KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(7/6)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、パンソリ「春香歌」の「赤城歌(적성가)」に関連した3曲を紹介した。
始めに、楼閣(누각)、東屋(정자)、茅亭(모정)、および「春香歌」の「広寒楼(광한루)」について次のように紹介された。
・風通しの良い、景色を鑑賞できる建物に、「楼閣」や「東屋」がある。楼閣は、高い丘や、石や土で高く積み上げた上に築いた建物で、東屋は、楼閣より小さく親しみある建物だ。ここで、上流階層が、詞や絵、音楽など風流を楽しんだ。時に、師が弟子を教える場所にも使った。今も、有名な楼閣や東屋の痕跡が残っている。似たものに、「茅亭」があり、名勝の地でもない田畑のそばに建つ素朴な建物で、誰もが仕事の合間に休める場所だ。
・パンソリ「春香歌」に、李夢龍(이몽룡)が勉強に没頭していたある日、南原地域の楼閣「広寒楼」に登って見た見事な景色を歌う場面がある。
▼ パンソリ「春香歌」で李夢龍が「広寒楼」で歌った「赤城歌」を聴く。力強くはりのある声で朗々と語る。
・この曲名にある「赤城(적성)」は、「赤城山(적성산)」の山名だ。頂上の岩が、まるで本を積み重ねたようで、本(책)の意を付して「冊如山(책여산)」とも呼ばれた。それほど高くないものの、平野地帯に位置する険しい山だ。
次に、農作業の「草取り(キムメギ、김매기)」から江原道江陵の「オドクテギ(오독떼기)」について次のように紹介された。
・広寒楼に登ると、赤城山は霧深く、花が満開している。ヤナギの枝が風に揺れる様子を見れば、自ずと歌が浮かぶ。ソンビが東屋で風流を楽しむ頃、真夏の農家は忙しく草刈りをした。この草刈り作業を、「キムメギ」と言う。秋の収穫までに三回ほど行なわねばならず、みなで作業をするため歌は欠かせない。キムメギするときの歌に、江原道地域江陵(강릉)の「オドクテギ」があり、田の草刈りの歌の意だ。
▼ キムメギのときの歌「江陵オドクテギ」を聴く。農作業の歌は、人の動きと調和を自然に聞かせてくれる。
最後に、今年も農家の人たちが暑い中、農作業をしている。そんなとき、<にわか雨の音を聞くだけでも涼しくなる>。
・キムメギは、稲の苗がある程度育った真夏に行なう。日差しの強い季節も田で作業する。地熱と湿気で、額に汗が流れ、長く歌うのは大変なため、前半を短く歌うと、残りの人々が後半をつぐ。仕事は難儀でも、歌を歌うのは、誰かが一緒にいるのを歌いながら確認し、また力をつけたはず。そんなとき、暑い中、にわか雨はとてもありがたい存在だった。
▼ 「にわか雨(소나기)」の演奏を聴く。雷鳴、雨滴、随分と音響的であり、光景が見えてくるよう。今様である。
2016年7月13日水曜日
2014年2月25日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 橋
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/19)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第44回として、「橋(다리)」にまつわる話を紹介した。
まず、江原道の旌善(チョンソン)を流れるアウラジ川と、旌善アラリの歌の紹介から次のように始まった。
・山深い旌善地域に、平昌(ピョンチャン)を源流とする松川(ソンチョン)と、三陟(サムチョク)を源流とする骨只川(コルジチョン)が交わる広い流れがある。韓国語の「交わる(어울리다)」の語源となる、アウラジ(아우라지)だ。
・旌善は松が多く、旧都漢陽(ハニャン)で使う木材を筏に組み、この川で運んだ。筏を操る船頭は、長い川下りに疲れや孤独を紛らすため、広く知られる「旌善アラリ」を歌った。畑仕事や、女性の家事にも歌われ、様々な歌詞が残っている。その一つに、愛しい人を恋偲び待つ、切ない歌がある。昔、アウラジの両岸に住む若い男女が、人知れず会っていたが、ある日、洪水で川が増水して舟が流され、会えぬ辛さを歌った歌詞が伝わっている。
▼ 「アラリキンソリ(아라리 긴소리)」を聴く。アリランの流れに沿った歌・・・どこかノンビリして。
・現在、アウラジの川辺に、歌詞の恋人を待つ女性が銅像*で再現され、その前の川に、平たい石を置いた飛び石の簡単な橋が作られている。冬に旌善を訪れる観光客のため、昔を感じられる丸太の乱雑な渡り橋だ。ただし、住人は、その脇の丈夫な現代式の橋を渡る。
(*)銅像写真:ブログ「歳月&風景の中の話(세월&풍경속 이야기)」に感謝
次に、七夕や春香伝に伝わる橋について、次のように紹介された。
・橋は、流れを渡る他に、川向こうの住人に会う手段でもある。七夕の日(7月7日)、空に牽牛と織女が一年に一度出会う橋がかかる。二人が会えるよう、鵲(カササギ)が体を合わせて作る橋を、韓国語で烏鵲橋(オジャッキョ、오작교)という。全羅北道の南原に、春香伝の主人公、春香(チュニャン)と李夢龍(イ・モンリョン)が初めて会う広寒楼(クァンハンル)の前に、石の烏鵲橋がかかる。この橋の描写は、李夢龍が歌った赤城歌の中にも登場する。
▼ 春香歌の中の「赤城歌(적성가)」を聴く。一目惚れの舞台を歌う・・・自ら牽牛に例えるか。
最後に、北斗七星の伝説を次のように紹介された。
・あるところに、7人の息子を持つ未亡人がいた。この母は部屋を温かくしても、寒い寒いと暮らした。実は、夜に家を出て、小川を越えて、隣村の妻を亡くした男のもとを訪れた。毎日、冷水に足をつけて渡り、骨の髄まで寒さが染みた。そこで息子たちは、母に内緒で、小川に石橋をかけた。この石橋を渡り帰る母は喜び、感謝を込めて「この橋を作ってくれた人を必ず星にしてあげてください」と神に願った。7人の息子たちは、その後、夜空に輝く北斗七星になった。
▼ 「My heart is azure」を聴く。ラピスラズリの青色を想わせ・・・今様の響きする。
まず、江原道の旌善(チョンソン)を流れるアウラジ川と、旌善アラリの歌の紹介から次のように始まった。
・山深い旌善地域に、平昌(ピョンチャン)を源流とする松川(ソンチョン)と、三陟(サムチョク)を源流とする骨只川(コルジチョン)が交わる広い流れがある。韓国語の「交わる(어울리다)」の語源となる、アウラジ(아우라지)だ。
・旌善は松が多く、旧都漢陽(ハニャン)で使う木材を筏に組み、この川で運んだ。筏を操る船頭は、長い川下りに疲れや孤独を紛らすため、広く知られる「旌善アラリ」を歌った。畑仕事や、女性の家事にも歌われ、様々な歌詞が残っている。その一つに、愛しい人を恋偲び待つ、切ない歌がある。昔、アウラジの両岸に住む若い男女が、人知れず会っていたが、ある日、洪水で川が増水して舟が流され、会えぬ辛さを歌った歌詞が伝わっている。
▼ 「アラリキンソリ(아라리 긴소리)」を聴く。アリランの流れに沿った歌・・・どこかノンビリして。
・現在、アウラジの川辺に、歌詞の恋人を待つ女性が銅像*で再現され、その前の川に、平たい石を置いた飛び石の簡単な橋が作られている。冬に旌善を訪れる観光客のため、昔を感じられる丸太の乱雑な渡り橋だ。ただし、住人は、その脇の丈夫な現代式の橋を渡る。
(*)銅像写真:ブログ「歳月&風景の中の話(세월&풍경속 이야기)」に感謝
次に、七夕や春香伝に伝わる橋について、次のように紹介された。
・橋は、流れを渡る他に、川向こうの住人に会う手段でもある。七夕の日(7月7日)、空に牽牛と織女が一年に一度出会う橋がかかる。二人が会えるよう、鵲(カササギ)が体を合わせて作る橋を、韓国語で烏鵲橋(オジャッキョ、오작교)という。全羅北道の南原に、春香伝の主人公、春香(チュニャン)と李夢龍(イ・モンリョン)が初めて会う広寒楼(クァンハンル)の前に、石の烏鵲橋がかかる。この橋の描写は、李夢龍が歌った赤城歌の中にも登場する。
▼ 春香歌の中の「赤城歌(적성가)」を聴く。一目惚れの舞台を歌う・・・自ら牽牛に例えるか。
最後に、北斗七星の伝説を次のように紹介された。
・あるところに、7人の息子を持つ未亡人がいた。この母は部屋を温かくしても、寒い寒いと暮らした。実は、夜に家を出て、小川を越えて、隣村の妻を亡くした男のもとを訪れた。毎日、冷水に足をつけて渡り、骨の髄まで寒さが染みた。そこで息子たちは、母に内緒で、小川に石橋をかけた。この石橋を渡り帰る母は喜び、感謝を込めて「この橋を作ってくれた人を必ず星にしてあげてください」と神に願った。7人の息子たちは、その後、夜空に輝く北斗七星になった。
▼ 「My heart is azure」を聴く。ラピスラズリの青色を想わせ・・・今様の響きする。
2012年9月11日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 趙相賢
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/5)に、人物シリーズ44回目としてパンソリ(판소리)の名唱、趙相賢(チョ・サンヒョン、조상현、1939年~)を紹介した。
(ところで番組ホームページにあるリンク先音源は「人物シリーズ」#39のもののようだが・・・)
メディアの中での国楽の現状について紹介から始まった。
・最近の韓国は、国楽を扱うテレビ番組はほとんど見当たらない。ラジオ番組も数えるほどしかなく、唯一国楽専門のラジオ局があるだけで、そこで細々と国楽の伝統を守っているのが現状である。30年ほど前には、テレビやラジオで毎日のように興甫伝(フンブジョン)や春香伝(チュニャンジョン)など伝統的なパンソリを物語とした唱劇が、連続ドラマのように何回にも分けて放送されたという。
・メディアでパンソリが華やかな時代に活躍した歌い手の一人に趙相賢がいた。
▼趙相賢によるパンソリ「春香歌(춘향가)」の中から「赤城歌(チョクソンガ(적성가)」を聴く。李夢龍(이몽룡)が南原の楼閣(広寒桜)で景色を眺めて・・・熱く熱く語る。
パンソリのよい歌い手の条件について解説された。
・昔、パンソリを体系化した学者申在孝(シン・ジェヒョ、신재효、1812年~1884年)が、よい歌い手の条件として次の4つを挙げた。
▽ 一つ目は「人物」。歌い手の見目形の意ではなく、観衆が好感を持てる顔であったり、パンソリの内容に合わせて、自由自在に表情を変えらるといった面で、人物が重要という。
▽ 二つ目は「語り」。
▽ 三つ目は「声や歌い方の美しさ」。パンソリの物語を、歌詞やメロディー、長短(リズム)で、正確に声で表現することは当然、登場人物の心情変化などをその中に込めることが重要という。
▽ 四つ目は「演技力」。パンソリは一人音楽劇であるため、演技力は無視できない重要なポイントという。
・趙相賢は、この4つの条件を全て備えた歌い手で、背が高く、がっしりとした体型で、春香歌の李夢龍役にまさにぴったりだったという。
次のように趙相賢のプロフィールが紹介された。
・10歳から歌を習う傍ら、近くのソダン(서당:寺子屋)で漢文を学ぶ。その結果、漢文の多い難しいパンソリの歌詞を正確に、その意味を理解し、伝えるように歌うと評価されている。
▼趙相賢によるパンソリ「沈清歌(심청가)」の中から「沈清の盲いた父が慟哭する題目(심봉사 통곡하는 대목)」を聴く。失意に唸り振り絞るように歌う。
プロフィール(続き)
・その後、赤壁歌(チョクビョッカ、적벽가)、興甫歌(フンボガ、흥보가)を学ぶ。趙相賢がパンソリを学んでいた時代、全国的に普及し始めたテレビではパンソリを放送する固定番組が多かったという。
▼趙相賢による短歌(단가)「四季歌(사철가)」を聴く。 漢詩的世界、素養がなければ意はつくせそうもないのかな・・・。
(ところで番組ホームページにあるリンク先音源は「人物シリーズ」#39のもののようだが・・・)
メディアの中での国楽の現状について紹介から始まった。
・最近の韓国は、国楽を扱うテレビ番組はほとんど見当たらない。ラジオ番組も数えるほどしかなく、唯一国楽専門のラジオ局があるだけで、そこで細々と国楽の伝統を守っているのが現状である。30年ほど前には、テレビやラジオで毎日のように興甫伝(フンブジョン)や春香伝(チュニャンジョン)など伝統的なパンソリを物語とした唱劇が、連続ドラマのように何回にも分けて放送されたという。
・メディアでパンソリが華やかな時代に活躍した歌い手の一人に趙相賢がいた。
▼趙相賢によるパンソリ「春香歌(춘향가)」の中から「赤城歌(チョクソンガ(적성가)」を聴く。李夢龍(이몽룡)が南原の楼閣(広寒桜)で景色を眺めて・・・熱く熱く語る。
パンソリのよい歌い手の条件について解説された。
・昔、パンソリを体系化した学者申在孝(シン・ジェヒョ、신재효、1812年~1884年)が、よい歌い手の条件として次の4つを挙げた。
▽ 一つ目は「人物」。歌い手の見目形の意ではなく、観衆が好感を持てる顔であったり、パンソリの内容に合わせて、自由自在に表情を変えらるといった面で、人物が重要という。
▽ 二つ目は「語り」。
▽ 三つ目は「声や歌い方の美しさ」。パンソリの物語を、歌詞やメロディー、長短(リズム)で、正確に声で表現することは当然、登場人物の心情変化などをその中に込めることが重要という。
▽ 四つ目は「演技力」。パンソリは一人音楽劇であるため、演技力は無視できない重要なポイントという。
・趙相賢は、この4つの条件を全て備えた歌い手で、背が高く、がっしりとした体型で、春香歌の李夢龍役にまさにぴったりだったという。
次のように趙相賢のプロフィールが紹介された。
・10歳から歌を習う傍ら、近くのソダン(서당:寺子屋)で漢文を学ぶ。その結果、漢文の多い難しいパンソリの歌詞を正確に、その意味を理解し、伝えるように歌うと評価されている。
▼趙相賢によるパンソリ「沈清歌(심청가)」の中から「沈清の盲いた父が慟哭する題目(심봉사 통곡하는 대목)」を聴く。失意に唸り振り絞るように歌う。
プロフィール(続き)
・その後、赤壁歌(チョクビョッカ、적벽가)、興甫歌(フンボガ、흥보가)を学ぶ。趙相賢がパンソリを学んでいた時代、全国的に普及し始めたテレビではパンソリを放送する固定番組が多かったという。
▼趙相賢による短歌(단가)「四季歌(사철가)」を聴く。 漢詩的世界、素養がなければ意はつくせそうもないのかな・・・。
2018年6月6日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 「瀟灑園」ほか
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/30)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、自然を楽しむ建物「瀟灑園(しょうしゃえん、소쇄원)」ほかの話を紹介した。
始めに、全羅南道の潭陽地域にある、景色の美しい「東屋」の「瀟灑園」について次のように紹介された。
・暑く感じる日が多くなった。そんな昼、景色の良い東屋が浮かぶ。そこに座り、小川の流れる音を聴けば、どんなに心安らぐだろうか。山水のあるところ、多く東屋がある。有名な園に「瀟灑園」がある。全羅南道の潭陽地域にある同園は、最高の園林と評される。瀟灑園は、美しい自然を最大限残し、東屋などいくつもの建物がある。所々に風景を楽しむ小さな東屋を配置している。中でも、「光風閣(광풍각)」、「霽月堂(せいげつどう、제월당)」が有名。
▼ 管楽器の大笒(テグム:대금)の演奏で、園林の趣きを表現した「瀟灑園」を聴く。空気が流れるように、今様に。-
次に、江陵地域にある、五つの月が見られるという楼閣「鏡浦臺(경포대)」について次のように紹介された。
・自然を楽しむ所に建てた小さい建物が東屋。少し規模が大きいものが「楼閣」。韓国東岸の江陵地域に、楼閣で有名な「鏡浦臺」がある。海と湖があるこの地は、五つの月が見られるという。「空の月」、「海に照らされた月」、「湖に沈んだ月」、「杯の中の月」、そして「愛する人の瞳の中の月」だ。そんな鏡浦臺の趣きを表現した歌があるんです。十二の欄干が設置された楼閣に上がると、と始まり、鏡浦臺とその周辺の美しい自然を歌う曲です。
▼ 漢詩にリズムをつけた詩唱(시창)、「十二の欄干(십이난간)」の歌を聴く。文字毎に対応なので詩吟に似る。
最後に、パンソリ「春香歌(춘향가)」の、若い春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)について次のように紹介された。
・東屋や楼閣は一人でも楽しめるが、愛する人と一緒なら、より幸せなはず。妓生の娘「春香」と、両班の御曹司「李夢龍」の身分を越えた恋物語、パンソリ「春香歌」にも、温かい春の日の楼閣が登場する。ある朝、遠く山霧がかかる中、木と花で囲まれた美しい楼閣が描かれる。その楼閣の前には、カササギ(烏鵲)が「牽牛」と「織女」に橋を作ったという「烏鵲橋(오작교)」がある。若い李夢龍は、牽牛と織女の物語を思い浮かべる--- もし自分が牽牛であれば、織女は誰れなのかと。そのとき、遠くでブランコに乗った春香を見つける。美しい女性との出会いを夢想した彼の前に、美しい春香が現れたのだ。
▼ パンソリ「春香歌」から、(李夢龍が「広寒楼」で歌った)「赤城歌(적성가)」を聴く。朗々と張りのある声。
始めに、全羅南道の潭陽地域にある、景色の美しい「東屋」の「瀟灑園」について次のように紹介された。
・暑く感じる日が多くなった。そんな昼、景色の良い東屋が浮かぶ。そこに座り、小川の流れる音を聴けば、どんなに心安らぐだろうか。山水のあるところ、多く東屋がある。有名な園に「瀟灑園」がある。全羅南道の潭陽地域にある同園は、最高の園林と評される。瀟灑園は、美しい自然を最大限残し、東屋などいくつもの建物がある。所々に風景を楽しむ小さな東屋を配置している。中でも、「光風閣(광풍각)」、「霽月堂(せいげつどう、제월당)」が有名。
▼ 管楽器の大笒(テグム:대금)の演奏で、園林の趣きを表現した「瀟灑園」を聴く。空気が流れるように、今様に。-
次に、江陵地域にある、五つの月が見られるという楼閣「鏡浦臺(경포대)」について次のように紹介された。
・自然を楽しむ所に建てた小さい建物が東屋。少し規模が大きいものが「楼閣」。韓国東岸の江陵地域に、楼閣で有名な「鏡浦臺」がある。海と湖があるこの地は、五つの月が見られるという。「空の月」、「海に照らされた月」、「湖に沈んだ月」、「杯の中の月」、そして「愛する人の瞳の中の月」だ。そんな鏡浦臺の趣きを表現した歌があるんです。十二の欄干が設置された楼閣に上がると、と始まり、鏡浦臺とその周辺の美しい自然を歌う曲です。
▼ 漢詩にリズムをつけた詩唱(시창)、「十二の欄干(십이난간)」の歌を聴く。文字毎に対応なので詩吟に似る。
最後に、パンソリ「春香歌(춘향가)」の、若い春香(춘향)と李夢龍(이몽룡)について次のように紹介された。
・東屋や楼閣は一人でも楽しめるが、愛する人と一緒なら、より幸せなはず。妓生の娘「春香」と、両班の御曹司「李夢龍」の身分を越えた恋物語、パンソリ「春香歌」にも、温かい春の日の楼閣が登場する。ある朝、遠く山霧がかかる中、木と花で囲まれた美しい楼閣が描かれる。その楼閣の前には、カササギ(烏鵲)が「牽牛」と「織女」に橋を作ったという「烏鵲橋(오작교)」がある。若い李夢龍は、牽牛と織女の物語を思い浮かべる--- もし自分が牽牛であれば、織女は誰れなのかと。そのとき、遠くでブランコに乗った春香を見つける。美しい女性との出会いを夢想した彼の前に、美しい春香が現れたのだ。
▼ パンソリ「春香歌」から、(李夢龍が「広寒楼」で歌った)「赤城歌(적성가)」を聴く。朗々と張りのある声。
2015年8月27日木曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 七夕
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/19)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「七夕(칠석)」にかかわる3曲を紹介した。
(本ブログ関連:”七夕”)
始めに、年に一度だけ彦星(牽牛)と織姫(織女)が出会う「七夕」について次のように紹介された。
・昔、玉皇上帝の治める国に、牛飼の彦星と機織りの織姫がいた。恋に落ちて仕事を疎かにした二人に怒った玉皇上帝は、二人を天の川の両端に送り、年に一度だけ会えるようにした。いざその日も、二人は天の川にさえぎられて会えない。これを知ったカササギは、二人が会えるよう翼を連ねて架け橋(烏鵲橋)を作った。それを織姫が渡って彦星に出会う日を「七夕」という。明日(8/20)は旧暦7月7日、「七夕」だ。
▼ 演奏曲「牽牛と織女(견우직녀)」を聴く。国楽をカテゴリーにした東洋風バンド。今様である。
・七夕に雨が多い。七夕の前日や当日の雨は、彦星と織姫の喜びの涙、また当日の夜や翌日の雨は、悲しみの涙という。彦星は「わし座」のアルタイル、織姫星は「こと座」のベガにあたる。この二つは天の川を挟み東西に位置し、七夕の頃、空の中央に並ぶ。架け橋を作ったカササギは、七夕が過ぎると頭の毛が抜ける。二人が橋を踏んで渡ったから、橋を作るため石を頭で運んだからなど説がある。実際はこの頃、古い羽から新しい羽に換羽する。伝説は人々が自然を理解する方法でもあった。
次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」から李夢龍(이몽룡)と春香(춘향)の出会いについて次のように紹介された。
・地方官の息子、李夢龍は、ある春の日、楼閣「広寒桜(광한루)」で南原地域の景色を鑑賞した。晴れた日に外出して、美しい乙女に巡り合えるのではと期待した。
▼ パンソリ「春香歌」から「赤城歌(적성가)」を聴く。彦星と織姫に例えて、高いトーンが地声のように歌う。
・<広寒桜も良いが、彦星と織姫の烏鵲橋の方が好きだ>から始まる。<自分は彦星になるが、織姫は誰だろう。ここでその相手と巡り合いたい>という。後に李夢龍と春香が、彦星と織姫に劣らぬ恋に落ちるのを予告する場面である。
最後に、七夕の節句に、星に向かって願い事することについて次のように紹介された。
・七夕は星に関連した節句で、この日に星に向かって願い事をした。北斗七星に向かっては家族の長寿を願った。また、子供たちは学問を、乙女は縫い物が上手になれるように祈った。
▼ 二弦の擦弦楽器の奚琴(해금:ヘグム)の演奏で、「七夕」を聴く。「たなばたさま」(1941年、作詞権藤はなよ、作曲下総皖一)・・・子ども時代を懐かしむ。
(本ブログ関連:”七夕”)
始めに、年に一度だけ彦星(牽牛)と織姫(織女)が出会う「七夕」について次のように紹介された。
・昔、玉皇上帝の治める国に、牛飼の彦星と機織りの織姫がいた。恋に落ちて仕事を疎かにした二人に怒った玉皇上帝は、二人を天の川の両端に送り、年に一度だけ会えるようにした。いざその日も、二人は天の川にさえぎられて会えない。これを知ったカササギは、二人が会えるよう翼を連ねて架け橋(烏鵲橋)を作った。それを織姫が渡って彦星に出会う日を「七夕」という。明日(8/20)は旧暦7月7日、「七夕」だ。
▼ 演奏曲「牽牛と織女(견우직녀)」を聴く。国楽をカテゴリーにした東洋風バンド。今様である。
・七夕に雨が多い。七夕の前日や当日の雨は、彦星と織姫の喜びの涙、また当日の夜や翌日の雨は、悲しみの涙という。彦星は「わし座」のアルタイル、織姫星は「こと座」のベガにあたる。この二つは天の川を挟み東西に位置し、七夕の頃、空の中央に並ぶ。架け橋を作ったカササギは、七夕が過ぎると頭の毛が抜ける。二人が橋を踏んで渡ったから、橋を作るため石を頭で運んだからなど説がある。実際はこの頃、古い羽から新しい羽に換羽する。伝説は人々が自然を理解する方法でもあった。
次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」から李夢龍(이몽룡)と春香(춘향)の出会いについて次のように紹介された。
・地方官の息子、李夢龍は、ある春の日、楼閣「広寒桜(광한루)」で南原地域の景色を鑑賞した。晴れた日に外出して、美しい乙女に巡り合えるのではと期待した。
▼ パンソリ「春香歌」から「赤城歌(적성가)」を聴く。彦星と織姫に例えて、高いトーンが地声のように歌う。
・<広寒桜も良いが、彦星と織姫の烏鵲橋の方が好きだ>から始まる。<自分は彦星になるが、織姫は誰だろう。ここでその相手と巡り合いたい>という。後に李夢龍と春香が、彦星と織姫に劣らぬ恋に落ちるのを予告する場面である。
最後に、七夕の節句に、星に向かって願い事することについて次のように紹介された。
・七夕は星に関連した節句で、この日に星に向かって願い事をした。北斗七星に向かっては家族の長寿を願った。また、子供たちは学問を、乙女は縫い物が上手になれるように祈った。
▼ 二弦の擦弦楽器の奚琴(해금:ヘグム)の演奏で、「七夕」を聴く。「たなばたさま」(1941年、作詞権藤はなよ、作曲下総皖一)・・・子ども時代を懐かしむ。
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