運動不足を感じて、暖かい*昼過ぎに外出した。今朝方、中央線・総武線の停電事故(信号電力線の火事)があって混乱したようだ。野次馬根性というつもりはないが、中央線が気になり乗車した。事態はとっくに収拾されており、混み具合はいつも通りだった・・・当たり前。
(*)都心の最高気温は久し振りに 17.1℃ を記録した。
昔、大正・昭和初期の時代に有力者たちは、「武蔵野」の自然が残った東京郊外(東京市下の多摩地区)に別荘を建てたようだ。今でこそ、住宅が密集する中央線沿線一帯であるが、当時は都心の喧騒を逃れ癒す場所だったといえる。
中央線「国分寺駅」の回りも、昭和10年代に画家が描いたスケッチを見れば、人家が稀で遠くまで視界が及ぶ地だったことが分かる。周辺は自然林などを除き、大きな別荘地に区分されていたようだ。
国分寺駅のそばにある、旧別荘地だった都立庭園「殿ヶ谷戸庭園」を巡った。庭園は、中央に大きな広場を配し、東側にある「国分寺崖線」の斜面との起伏を巧みに利用している。周囲に木立や竹林を巡らし、街のざわめきを忘れさせる。
月曜日ということもあって、公営施設にありがちな月曜休園を気にしたが、開園していて一安心する。以前に来園した秋と比べて、春先の気配を楽しむことにした
(本ブログ関連:”殿ヶ谷戸庭園”)
本館(受付)横に掲示があり、本館前の囲みに「セツブンソウ」があるという。眺めてみれば一輪だけ、忘れたように白く小さな花を咲かせていた。一方、「フクジュソウ」は、崖線の斜面に、黄色の大きな花弁を揺らしていた。(いずれも移しかえしたものだろう)
写真は、紅梅と白梅が、睦まじさを象徴するように並んでいたもの。ついその前を何度も往復して見上げた。梅は冬の厳しさを耐えて、春先にようやく花を開き香る。けれど絢爛さもなく、劇的でもないところが、かえっていいのかもしれない。(歳をとると、その良さがしみじみ分かるような気がする)