込んだ、この時代ならではの結晶と言えます。
------------------------------------------

2026年10月29日木曜日

(地震)千葉県北東部、今シーズン一番の冷え込み

きょうの日付に変わって直ぐ(0時7分ころ)、PCを見ていたら、まるでディスプレイに吸い込まれるように前後にゆらゆらと数秒揺れた。きのうから、ガスストーブを使い始めていたので、火の元が傍にあり少々焦った。

急いで NHKテレビで地震速報を見た。

千葉県北東部で地震が発生したようだ。同県の 横芝光町(よこしばひかりまち)で 最大震度5弱 を観測したという。
気象庁の速報では、当地の震度は2とのこと・・・体感通りといったところだろう。
先日(10/16)の「地震警報」(誤報だったが)が一瞬浮かんだけど、そうでなく安心した。

■ 気象庁
「地震情報 : 詳細情報」(2026/10/29 00:12 発表)
    ー https://www.data.jma.go.jp/multi/quake/quake_detail.html?eventID=20261029001222&lang=jp
------------------------------------------
地震検知日時           2026/10/29 00:07
緯度・経度              北緯35.7度・東経140.7度
マグニチュード        5.4
震源の深さ              50km
震央地名                千葉県北東部
------------------------------------------


(付記)
今シーズン一番の冷え込み
それにしても、きょうは寒い(夕方に14℃を切る)。板の間を素足で歩くのがきつくて、履き散らしたスリッパをあわてて探すほど。寒い北風のせいだろうか、北海道(札幌市・函館市)、東北(青森市)で初雪だそうだ。

2026年10月28日水曜日

木枯らし1号

昼過ぎ(午後2時ころ)、外出した。きのうのテレビの天気予報で「明日(つまり本日)、木枯らし1号が吹くかもしれません」と天気図(気圧図)を背景に、気象予報士の方が説明していたのを思い出し、わざわざ枯葉の多い小学校の脇道を進んだ。

(本ブログ関連:”木枯らし”)

思った通り、北風のせいで、通り道に散った桜の落ち葉が舞い舞い上がるのを見て、妙に納得した。心積もりした、来るべきものが来たといった現実感だ。それも、明るい空、思った以上に緩やか(19.1℃)な気温のおかげで、おっとり構えることができた。

「木枯らし1号」は、各地の気象台独自の判断基準があり、全国で「東京地方」と「近畿地方」の2地域だけが発表している。東京地方の発表は次の通り。

■ ウェザーニュース
「東京地方で木枯らし1号 昨年より6日早い発表」(2026.10.28 11:19)
    ー https://weathernews.jp/news/202610/270071/
------------------------------------------
・今日10月28日(水)、気象庁は東京地方で木枯らし1号が吹いたと発表しました。
・昨年に比べて6日早く、10月の木枯らし1号は9年ぶりの発表となります。
・今日28日(水)の日本付近は強い冬型の気圧配置となっています。
・関東では北寄りの風が強まり、東京では5時20分に最大瞬間風速16.9m/sを観測。また東京都心では「木枯らし1号」の発表基準の目安に近い7.2m/sの最大風速を観測しました。

・東京地方の「木枯らし1号」の発表基準
- 東京地方における「木枯らし1号」は、以下の4点を目安に気象庁が総合的に判断をして発表を行います。
1:期間は10月半ば~11月末までの間
2:気圧配置が西高東低の冬型となって季節風が吹くこと
3:東京における風向が西北西から北
4:東京における最大風速が、おおむね風力5(風速8m/s)以上
------------------------------------------

■ 広島市「江波山気象館」
「木枯らし1号について」
    ー https://www.ebayama.jp/?page_id=6731
    ー 東京・大阪の発表基準、2001年以降の発表日

年近畿地方東京地方
2025令和7年11月3日11月3日
2024
令和6年11月7日11月7日
2023令和5年11月11日11月13日
2022
令和4年
11月13日
-
2021
令和3年
10月23日-
2020令和2年10月23日11月4日
2019令和元年11月4日-
2018平成30年11月22日-
2017平成29年10月30日10月30日
2016平成28年10月29日11月9日
2015平成27年10月25日10月24日
2014平成26年10月27日10月27日
2013平成25年11月4日11月11日
2012平成24年10月29日11月18日
2011平成23年10月25日10月26日
2010平成22年10月26日10月26日
2009平成21年11月2日11月2日
2008平成20年11月18日11月1日
2007平成19年11月18日11月18日
2006平成18年11月7日11月12日
2005平成17年12月5日11月12日
2004平成16年11月27日11月13日
2003平成15年12月19日11月17日
2002平成14年10月27日11月2日
2001平成13年11月6日11月6日