KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/10)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第14回として、風流を感じながら涼をとることのできる「東屋(あずまや、정자)」について紹介された。
まず川遊びの話題や曲紹介から始まり、東屋と楼閣について次のような解説があった。
▼フュージョン国楽グループThe林による「夏の眠り(여름잠)」を聴く。古趣を残しながらも今様である。
・美しい山川を背景に「東屋」は、壁のない柱に屋根をのせただけで、床に木板を敷いた建屋である。私有の場合、冬にも利用できるよう中央に小さなオンドル部分を設けたという。東屋より若干大きなものを「楼閣」と呼び、ほとんどが高い丘の上や、土石で固めた土台上に建てたため「楼台」ともいう。今も、江原道江陵市の鏡浦臺や、慶尚南道晋州市の矗石樓の楼閣は全国的に知られる。
・東屋や楼閣は主に両班が使用して、詩を読み、絵を描き、音楽を聴くといった風流を楽しんだ。竹で有名な全羅南道潭陽は、東屋文化で最も有名で、都落ちしたソンビたちが集まり、各々東屋(俛仰亭、息影亭、瀟灑園、環碧堂など)を建て、「歌辞(가사)」と呼ぶ独特な詩文化を育てた。歌辞文学の大家、鄭澈(정철、1536年~1593年)も、この地で「星山別曲」、「思美人曲」など代表作を書いたといわれる。
▼「瀟灑園(소쇄원)」を聴く。風流を意識した描写的な音色・・・今様である。
代表的な庭園の瀟灑園について次のように紹介された。
・紹介曲のタイトルに使われた「瀟灑園(소쇄원)」は、16世紀に梁山甫(양산보)によって作られた庭園で、生い茂った竹道を入ると、待鳳臺、光風閣、霽月堂の小さな東屋が配置され、その間を渓流が流れ、小さな滝がある。大きくはないが、自然をそのままに生かし、空間を有効に利用して、必要に応じて手が加えられた。梁山甫は子孫に、この場所を売り渡したり、またむやみに手を加えてはならぬと遺言した。
▼江原道の「江陵鏡浦臺(강릉 경포대)」を聴く。砂洲に封されたのか、鏡浦湖の水面は静に、歌も穏やかに流れる。
2013年7月17日水曜日
2018年6月6日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 「瀟灑園」ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/30)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、自然を楽しむ建物「瀟灑園(しょうしゃえん、소쇄원)」ほかの話を紹介した。
始めに、全羅南道の潭陽地域にある、景色の美しい「東屋」の「瀟灑園」について次のように紹介された。
・暑く感じる日が多くなった。そんな昼、景色の良い東屋が浮かぶ。そこに座り、小川の流れる音を聴けば、どんなに心安らぐだろうか。山水のあるところ、多く東屋がある。有名な園に「瀟灑園」がある。全羅南道の潭陽地域にある同園は、最高の園林と評される。瀟灑園は、美しい自然を最大限残し、東屋などいくつもの建物がある。所々に風景を楽しむ小さな東屋を配置している。中でも、「光風閣(광풍각)」、「霽月堂(せいげつどう、제월당)」が有名。
▼ 管楽器の大笒(テグム:대금)の演奏で、園林の趣きを表現した「瀟灑園」を聴く。空気が流れるように、今様に。-
次に、江陵地域にある、五つの月が見られるという楼閣「鏡浦臺(경포대)」について次のように紹介された。
・自然を楽しむ所に建てた小さい建物が東屋。少し規模が大きいものが「楼閣」。韓国東岸の江陵地域に、楼閣で有名な「鏡浦臺」がある。海と湖があるこの地は、五つの月が見られるという。「空の月」、「海に照らされた月」、「湖に沈んだ月」、「杯の中の月」、そして「愛する人の瞳の中の月」だ。そんな鏡浦臺の趣きを表現した歌があるんです。十二の欄干が設置された楼閣に上がると、と始まり、鏡浦臺とその周辺の美しい自然を歌う曲です。
▼ 漢詩にリズムをつけた詩唱(시창)、「十二の欄干(십이난간)」の歌を聴く。文字毎に対応なので詩吟に似る。
最後に、パンソリ「春香歌(춘향가)」の、若い春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)について次のように紹介された。
・東屋や楼閣は一人でも楽しめるが、愛する人と一緒なら、より幸せなはず。妓生の娘「春香」と、両班の御曹司「李夢龍」の身分を越えた恋物語、パンソリ「春香歌」にも、温かい春の日の楼閣が登場する。ある朝、遠く山霧がかかる中、木と花で囲まれた美しい楼閣が描かれる。その楼閣の前には、カササギ(烏鵲)が「牽牛」と「織女」に橋を作ったという「烏鵲橋(오작교)」がある。若い李夢龍は、牽牛と織女の物語を思い浮かべる--- もし自分が牽牛であれば、織女は誰れなのかと。そのとき、遠くでブランコに乗った春香を見つける。美しい女性との出会いを夢想した彼の前に、美しい春香が現れたのだ。
▼ パンソリ「春香歌」から、(李夢龍が「広寒楼」で歌った)「赤城歌(적성가)」を聴く。朗々と張りのある声。
始めに、全羅南道の潭陽地域にある、景色の美しい「東屋」の「瀟灑園」について次のように紹介された。
・暑く感じる日が多くなった。そんな昼、景色の良い東屋が浮かぶ。そこに座り、小川の流れる音を聴けば、どんなに心安らぐだろうか。山水のあるところ、多く東屋がある。有名な園に「瀟灑園」がある。全羅南道の潭陽地域にある同園は、最高の園林と評される。瀟灑園は、美しい自然を最大限残し、東屋などいくつもの建物がある。所々に風景を楽しむ小さな東屋を配置している。中でも、「光風閣(광풍각)」、「霽月堂(せいげつどう、제월당)」が有名。
▼ 管楽器の大笒(テグム:대금)の演奏で、園林の趣きを表現した「瀟灑園」を聴く。空気が流れるように、今様に。-
次に、江陵地域にある、五つの月が見られるという楼閣「鏡浦臺(경포대)」について次のように紹介された。
・自然を楽しむ所に建てた小さい建物が東屋。少し規模が大きいものが「楼閣」。韓国東岸の江陵地域に、楼閣で有名な「鏡浦臺」がある。海と湖があるこの地は、五つの月が見られるという。「空の月」、「海に照らされた月」、「湖に沈んだ月」、「杯の中の月」、そして「愛する人の瞳の中の月」だ。そんな鏡浦臺の趣きを表現した歌があるんです。十二の欄干が設置された楼閣に上がると、と始まり、鏡浦臺とその周辺の美しい自然を歌う曲です。
▼ 漢詩にリズムをつけた詩唱(시창)、「十二の欄干(십이난간)」の歌を聴く。文字毎に対応なので詩吟に似る。
最後に、パンソリ「春香歌(춘향가)」の、若い春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)について次のように紹介された。
・東屋や楼閣は一人でも楽しめるが、愛する人と一緒なら、より幸せなはず。妓生の娘「春香」と、両班の御曹司「李夢龍」の身分を越えた恋物語、パンソリ「春香歌」にも、温かい春の日の楼閣が登場する。ある朝、遠く山霧がかかる中、木と花で囲まれた美しい楼閣が描かれる。その楼閣の前には、カササギ(烏鵲)が「牽牛」と「織女」に橋を作ったという「烏鵲橋(오작교)」がある。若い李夢龍は、牽牛と織女の物語を思い浮かべる--- もし自分が牽牛であれば、織女は誰れなのかと。そのとき、遠くでブランコに乗った春香を見つける。美しい女性との出会いを夢想した彼の前に、美しい春香が現れたのだ。
▼ パンソリ「春香歌」から、(李夢龍が「広寒楼」で歌った)「赤城歌(적성가)」を聴く。朗々と張りのある声。
2016年8月17日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 山雲
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/10)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、東屋や蝉に関連した3曲を紹介した。
始めに、学者ソンビが風流を楽しんだ、潭陽(담양)にある東屋「息影亭(식영정)」について次のように紹介された。
・暑い日が続く。そんな日に、景色の良い東屋で涼み、横笛のテグムの音色を楽しみたい。聴くうちに眠りに誘われれば最高だろう。南の全羅南道潭陽には、学者ソンビが風流を楽しんだ著名な東屋が多く、その中に雲が休んでいく東屋の意の「息影亭」がある。星山(성산)の麓に建つ小さな東屋だ。光州湖の向かいに見える無等山は絶景。その周りを囲む杉、竹林、夏には華やかに咲く百日紅の花も美しい。
▼ 息影亭の景色を描く 「山雲(산운)」(作曲 黄秉冀(황병기)、1936年~)を聴く。風に流れる雲を今様に描写する。
次に、上記の曲「山雲」の元になった、歌辞作品が「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・朝鮮中期のソンビ、金成遠(김성원)が建てた息影亭に、歌辞(가사)文学、詩歌の大家の正哲(정철)がよく訪ねて風流を楽しんだ。その景色を表した歌辞作品が「星山別曲」だ。<夜間に降った雨のおかげで蓮の花が咲くと、山中が香りで満たされた>という内容の詞から始まる。先に聞いた「山雲」は、この「星山別曲」の山の景色を表現した曲だ。息影亭を建てた金成遠は、亭の名を影に例えた。影は原形を追いかけるように、人も自然の法則に従う、だから喜ぶことも、悲しみ怒ることもない。世に拘束されぬソンビの自由な様子が垣間見られる。
▼ 蝉の方言を使った「メアミ(매아미)」という蝉の歌を聴く。蝉のざわめきが返って辛さを薄めるというのか?
・この「メアミ」の曲には、山菜や粗酒が登場する。富裕層が普段食べる油っこい食物や良酒ではなく、山菜と味の劣る酒だ。民と同じく、名の知れぬソンビの普通の生活だ。美味くないと不満を抱くこともなく、素朴でも食べられることへの感謝。この曲は、素朴な暮らしを称える歌であり、人生の辛さを歌うものでもある。
最後に、北方地域の蝉の方言を使った「サルム打令(싸름타령)」について次のように紹介された。
・北の地域の民謡 「サルム打令」にも蝉が登場する。上記の蝉の歌とは全く違って、自分を去っていった恋人を想う、ある悲しい女性の心が込められた愛しい歌だ。
▼ 北方地域の蝉の方言を使った「サルム打令」の歌を聴く。蝉の声、鳴き声が人に泣くことを誘うのだろうか?
始めに、学者ソンビが風流を楽しんだ、潭陽(담양)にある東屋「息影亭(식영정)」について次のように紹介された。
・暑い日が続く。そんな日に、景色の良い東屋で涼み、横笛のテグムの音色を楽しみたい。聴くうちに眠りに誘われれば最高だろう。南の全羅南道潭陽には、学者ソンビが風流を楽しんだ著名な東屋が多く、その中に雲が休んでいく東屋の意の「息影亭」がある。星山(성산)の麓に建つ小さな東屋だ。光州湖の向かいに見える無等山は絶景。その周りを囲む杉、竹林、夏には華やかに咲く百日紅の花も美しい。
▼ 息影亭の景色を描く 「山雲(산운)」(作曲 黄秉冀(황병기)、1936年~)を聴く。風に流れる雲を今様に描写する。
次に、上記の曲「山雲」の元になった、歌辞作品が「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・朝鮮中期のソンビ、金成遠(김성원)が建てた息影亭に、歌辞(가사)文学、詩歌の大家の正哲(정철)がよく訪ねて風流を楽しんだ。その景色を表した歌辞作品が「星山別曲」だ。<夜間に降った雨のおかげで蓮の花が咲くと、山中が香りで満たされた>という内容の詞から始まる。先に聞いた「山雲」は、この「星山別曲」の山の景色を表現した曲だ。息影亭を建てた金成遠は、亭の名を影に例えた。影は原形を追いかけるように、人も自然の法則に従う、だから喜ぶことも、悲しみ怒ることもない。世に拘束されぬソンビの自由な様子が垣間見られる。
▼ 蝉の方言を使った「メアミ(매아미)」という蝉の歌を聴く。蝉のざわめきが返って辛さを薄めるというのか?
・この「メアミ」の曲には、山菜や粗酒が登場する。富裕層が普段食べる油っこい食物や良酒ではなく、山菜と味の劣る酒だ。民と同じく、名の知れぬソンビの普通の生活だ。美味くないと不満を抱くこともなく、素朴でも食べられることへの感謝。この曲は、素朴な暮らしを称える歌であり、人生の辛さを歌うものでもある。
最後に、北方地域の蝉の方言を使った「サルム打令(싸름타령)」について次のように紹介された。
・北の地域の民謡 「サルム打令」にも蝉が登場する。上記の蝉の歌とは全く違って、自分を去っていった恋人を想う、ある悲しい女性の心が込められた愛しい歌だ。
▼ 北方地域の蝉の方言を使った「サルム打令」の歌を聴く。蝉の声、鳴き声が人に泣くことを誘うのだろうか?
2016年7月13日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 赤城歌
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/6)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、パンソリ「春香歌」の「赤城歌(적성가)」に関連した3曲を紹介した。
始めに、楼閣(누각)、東屋(정자)、茅亭(모정)、および「春香歌」の「広寒楼(광한루)」について次のように紹介された。
・風通しの良い、景色を鑑賞できる建物に、「楼閣」や「東屋」がある。楼閣は、高い丘や、石や土で高く積み上げた上に築いた建物で、東屋は、楼閣より小さく親しみある建物だ。ここで、上流階層が、詞や絵、音楽など風流を楽しんだ。時に、師が弟子を教える場所にも使った。今も、有名な楼閣や東屋の痕跡が残っている。似たものに、「茅亭」があり、名勝の地でもない田畑のそばに建つ素朴な建物で、誰もが仕事の合間に休める場所だ。
・パンソリ「春香歌」に、李夢龍(이몽룡)が勉強に没頭していたある日、南原地域の楼閣「広寒楼」に登って見た見事な景色を歌う場面がある。
▼ パンソリ「春香歌」で李夢龍が「広寒楼」で歌った「赤城歌」を聴く。力強くはりのある声で朗々と語る。
・この曲名にある「赤城(적성)」は、「赤城山(적성산)」の山名だ。頂上の岩が、まるで本を積み重ねたようで、本(책)の意を付して「冊如山(책여산)」とも呼ばれた。それほど高くないものの、平野地帯に位置する険しい山だ。
次に、農作業の「草取り(キムメギ、김매기)」から江原道江陵の「オドクテギ(오독떼기)」について次のように紹介された。
・広寒楼に登ると、赤城山は霧深く、花が満開している。ヤナギの枝が風に揺れる様子を見れば、自ずと歌が浮かぶ。ソンビが東屋で風流を楽しむ頃、真夏の農家は忙しく草刈りをした。この草刈り作業を、「キムメギ」と言う。秋の収穫までに三回ほど行なわねばならず、みなで作業をするため歌は欠かせない。キムメギするときの歌に、江原道地域江陵(강릉)の「オドクテギ」があり、田の草刈りの歌の意だ。
▼ キムメギのときの歌「江陵オドクテギ」を聴く。農作業の歌は、人の動きと調和を自然に聞かせてくれる。
最後に、今年も農家の人たちが暑い中、農作業をしている。そんなとき、<にわか雨の音を聞くだけでも涼しくなる>。
・キムメギは、稲の苗がある程度育った真夏に行なう。日差しの強い季節も田で作業する。地熱と湿気で、額に汗が流れ、長く歌うのは大変なため、前半を短く歌うと、残りの人々が後半をつぐ。仕事は難儀でも、歌を歌うのは、誰かが一緒にいるのを歌いながら確認し、また力をつけたはず。そんなとき、暑い中、にわか雨はとてもありがたい存在だった。
▼ 「にわか雨(소나기)」の演奏を聴く。雷鳴、雨滴、随分と音響的であり、光景が見えてくるよう。今様である。
始めに、楼閣(누각)、東屋(정자)、茅亭(모정)、および「春香歌」の「広寒楼(광한루)」について次のように紹介された。
・風通しの良い、景色を鑑賞できる建物に、「楼閣」や「東屋」がある。楼閣は、高い丘や、石や土で高く積み上げた上に築いた建物で、東屋は、楼閣より小さく親しみある建物だ。ここで、上流階層が、詞や絵、音楽など風流を楽しんだ。時に、師が弟子を教える場所にも使った。今も、有名な楼閣や東屋の痕跡が残っている。似たものに、「茅亭」があり、名勝の地でもない田畑のそばに建つ素朴な建物で、誰もが仕事の合間に休める場所だ。
・パンソリ「春香歌」に、李夢龍(이몽룡)が勉強に没頭していたある日、南原地域の楼閣「広寒楼」に登って見た見事な景色を歌う場面がある。
▼ パンソリ「春香歌」で李夢龍が「広寒楼」で歌った「赤城歌」を聴く。力強くはりのある声で朗々と語る。
・この曲名にある「赤城(적성)」は、「赤城山(적성산)」の山名だ。頂上の岩が、まるで本を積み重ねたようで、本(책)の意を付して「冊如山(책여산)」とも呼ばれた。それほど高くないものの、平野地帯に位置する険しい山だ。
次に、農作業の「草取り(キムメギ、김매기)」から江原道江陵の「オドクテギ(오독떼기)」について次のように紹介された。
・広寒楼に登ると、赤城山は霧深く、花が満開している。ヤナギの枝が風に揺れる様子を見れば、自ずと歌が浮かぶ。ソンビが東屋で風流を楽しむ頃、真夏の農家は忙しく草刈りをした。この草刈り作業を、「キムメギ」と言う。秋の収穫までに三回ほど行なわねばならず、みなで作業をするため歌は欠かせない。キムメギするときの歌に、江原道地域江陵(강릉)の「オドクテギ」があり、田の草刈りの歌の意だ。
▼ キムメギのときの歌「江陵オドクテギ」を聴く。農作業の歌は、人の動きと調和を自然に聞かせてくれる。
最後に、今年も農家の人たちが暑い中、農作業をしている。そんなとき、<にわか雨の音を聞くだけでも涼しくなる>。
・キムメギは、稲の苗がある程度育った真夏に行なう。日差しの強い季節も田で作業する。地熱と湿気で、額に汗が流れ、長く歌うのは大変なため、前半を短く歌うと、残りの人々が後半をつぐ。仕事は難儀でも、歌を歌うのは、誰かが一緒にいるのを歌いながら確認し、また力をつけたはず。そんなとき、暑い中、にわか雨はとてもありがたい存在だった。
▼ 「にわか雨(소나기)」の演奏を聴く。雷鳴、雨滴、随分と音響的であり、光景が見えてくるよう。今様である。
2017年8月23日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」瀟灑園
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/16)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、庭園「瀟灑園(소쇄원)」に関連する曲を紹介した。
始めに、朝鮮前期の隠棲者、梁山甫(양산보、1503年~1557年)の庭園「瀟灑園」について次のように紹介された。
・約500年前、学者ソンビの梁山甫がいた。若い頃、国家のため勉学に励んだが、彼の師が政騒に巻き込まれ毒殺刑に処されると、故郷に隠遁を始めた。全羅南道潭陽の蒼巖村(창암촌)に居を建てた。自然美を生かした「瀟灑園」の敷地に小川が流れ滝となり、その一部は竹のかけひを通り池となる。池に魚が泳ぎ、近くに小さな東屋がある。
▼ 横笛テグム演奏による「瀟灑園」聴く。景色が浮かぶように、今様に。
次に、「息影亭(식영정)」の美を表した鄭澈(정철、1536年~1594年)の「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・瀟灑園入り口に小さな東屋「待鳳台(대봉대)」(待鳳:大事な方の訪れを待つ意)がある。園の中に幾つか小さな建物があり、こじんまりしている。梁山甫は、瀟灑園を大層気に入り、子孫に<建て替えるな>と言ったほど。後の学者ソンビも、瀟灑園を見て詩作し、作品を残した。歳月が流れ、建物は小さく、或いは消えたりしたが、代表的園林としていまだに知られる。潭陽は、瀟灑園以外に自然美を楽しむ東屋がある。主なものに「息影亭」、「環碧堂(환벽당)」がある。ソンビはこれらの場に交流した。朝鮮時代の文人「鄭澈」も、作品「星山別曲」に息影亭の美しさを表現している。
▼ テグムとコムンゴ演奏で、<息影亭の美しさをモチーフ>にした「山韻(산운)」を聴く。緑深く、今様に。
最後に、江陵地域の「寒松亭(한송정)」の景色の美しさについて次のように紹介された。
・東屋は、柱はあるが壁のない、内外区分ない建物で、自然の一部に溶け込む。地域ごと有名な東屋があり、江原道江陵地域に「寒松亭」があった。今は消え去ったが、朝鮮時代に風流を楽しむ代表的な一つだった。寒松亭に、五つの月が浮く話がある。空の月、海の中の月、杯の中の月、瞳の中の月、そして、心の中の月。風流を楽しむに相応しい景色だったろう。
▼ <寒松亭の傍にある松で小舟を作り、舟に乗り美しい景色を楽しみたい>という「寒松亭(한송정 자진솔)」の歌を聴く。ゆるり巡り歩く・・・。
始めに、朝鮮前期の隠棲者、梁山甫(양산보、1503年~1557年)の庭園「瀟灑園」について次のように紹介された。
・約500年前、学者ソンビの梁山甫がいた。若い頃、国家のため勉学に励んだが、彼の師が政騒に巻き込まれ毒殺刑に処されると、故郷に隠遁を始めた。全羅南道潭陽の蒼巖村(창암촌)に居を建てた。自然美を生かした「瀟灑園」の敷地に小川が流れ滝となり、その一部は竹のかけひを通り池となる。池に魚が泳ぎ、近くに小さな東屋がある。
▼ 横笛テグム演奏による「瀟灑園」聴く。景色が浮かぶように、今様に。
次に、「息影亭(식영정)」の美を表した鄭澈(정철、1536年~1594年)の「星山別曲(성산별곡)」について次のように紹介された。
・瀟灑園入り口に小さな東屋「待鳳台(대봉대)」(待鳳:大事な方の訪れを待つ意)がある。園の中に幾つか小さな建物があり、こじんまりしている。梁山甫は、瀟灑園を大層気に入り、子孫に<建て替えるな>と言ったほど。後の学者ソンビも、瀟灑園を見て詩作し、作品を残した。歳月が流れ、建物は小さく、或いは消えたりしたが、代表的園林としていまだに知られる。潭陽は、瀟灑園以外に自然美を楽しむ東屋がある。主なものに「息影亭」、「環碧堂(환벽당)」がある。ソンビはこれらの場に交流した。朝鮮時代の文人「鄭澈」も、作品「星山別曲」に息影亭の美しさを表現している。
▼ テグムとコムンゴ演奏で、<息影亭の美しさをモチーフ>にした「山韻(산운)」を聴く。緑深く、今様に。
最後に、江陵地域の「寒松亭(한송정)」の景色の美しさについて次のように紹介された。
・東屋は、柱はあるが壁のない、内外区分ない建物で、自然の一部に溶け込む。地域ごと有名な東屋があり、江原道江陵地域に「寒松亭」があった。今は消え去ったが、朝鮮時代に風流を楽しむ代表的な一つだった。寒松亭に、五つの月が浮く話がある。空の月、海の中の月、杯の中の月、瞳の中の月、そして、心の中の月。風流を楽しむに相応しい景色だったろう。
▼ <寒松亭の傍にある松で小舟を作り、舟に乗り美しい景色を楽しみたい>という「寒松亭(한송정 자진솔)」の歌を聴く。ゆるり巡り歩く・・・。
2016年5月25日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 瀟灑園ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/18)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、代表的な「瀟灑(しょうしゃ)園(소쇄원)」の園林のほかに関連した3曲を紹介した。
始めに、「朝鮮時代の園林中、最高と評される『瀟灑園』」について次のように紹介された。
・家の庭や花壇を「庭園」というが、昔は「園林」の表現をよく使った。庭園は、人工的に整備した庭を意味し、園林は自然のままに、もともとあったかのように自然に溶け込んだ場所を指す。朝鮮時代、最高の園林と評される「瀟灑園」は、全羅南道の潭陽地域にある。竹林を抜けて園に入ると小さな東屋が目に入る。管理が届き、自然の美しさが際立つ。土と石を積んだ程よい高さの仕切り、小川の上に設けられたでこぼこ石の橋脚、小川の水は、竹で作った水路に沿って流れ池になり、やがて滝になるようだ。
▼ テグムとシンセサイザー演奏で「瀟灑園」を聴く。まるで朝霧に浮かぶ景観がしのばれるよう。今様である。
次に、瀟灑園近くにある「息影亭(식영정)」で活動した鄭澈(정철、1536年~1593年)について次のように紹介された。
・瀟灑園が位置する潭陽は、昔から竹が知られ、東屋も有名。園の中に「光風閣(광풍각)」、「霽月堂(제월당)」の東屋があり、園の向かいに「環碧堂(환벽당)」、近くに「息影亭」もある。環碧堂は四方が青の意、息影亭は影も休む場所の意を持つ。特に、息影亭は、朝鮮中期の文人、鄭澈が活動した場所と知られる。彼の代表作「星山別曲(성 산별곡)は、ここを素材に、季節ごとに移り変わる景色を表現したこの作品だ。この山のおもむきを音楽にしたものがある。
▼黄秉冀(황병기)作曲の「山韻(산운)」をコムンゴとテグム演奏で聴く。古い器で新酒を飲むような風情がする。
最後に、朝鮮時代発生した(始め両班女性の間で流行した)「歌辞(가사)文学」について次のように紹介された。
・学者ソンビが数人集まると、東屋を囲んで座り、茶と酒を楽しんだ。自然や彼らの暮らしについて談話したことだろう。また、詞や作品を作ることもあった。中でも代表的なものが「歌辞(가사)文学」だ。歌辞とは、朝鮮時代の代表的な詩歌形式で、韻律を生かし、自然と人の心を歌った。上記の「星山別曲」も歌辞文学に含まれる。これから、歌辞文学は潭陽で生まれたともいわれる。
▼ 風流に女唱歌曲(여창가곡)の伝統歌曲「界楽(계락)」の「青山島(청산도)」を聴く。(軽快に歌うものもあるが)
・青山島は、全羅南道の莞島地域の島で、四季を通じて、青い島の意から、青い島、青山島と名付けられた。物寂しい姿が美しいと評される島だが、一度は訪れてみたい・・・という。
始めに、「朝鮮時代の園林中、最高と評される『瀟灑園』」について次のように紹介された。
・家の庭や花壇を「庭園」というが、昔は「園林」の表現をよく使った。庭園は、人工的に整備した庭を意味し、園林は自然のままに、もともとあったかのように自然に溶け込んだ場所を指す。朝鮮時代、最高の園林と評される「瀟灑園」は、全羅南道の潭陽地域にある。竹林を抜けて園に入ると小さな東屋が目に入る。管理が届き、自然の美しさが際立つ。土と石を積んだ程よい高さの仕切り、小川の上に設けられたでこぼこ石の橋脚、小川の水は、竹で作った水路に沿って流れ池になり、やがて滝になるようだ。
▼ テグムとシンセサイザー演奏で「瀟灑園」を聴く。まるで朝霧に浮かぶ景観がしのばれるよう。今様である。
次に、瀟灑園近くにある「息影亭(식영정)」で活動した鄭澈(정철、1536年~1593年)について次のように紹介された。
・瀟灑園が位置する潭陽は、昔から竹が知られ、東屋も有名。園の中に「光風閣(광풍각)」、「霽月堂(제월당)」の東屋があり、園の向かいに「環碧堂(환벽당)」、近くに「息影亭」もある。環碧堂は四方が青の意、息影亭は影も休む場所の意を持つ。特に、息影亭は、朝鮮中期の文人、鄭澈が活動した場所と知られる。彼の代表作「星山別曲(성 산별곡)は、ここを素材に、季節ごとに移り変わる景色を表現したこの作品だ。この山のおもむきを音楽にしたものがある。
▼黄秉冀(황병기)作曲の「山韻(산운)」をコムンゴとテグム演奏で聴く。古い器で新酒を飲むような風情がする。
最後に、朝鮮時代発生した(始め両班女性の間で流行した)「歌辞(가사)文学」について次のように紹介された。
・学者ソンビが数人集まると、東屋を囲んで座り、茶と酒を楽しんだ。自然や彼らの暮らしについて談話したことだろう。また、詞や作品を作ることもあった。中でも代表的なものが「歌辞(가사)文学」だ。歌辞とは、朝鮮時代の代表的な詩歌形式で、韻律を生かし、自然と人の心を歌った。上記の「星山別曲」も歌辞文学に含まれる。これから、歌辞文学は潭陽で生まれたともいわれる。
▼ 風流に女唱歌曲(여창가곡)の伝統歌曲「界楽(계락)」の「青山島(청산도)」を聴く。(軽快に歌うものもあるが)
・青山島は、全羅南道の莞島地域の島で、四季を通じて、青い島の意から、青い島、青山島と名付けられた。物寂しい姿が美しいと評される島だが、一度は訪れてみたい・・・という。
2016年3月23日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 甫吉島と尹善道
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/16)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、全羅南道南岸にある甫吉島(보길도)と、尹善道(윤선도、1587年~1671年、号は孤山)に関連した3曲を紹介した。
(本ブログ関連:”尹善道”)
始めに、全羅南道南岸の小さな甫吉島と朝鮮中期の尹善道について次のように紹介された。
・全羅南道南岸の島「甫吉島」は、美しい景観で知られる。ソウルから木浦まで、最も速い列車でも4時間近くかかる。そこから半島最南端の海南に車で1~2時間近くかけて、さらに船に乗り1時間程の距離にある。交通が発達した今も遠い。徒歩で移動した朝鮮時代、もっと時間がかかったはず。でも、甫吉島は一度は行ってみたい自然の美しい所だ。また、朝鮮時代の代表的詩人、尹善道が詩作した場所でもある。
▼ (管)ソグム、(擦弦)ヘグム、カヤグム演奏「甫吉島の朝(보길도의 아침)」を聴く。長閑な朝の情景を今様に彷彿させる。
次に、尹善道が甫吉島に居たいきさつと、彼の作品「五友歌(오우가)」について次のように紹介された。
・尹善道は学者、政治家、そして優れた詩人でもあった。政治に空しくして世俗を去る決心し、済州島へ向かう。途中、暴風に遭い、寄ったのが甫吉島で、景色に魅せられここに変更する。芙蓉洞(부용동)に池を作り、そばに東屋を建て、舟遊びと風流を楽しんだ。芙蓉洞の山麓に庭園を作り、茶を楽しみ書を読む。ここでの作品の「五友歌」は<わが友が何人かと聞かれれば、水と石、松と竹、そして月の明かりだ>という内容だ。自然を友として暮らす風流を表した作品だ。
▼ 「五友歌」から、「わが友の数は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」を聴く。風流に自然に親しむ如く。
最後に、尹善道の子孫、尹偉(윤위、1725年~1756年)の「甫吉島識(보길도지)」と尹善道の「漁父四時詞(어부사시사)」について次のように紹介された。
・尹善道の子孫、朝鮮中期の文臣尹偉が甫吉島を訪ね、「甫吉島識(보길도지)」を書した。その内容に尹善道の風流が浮かぶ。<天気が良いと東屋に行き、池に舟遊びする。子弟に五色の服を着せ、尹善道の書「漁父四時詞」の詞を歌わせる。東屋では管弦の演奏を聴き、人々の踊りを観覧する。踊る姿が池に映るのを見た>と、華やかに遊んだようだ。その時歌われた「漁父四時詞」は、海辺に暮らす漁師=学者(ソンビ)の四季を歌ったものだ。
▼ 「漁父四時詞」から、「春の歌」を歌と演奏で聴く。春は東風(秋は西風だが)、帆は穏やかな風に押されるよう。今様。
・「漁父四時詞」は、春、夏、秋、冬の詞で構成され、尹善道65歳の作品で、言葉の美しい響きをよく表したものと評される。
(本ブログ関連:”尹善道”)
始めに、全羅南道南岸の小さな甫吉島と朝鮮中期の尹善道について次のように紹介された。
・全羅南道南岸の島「甫吉島」は、美しい景観で知られる。ソウルから木浦まで、最も速い列車でも4時間近くかかる。そこから半島最南端の海南に車で1~2時間近くかけて、さらに船に乗り1時間程の距離にある。交通が発達した今も遠い。徒歩で移動した朝鮮時代、もっと時間がかかったはず。でも、甫吉島は一度は行ってみたい自然の美しい所だ。また、朝鮮時代の代表的詩人、尹善道が詩作した場所でもある。
▼ (管)ソグム、(擦弦)ヘグム、カヤグム演奏「甫吉島の朝(보길도의 아침)」を聴く。長閑な朝の情景を今様に彷彿させる。
次に、尹善道が甫吉島に居たいきさつと、彼の作品「五友歌(오우가)」について次のように紹介された。
・尹善道は学者、政治家、そして優れた詩人でもあった。政治に空しくして世俗を去る決心し、済州島へ向かう。途中、暴風に遭い、寄ったのが甫吉島で、景色に魅せられここに変更する。芙蓉洞(부용동)に池を作り、そばに東屋を建て、舟遊びと風流を楽しんだ。芙蓉洞の山麓に庭園を作り、茶を楽しみ書を読む。ここでの作品の「五友歌」は<わが友が何人かと聞かれれば、水と石、松と竹、そして月の明かりだ>という内容だ。自然を友として暮らす風流を表した作品だ。
▼ 「五友歌」から、「わが友の数は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」を聴く。風流に自然に親しむ如く。
最後に、尹善道の子孫、尹偉(윤위、1725年~1756年)の「甫吉島識(보길도지)」と尹善道の「漁父四時詞(어부사시사)」について次のように紹介された。
・尹善道の子孫、朝鮮中期の文臣尹偉が甫吉島を訪ね、「甫吉島識(보길도지)」を書した。その内容に尹善道の風流が浮かぶ。<天気が良いと東屋に行き、池に舟遊びする。子弟に五色の服を着せ、尹善道の書「漁父四時詞」の詞を歌わせる。東屋では管弦の演奏を聴き、人々の踊りを観覧する。踊る姿が池に映るのを見た>と、華やかに遊んだようだ。その時歌われた「漁父四時詞」は、海辺に暮らす漁師=学者(ソンビ)の四季を歌ったものだ。
▼ 「漁父四時詞」から、「春の歌」を歌と演奏で聴く。春は東風(秋は西風だが)、帆は穏やかな風に押されるよう。今様。
・「漁父四時詞」は、春、夏、秋、冬の詞で構成され、尹善道65歳の作品で、言葉の美しい響きをよく表したものと評される。
2015年12月2日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 別れの歌
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/25)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<別れの歌>に関連した3曲を紹介した。
始めに、昔は特定の木を植えて道程(距離)を示したこと、東屋(あずまや)を置いたことについて次のように紹介された。
・昔の道は、目的地までの距離を示すのに木を植えて表した。10里の地点にハリゲヤキ、5里の地点にハンノキを植えた。5里を「オリ(오리)」と発音し、ハンノキを「オリナム(오리나무.=五里木)」と言うのは、これにちなんだと言われる。ちなみに、日本の1里≒4Kmは、朝鮮の10里≒4Kmとなり、単位は同じ「里」だが距離に違いがある。また、ハンノキは高く、遠くから見える。村々に東屋を5里ごとに建てたことから、5里(오리)の発音を付して「五里亭(오리정)」とも呼ぶ。人を迎え、別れる場所でもあった。例えば、パンソリ「春香歌(춘향가)」で、春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)が別れたところが五里亭だ。
▼ 「春香歌」から、「五里亭の別れ(오리정 이별대목)」の場面を聴く。どことなく物静かだが、千遍思案を重ねてのこと。
次に、「春香歌」で春香と李夢龍の五里亭での別れと、その心情について次のように紹介された。
・李夢龍は地方官の息子で、地方官の家族が都に去る日、妓生の娘春香が五里亭まで追った。当時にすれば無茶と思えるが、それだけ切ない別れだったのだろう。京畿地域の歌い手が、この場面を歌で構成した、十二の雑歌の中に「出引歌」がある。日常の惣菜の青唐辛子、作りたてのキムチを、また昔も今も高級なタコ、アワビなどの食材を用意して五里亭に向かうところから始まる。別れを前に馳走を味わう余裕はないものの、心を込めて準備したのだろう。
▼ 京畿地域の雑歌から「出引歌(출인가)」を聴く。いつまでも明るく生きることを願う、恋すればの歌だろうか。
最後に、別れの後に恋人たちが安否を気遣い託した「青い鳥(청조)」の伝説について次のように紹介された。
・別れは悲しい。旅立たねばならぬ者がいて、その後に、いつまでも待つ者がいる。手紙のやり取りもままならぬ当時、人々は飛び交う鳥を見て心を慰めた。昔、朝からカササギがさえずると喜ばしいことがあると信じられた。中国では青い鳥がその役割をした。青い鳥に、恋人の安否を問う歌がある。女性歌曲(가곡)で、伝統的音階の「ウジョ(우조)」に、「チュンゴ(중거)」という歌曲がある。
▼ 鳥に歌いかける歌「青い鳥よ(청조야)」を聴く。柔らかい詩吟のよう。安否と安堵が重なる。
・最後に、キム・ボエさんの言葉「別れがあるからこそ、また再会の喜びもあるのだと思います。」
始めに、昔は特定の木を植えて道程(距離)を示したこと、東屋(あずまや)を置いたことについて次のように紹介された。
・昔の道は、目的地までの距離を示すのに木を植えて表した。10里の地点にハリゲヤキ、5里の地点にハンノキを植えた。5里を「オリ(오리)」と発音し、ハンノキを「オリナム(오리나무.=五里木)」と言うのは、これにちなんだと言われる。ちなみに、日本の1里≒4Kmは、朝鮮の10里≒4Kmとなり、単位は同じ「里」だが距離に違いがある。また、ハンノキは高く、遠くから見える。村々に東屋を5里ごとに建てたことから、5里(오리)の発音を付して「五里亭(오리정)」とも呼ぶ。人を迎え、別れる場所でもあった。例えば、パンソリ「春香歌(춘향가)」で、春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)が別れたところが五里亭だ。
▼ 「春香歌」から、「五里亭の別れ(오리정 이별대목)」の場面を聴く。どことなく物静かだが、千遍思案を重ねてのこと。
次に、「春香歌」で春香と李夢龍の五里亭での別れと、その心情について次のように紹介された。
・李夢龍は地方官の息子で、地方官の家族が都に去る日、妓生の娘春香が五里亭まで追った。当時にすれば無茶と思えるが、それだけ切ない別れだったのだろう。京畿地域の歌い手が、この場面を歌で構成した、十二の雑歌の中に「出引歌」がある。日常の惣菜の青唐辛子、作りたてのキムチを、また昔も今も高級なタコ、アワビなどの食材を用意して五里亭に向かうところから始まる。別れを前に馳走を味わう余裕はないものの、心を込めて準備したのだろう。
▼ 京畿地域の雑歌から「出引歌(출인가)」を聴く。いつまでも明るく生きることを願う、恋すればの歌だろうか。
最後に、別れの後に恋人たちが安否を気遣い託した「青い鳥(청조)」の伝説について次のように紹介された。
・別れは悲しい。旅立たねばならぬ者がいて、その後に、いつまでも待つ者がいる。手紙のやり取りもままならぬ当時、人々は飛び交う鳥を見て心を慰めた。昔、朝からカササギがさえずると喜ばしいことがあると信じられた。中国では青い鳥がその役割をした。青い鳥に、恋人の安否を問う歌がある。女性歌曲(가곡)で、伝統的音階の「ウジョ(우조)」に、「チュンゴ(중거)」という歌曲がある。
▼ 鳥に歌いかける歌「青い鳥よ(청조야)」を聴く。柔らかい詩吟のよう。安否と安堵が重なる。
・最後に、キム・ボエさんの言葉「別れがあるからこそ、また再会の喜びもあるのだと思います。」
2015年12月16日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 關山戎馬
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/9)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、朝鮮時代中期の文人、申光洙(신광수、1712年~1775年)の詩「關山戎馬(관산융마)」を元にした3曲を紹介した。
(本ブログ関連:”關山戎馬”)
始めに、申光洙の詩「關山戎馬」とその背景について次のように紹介された。
・漢詩にリズムをつけた「詩唱(시창)」に、晩秋の趣を歌う「關山戎馬」がある。朝鮮時代の文人申光洙の詩を歌ったものだ。「秋江寂寞魚龍冷(秋の川はわびしく、魚は冷たい)」に始まり、西風を受けて楼閣に立つ人、梅の花、笛の音色などが登場する。中国の詩人杜甫に「登岳陽樓」の詩がある。楼閣「岳陽楼」に登り、広く美しい洞庭湖を眺めながら、戦の絶えぬ故郷を憂い歌った。申光洙は、この詩をモチーブに、岳陽楼に登り、關山の戦を心配する「登岳陽樓嘆關山戎馬」を詩作した。
登岳陽楼 (杜甫)
---------------
昔聞洞庭水
今上岳陽楼
呉楚東南坼
乾坤日夜浮
親朋無一字
老病有孤舟
戎馬関山北
憑軒涕泗流
▼ <清い音色が晩秋を思わせる>竹笛短簫(단소)の伴奏で、詩唱「關山戎馬」の歌を聴く。語尾を延ばす詩吟のよう。
次に、關山戎馬にまつわる、申光洙と平壌の妓生牧丹(모란)との逸話について次のように紹介された。
・關山戎馬は、申光洙が35歳の頃、科挙の一次試験で2位に入った作品で、すぐに歌として歌われ、広く知られた。当時の学者ソンビは、生前に作品が親しまれた人として、中国の白居易と朝鮮の申光洙を挙げた。申光洙の詩は、特に平壌の妓生によく歌われたのを聞いて感想を残している。平壌に留まったとき、妓生の牧丹と共に東屋に訪ねたり舟遊びを楽しんだ。牧丹が彼の詩「關山戎馬」を歌うと、その声に空の雲も止まってしまったという。この歌はしばらく歌われなかったが、最近、新民謡で歌われる。
▼ 新民謡「關山戎馬」を聴く。新民謡といっても、それほどくだけたわけでない。むしろスッキリしているくらい。
最後に、新民謡について次のように説明された。
・新民謡に、昔の民謡のメロディーそのままではなく、柔らかく美しいメロディーに、伝統的な楽器全てを含めて、声楽法も変えた朝鮮北部のものがある。この關山戎馬も同じで、詩唱のリズムに似ても、孤独感や哀切感はなく少し明るい。
▼ <關山戎馬を恋の物語に解釈した、秋の江を意味する>「秋江(추강이)」の歌を聴く。イ・サンウンを思い出した。
・「秋江」は、愛する人と別れた後の心境を歌っている。戦時に、關山戎馬を聞いた人々が涙を流したという。これを、「秋江」は、恋のストーリーに解釈して歌っている。
(本ブログ関連:”關山戎馬”)
始めに、申光洙の詩「關山戎馬」とその背景について次のように紹介された。
・漢詩にリズムをつけた「詩唱(시창)」に、晩秋の趣を歌う「關山戎馬」がある。朝鮮時代の文人申光洙の詩を歌ったものだ。「秋江寂寞魚龍冷(秋の川はわびしく、魚は冷たい)」に始まり、西風を受けて楼閣に立つ人、梅の花、笛の音色などが登場する。中国の詩人杜甫に「登岳陽樓」の詩がある。楼閣「岳陽楼」に登り、広く美しい洞庭湖を眺めながら、戦の絶えぬ故郷を憂い歌った。申光洙は、この詩をモチーブに、岳陽楼に登り、關山の戦を心配する「登岳陽樓嘆關山戎馬」を詩作した。
登岳陽楼 (杜甫)
---------------
昔聞洞庭水
今上岳陽楼
呉楚東南坼
乾坤日夜浮
親朋無一字
老病有孤舟
戎馬関山北
憑軒涕泗流
▼ <清い音色が晩秋を思わせる>竹笛短簫(단소)の伴奏で、詩唱「關山戎馬」の歌を聴く。語尾を延ばす詩吟のよう。
次に、關山戎馬にまつわる、申光洙と平壌の妓生牧丹(모란)との逸話について次のように紹介された。
・關山戎馬は、申光洙が35歳の頃、科挙の一次試験で2位に入った作品で、すぐに歌として歌われ、広く知られた。当時の学者ソンビは、生前に作品が親しまれた人として、中国の白居易と朝鮮の申光洙を挙げた。申光洙の詩は、特に平壌の妓生によく歌われたのを聞いて感想を残している。平壌に留まったとき、妓生の牧丹と共に東屋に訪ねたり舟遊びを楽しんだ。牧丹が彼の詩「關山戎馬」を歌うと、その声に空の雲も止まってしまったという。この歌はしばらく歌われなかったが、最近、新民謡で歌われる。
▼ 新民謡「關山戎馬」を聴く。新民謡といっても、それほどくだけたわけでない。むしろスッキリしているくらい。
最後に、新民謡について次のように説明された。
・新民謡に、昔の民謡のメロディーそのままではなく、柔らかく美しいメロディーに、伝統的な楽器全てを含めて、声楽法も変えた朝鮮北部のものがある。この關山戎馬も同じで、詩唱のリズムに似ても、孤独感や哀切感はなく少し明るい。
▼ <關山戎馬を恋の物語に解釈した、秋の江を意味する>「秋江(추강이)」の歌を聴く。イ・サンウンを思い出した。
・「秋江」は、愛する人と別れた後の心境を歌っている。戦時に、關山戎馬を聞いた人々が涙を流したという。これを、「秋江」は、恋のストーリーに解釈して歌っている。
2022年6月19日日曜日
自然観察(11)
きょうは、今年2回目の「真夏日(30℃以上35℃未満)」になるかもしれない最高気温がぎりぎり29.7℃(14:28)に終わったけれど、たしかに暑かった。午前中、公園の「自然観察会」は熱気と湿気で大変で、厚手の長袖シャツを着て出かけたものの、袖をたくし上げざる得なかった(ヤブ蚊を用心しての長袖だったが、彼らが登場することはなかった)
(本ブログ関連:”自然観察会”)
膝痛から回復したつもりの膝が気になる。そんなわけで観察会の途中、幹事さんに「千代の富士のように『体力の限界』になって・・・」といいわけして、抜け出させてもらった(前回5/15もそうだった)。
観察会の始め、参加者から野鳥(ジョウビタキ、ツバメ、カルガモ、カラスなど)の最新情報が紹介されたりしたが、会長からもいろいろなお話があったなか、「ニレ(楡)」の木について、次のような解説があった。
・日本のニレの木に、「ハルニレ」と「アキニレ」の種類がある。
・ハルニレ: いわゆるエルム(elm)の木で、北海道に多くて南側にない。関東は少ない。
・アキニレ: 隣接する公園の川沿いにある東屋にあって、ハルニレに比べて葉は小さい。
観察
・ナンテン(樹): 白い花、落ちやすい。
・ワルナスビ: 葉の裏側にも棘(とげ)がある。
・ヒメジョオン、ハルジオンの区別: 葉の茎に付き方が違う。
・ツユクサ: 午前中に花が咲く(いわば半日草)。
・クスノキ(樹): 新芽が赤いのは紫外線防御か・・・。
・クワ(樹): 葉の形に変異が多い。
・コブシ(樹): 実は原始的な特徴を持った花。雄しべは螺旋状に付くとのこと。
・ホタルブクロ: ヤマホタルブクロとの違いを聞く・・・(萼片の形状が違うというが)
(どこか似た気のするリンドウと、花を反対向きに咲かせているけど)
・ドクダミ: 白い花びらは「苞(ほう)」(多くの花びらを包む)・・・ cf.「萼(がく)」
・ヤマユリ: 花弁と萼が同色で似て共に花びらのよう。
・ハルニレ(樹): 一部の葉の表に、虫が作った虫こぶ(突起物)がある。
幹から出た枝の元が、固い板状のコルク質に覆われている。アキニレにない。
春に花・実をつける(実の時間が少ない)。アキニレは秋に花・実をつける。
イギリスの18世紀末~19世紀初頭のロマン派の画家(印象派に影響を与えた)に、ニレ(elm)の木を多く素材にしたジョン・コンスタブル(John Constable)がいる。彼の描いたニレの木が一体どんな種類だったのか知りたい。わたしにしたら、薄暗い「泰西名画」(本当は「西洋絵画」にすぎないのだが)の古めかしいイメージにつながる。
2023年2月19日日曜日
自然観察(16)
天気予報では、きょうの最高気温を 17℃としたが、結果は何と19.9℃(15:17)という春本番並みの暖かさだった。今朝、自然観察会へ出かけるとき、いつもの冬用重ね着を一枚減らした。それでも、開催時刻の 9:00~12:00の間、気温は 7.0 → 12.0℃ へとアップした。(解散後の帰り道、額に汗がにじんでいるのに気づいたほどだ)
(本ブログ関連:”自然観察”)
自然観察会は、この陽気に誘われてか参加者多数で盛況だった。会の始めの案内の通り、樹木の「冬芽(フユメ、トウガ)」について会長からショートセッションが公園の東屋で開かれた。実際、数十種類の枝を標本に用意されての解説だった。ショートどころかメインイベントだった。
・冬芽の形状: イチジク、モクレン、シンジュ、メグスリノキについて頂芽、葉痕など
・トチノキの頂芽(ちょうが): 防寒の意味からベトついている(不凍液的な役割)
・主芽(しゅが)・副芽(ふくが): 主芽が成長できないとき、副芽がその役割を果たす
・葉痕(ようこん、枝から葉が落ちた後のかたち)の表情: 可愛らしい動物のイメージ
- 絵本:「ふゆめ がっしょうだん」(福音館書店、1990年)
観察グループに従いながら、ベテランの方から解説いただいたり、自分なりに目視・双眼鏡で確認したものを、整理して次に記す(聞き間違いがありましたらご容赦)。
・「カルガモ」
右側に「カルガモ」7羽が眠っている。左側の2羽は「マルガモ」(カルガモとマガモの混血)ではないかとのこと。マルガモらしき2羽を双眼鏡で見たが、以前ベテランの方からメールで紹介された写真のような嘴の模様を判別できなかった・・・けれど。
・「オオイヌノフグリ」
薄紫色した「オオイヌノフグリ」の小さな花が咲いている。目を凝らしてみると辺り一面に群生しているのに気づく。写真は「トウネズミモチ」の樹の枝下で見つけたため、まわりに(ネズミの糞のような)黒い実が落ちている。
地面から直に「タンポポ」の花が咲いているように見える。ネットによれば、冬のタンポポの花弁の大きさは春のものと差がないものの、他(葉、茎)は小振りとのこと。今まで、とんと気付かずにいた。
(本ブログ関連:”タンポポ”)
(追記)ベテランの方から会員へ別途配信写真に「カントウタンポポ」との記載があった。
先日(2/12)、観察園の「かがみ池」の畔で、1羽の「カワセミ」を発見したが、今回は何と2羽が互いに近く活動しているのと遭遇した。それぞれ飛びたつ瞬間、瑠璃色の背が輝いた。かれらは番(つが)いだろうか。
2024年3月22日金曜日
コブシ、シデコブシ
おとつい(3/20)開催された「井の頭公園」での公開・特別自然観察会を欠席したので、その埋め合わせとして、今夕直前(15:.30~16:00ころ)の公園を巡った。冷たい北風が吹いて、日向と日影の気温差が厳しかった。
公園へ行くには、国分寺崖線の斜面を下って入る。今回は「はけの森97階段」を経路にした。ポカポカ陽気の階段一番上から、遠くにうっすら霞んだ「富士山」をながめることができる。階段一番下には木立の影があって、そこを通り抜けるとき、急にひんやりしてくる。
ショカツサイ(オオアラセイトウ)
公園北側の斜面に沿って外周する小道があり、崖線側斜面のところどころに薄紫色の花(4枚の花弁、6本の雄蕊(内4本が長い))が咲き広がっていた。見た目には、静かなたたずまいをしているアブラナ科の「ショカツサイ(オオアラセイトウ)」*だ。けれど、この花は国立環境研究所の「侵入生物データベース」**に侵入植物として掲載されている ・・・ どおりで、柵で囲まれた公園内で見かけない。
(*)ショカツサイ: 諸葛孔明の名にちなむ
(**)DB: https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/80920.html
コブシ(写真左)とシデコブシ(写真右)
・公園の北側順路には「コブシ」の木がめずらしくない。白い花が終了したものもあれば、今を盛りに咲いているものもあって目立つ。
・観察順路を折れて、東屋(あずまや)に寄る小道に入ると、落葉小高木の「シデコブシ」が淡紅紫色の花を咲かせているのと出会う(シデコブシの花は、コブシの花に似て白色だが、淡紅紫色の場合「ベニコブシ」というそうだ)。幸運にも、目の前にパッタリ現れた。
公園巡りをして、午後4時にもなると、辺りが急に冷えてくる。北風に押されるように帰宅した。
(追記)
公園の順路の途中、上記以外に気になる2つの樹木と。
・落葉高木「アカシデ」: 茶色の房、すなわち赤茶色の「花穂(かすい)」(小さな花が穂状に長く群がっている雄花序)がいくつも垂れ下がっている。正直、奇妙な光景だ。
・落葉低木「ユキヤナギ」: 公園の窪空き地(調整池)を見降ろす周囲に、細い茎の多数の枝に、小さな花(最大10mm位い。白色5弁)が群がっている光景を、雪と見立てたそうだ。確かに、遠目に雪が被ったような姿は印象深い。
2018年7月4日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」「春香の部屋飾り」ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/27)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「春香の部屋飾り(춘향 방치레)」ほかを通してさまざまな遊びについて話を紹介した。
始めに、高麗時代の歌「礼成江(례성강)」から、唐の商人と碧瀾渡の美人人妻の苦難について次のように紹介された。
・高麗の歌に「礼成江」がある。「礼成江」は、北の黄海道を流れる川で、河口にアラビア商人も出入りした「碧瀾渡(벽란도)」があった。そこを訪れた唐の商人「賀頭綱」は、地元の美しい人妻に見とれる。彼は、女性の夫を訪ねて賭け碁をする。ついに二人は妻を賭けるが、結局、賀頭綱が勝利して美人妻を奪う。妻と別れるとき、夫が歌ったのが「礼成江」の一節であり、その後、紆余曲折を経て戻った妻が歌ったのが、その二節である。ただし歌詞は今に伝わらない。
・ところで、身分を越えた春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)との物語パンソリ「春香歌」で、李夢龍が初めて春香の部屋に入ったとき、部屋の四方に飾られた絵の中に「商山四皓図」があるのを見た。中国の秦の時代、始皇帝の暴政を避けて商山に隠居した、髪とひげが白くなった神仙のような四老人を画材にした絵だ。
▼ 李夢龍が見た春香の部屋飾りを描写した「春香の部屋飾り」をカヤグム演奏と歌で聴く。淡々と・・・。
次に、「商山四皓図」とは別に、庶民の世界に「将棋(장기)」を打つ場面があり次のように紹介された。
・喧騒の世を離れ、山中に隠居して囲碁を打つ暮らしを理想として、「商山四皓図」がよく描かれた。一方、大衆の遊びに将棋がある。昔、夏になると東屋で将棋を指したが、今はめったに見られない。将棋見物して思わず口をはさむ者、叱られる者、菓子をもらえると思って集まる子どもたちもいたことだろう。
▼ 京畿道地域の民謡「将棋打令(장기타령)」を聴く。32駒について中国史で語る・・・
最後に、主に上流層の両班や妓生が楽しんだ「骨牌(골패)」の遊びについて次のように紹介された。
・昔の遊びに「骨牌」があった。ドミノと似た牌で、1.5×2センチほどの板に、獣骨を付けて、その上には数字を表す穴を刻した32枚の板で遊ぶ。様々な遊び方があり複雑なため説明書もあった。一般の庶民より、主に上流層の両班や妓生が楽しんだという。
▼ 「骨牌打令(골패타령)」の歌を聴く。歌謡風でリズムについついのってしまいそう。
始めに、高麗時代の歌「礼成江(례성강)」から、唐の商人と碧瀾渡の美人人妻の苦難について次のように紹介された。
・高麗の歌に「礼成江」がある。「礼成江」は、北の黄海道を流れる川で、河口にアラビア商人も出入りした「碧瀾渡(벽란도)」があった。そこを訪れた唐の商人「賀頭綱」は、地元の美しい人妻に見とれる。彼は、女性の夫を訪ねて賭け碁をする。ついに二人は妻を賭けるが、結局、賀頭綱が勝利して美人妻を奪う。妻と別れるとき、夫が歌ったのが「礼成江」の一節であり、その後、紆余曲折を経て戻った妻が歌ったのが、その二節である。ただし歌詞は今に伝わらない。
・ところで、身分を越えた春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)との物語パンソリ「春香歌」で、李夢龍が初めて春香の部屋に入ったとき、部屋の四方に飾られた絵の中に「商山四皓図」があるのを見た。中国の秦の時代、始皇帝の暴政を避けて商山に隠居した、髪とひげが白くなった神仙のような四老人を画材にした絵だ。
▼ 李夢龍が見た春香の部屋飾りを描写した「春香の部屋飾り」をカヤグム演奏と歌で聴く。淡々と・・・。
次に、「商山四皓図」とは別に、庶民の世界に「将棋(장기)」を打つ場面があり次のように紹介された。
・喧騒の世を離れ、山中に隠居して囲碁を打つ暮らしを理想として、「商山四皓図」がよく描かれた。一方、大衆の遊びに将棋がある。昔、夏になると東屋で将棋を指したが、今はめったに見られない。将棋見物して思わず口をはさむ者、叱られる者、菓子をもらえると思って集まる子どもたちもいたことだろう。
▼ 京畿道地域の民謡「将棋打令(장기타령)」を聴く。32駒について中国史で語る・・・
最後に、主に上流層の両班や妓生が楽しんだ「骨牌(골패)」の遊びについて次のように紹介された。
・昔の遊びに「骨牌」があった。ドミノと似た牌で、1.5×2センチほどの板に、獣骨を付けて、その上には数字を表す穴を刻した32枚の板で遊ぶ。様々な遊び方があり複雑なため説明書もあった。一般の庶民より、主に上流層の両班や妓生が楽しんだという。
▼ 「骨牌打令(골패타령)」の歌を聴く。歌謡風でリズムについついのってしまいそう。
2015年8月6日木曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 笛
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、笛(① 振動する皮膜を持つ横笛「大笒(テグム:대금)」、② 同じく振動する皮膜を持つ尺八に似た長めの縦笛「洞簫(トゥンソ:퉁소)」、③ 洞簫に似た短めの(振動する皮膜はない)縦笛「短簫(タンソ:단소)」など)にかかわる3曲を紹介した。
始めに、「庭園(정원)」と「園林(원림)」の特徴、園林で有名な「瀟灑園(소쇄원)」について次のように紹介された。
・花樹を整えた「庭園」を、昔は「園林」と多くいった。庭園は計画的、人工的であるが、園林は自然を意識して、建物などの配置を工夫しており、全羅南道潭陽(담양)にある、「瀟灑園」が伝統的な園林文化を表している。ひっそりとした竹林の先に小川があり、その合間に小さい東屋があちこちに建つ。小川が滝となり、竹筒を流れる水滴が池になるといわれる。
▼ 大笒で、池に魚が泳ぐ様を奏する曲「瀟灑園」を聴く。夕暮れの池を揺らす風もなく、悠然と池魚が走るよう。今様である。
次に、竹の構造や性質と、楽器「洞簫」の構造について次のように紹介された。
・潭陽は竹林で有名だ。竹は、まっすぐ伸び節がしっかりしている。内部は空だが仕切りがあって丈夫だ。昔から、ソンビの謙遜を象徴する木でもあった。柔軟ながらも簡単に折れないため、生活用品として広く使われた。特に、竹は柔軟でひんやりした性質があり、竹で編んだ敷き物や籠、扇子などは夏の必需品とされた。
・次の曲は、洞簫の演奏だ。洞簫は、音の高さを調整する穴以外に、「聴空(청공)」という穴がある。ここに薄い膜を貼り付けるのは大笒と似ているが、① 大笒は横笛、② 洞簫は縦笛という違いがある。
▼ 洞簫散調から、「晋陽調(진양조)」というリズムをの演奏を聴く。音域の広い楽器のようだが、演奏は難しそう。
・人前で自分を主張できないが、一人になると文句言う人を指して「部屋の中の洞簫」という。人に聞かれぬよう、部屋の中で一人で演奏する意から、臆病な人をからかう表現だ。ことわざにあるよう、洞簫は広く親しまれた楽器であった。
最後に、洞簫に似て短い楽器「短簫」について次のように紹介された。
・洞簫と似た縦笛に、洞簫より短いため、短簫と呼ばれる楽器がある。聴空がなくて、竹の透き通った響きが特徴だ。
▼ 短簫演奏、清い声の意「清声曲(청성곡)」を聴く。小中学校でも学ぶ楽器とか、演奏家にかかれば素晴らしい音色に。
始めに、「庭園(정원)」と「園林(원림)」の特徴、園林で有名な「瀟灑園(소쇄원)」について次のように紹介された。
・花樹を整えた「庭園」を、昔は「園林」と多くいった。庭園は計画的、人工的であるが、園林は自然を意識して、建物などの配置を工夫しており、全羅南道潭陽(담양)にある、「瀟灑園」が伝統的な園林文化を表している。ひっそりとした竹林の先に小川があり、その合間に小さい東屋があちこちに建つ。小川が滝となり、竹筒を流れる水滴が池になるといわれる。
▼ 大笒で、池に魚が泳ぐ様を奏する曲「瀟灑園」を聴く。夕暮れの池を揺らす風もなく、悠然と池魚が走るよう。今様である。
次に、竹の構造や性質と、楽器「洞簫」の構造について次のように紹介された。
・潭陽は竹林で有名だ。竹は、まっすぐ伸び節がしっかりしている。内部は空だが仕切りがあって丈夫だ。昔から、ソンビの謙遜を象徴する木でもあった。柔軟ながらも簡単に折れないため、生活用品として広く使われた。特に、竹は柔軟でひんやりした性質があり、竹で編んだ敷き物や籠、扇子などは夏の必需品とされた。
・次の曲は、洞簫の演奏だ。洞簫は、音の高さを調整する穴以外に、「聴空(청공)」という穴がある。ここに薄い膜を貼り付けるのは大笒と似ているが、① 大笒は横笛、② 洞簫は縦笛という違いがある。
▼ 洞簫散調から、「晋陽調(진양조)」というリズムをの演奏を聴く。音域の広い楽器のようだが、演奏は難しそう。
・人前で自分を主張できないが、一人になると文句言う人を指して「部屋の中の洞簫」という。人に聞かれぬよう、部屋の中で一人で演奏する意から、臆病な人をからかう表現だ。ことわざにあるよう、洞簫は広く親しまれた楽器であった。
最後に、洞簫に似て短い楽器「短簫」について次のように紹介された。
・洞簫と似た縦笛に、洞簫より短いため、短簫と呼ばれる楽器がある。聴空がなくて、竹の透き通った響きが特徴だ。
▼ 短簫演奏、清い声の意「清声曲(청성곡)」を聴く。小中学校でも学ぶ楽器とか、演奏家にかかれば素晴らしい音色に。
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