KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「桐の木」に関連する曲を紹介した。
始めに、「男唱歌曲、言楽(남창가곡 언락)」の歌詞から学者ソンビと鳳凰について次のように紹介された。
・「男唱歌曲、言楽」に、恋人を待つ学者ソンビが登場する。<紗張の窓から、月明が満ちる庭に影が映つるのを見て、きたかと飛び出せば、鳳凰が梧桐(アオギリ)の枝に座っていた。夜が幸い、昼であれば笑いものになったろう>という歌詞。昔のソンビは、部屋近くに梧桐をよく植えた。太平を意味する鳳凰は、唯一竹の実を食べ、梧桐にだけ留まる。鳳凰が休むよう、太平を祈る気持ちを梧桐に込めている。
▼ <鳳凰の影に慌てるソンビの姿を想像して>、「男唱歌曲、言楽」を聴く。のんびりとして・・・。
次に、歌「バンムルカ(小間物歌、방물가)」のゆわれと桐について次のように紹介された。
・桐の葉は大きい。夏に日陰を作り、雨に濡れる音が大きい。普段、涼しい音だが、落着かぬ夜に寝そびれることもあるだろう。昔、息子を産めば松を植え、娘のときは桐を植えた。松の木は、子が亡くなる時に棺を作り、桐の木は、娘が嫁に行くときに家具を作った。桐は木目が美しく、軽く、湿気や火に強い良材だ。「バンムルカ」の曲がある。「バンムル」は、女性の部屋の家具や飾り物の意で、別れを告げた男が女性に、あらゆる豪華なものを買うとなだめるが・・・。家具や飾り物、桐製と思われる品などたくさん登場する。
▼ 京畿雜歌「バンムルカ」の歌を聴く。(物で心が納まるわけもなく・・・)
最後に、詩才があった妓生の「梅窓(매창)」と玄琴(コムンゴ、거문고)について次のように紹介された。
・桐は、よく響く特徴もあり、楽器の材料として使われた。撥弦楽器の伽耶琴(カヤグム、가야금)は、丸太の中身を削って作り、弦楽器の玄琴という琴は、裏側は栗、表は桐材で作る。中身を空けて音を反射させ響かす。妓生の梅窓は、詩才があり、普段玄琴をよく奏した。恋人の官吏が村を去ると、彼のために立てられた石碑の前で毎日玄琴を奏でた。そして、亡くなるとき、玄琴と一緒に埋葬して欲しいと遺言した。
▼ 「玄琴を奏でて(거문고를 타면서)」を聴く。奏法は今様に・・・。