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2026年1月26日月曜日

新鉱物

朝のテレビで、群馬県の「茂倉沢鉱山」で新鉱物を発見したというニュース知った。同鉱山は、マンガン鉱床にあり、マンガン鉱物の産地で知られている。ただし、行ったことがないので、以前、石仲間からロードナイト(バラ輝石)の標本をいただいたことがある。

マンガン関連の鉱山で、都内で最も近場といえば、JR青梅線の終点「奥多摩駅」裏の山にある「奥多摩鉱山」だろう。図鑑にあるような、桃色~紅色にいたる各種マンガン鉱物を期待はできないが・・・。

(本ブログ関連:”新鉱物”、”鉱物趣味”、”鉱物好き”)

鉱物趣味の醍醐味は、現地鉱山跡で採集することだ(マニアとしての価値は、あくまでも国内産へのこだわりがある)。つい標本を増やしたくなるものだが、世界で約6.000種日本産は(幸運にも*)その2割ほどあるという。年間の新発見数は、世界で約100種前後日本で1~5種程度という(生成AI Geminiより)
(*)「日本は火山活動プレートの沈み込みが激しいため、狭い国土に多様な環境(高温高圧など)が揃っており、世界的に見ても新鉱物が見つかりやすい非常に珍しい場所といえます。」(Geminiより)

今回の発見は、レアアース(セリウム、ランタン)を含む新鉱物といったことで、話題を集めているようだ。むかし、長野県茅野市金沢にある「金鶏鉱山」に「セリウム・フローレンス」の美しい結晶を大いに期待して行ったことがあるが(結果は残念だった)。

(本ブログ関連:”セリウム”、”ランタン”)

ニュース記事を、記録のため次の通り保存させていただく。(山口大学の研究者が、どうして群馬の鉱山なのか?・・・ なんて思ったりした)

■ ITmedia NEWS
「レアアースを含む“日本産新鉱物4種”、山口大が発見 発見場所は群馬県」(松浦立樹、2026年01月23日 18時51分)
    ー https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2601/23/news117.html
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山口大学は1月23日、レアアースを含む新鉱物4種を発見したと発表した。発見場所は、層状マンガン鉱床である群馬県の茂倉沢鉱山だ。

今回見つかった4種の鉱物の名称は、
・「セリウムバナジン赤坂簾石(れんせき)」vanadoakasakaite-(Ce)
・「セリウム赤簾石」akasakaite-(Ce)
・「ランタン赤坂簾石」akasakaite-(La)
・「ランタンバナジン赤坂簾石」。vanadoakasakaite-(La)
このうち、セリウムバナジン赤坂簾石は2024年10月に国際鉱物学連合が新種として承認、残り3種の鉱物も25年5月に承認された。

石英中にみられる新鉱物「セリウムバナジン赤坂簾石」の暗褐色の柱状結晶 (東京大学物性研究所の浜根大輔博士が撮影)
ランタン赤坂簾石(この研究の論文から引用

4種類の新鉱物は、「バラ輝石」という鉱物を豊富に含む岩石中にある、石英の塊の中に存在していた。見た目はいずれも暗褐色の柱状結晶で、それぞれを区別するには化学分析と結晶構造解析が不可欠だ。またどの鉱物も「赤坂簾石」というグループに分類され、ランタンセリウムなどのレアアースを多く含む。

この研究成果は、科学雑誌「Journal of Mineralogical and Petrological Sciences」に同日付で掲載された**。
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(**)Journal of Mineralogical and Petrological Sciences: JMPS
「New epidote-supergroup minerals from the Mogurazawa mine, Gunma, Japan: akasakaite-(Ce), akasakaite-(La), vanadoakasakaite-(Ce), and vanadoakasakaite-(La)」
    ー https://www.jstage.jst.go.jp/article/jmps/121/1/121_250927/_article/-char/en


そこで、生成AI Gemini に、山口大学の研究チームが群馬県の鉱山で発見したのかについて回答してもらった。

■ Gemini

Q.最近トピックの新鉱物の発見に、何で山口大学の研究者が、群馬の鉱山でと素朴な思いをしますが。
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A.「山口大学の研究チームが、なぜわざわざ群馬県の鉱山を?」という疑問、ごもっともです。物理的な距離を考えると不思議に思えますよね。

これには、日本の地質学・鉱物学界における <「研究の歴史」と、「研究室の専門性」> という2つの大きな理由があります。

1. 日本の「マンガン鉱床研究」の権威だから

山口大学(特に理学部の赤坂正秀名誉教授らのチーム)は、長年にわたってマンガンを含む鉱物や、それらが変成作用でどう変化するかを専門に研究してきました。

  • 茂倉沢は「教科書的な」場所 茂倉沢鉱山は、かつて日本屈指のマンガン産地であり、学術的に特異な元素(バナジウムなど)が濃集していることが古くから知られていました。

  • 「鉱物のカルテ」を読み解く力: 特定の山を深く研究し続けると、「この場所ならまだ未知の組み合わせの石があるはずだ」という予測が立ちます。山口大学のチームは、茂倉沢の石を数十年にわたり精密に分析し続けてきた、いわば <「茂倉沢のスペシャリスト」> なのです。

2. 分析機器の進化と「執念」

新鉱物の発見は、現地で石を拾うこと以上に、<「持ち帰った石をどれだけ細かく調べるか」> というラボでの作業が重要です。

  • 数ミクロンの世界: 今回発見された「赤坂簾石」などは、石英の中に埋まった数ミクロン(1ミリの1000分の1)単位の極めて小さな結晶です。

  • 山口大学の設備と情熱: 電子顕微鏡(EPMA)などを使って、その微小な粒の化学組成を一つずつ突き止める根気強い作業が行われました。地元の研究者でなくても、世界最高レベルの分析技術と「新種を見つける」という情熱があれば、遠方の鉱山の石でも世紀の発見に繋がります。

3. 「赤坂簾石」という名前に込められた意味

実は、今回発見された4種類の新鉱物の名前にある <「赤坂」は、この研究を主導した山口大学の赤坂正秀(あかさか まさひで)氏> の功績を称えて名付けられたものです。

背景: 鉱物の世界では、発見者自身が自分の名前をつけることはできません。通常、共同研究者や弟子たちが「これまでの先生のマンガン研究への貢献」に敬意を表して、師匠の名前を新鉱物に冠することが通例となっています。

つまり、<「山口大学の赤坂先生がずっと群馬の茂倉沢を研究してきたからこそ、その恩返しとして新鉱物に名前が残った」> という、非常に熱いストーリーがあるのです。

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2014年4月3日木曜日

新鉱物

主成分が「ランタン」の2種の新鉱物が発見された。毎日新聞の記事「新鉱物:レアアース含む2種類…山口大などのグループ発見」(4/3、柴山雄太記者)は、次のように報じている。(抜粋)
アマチュアの入門をひたすら停滞する私には、理解ままならないニュースだが、「新鉱物」という響きに耳だてる。
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・山口大、東京大、愛媛大などの共同研究グループは2日、三重県伊勢市(矢持町にある秩父帯に属する地質で,小規模な鉄マンガン鉱床)の廃鉱から、レアアース(希土類)を含む2種類の新鉱物が見つかったと発表した。レアアースの分布や蓄積過程の解明につながるという。
・山口大によると、鉱物は2011年4月、三重県の鉱物研究家が採集し、共同研究グループが分析。国際鉱物学連合が今年2月、新種と認定した。レアアースの「ランタン」が主成分で「ランタンフェリ赤坂石」、「ランタンフェリアンドロス石」と名付けた。
・同じ資料からは、山口大が13年3月「ランタンバナジウム褐簾(かつれん)石」と名付けた新鉱物が見つかっている。
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詳細は、山口大学、愛媛大学、東京大学共同のプレスリリース「レアアースを主成分に持つ二種類の新鉱物を発見 」(4/2)に解説されている。(抜粋)
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柱状結晶:新鉱物2種の顕微鏡写真
・山口大学大学院理工学研究科の永嶌真理子准教授,東京大学物性研究所の浜根大輔技術職員,愛媛大学大学院理工学研究科の皆川鉄雄教授と冨田宣光(博士前期課程),稲葉幸郎(鉱物研究家)らのグループが共同で・・・発見しました
・「ランタンフェリ赤坂石」・・・は、緑簾石族鉱物の結晶化学の解明へ大きく貢献してきた,島根大学の赤坂正秀教授にちなんで命名されました。
・今回の「ランタンフェリ赤坂石」・「ランタンフェリアンドロス石」の発見によって,伊勢市山中の鉄マンガン鉱床からは合計4種*ものレアアース・レアメタルを主成分とする新鉱物が見いだされたことになります。

(*)4種の鉱物: 「ランタンフェリ赤坂石」、「ランタンフェリアンドロス石」、「ランタンバナジウム褐簾石」と「伊勢鉱」
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ところで上記研究グループのメンバーに、「鉱物研究家」が加わっているが、普通、鉱物マニアと呼ばれるアマチュアだろうけれど・・・ただのアマチュアではない。その最高峰には、自ら「アマチャ」と呼び、料理店の主人であり続けた、桜井欣一博士がいらっしゃる。

桜井欣一博士のアマチャ精神については、ブログ「石さまざま」(こいぬさん)に紹介されている、著書「蟇石庵塵語」で楽しく知ることができる。その中で、「アマチュアの欠点」の一つに、「独占欲が強すぎる人がある」というのは笑ってしまう。(感謝)

(本ブログ関連:”薄田泣菫「石を愛するもの」”)

2025年8月13日水曜日

新鉱物「アマテラス石」

今朝のNHKテレビのニュースで、新種鉱物「アマテラス石(Amaterasuite)」の発見について紹介していた。

(本ブログ関連:”新鉱物”)

新鉱物発見は、ある意味で生物学の系統分類学に似て、とても地味な研究であるが、いまだアマチュア*の協力が可能な分野の一つだ。アマチュアの鉱物採集をきっかけに、高度な分析(装置)が可能なアカデミーとのネットワークにより論文化する。たとえば、光学(電子)顕微鏡だけでなく、(アマチュア個人で所有がむつかしい)元素分析のための「X線回折装置」など種々ある。
(*)鉱物分野のアマチュアの神に、櫻井欽一(1912年 ~ 1993年)氏がいらっしゃる。

今回、東洋で尊ばれ、「国石」でもある「翡翠(ヒスイ)」の中に共存するという、めでたい発見から、日本神話で、神々の世界の高天原(たかまがはら)を統べる主宰神「天照大神(あまてらすおおみかみ)」にちなんで名づけられている。新元素「ニホニウム」も思い返す。

(本ブログ関連:”翡翠”、”ニホニウム”)


NHK NEWS WEB
「ヒスイの中から新種鉱物「アマテラス石」と名付ける 東大など」(2025年8月13日 5時15分)
- https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250813/k10014892741000.html
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・岡山県(新見市の山中)で採取されたヒスイの中から新種の鉱物(新鉱物)が見つかり、「アマテラス石」と名付けたと、東京大学などの研究チームが発表しました。
・東京大学や山口大学などの研究チームは、鉱物を詳しく分析した結果、ほかの鉱物には見られない独自の元素比率(Sr4Ti6Si4O23(OH)Cl)や、特徴的な結晶構造を確認したということで、「アマテラス石」と名付けて、去年11月、国際鉱物学連合から新種の鉱物として承認を受けました。
・命名の経緯について研究チームは、古くから日本人の生活に関わり国の石を意味する「国石」も選ばれている <ヒスイ> の中から見つかったことなどから、天照大神にちなんで名付けたとしています。
・「アマテラス石」はプレートの境界付近での地質作用によってヒスイとともに生成したと考えられ、ヒスイの生成過程を詳しく理解する上でも貴重な資料になるということです
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京都大学 最新の研究成果を知る
「新鉱物・アマテラス石の発見  ―日本の国石「ヒスイ」から見つかった新種の鉱物― 」(2025年08月07日)
- https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2025-08-07
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● 画像
アマテラス石(黒緑色部)を含む鉱物集合体(褐色部はルチル、あんず色部はタウソン石)。画像幅は約2mm。
    - https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/inline-images/2508_main_shimobayashi-1e6518883caaf8a8291ed4c6b7f59b55.jpg


● 資料:詳しい研究内容について
「新鉱物・アマテラス石の発見―日本の国石「ヒスイ」から見つかった新種の鉱物」pdf
    ー https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2025-08/web_2508_Shimobayashi-63858e13a933b44653b8b42549510e4e.pdf
    ー 研究チーム:発表者・研究者等情報
    ・東京大学物性研究所:浜根 大輔 技術専門職員
    ・山口大学大学院創成科学研究科:永嶌 真理子 若手先進教授
    ・高輝度科学研究センター:森 祐紀 研究員
    ・京都大学理学研究科:下林 典正 教授
    ・株式会社リガク:アプリケーションラボ ライフサイエンスグループ  松本 崇 グループマネージャー
    アマチュア鉱物研究家: 大西 政之、田邊 満雄
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2012年4月15日日曜日

新鉱物の発見

子どもたちが成りたいものに、まぶしいほどのヒーロー、プロ野球選手がいる。もしかしたら夢の中で見た、グラウンド上のあの絶妙なプレーが現実になるかもしれないと、また夢を見る。やがて、子どもたちは夢を見なくなる。

今日、四谷で開かれた鉱物の会に出かけた。なのに体調が思わしくない。長引いた風邪は沈静化したものの今月いっぱい用心と思っていたところ、一昨日から腹をくだしているのだ。会場までの中央線車中、フラフラしているのに気付く。

鉱物の会では、総会および例会の後に、関西の若手研究者による「新鉱物発見の実際」というテーマで、国内で発見した2種の新鉱物を事例に講演があった。
図解や写真を多用して、新鉱物であることについて分かりやすく語られた。さらに、発見した鉱物の化学組成や結晶構造などをいろいろな観点で分析するための装置も紹介された・・・、何だかその気にさせていただいたのがうれしい。
新鉱物発見の夢は、子どもがプロ野球選手になる夢を見るようなものなんだろうな、実現するのは大変なことだ。

今回の集まりに、小学生の子どもを連れた親子が数組参加されていた。この子どもたちの中から、つぎの新鉱物発見者が生まれることを楽しみにしたい。彼らは鉱物の会の宝物だ。

(追記)
新鉱物の発見場所って、日曜ミネラルハンターお決まりの採集場所である「ズリ」でもいいのかなあと気になって、隣席の筑波の研究者にうかがったところ、「ダメ」との回答。講演事例の通り、採集場所は坑内、つまり確定した場所、産状でなければならない。いやあ、ズリでとんでもない夢を見るところだった

2016年12月3日土曜日

新鉱物「豊石(ぶんのせき)」

「愛媛大と東京大、国立科学博物館の共同研究チームは1日、高知県いの町の(黒瀬川帯)山中で新種の鉱物を発見し『ブンノアイト』と命名したと発表した」と、愛媛新聞の記事、「『ブンノアイト』命名 新種鉱物を高知で発見、愛媛大など研究チーム」(12/2)は次のように報じた。(抜粋)

(本ブログ関連:”新鉱物”)

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・愛媛大ミュージアムの皆川鉄雄研究員(66)によると、約10年前に調査で訪れた「いの町」の鉱山跡で「見たことのない暗緑色の鉱物」を発見。皆川研究員が試料を提供し、チームが構造解析した結果、マンガンやアルミニウム、ケイ素などを主成分とし、新たな結晶構造をもつ鉱物だと分かった。
・国際鉱物学連合に新種の提案書を提出し、2014年4月に承認された。「ブンノアイト(Bunnoite)」の日本語名は「豊石(ぶんのせき)」。「地質標本館」(茨城県)の館長を務め、6種の新鉱物の発見に貢献するなどの功績がある鉱物学者の「豊遥秋(ぶんのみちあき)」博士の業績をたたえて名付けた。
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愛媛新聞に、<発見者>の皆川鉄雄氏の名が記されている。産地に詳しい、地元の発見者の直感がなければ、新鉱物に列することはなかっただろう。ペーパーに、そんなくだりが記されることはないかもしれないけれど。

(参考) 国立科学博物館のプレスリリース : 鉱物写真、結晶構造図

「新種の鉱物を発見、Bunnoite(豊石)と命名」(12/1)

2023年10月23日月曜日

(資料)新鉱物「桐生石」と「群馬石」、および「北海道石」

郷土名を冠した新鉱物が、次々承認されている。

(参考)
電子顕微鏡で紹介されるサイト
「電子顕微鏡室/Electron Microscope Section」東京大学物性研究所
ー スタッフ » 浜根大輔 » 日本から発見された新鉱物たち(一覧)
https://mdcl.issp.u-tokyo.ac.jp/denken/?page_id=14

(本ブログ関連:”県の石”)・・・ 7年前に紹介したもの


〇「桐生石」と「群馬石」

① ITmedia News
「新鉱物『桐生石』と『群馬石』を発見 ネット上の地質図への“違和感”がきっかけに」(松浦立樹:ITmedia、2023.10.13)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2310/13/news085.html

※ 錫高野
マンガンとタングステンの鉱物「鉄マンガン重石(テツマン)」採集に通った、茨城県の錫高野がなつかしい。

(本ブログ関連:”錫高野”)


〇「北海道石

① NHK NEWS WEB
「新種の鉱物『北海道石』発見された愛別町で初公開」(2023.10.23日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231023/k10014233811000.html

② ITmedia News
「新鉱物『北海道石』、石油生成の謎を解くカギに?」(松浦立樹:ITmedia、2023.6.19)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2306/19/news165.html

2011年2月17日木曜日

千葉石

「現在,地球上にある鉱物は,わかっているだけで4400種類。」(「日経サイエンス」2010年6月号)だそうだが、日本でも日々新鉱物が発見されている。その中で、鉱物種類が乏しいといわれていた千葉県で新しい鉱物が発見された。
「ちばとぴ」の記事「天然ガス含む新鉱物『千葉石(ちばせき)』  アマチュア研究家ら発見 千葉県立中央博で公開」(2/16)に、次のように紹介している。

・新鉱物は、1998年にアマチュア研究家、本間千舟さん(63)=館山市=が南房総市荒川の約1800万年前の地層「保田層群」から採取した岩石がきっかけだった。
・分析の結果、一般的な「石英」だったが、結晶の形態がまったく異なり、2007年には同じ場所から変質していない透明な結晶を、研究仲間の西久保勝己さん(49)=市川市=が発見。
・「かご」状の結晶構造の内部にメタン、エタンなどの天然ガスを含むことを研究チーム(物質・材料研究機構、東北大や千葉県立中央博物館など)が特定し、県内で初めての新たな鉱物として認定された。

報道は、発見のきっかけを作った人たちを明記すべきだ。「ちばとぴ」(千葉日報)は、他紙と比して、それを忘れていない。
ここでアマチュアと呼ばれる方々は、プロでないだけで真摯さと業績において違いはない。かつて日本最高峰のアマチュアは、「アマチャ」と自称する余裕と力を持たれていた。

(参考)Nature Communication (Published 15 February 2011)
New silica clathrate minerals that are isostructural with natural gas hydrates”

(追記1)「地質ニュース」の終刊:
「工業技術院地質調査所当時の1953年3月創刊号から58年という長い間、『地質ニュース:地質調査総合センター編』を発行して」きたが、「2011年3月号をもちまして発行を終了することに」なった。
なお、1953年から2006年発行の分のバックナンバー(PDF)版を見ることができる。

(追記2)若田光一宇宙飛行士ISSコマンダー(船長):
JAXAプレスリリース「若田光一宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在の決定について」(2/17)によれば、若田宇宙飛行士は、(ISSの)第38次/第39次長期滞在期間(2013年末から約6カ月間)において、日本人初のコマンダ―(船長)として第39次長期滞在の指揮をとるとのこと。

2011年4月24日日曜日

鉱物の会:喜寿の祝い

鉱物の会に行く。今回の大震災の影響で会場が四谷から新宿に急遽変更された。
年度始めであり、例会兼総会の内容だったが、会員の関心はどちらかといえば、新鉱物「千葉石(チバセキ)」の講演だった。講演者門馬綱一氏は、新鉱物発表時に独立行政法人物質・材料研究機構の研究員だったが、4月から国立科学博物館の地学研究部鉱物科学研究グループに所属している。ちなみに同氏は、中学時代に本会の会員であった。

・千葉石は当初、石英として珍しい、八面体の等軸晶系ということから分析が始まった。
・千葉石の写真から、鉱物の内部に白く霞んでいる部分にガスが溜まっていると思われるかもしれないが、実際は鉱物の透き通った《面》にある。
結晶構造はメタンハイドレートに相似で、酸素原子をケイ素原子に、水素原子を酸素原子に置き換えたものが千葉石の構造である。このケイ素原子と酸素原子で構成された《かご》状の結晶構造は強い構造でできているので、内部のガス(メタンの他に、エタンやプロパンなど)は容易に抜けない。
・産地は、保田層群の付加体の上部にある。一般的に、プレートが落ち込んだ堆積岩中の石英脈を探せば見つかるかもしれない。

次に会場を移して、本日の重要なイベントがおこなわれた。会長の喜寿のお祝いである。
会長は、鉱物関連の著書を多数著して、数多くの鉱物ファンを生み出した。また会員の中から、上記のように優秀な鉱物学研究者を育てられている。
お祝いは、立錐の余地もない会場で、感謝をまじえて盛況に催された。

(本ブログ関連:”千葉石”)

2013年3月21日木曜日

石の楽しさ

鉱物趣味には、鉄道趣味ほど細分化されていないと思うが、いくつかの範疇に分類されるだろう。

ひとつには、鉱物採集がある。自ら行動し、他者より抜きんでた標本を採集することが目的となる。結果として、新発見にも通じるわけで、鉱物分類の一翼も担えることになって、博物学や鉱物科学につながることもできるだろう。採集に一途なひとを見ていると、他の採集趣味のひととどこか心情に共通するものを感じる。まさにマニアたる醍醐味なのだろう。

もうひとつは、採集された鉱物の鑑賞だ。採集から継続して鑑賞してもいいし、鑑賞だけ単独でもいい。博物学や鉱物科学的な分類や分析が主ではない。むしろ結晶鉱物の美しさに感応することにある。ある意味、鉱物採集が貴族の趣味から発達したと聞いているが、貴族趣味として、趣味世界の栄華を今も備えている。

最後に、石を自ら空想のなかに引き込み、石の持つ普遍性や不動性に対しいろいろなイメージを与えることだ。石そのものより、それを楽しむ想像力に価値があるのかもしれない。意味を知らなければ詩的でもある石の名前からイメージを膨らませたり、静止する石を動かしたり、あるいは石にまつわる奇聞からストーリーを紡いだりする。

石好きなひとには、以上のいずれかに執心するひともいれば、ただ何となくこれらを趣味とするひともいる。わたしの場合は・・・。

2026年2月28日土曜日

野鳥観察(95)

早朝、目覚まし時計のアラームに気づき、苦も無く寝床から出た。野鳥観察(探鳥会)へ出かけたとき、いつもより上着を一枚軽くしたが、寒さが沁みることもない。おまけに、明るさも一段増している。いよいよ春らしくなった。

(本ブログ関連:”野鳥観察”)

心地よい温みを感じて集合場所へ行く。実は、いつものカメラ入りのバッグとは別に、サンポール(塩酸 9.5% = 希塩酸)、ルーペ、ハンマーまで携帯した・・・というのは、会長から、「石灰岩」について問われたからだ(以前にも「蛇紋岩」について聞かれたことがある)。本来の趣旨は、両岩石地帯に特有な植物を調べるためとのことだ。わたしのわずかな鉱物採集経験から範疇が大きく超えて、自信がないのが正直なところ。ある意味、口頭試問のようなもので・・・。

(本ブログ関連:”石灰岩”、”蛇紋岩”、”新鉱物”、”鉱物趣味”、”鉱物好き”)

集合場所で、月ごと恒例の、野鳥写真のベテランの方から、来月(3月)のカレンダー写真の中から選択していただいた。「カワラヒワ」の群れが飛び立つ光景だ。「鳥は飛ぶものだから」と語られた・・・たしかに野鳥のダイナミックさを感じる。感謝。

ところで、今回、フィールドを歩きながら、もっぱら石灰岩の宿題を(および蛇紋岩についても)回答したので、野鳥観察の成果は乏しい結果になってしまった。

それでも、ベテランの方々から解説いただいたり、自分なりに目視とカメラで確認・整理したものを次に記す(聞き間違いがありましたらご容赦)。
ー 公園を横切る小川は、ところどころ川底をのぞかせていた。先日(2/25)の降雨の効果はまだまだだが、水鳥は戻ってきたようだ。。
・(キツツキ): 林間にドラミングの音が響いた・・・「アオゲラ」?
・クイナ: 指差されて初めて、小川岸の枯れオギの奥に1羽がたたずんでいるのが分かった
・アオサギ: クイナがいた上流に、いつものように1羽がたたずんでいた
※ シジュウカラ: 帰り道、公園そばの通り道で3羽の群れを見つけた
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・サンシュユ:  葉を出す先に、黄色の花を枝先に咲かせていた


クイナ(写真左、写真中央)、アオサギ(写真右)
・はじめ、「クイナ」の居場所が分からず、ベテランの方が私のカメラを持って捉えたのが左側の写真。実にしっくりと写っている(自称:「私のカメラ」で撮った写真)。写真中央は、指差された先にやっと気づき、自分で撮った写真、やっぱりおさまりが・・・。
・クイナの近くに「アオサギ」がいた。水不足のせいか、少し動きがぎこちないように見えた。



サンシュユ(山茱萸)
・ミズキ科の高木「サンシュユ」は、全体を黄色の小さな花で飾っていた。葉がない分、すこし迫力に欠ける気がしないでもない。

2016年5月12日木曜日

県の石

自然景観の妙に、気候、植物、生物の相の変化だけでなく、地形のなせるものがある。風景の受けとめ方にさまざまある。特にふるさとの景色は、郷土愛をつくるだろう、といえば何かとわずらわしさもあるが、わたしたちにとって地母につながる豊穣のもとであることは間違いない。

気高くそびえる孤高、盆地を囲む連峰、果てしなくつづく草原、潮風のよせる海岸、静謐の湖岸、どれもがそこに住んだ者にだけが知る価値がある。わたしも、小学校の校歌に歌われた山を景観とともに思い出すことがよくある。

自然は美しいだけでなく、力強さも示す。それらを広く知らせ残すために、「ジオパーク」があり、世界だけでなく、国内のレベルでも認定されている。日本の地質に絞り込むと、日本地質学界が都道府県別に作成した「県の石」がある。さらに「鉱物」についても次のように選ばれている。最近では、千葉県の「千葉石」が見つかっている。

本ブログで、一昨日(5/10)、イ・ソンヒのコンサート予約を無事にお願いできたことを触れたものの、「地質の日」だったのを記さなかった。あわてて、今日載せたわけだ。


■ 「県の石」(日本地質学会) ・・・ 鉱物の「主要産地」名で、         のものは行ったことがある。(少ない!)











支部 都道府県名  岩石 鉱物 化石

岩石名 主要産地 鉱物名 主要産地 化石名 主要産地

北海道 北海道 かんらん岩 様似町 砂白金 北海道中軸部 アンモナイト 北海道中軸部(空知,留萌,日高など)

東北 青森県 錦石(鉄分を含む主に玉髄からなる岩石) (全域) 菱マンガン鉱 尾太鉱山 アオモリムカシクジラウオ 青森市

  岩手県 蛇紋岩 早池峰山 鉄鉱石 釜石市 シルル紀サンゴ化石群 大船渡市樋口沢

  秋田県 硬質泥岩 男鹿市船川港女川など,女川層分布地域 黒鉱 北鹿地域 ナウマンヤマモモ (特定の場所無し)

  宮城県 スレート 登米市登米,石巻市雄勝 砂金 のの岳,涌谷 ウタツギョリュウ 南三陸町歌津

  山形県 デイサイト凝灰岩 山形市山寺 ソロバン玉石(カルセドニー) 小国町 ヤマガタダイカイギュウ 大江町大江町三郷甲,用地区の最上川川床

  福島県 片麻岩 阿武隈高原 ペグマタイト鉱物 石川町 フタバスズキリュウ いわき市大久町

関東 茨城県 花崗岩 八溝山地南部 リチア電気石 妙見山 ステゴロフォドン 常陸大宮市

  栃木県 大谷石(凝灰岩)            宇都宮市大谷町 黄銅鉱 足尾銅山 木の葉石(植物化石) 那須塩原市塩原

  群馬県 鬼押出し溶岩(安山岩) 浅間山鬼押出し 鶏冠石 西牧鉱山 ヤベオオツノジカ 富岡市

  埼玉県 片岩    長瀞町 スチルプノメレン 長瀞町 パレオパラドキシア 小鹿野町,秩父市大野原

  東京都 無人岩 小笠原諸島 単斜エンスタタイト 小笠原諸島 トウキョウホタテ (特定の場所無し)

  千葉県 房州石(凝灰質砂岩・細礫岩)     鋸山 千葉石 房総半島 木下貝層(きおろしかいそう)の貝化石群 印西市木下

  神奈川県 トーナル岩 丹沢山地 湯河原沸石 湯河原町 丹沢層群のサンゴ化石群 丹沢山地

中部 新潟県 ひすい輝石岩 糸魚川市青海,小滝 自然金 佐渡金山遺跡 石炭紀−ペルム紀海生動物化石群 糸魚川市青海の青海石灰岩

  富山県 オニックスマーブル(トラバーチン) 宇奈月地域 十字石 宇奈月 八尾層群の中新世貝化石群 八尾市

  石川県 珪藻土(珪藻泥岩) 能登半島 霰石 能登町恋路 大桑層の前期更新世化石群 金沢市大桑町

  福井県 笏谷石(火山礫凝灰岩) 足羽山 自形自然砒 赤谷鉱山 フクイラプトル キタダニエンシス 勝山市北谷

  静岡県 赤岩(凝灰角礫岩) 富士火山宝永火口 自然テルル 河津鉱山 掛川層群(大日層)の貝化石群 掛川市,袋井市

  山梨県 玄武岩溶岩 富士火山青木ヶ原 日本式双晶水晶 乙女鉱山 富士川層群の後期中新世貝化石群 身延町など

  長野県 黒曜石 和田峠 ざくろ石 和田峠 ナウマンゾウ 野尻湖

  岐阜県 チャート 木曽川(鵜沼-坂祝),飛水峡,金華山 ヘデン輝石 神岡鉱山 ペルム紀化石群 大垣市赤坂金生山

  愛知県 松脂岩 鳳来寺山 カオリン 瀬戸市 師崎層群の中期中新世海生化石群 知多半島

近畿 三重県 熊野酸性岩類 三重県東紀州地域 辰砂 丹生鉱山 ミエゾウ 津市・亀山市・鈴鹿市・伊賀市・桑名市

  滋賀県 湖東流紋岩 滋賀県南東部 トパーズ 田上山(大津市) 古琵琶湖層群の足跡化石 湖南市野洲川河床

  京都府 鳴滝砥石(前期三畳紀珪質粘土岩) 京都市右京区 桜石(菫青石仮晶) 亀岡市 綴喜層群の中新世貝化石群 宇治田原町

  兵庫県 アルカリ玄武岩 玄武洞 黄銅鉱 明延鉱山 丹波竜(タンバティタニス アミキティアエ) 丹波市山南町,篠山川河床

  大阪府 和泉石[和泉青石](砂岩) 和泉山脈 ドーソン石 泉南 マチカネワニ 豊中市芝原の待兼山丘陵(大阪大学豊中キャンパス)

  奈良県 玄武岩枕状溶岩 玉置山山頂,吉野郡川上村深山の吉野川河床、川上村下多古,十津川村折立など ざくろ石 二上山 前期更新世動物化石 馬見丘陵(広陵町~河合町)

  和歌山県 珪長質火成岩類 潮岬地域の橋杭岩,古座川弧状岩脈の一枚岩,虫喰岩など サニディン 太地町 白亜紀動物化石群 有田川流域(有田川町など)

四国 香川県 讃岐石(古銅輝石安山岩) 五色台 珪線石 猫山 コダイアマモ 阿讃山脈

  徳島県 青色片岩 眉山-高越地域 紅れん石 眉山 プテロトリゴニア 勝浦川流域(勝浦町,上勝町)

  高知県 花崗岩類(閃長岩) 足摺岬 ストロナルシ石 高知市蓮台 シルル紀動物化石群 横倉山(越知町)

  愛媛県 エクロジャイト 東赤石山周辺 輝安鉱 市之川鉱山 イノセラムス 宇和島周辺,松山~四国中央

西日本 鳥取県 砂丘堆積物 鳥取砂丘 クロム鉄鉱 日南町多里 中新世魚類化石群 鳥取市国府町宮下

  島根県 来待石(凝灰質砂岩) 松江市宍道町 自然銀 石見銀山 ミズホタコブネ (県内各地,模式地松江市玉湯町布志名)

  岡山県 万成石(花崗岩) 岡山市 ウラン鉱 人形峠 成羽植物化石群 高梁市成羽町

  広島県 広島花崗岩 広島県南部 蝋石 庄原市勝光山 アツガキ 三次・庄原地域(備北層群)

  山口県 石灰岩 秋吉台 銅鉱石 長登鉱山 美祢層群の植物化石 美祢市

  福岡県 石炭 筑豊地域 リチア雲母 福岡市長垂 脇野魚類化石群 北九州市,直方市,宮若市

  佐賀県 陶石(変質流紋岩火砕岩) 有田町 緑柱石 富士町杉山 唐津炭田の古第三紀化石群 佐賀県西部

  長崎県 デイサイト溶岩 雲仙岳 日本式双晶水晶 奈留島 茂木植物化石群 長崎市茂木町

  大分県 黒曜石 姫島 斧石 尾平鉱山 更新世淡水魚化石群 玖珠盆地(九重町野上)

  熊本県 溶結凝灰岩 阿蘇山周辺 鱗珪石(トリディマイト) 熊本市島崎の石神山 白亜紀恐竜化石群 天草市,御船町

  宮崎県 鬼の洗濯岩(砂岩泥岩互層) 青島海岸 ダンブリ石 土呂久鉱山 シルル紀−デボン紀化石群 五ヶ瀬町祇園山

  沖縄県 "琉球石灰岩" (全域) リン鉱石 沖大東島 港川人 八重瀬町字長毛

  鹿児島県 シラス(主に入戸火砕流堆積物) (島嶼部を除くほぼ全域) 金鉱石(自然金) 菱刈金山 白亜紀動物化石群 甑島・獅子島