メディア各社が報じるニュース記事を取捨選択して掲載する、ニュースサイトがある。記事に、合わせて読者のコメントが付加される。読者コメントは世相を反映しており、ある意味ニュースそのものより興味深いことがある。
ただし、ニュースサイトに掲載の記事には、「こたつ記事」と呼ばれるものがあって、情報を拾い読みして再構成・再加工したため、批判にさらされることがある。
今回、関西の芸人さんが深夜放送で語った内容を記事にしたものが、上記サイトに掲載された。それは、あるイベントで座席を勘違いしたコメンテーターとかち合ったという話題だ。
コメント欄に、記事の <作文> についていろいろと声が上がっていた。芸人さんが深夜放送で語ったことを、そのまま <文字起こし> しては意味が通じないというものだった。
コメントを読みながら、面白いことに気づいた。それは、どのコメントも、
① 句読点が明確である。
➁ センテンスが程よい長さである。
③ 改行、段落が適切である。
普段、上記のようなニュースサイトのコメントを読むたび、いろいろな記述があるものだなと感じていた。例えば、句読点(特に「。」の句点)がないもの、法律の文章のように(主語を明示したためか)やたらセンテンスが長いもの、そのためコメントが文字いっぱいに埋まっているなど・・・。
その点、今回の記事に対するコメントは、親切で読みやすい見本のようなものが多数を占めていた。記事の事象に対するものでなく、いってみれば「綴り方教室」*のようで、正直面白かった。
(*)綴り方教室: 「1930年代に、鈴木三重吉の影響下で教育運動として盛んになりつつあった生活綴方運動」の一環(Wikipedia)