イ・ソンヒがさまざまな試行を繰り返す中で、(伝統音楽の)国楽と(本格的に)取り組んだのが、1992年リリースした8集であった。アルバムのタイトル曲は、彼女のビッグショーを収めた次のYoutube映像で視聴できる「小船(조각배)」(作詞イ・チョルヨン、作曲キム・ヨンドン作曲)である。
(本ブログ関連:”小船(조각배)”)
彼女の、国楽との取り組みは、現在の成功とつながっている。8集の試行に対して当時さほど気付かれてはいなかったようだが、東洋的な回帰としてヒットさせた「因縁」の布石となっている・・・と考えたい。そして、彼女の音楽は東洋的展望を超えて「その中であなたに出会って」を登場させている。
韓国の音楽家には、山にこもって再生するという伝説があるが、国楽へのチャレンジもそのように見える気がする。
「小船」
怒涛の波に浮かぶ、か細い小船
わが悲しき身を乗せて、果てしなく行く女よ
春風、花風の囁(ささや)きも疎(うと)ましく
奥深い沼に空しく行くつもりか
驟雨(しゅうう)降りしきる深夜、葦(よし)の森
契(ちぎ)りなき人生行路、当てもなく行く女よ
お月様が寝覚めてニコリと笑うも疎ましく
運命に身をのせて空しく行くつもりか
(Youtubeに登録のlys2187に感謝)