KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、擦弦楽器「ヘグム(奚琴、해금)」と国楽室内楽団「スルギドゥン(슬기둥)」の話を紹介した。
始めに、擦弦楽器「奚琴(ヘグム)」の特徴と、親しまれるきっかけとなった曲「その夜から明け方が来るまで(그 저녁 무렵부터 새벽이 오기까지)」について次のように紹介された。
・弓で二弦を擦って奏する擦弦楽器「奚琴(ヘグム)」は、最近、音色が楽しまれるようになった。昔はそれほどでなく、弦を弾いて音を出す撥弦楽器「カヤグム(伽耶琴、가야금)」や「コムンゴ(玄琴、거문고)」の方が人気だった。奚琴は、主に笛と演奏することが多く、特定の楽器扱いされなかった。奚琴は、指で弦を引く圧で音程をとるため、どんな曲も演奏できる長所があるが、小さく軽い構造のため、物乞いが演奏することも多く、物乞いの奚琴ともいわれた。そんな奚琴が親しまれるようになった曲に「その夜から明け方が来るまで」がある。冬の日、雪で覆われた山で夜を過ごし、太陽が昇る早朝を迎えたときの感動を表わしたもので、テレビドラマの音楽で知られる。
▼ <奚琴の趣きを世に知らせるきっかけになった>「その夜から明け方が来るまで」を聴く。何度聴いても心地よい、今様に。
次に、国楽の室内楽団「スルギドゥン」(指使いの名称由来か)について次のように紹介された。
・「その夜から明け方が来るまで」は、1997年、国楽の演奏団「スルギドゥン」のレコードにもある。スルギドゥンは、もともとは青少年の公開放送のためにできたチームだった。20代のミュージシャンが集まり、若者向けに音楽を披露し人気を博し、いろいろな音楽を作った。
▼ 「花の香り(꽃분네야)」と「塩売り(소금장수)」を聴く。東洋的に優しく、楽しく今様に。
最後に、伝統音楽普及に活躍した「テグム(大笒:대금)」奏者・作曲家キム・ヨンドンについて次のように紹介された。
・1980年代後半から90年代初、演奏団の「スルギドゥン」は、多くの国楽をドラマや映画音楽に作り、人々に親しまれた。奚琴の魅力再発見のため、今の時代に合わせる努力をした。当時、スルギドゥンと共に、活躍した作曲家キム・ヨンドンがいる。彼は元々、横笛「テグム」奏者だった。スルギドゥンと共に伝統音楽普及に活躍し、同グループの一員と記憶されることもある。
▼ キム・ヨンドン作曲の親しみやすい国楽曲「小舟(조각배)」を、イ・ソンヒの歌で聴く。(彼女の8集に収録です)
(音量にご注意!・・・音質には歪があるけれど)
(Youtubeに登録のlys2187に感謝)
2018年5月30日水曜日
2018年3月7日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 牙筝
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/28)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、擦弦楽器の「牙筝(アジェン、아쟁)」にまつわる話を紹介した。(前回にあたる 2/21放送については未聴です)
最初に、牙筝の名手「金雲鸞(または金雲蘭、김운란)」について次のように紹介された。
・「金雲鸞」は、朝鮮時代最高の教育機関「成均館」に学んだ優秀な人材だったが視力を失い、牙筝を習い名人になった。朝鮮中期の儒学者「李珥(이이)」は、その音に惚れて、<楼閣から牙筝の音が聞こえると、あまりにも驚いて声も出なくなった> と、牙筝を深い悲しみの音と表した。ある日、金雲鸞が古い位牌堂の傍で牙筝を奏でると、堂中から泣き声がした。死者の霊にも響いたのだ。彼は恐怖に牙筝を持って逃げだしたという。
▼ Bruch作曲の「Kol Nidrei(신의 날)」という曲を、牙筝とピアノ演奏で聴く。
(参考)
(Youtubeに登録のCPR Classicalに感謝)
次に、「牙筝」、「奚琴(ヘグム、해금)」、「伽耶琴(カヤグム、가야금)」や「玄琴(コムンゴ、거문고)」の弦楽器の違いについて次のように紹介された。
・牙筝は、伝統楽器中、最も低い音を出して心の深いところに届く。時に牙筝と、二弦擦弦楽器「奚琴」を混乱することがある。牙筝と奚琴は、両方とも擦弦楽器だが形状が異なり、奚琴は牙筝と比べて小さく、弦も細いため高音が出る。
牙筝は、<桐>の胴にいくつかの弦をのせた楽器で、撥弦楽器の「伽耶琴」や「玄琴」と似た形だが、奚琴は、小さい筒に竹を刺して弦を繋げたハンマーに似ている。伽耶琴と玄琴は弦を弾くのに対し、牙筝と奚琴は弦を擦って音を出す。
▲ 奚琴の演奏で「記憶の中のワルツ(기억 속의 왈츠)」を聴く。セピア色に今様に。
最後に、牙筝の奏法、改良について次のように紹介された。
・牙筝は、高麗時代に中国伝来の楽器で、<桐>の胴体で、人の身より大きく、弦も太いのが特徴。伽耶琴や玄琴は膝の上で演奏するが、牙筝は大きく重たい楽器のため、台上で演奏する。レンギョウの木製の棒を擦って音を出す。鈍音なので、変化の激しい演奏に相応しくないが、20世紀初頭、半分に縮小したものが作られた。弦も細く、弦と弦の間の距離も短くなり、馬の尻尾製の棒で、よりなめらかな音色で演奏するようになった。伝統的な牙筝は、主に宮中音楽を演奏し、新しい牙筝は舞踊の伴奏音楽や祭祀音楽の演奏に使う。
▼ <雨や雪が降る日に似合う、哀切な音色が楽しめる曲>という「牙筝の散調中のチンヤンジョ(=リズム)」を聴く。緩く現代風に。
最初に、牙筝の名手「金雲鸞(または金雲蘭、김운란)」について次のように紹介された。
・「金雲鸞」は、朝鮮時代最高の教育機関「成均館」に学んだ優秀な人材だったが視力を失い、牙筝を習い名人になった。朝鮮中期の儒学者「李珥(이이)」は、その音に惚れて、<楼閣から牙筝の音が聞こえると、あまりにも驚いて声も出なくなった> と、牙筝を深い悲しみの音と表した。ある日、金雲鸞が古い位牌堂の傍で牙筝を奏でると、堂中から泣き声がした。死者の霊にも響いたのだ。彼は恐怖に牙筝を持って逃げだしたという。
▼ Bruch作曲の「Kol Nidrei(신의 날)」という曲を、牙筝とピアノ演奏で聴く。
(参考)
(Youtubeに登録のCPR Classicalに感謝)
次に、「牙筝」、「奚琴(ヘグム、해금)」、「伽耶琴(カヤグム、가야금)」や「玄琴(コムンゴ、거문고)」の弦楽器の違いについて次のように紹介された。
・牙筝は、伝統楽器中、最も低い音を出して心の深いところに届く。時に牙筝と、二弦擦弦楽器「奚琴」を混乱することがある。牙筝と奚琴は、両方とも擦弦楽器だが形状が異なり、奚琴は牙筝と比べて小さく、弦も細いため高音が出る。
牙筝は、<桐>の胴にいくつかの弦をのせた楽器で、撥弦楽器の「伽耶琴」や「玄琴」と似た形だが、奚琴は、小さい筒に竹を刺して弦を繋げたハンマーに似ている。伽耶琴と玄琴は弦を弾くのに対し、牙筝と奚琴は弦を擦って音を出す。
▲ 奚琴の演奏で「記憶の中のワルツ(기억 속의 왈츠)」を聴く。セピア色に今様に。
最後に、牙筝の奏法、改良について次のように紹介された。
・牙筝は、高麗時代に中国伝来の楽器で、<桐>の胴体で、人の身より大きく、弦も太いのが特徴。伽耶琴や玄琴は膝の上で演奏するが、牙筝は大きく重たい楽器のため、台上で演奏する。レンギョウの木製の棒を擦って音を出す。鈍音なので、変化の激しい演奏に相応しくないが、20世紀初頭、半分に縮小したものが作られた。弦も細く、弦と弦の間の距離も短くなり、馬の尻尾製の棒で、よりなめらかな音色で演奏するようになった。伝統的な牙筝は、主に宮中音楽を演奏し、新しい牙筝は舞踊の伴奏音楽や祭祀音楽の演奏に使う。
▼ <雨や雪が降る日に似合う、哀切な音色が楽しめる曲>という「牙筝の散調中のチンヤンジョ(=リズム)」を聴く。緩く現代風に。
2018年1月24日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」玄琴(コムンゴ)、奚琴(ヘグム)
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(1/17)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、撥弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」、擦弦楽器「奚琴(ヘグム:해금)」にまつわる話を紹介した。
始めに、高句麗の官吏「王山岳(왕산악)」と「黒鶴(검은학)」による「玄琴」の起源について次のように紹介された。
・高句麗の官吏「王山岳」が「玄琴」を初めて作ったといわれる。当時、中国から来た七弦琴を、楽器だが演奏法を知らなかった。王山岳がそれを改造して玄琴を作ったという。彼が作った曲を演奏すると、黒い鶴が飛来して踊った。黒い鶴を「黒鶴(검은학)」ということから、玄琴(거문고)が名付けられた。黒は、死や悪を象徴する否定的イメージがある反面、権力を意味し、また、鶴は縁起良い鳥と言われたことから、玄琴に音楽を楽しむだけでなく、神秘的力を持つ意があった。
▼ 玄琴演奏で、<王の長寿を祝う曲>「寿延長之曲(수연장지곡)」を聴く。鶴が自然なまま舞い続けるよう。
次に、朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常(오희상)」(1763~1833)の、玄琴演奏の原則について次のように紹介された。
・王山岳が玄琴を作って以来、学者ソンビのものとして、読書に飽きたとき、来訪の友と風流を楽しむとき演奏した。朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常」は、次の五つの状況では玄琴を演奏しないと記した(五不彈)。第一、風が強く雨多く降るとき。第二、野卑な人前。第三、市場の道端。第四、座姿が適切でないとき。第五、服をきちんと整わぬとき。大げさかも知れぬが、ソンビの姿勢といえる。中国古楽器に「古琴」がある。形や奏法は玄琴と全く違うが、修養のため演奏したという点で似ている。
▼ 「古琴」演奏と歌で <恋人との別離の悲しみを、木も岩もない山中で、鷹に追われる雉(きじ)に例えた> 韓国曲「男唱歌曲、編楽(남창가곡 편락)」を聴く。風雅な響きして・・・。
最後に、中国の擦弦楽器「胡弓」に似た「奚琴」について次のように紹介された。
・玄琴は、楽器本体にくっつけた木の上に六弦を乗せ、指で押さえながら音を出す。古琴は七弦で、本体に印をつけて弦を抑える場所を分かるようにしている。昔のソンビの記録に、琴がよく登場するが、玄琴でなく中国の古琴を指すことが多い。他に、韓国でよく演奏する中国楽器に、擦弦楽器「胡弓」があり、韓国の「奚琴」に似て親しまれている。
▼ 奚琴の演奏で、「密陽アリラン(밀양아리랑)」を聴く。こちらは、思いっきり今様で・・・。
始めに、高句麗の官吏「王山岳(왕산악)」と「黒鶴(검은학)」による「玄琴」の起源について次のように紹介された。
・高句麗の官吏「王山岳」が「玄琴」を初めて作ったといわれる。当時、中国から来た七弦琴を、楽器だが演奏法を知らなかった。王山岳がそれを改造して玄琴を作ったという。彼が作った曲を演奏すると、黒い鶴が飛来して踊った。黒い鶴を「黒鶴(검은학)」ということから、玄琴(거문고)が名付けられた。黒は、死や悪を象徴する否定的イメージがある反面、権力を意味し、また、鶴は縁起良い鳥と言われたことから、玄琴に音楽を楽しむだけでなく、神秘的力を持つ意があった。
▼ 玄琴演奏で、<王の長寿を祝う曲>「寿延長之曲(수연장지곡)」を聴く。鶴が自然なまま舞い続けるよう。
次に、朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常(오희상)」(1763~1833)の、玄琴演奏の原則について次のように紹介された。
・王山岳が玄琴を作って以来、学者ソンビのものとして、読書に飽きたとき、来訪の友と風流を楽しむとき演奏した。朝鮮時代後期のソンビ「吳熙常」は、次の五つの状況では玄琴を演奏しないと記した(五不彈)。第一、風が強く雨多く降るとき。第二、野卑な人前。第三、市場の道端。第四、座姿が適切でないとき。第五、服をきちんと整わぬとき。大げさかも知れぬが、ソンビの姿勢といえる。中国古楽器に「古琴」がある。形や奏法は玄琴と全く違うが、修養のため演奏したという点で似ている。
▼ 「古琴」演奏と歌で <恋人との別離の悲しみを、木も岩もない山中で、鷹に追われる雉(きじ)に例えた> 韓国曲「男唱歌曲、編楽(남창가곡 편락)」を聴く。風雅な響きして・・・。
最後に、中国の擦弦楽器「胡弓」に似た「奚琴」について次のように紹介された。
・玄琴は、楽器本体にくっつけた木の上に六弦を乗せ、指で押さえながら音を出す。古琴は七弦で、本体に印をつけて弦を抑える場所を分かるようにしている。昔のソンビの記録に、琴がよく登場するが、玄琴でなく中国の古琴を指すことが多い。他に、韓国でよく演奏する中国楽器に、擦弦楽器「胡弓」があり、韓国の「奚琴」に似て親しまれている。
▼ 奚琴の演奏で、「密陽アリラン(밀양아리랑)」を聴く。こちらは、思いっきり今様で・・・。
2017年12月20日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 自然を友に生きる
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/13)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、自然を友に生きる人生に関連する曲を紹介した。
(未聴のため他言語放送の解説をもとに記す)
始めに、「伯夷と叔斉(백이와 숙제)」兄弟の話で始まる「首陽山歌(수양산가)」について次のように紹介された。
・「歌辞(가사)」は、時調(시조)詩と合わせて歌う「歌曲(가곡)」で、支配階層が楽しんだ。全12曲が伝えられ、「十二歌辞」ともいわれ、長い歌詞を大笒(テグム:擦弦楽器)や奚琴(ヘグム:管楽器)などの伴奏で歌う。
・「首陽山歌」は、過去の王朝への節義を守るため、< 首陽山 > に入ってワラビだけ食べ、飢えて死んだという「伯夷・叔斉」兄弟の話で始まるため「首陽山歌」の名がついた。全体的には多様な故事を引用して、自然を友に生きる願望を込めた歌だ。
次に、パンソリを歌う前に喉を整える「短歌(단가)」のひとつ「竹杖芒鞋(죽장망혜)」について次のように紹介された。
・パンソリの前に、歌い手が喉を整えるため歌った「短歌」の一曲に、< 竹杖芒鞋と単瓢子だけで千里山川に入る > という一節で始まる「竹杖芒鞋」がある。「竹杖」は竹のツエ、「芒鞋」は麻や大麻を材料にした「わらじ」だ。そして「単瓢子」は瓢箪(ひょうたん)をいう。見せかけ(虚飾)をすべて捨て、簡素な格好で山川遊覧に出ることをあらわす。
最後に、識者(ソンビ)たちが隠居の代表に <漁師> をあげたことについて次のように紹介された。
・「竹杖芒鞋」に歌われた山は、(中国の江西省北部)「廬山」で、唐代の詩人「李白」に歌われた。高麗・朝鮮時代の謹厳な識者ソンビは、隠居の代表的な人生に <漁師> をあげた。生活のために漁をする漁師でなく、自然と交わりながら悠悠自適に過ごす人生として、漁をする漁師であり、多くのソンビが「漁父辭」を作って残した。
(未聴のため他言語放送の解説をもとに記す)
始めに、「伯夷と叔斉(백이와 숙제)」兄弟の話で始まる「首陽山歌(수양산가)」について次のように紹介された。
・「歌辞(가사)」は、時調(시조)詩と合わせて歌う「歌曲(가곡)」で、支配階層が楽しんだ。全12曲が伝えられ、「十二歌辞」ともいわれ、長い歌詞を大笒(テグム:擦弦楽器)や奚琴(ヘグム:管楽器)などの伴奏で歌う。
・「首陽山歌」は、過去の王朝への節義を守るため、< 首陽山 > に入ってワラビだけ食べ、飢えて死んだという「伯夷・叔斉」兄弟の話で始まるため「首陽山歌」の名がついた。全体的には多様な故事を引用して、自然を友に生きる願望を込めた歌だ。
次に、パンソリを歌う前に喉を整える「短歌(단가)」のひとつ「竹杖芒鞋(죽장망혜)」について次のように紹介された。
・パンソリの前に、歌い手が喉を整えるため歌った「短歌」の一曲に、< 竹杖芒鞋と単瓢子だけで千里山川に入る > という一節で始まる「竹杖芒鞋」がある。「竹杖」は竹のツエ、「芒鞋」は麻や大麻を材料にした「わらじ」だ。そして「単瓢子」は瓢箪(ひょうたん)をいう。見せかけ(虚飾)をすべて捨て、簡素な格好で山川遊覧に出ることをあらわす。
最後に、識者(ソンビ)たちが隠居の代表に <漁師> をあげたことについて次のように紹介された。
・「竹杖芒鞋」に歌われた山は、(中国の江西省北部)「廬山」で、唐代の詩人「李白」に歌われた。高麗・朝鮮時代の謹厳な識者ソンビは、隠居の代表的な人生に <漁師> をあげた。生活のために漁をする漁師でなく、自然と交わりながら悠悠自適に過ごす人生として、漁をする漁師であり、多くのソンビが「漁父辭」を作って残した。
2017年3月15日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 つつじの花
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/8)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「つつじの花(진달래꽃)」に関連した曲を紹介した。
始めに、詩人金素月(김소월、1902年~1934年)の「つつじの花」の詩について次のように紹介された。
・詩にさほど興味がなくても、だれもが知る作品がある。金素月の詩「つつじの花」もそうだ。韓国人が好きな詩のトップを争うこの詩を、始めから終わりまで謳える人も多い。「私が嫌いになって/去って行かれるなら/何も言わずに行かせて差し上げます」に始まり、後半を「つつじの花を//その道筋にまき散らし//自分は絶対涙など見せない」と語る、易しい表現の短詩だが心に響く。多くの作曲家が、この詩に曲を付けている。
▼ 「つつじの花」の歌を聴く。金素月の詩を、古い西の彼方の民謡のように素朴に歌う。
次に、金素月の「つつじの花」の詩を収めた、唯一の詩集「つつじの花」について次のように紹介された。
・金素月の唯一の詩集「つつじの花」に載る「つつじの花」の詩は、高麗の歌謡曲「帰乎曲(가시리)」、および「アリラン」と共に代表的な別れの歌だ。1922年発表の「つつじの花」の詩は、3年後発行の詩集で一部表現が変わる。詩中、「寧邊に薬山/つつじの花」とある「寧邊」は、北部の平安道の地名で、「薬山」は同地の山名だ。薬草が多く、体に良い水が湧くことで薬山と呼ばれる。山が険しく、「平安道で外敵を防御できるところはここしかない」という記録もある。その景色は美しく、春には赤いつつじが薬山を覆い、燃えているような壮観さという。
▼寧邊の歌「寧邊歌(영변가)」を聴く。薬山東台の美しい景色と人生の無常を・・・賑やかに歌っている。
最後に、「寧邊の薬山」の意と、金素月の詩集「つつじの花」初版本の文化財登録について次のように紹介された。
・「寧邊歌」は、1節が「寧邊の薬山」と始まるため「寧邊歌」と名付けられた。薬山のつつじの花を知る人なら、その一区切りだけで風流と別れの歌と気付くはず。それを現代風にしたのが詩人金素月だ。彼の詩集「つつじの花」は、1925年の初版が4点が現存し、文化財に登録されている。美しいだけでなく、子供たちのおやつ(花煎、화전)になる花でもある。
▼ 擦弦楽器ヘグム演奏による「つつじ」を聴く。ヘグムはビオラに似て深く掴み入るよう・・・今様に。
始めに、詩人金素月(김소월、1902年~1934年)の「つつじの花」の詩について次のように紹介された。
・詩にさほど興味がなくても、だれもが知る作品がある。金素月の詩「つつじの花」もそうだ。韓国人が好きな詩のトップを争うこの詩を、始めから終わりまで謳える人も多い。「私が嫌いになって/去って行かれるなら/何も言わずに行かせて差し上げます」に始まり、後半を「つつじの花を//その道筋にまき散らし//自分は絶対涙など見せない」と語る、易しい表現の短詩だが心に響く。多くの作曲家が、この詩に曲を付けている。
▼ 「つつじの花」の歌を聴く。金素月の詩を、古い西の彼方の民謡のように素朴に歌う。
次に、金素月の「つつじの花」の詩を収めた、唯一の詩集「つつじの花」について次のように紹介された。
・金素月の唯一の詩集「つつじの花」に載る「つつじの花」の詩は、高麗の歌謡曲「帰乎曲(가시리)」、および「アリラン」と共に代表的な別れの歌だ。1922年発表の「つつじの花」の詩は、3年後発行の詩集で一部表現が変わる。詩中、「寧邊に薬山/つつじの花」とある「寧邊」は、北部の平安道の地名で、「薬山」は同地の山名だ。薬草が多く、体に良い水が湧くことで薬山と呼ばれる。山が険しく、「平安道で外敵を防御できるところはここしかない」という記録もある。その景色は美しく、春には赤いつつじが薬山を覆い、燃えているような壮観さという。
▼寧邊の歌「寧邊歌(영변가)」を聴く。薬山東台の美しい景色と人生の無常を・・・賑やかに歌っている。
最後に、「寧邊の薬山」の意と、金素月の詩集「つつじの花」初版本の文化財登録について次のように紹介された。
・「寧邊歌」は、1節が「寧邊の薬山」と始まるため「寧邊歌」と名付けられた。薬山のつつじの花を知る人なら、その一区切りだけで風流と別れの歌と気付くはず。それを現代風にしたのが詩人金素月だ。彼の詩集「つつじの花」は、1925年の初版が4点が現存し、文化財に登録されている。美しいだけでなく、子供たちのおやつ(花煎、화전)になる花でもある。
▼ 擦弦楽器ヘグム演奏による「つつじ」を聴く。ヘグムはビオラに似て深く掴み入るよう・・・今様に。
2016年12月7日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 伝統音楽と新しい音楽の融合
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/30)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<伝統音楽と新しい音楽とを融合したジャンルの曲>に関連した3曲を紹介した。
始めに、「国楽」とは何か、伝統と現代の狭間で、若手によるさまざまな取り組みについて次のように紹介された。
・「国楽」には、重々しい<宮中音楽>や、大衆的な<民謡・パンソリ>などが浮かぶ。国楽とはどんな音楽か、明確に答えられる人はあまりない。「昔から伝わる音楽」とすると、比較的最近の音楽は国楽ではなくなる。最近、新形式の国楽が目立つが、ジャンルも形式も様々で、歓迎する人もいれば、嘆く人もいる。一方、国楽や西洋音楽、更に大衆音楽など区分せず、ただ「音楽」という人もいる。彼らは、音楽は現代を生きる人々のストーリーを多様な方式で表現したものという。
▼ 若者の歌 「私の歌(이 내 노래)」(パク・インヘ、박인혜)を聴く。フォーク風に、今様の歌と
・パク・インヘは、12歳からパンソリを習い、韓国芸術総合学校でパンソリを専攻、修士号を取得し、全国パンソリ・コンクールで大賞受賞した。最近、伝統的パンソリより、独特な公演やミュージカルでより知られる。彼女がミュージカルと初めて出会ったのは、その中で、俳優に歌を教えるため指揮する役割だった。そこで、歌に注視してパンソリ公演に訪れた観客を見て、ミュージカルの影響力に関心を持った。より広い国楽の普及のため、ミュージカルを活用したりする。
次に、パク・インヘ以外にも新しい試みをするグループ/バンド 「コレヤ(Coreyah、고래야)」について次のように紹介された。
・バンド 「コレヤ」は、KBS国楽大賞受賞グループだが、国楽の枠にとらわれるのを拒絶する。彼らの音楽に国楽らしく思えない、果たして国楽といえるかと疑問に思う人々が多いのも理解できるが、伝統音楽が、歌謡曲のように親しまれて欲しい気持も感じられる。
▼ 「コレヤ」の「あらん限り遊んでみよう(전폭적으로 놀아보세)」を聴く。今様ながら思いの他、伝統・歌謡の香りが混在する。
最後に、面白いグループ、「ジャンビナイ(Jambinai、잠비나이)」について次のように紹介された。
・「ジャンビナイ」は、コムンゴとヘグム、ギターで構成される小規模集団だ。海外で活発に活動。リーダーは、国楽バンド、またはメタル・バンドと思われても構わない、他ジャンルと結合した新たな国楽を表現をしたいという。メタルバンドは荒っぽいイメージがあるが、伝統的楽器を用いる演奏は、美しいと評価される。彼らがどんな方向へと導いていくのか、もう少し見守る必要がありそう。
▼ ジャンビナイの演奏、「消滅の時間(소멸의 시간)」を聴く。ムムム・・・ちょっと・・・。超今様だ。ふうっと、ため息。
始めに、「国楽」とは何か、伝統と現代の狭間で、若手によるさまざまな取り組みについて次のように紹介された。
・「国楽」には、重々しい<宮中音楽>や、大衆的な<民謡・パンソリ>などが浮かぶ。国楽とはどんな音楽か、明確に答えられる人はあまりない。「昔から伝わる音楽」とすると、比較的最近の音楽は国楽ではなくなる。最近、新形式の国楽が目立つが、ジャンルも形式も様々で、歓迎する人もいれば、嘆く人もいる。一方、国楽や西洋音楽、更に大衆音楽など区分せず、ただ「音楽」という人もいる。彼らは、音楽は現代を生きる人々のストーリーを多様な方式で表現したものという。
▼ 若者の歌 「私の歌(이 내 노래)」(パク・インヘ、박인혜)を聴く。フォーク風に、今様の歌と
・パク・インヘは、12歳からパンソリを習い、韓国芸術総合学校でパンソリを専攻、修士号を取得し、全国パンソリ・コンクールで大賞受賞した。最近、伝統的パンソリより、独特な公演やミュージカルでより知られる。彼女がミュージカルと初めて出会ったのは、その中で、俳優に歌を教えるため指揮する役割だった。そこで、歌に注視してパンソリ公演に訪れた観客を見て、ミュージカルの影響力に関心を持った。より広い国楽の普及のため、ミュージカルを活用したりする。
次に、パク・インヘ以外にも新しい試みをするグループ/バンド 「コレヤ(Coreyah、고래야)」について次のように紹介された。
・バンド 「コレヤ」は、KBS国楽大賞受賞グループだが、国楽の枠にとらわれるのを拒絶する。彼らの音楽に国楽らしく思えない、果たして国楽といえるかと疑問に思う人々が多いのも理解できるが、伝統音楽が、歌謡曲のように親しまれて欲しい気持も感じられる。
▼ 「コレヤ」の「あらん限り遊んでみよう(전폭적으로 놀아보세)」を聴く。今様ながら思いの他、伝統・歌謡の香りが混在する。
最後に、面白いグループ、「ジャンビナイ(Jambinai、잠비나이)」について次のように紹介された。
・「ジャンビナイ」は、コムンゴとヘグム、ギターで構成される小規模集団だ。海外で活発に活動。リーダーは、国楽バンド、またはメタル・バンドと思われても構わない、他ジャンルと結合した新たな国楽を表現をしたいという。メタルバンドは荒っぽいイメージがあるが、伝統的楽器を用いる演奏は、美しいと評価される。彼らがどんな方向へと導いていくのか、もう少し見守る必要がありそう。
▼ ジャンビナイの演奏、「消滅の時間(소멸의 시간)」を聴く。ムムム・・・ちょっと・・・。超今様だ。ふうっと、ため息。
2016年7月6日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 操り人形
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「操り人形(コクドュガクシ、꼭두각시)」に関連した3曲を紹介した。
始めに、「操り人形踊り(꼭두각시춤)」について、朝鮮末期の「男寺党牌(ナムサダンペ)」の演目から次のように紹介された。
・低学年の子どもたちがよく踊る「操り人形踊り」がある。保育園の発表会でも目にする。男女1組になりニコニコして顔を合わせながら踊る。床に座り込んで足を転がせる姿が可愛い。この踊りは、朝鮮末期の放浪芸人集団「男寺党牌(남사당패)」の人形劇、「操り人形遊び(꼭두각시놀음)」に登場する人物で、木製の胴にひもを繫げて操ることから、操り人形の意味で使われる。
・この人形劇に出てくる人物「操り人形(コクドュガクシ)」の夫、朴僉知(박첨지)が妾を作ったことで喧嘩をし、結局、金剛山に出家してしまう。「操り人形」は、目鼻や口がねじれ、顔にしわやそばかすがたくさんある。夫のせいで、どれだけ気苦労をしたかわかる。朴僉知と「操り人形」は、それほど仲の良い夫婦ではなかったが、子どもたちの舞踊で知られ、今も多くに記憶される。悔しい想いをした「操り人形」も、少しは恨みを晴らしたかもしれない。
▼ 「操り人形踊り」で二弦の擦弦楽器「奚琴(ヘグム、해금)」演奏、「操り人形」を聴く。今様に、おどけて可愛い響き。
次に、男寺党牌の「風物(풍물)」と女性リーダー「バウドクイ(바우덕이)」(1848年~1870年)について次のように紹介された。
・男寺党牌は、朝鮮時代末期に、放浪しながら公演して生計を営んだ、放浪芸人集団だ。村から、公演の許諾を得ると、歌と踊りの農楽、「風物」の出し物で人々を集めた。皿回しや綱渡りなど、六種類の代表的な芸がある。無形文化財に指定され、ユネスコ人類無形遺産に登録された。
▼ 演劇「男寺党の空」のための曲「男寺党の歌」の演奏と歌を聴く。シンフォニーと合唱が重々しく映画音楽のよう、今様である。
・男寺党牌は、本来男たちの集団だが、安城地域で活動した集団に、初の女性リーダーとなった伝説的な「バウドクイ」をテーマにしたのがこの作品だ。バウドクイは、特に綱渡りが達者だったと知られる。しかし朝鮮戦争後には男寺党牌は途絶える。
最後に、男寺党牌を受け継ぐ、1978年登場の「サムルノリ(사물놀이)」について次のように紹介された。
・昔のリズムを生かし、現代の若者にも親しまれる音楽を作り出したのが、サムルノリと呼ばれるもので、古くから伝わる農楽、つまり、「風物」を舞台音楽に再構成したもの。伝統音楽を現代風にアレンジして人気を博した。伝統を継承した良い例と言える。
▼ 湖南地域の農楽のリズム「農楽加楽(농악가락)」を聴く。新酒の香ばしさするリズム。
・低学年の子どもたちがよく踊る「操り人形踊り」がある。保育園の発表会でも目にする。男女1組になりニコニコして顔を合わせながら踊る。床に座り込んで足を転がせる姿が可愛い。この踊りは、朝鮮末期の放浪芸人集団「男寺党牌(남사당패)」の人形劇、「操り人形遊び(꼭두각시놀음)」に登場する人物で、木製の胴にひもを繫げて操ることから、操り人形の意味で使われる。
・この人形劇に出てくる人物「操り人形(コクドュガクシ)」の夫、朴僉知(박첨지)が妾を作ったことで喧嘩をし、結局、金剛山に出家してしまう。「操り人形」は、目鼻や口がねじれ、顔にしわやそばかすがたくさんある。夫のせいで、どれだけ気苦労をしたかわかる。朴僉知と「操り人形」は、それほど仲の良い夫婦ではなかったが、子どもたちの舞踊で知られ、今も多くに記憶される。悔しい想いをした「操り人形」も、少しは恨みを晴らしたかもしれない。
▼ 「操り人形踊り」で二弦の擦弦楽器「奚琴(ヘグム、해금)」演奏、「操り人形」を聴く。今様に、おどけて可愛い響き。
次に、男寺党牌の「風物(풍물)」と女性リーダー「バウドクイ(바우덕이)」(1848年~1870年)について次のように紹介された。
・男寺党牌は、朝鮮時代末期に、放浪しながら公演して生計を営んだ、放浪芸人集団だ。村から、公演の許諾を得ると、歌と踊りの農楽、「風物」の出し物で人々を集めた。皿回しや綱渡りなど、六種類の代表的な芸がある。無形文化財に指定され、ユネスコ人類無形遺産に登録された。
▼ 演劇「男寺党の空」のための曲「男寺党の歌」の演奏と歌を聴く。シンフォニーと合唱が重々しく映画音楽のよう、今様である。
・男寺党牌は、本来男たちの集団だが、安城地域で活動した集団に、初の女性リーダーとなった伝説的な「バウドクイ」をテーマにしたのがこの作品だ。バウドクイは、特に綱渡りが達者だったと知られる。しかし朝鮮戦争後には男寺党牌は途絶える。
最後に、男寺党牌を受け継ぐ、1978年登場の「サムルノリ(사물놀이)」について次のように紹介された。
・昔のリズムを生かし、現代の若者にも親しまれる音楽を作り出したのが、サムルノリと呼ばれるもので、古くから伝わる農楽、つまり、「風物」を舞台音楽に再構成したもの。伝統音楽を現代風にアレンジして人気を博した。伝統を継承した良い例と言える。
▼ 湖南地域の農楽のリズム「農楽加楽(농악가락)」を聴く。新酒の香ばしさするリズム。
2016年3月29日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 絵
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/23)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「絵」に関連した3曲を紹介した。
始めに、1866年、フランス艦隊の江華島占領(丙寅洋擾、병인양요)と当時の朝鮮文化について次のように紹介された。
・朝鮮時代末の大院君体制下、フランスの江華島侵攻(1866年)は、西欧による最初の侵入事件である。1ヵ月ほどで占領したフランス軍は、財宝などを略奪して撤退する。ときのフランスの将軍は、<貧しい家にも本があり、また、床暖房、寺院にかけられた肖像画、越冬用キムチ漬けの甕>など記録した。朝鮮文化を知り、3千冊にのぼる書籍も持ち帰ったという。
・朝鮮時代、本に劣らず絵も好まれ、どの家にも絵が掛かった。パンソリ「春香歌」で、春香の部屋を飾る「部屋飾り」は、その様を詳しく描写する。南部にある全羅北道南原地域は、漢陽(現ソウル)から遠く離れた地だ。そこに引退した妓生の娘、春香は、四方の壁に数々の絵を飾った。
・昔、人々は正月に「歳画」を掛け、悪鬼払いした。虎や鷹の動物絵が多かった。学者ソンビは、詩を書いたり絵を描くことも基本的嗜みとした。有名な画家の逸話に、人々が彼らの絵を手に入れようとする物語がある。絵は日常生活の一部だった。
▼ 奚琴(ヘグム)の演奏「月下情人(월하정인)」を聴く。月明かりに照らされた二人の姿と心を今様に描く。
・「月下情人」の絵は、朝鮮後期の画家、申潤福の代表作のひとつだ。月明りの下、ある家壁の角に、男女が立つ姿を描き、「月の光が照らす真夜中に、二人の心は二人だけが知っている」と残した。
月沈沈夜三更
両人心
事両人知
後世の人々は、この言葉から二人の心がどうなのかを推し量った。申潤福や金弘道(김홍도、1745年~没年不詳)は、朝鮮時代の庶民生活を描いた風俗画で知られる。喜ぶ民を描いたからこそ、それら作品が後の世にも知られた。
▼ パンソリ「水宮歌(수궁가)」から「兎絵像のくだり(토끼 화상 대목)」を聴く。なんだかアニメ風な味わいがする・・・。
・亀は、兎を捕まえに陸地へ行く計画を立てるが、海の中で生きたため、兎を一度も見たことがない。そこで、絵師を呼び、兎の絵を描いてもらう、興味深い場面を歌った内容だ。
2016年3月23日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 甫吉島と尹善道
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(3/16)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、全羅南道南岸にある甫吉島(보길도)と、尹善道(윤선도、1587年~1671年、号は孤山)に関連した3曲を紹介した。
(本ブログ関連:”尹善道”)
始めに、全羅南道南岸の小さな甫吉島と朝鮮中期の尹善道について次のように紹介された。
・全羅南道南岸の島「甫吉島」は、美しい景観で知られる。ソウルから木浦まで、最も速い列車でも4時間近くかかる。そこから半島最南端の海南に車で1~2時間近くかけて、さらに船に乗り1時間程の距離にある。交通が発達した今も遠い。徒歩で移動した朝鮮時代、もっと時間がかかったはず。でも、甫吉島は一度は行ってみたい自然の美しい所だ。また、朝鮮時代の代表的詩人、尹善道が詩作した場所でもある。
▼ (管)ソグム、(擦弦)ヘグム、カヤグム演奏「甫吉島の朝(보길도의 아침)」を聴く。長閑な朝の情景を今様に彷彿させる。
次に、尹善道が甫吉島に居たいきさつと、彼の作品「五友歌(오우가)」について次のように紹介された。
・尹善道は学者、政治家、そして優れた詩人でもあった。政治に空しくして世俗を去る決心し、済州島へ向かう。途中、暴風に遭い、寄ったのが甫吉島で、景色に魅せられここに変更する。芙蓉洞(부용동)に池を作り、そばに東屋を建て、舟遊びと風流を楽しんだ。芙蓉洞の山麓に庭園を作り、茶を楽しみ書を読む。ここでの作品の「五友歌」は<わが友が何人かと聞かれれば、水と石、松と竹、そして月の明かりだ>という内容だ。自然を友として暮らす風流を表した作品だ。
▼ 「五友歌」から、「わが友の数は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」を聴く。風流に自然に親しむ如く。
最後に、尹善道の子孫、尹偉(윤위、1725年~1756年)の「甫吉島識(보길도지)」と尹善道の「漁父四時詞(어부사시사)」について次のように紹介された。
・尹善道の子孫、朝鮮中期の文臣尹偉が甫吉島を訪ね、「甫吉島識(보길도지)」を書した。その内容に尹善道の風流が浮かぶ。<天気が良いと東屋に行き、池に舟遊びする。子弟に五色の服を着せ、尹善道の書「漁父四時詞」の詞を歌わせる。東屋では管弦の演奏を聴き、人々の踊りを観覧する。踊る姿が池に映るのを見た>と、華やかに遊んだようだ。その時歌われた「漁父四時詞」は、海辺に暮らす漁師=学者(ソンビ)の四季を歌ったものだ。
▼ 「漁父四時詞」から、「春の歌」を歌と演奏で聴く。春は東風(秋は西風だが)、帆は穏やかな風に押されるよう。今様。
・「漁父四時詞」は、春、夏、秋、冬の詞で構成され、尹善道65歳の作品で、言葉の美しい響きをよく表したものと評される。
(本ブログ関連:”尹善道”)
始めに、全羅南道南岸の小さな甫吉島と朝鮮中期の尹善道について次のように紹介された。
・全羅南道南岸の島「甫吉島」は、美しい景観で知られる。ソウルから木浦まで、最も速い列車でも4時間近くかかる。そこから半島最南端の海南に車で1~2時間近くかけて、さらに船に乗り1時間程の距離にある。交通が発達した今も遠い。徒歩で移動した朝鮮時代、もっと時間がかかったはず。でも、甫吉島は一度は行ってみたい自然の美しい所だ。また、朝鮮時代の代表的詩人、尹善道が詩作した場所でもある。
▼ (管)ソグム、(擦弦)ヘグム、カヤグム演奏「甫吉島の朝(보길도의 아침)」を聴く。長閑な朝の情景を今様に彷彿させる。
次に、尹善道が甫吉島に居たいきさつと、彼の作品「五友歌(오우가)」について次のように紹介された。
・尹善道は学者、政治家、そして優れた詩人でもあった。政治に空しくして世俗を去る決心し、済州島へ向かう。途中、暴風に遭い、寄ったのが甫吉島で、景色に魅せられここに変更する。芙蓉洞(부용동)に池を作り、そばに東屋を建て、舟遊びと風流を楽しんだ。芙蓉洞の山麓に庭園を作り、茶を楽しみ書を読む。ここでの作品の「五友歌」は<わが友が何人かと聞かれれば、水と石、松と竹、そして月の明かりだ>という内容だ。自然を友として暮らす風流を表した作品だ。
▼ 「五友歌」から、「わが友の数は何人だろう(내 벗이 몇이냐)」を聴く。風流に自然に親しむ如く。
最後に、尹善道の子孫、尹偉(윤위、1725年~1756年)の「甫吉島識(보길도지)」と尹善道の「漁父四時詞(어부사시사)」について次のように紹介された。
・尹善道の子孫、朝鮮中期の文臣尹偉が甫吉島を訪ね、「甫吉島識(보길도지)」を書した。その内容に尹善道の風流が浮かぶ。<天気が良いと東屋に行き、池に舟遊びする。子弟に五色の服を着せ、尹善道の書「漁父四時詞」の詞を歌わせる。東屋では管弦の演奏を聴き、人々の踊りを観覧する。踊る姿が池に映るのを見た>と、華やかに遊んだようだ。その時歌われた「漁父四時詞」は、海辺に暮らす漁師=学者(ソンビ)の四季を歌ったものだ。
▼ 「漁父四時詞」から、「春の歌」を歌と演奏で聴く。春は東風(秋は西風だが)、帆は穏やかな風に押されるよう。今様。
・「漁父四時詞」は、春、夏、秋、冬の詞で構成され、尹善道65歳の作品で、言葉の美しい響きをよく表したものと評される。
2015年11月25日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 島々の歌
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/18)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、<島々の歌>にふさわしい3曲を紹介した。
始めに、全羅道地域の多島海にある「巨文島(거문도)」ついて次のように紹介された。
・韓国には3,300の島があり、その内2,300は南側に位置する。特に、珍島を中心とする西南海岸、全羅道地域だけで、2,000近くの島が散在し、海域を「多島海」と呼ぶ。海辺で海苔やカキを養殖し、その向こうに島々が並ぶ。海は田、島は山に思える。島は陸地ほど往来の自由がないが、それぞれ独特で貴重な文化を残している。全羅南道の麗水沖に「巨文島」がある。
▼ 多島海の島歌「巨文島の舟歌(거문도 뱃노래)」を聴く。潮風を受け、波越える海の男たちのみなぎる力が聞こえる。
次に、巨文島の歴史と「甫吉島(보길도)」の文化(尹善道:윤선도、1587年~1671年)について次のように紹介された。
・巨文島は麗水に属し、麗水から船で2時間かかる多島海最南端の島だ。麗水と済州島の中間に位置する。1885年から2年間、英国に占拠された「巨文島事件」で知られる。巨文島の漁夫歌に、船で使う綱をないながら歌う「スルビ歌(술비소리)」、帰港するとき歌う「ソル歌(썰소리)」など様々ある、全羅道のリズムと方言が特徴だ。
また、南の島、「南島(남도)」には、観光客が多く訪れる「甫吉島」がある。朝鮮時代、詩人の尹善道が済州島へ渡るとき、その景色に魅了されて定着したほどだ。ここで風流を楽しみながら書を読み詩作した。甫吉島の四季を描いた「漁父四時詞(어부사시사)」も、ここで出来た作品だ。尹善道が手入れした建物と庭園は、「尹善道園林」といい多くの人々が訪れ、甫吉島の自然保護にも役立っている。
▼ (管)ソグム、(弦)ヘグム・カヤグム演奏「甫吉島の朝(보길도의 아침)」を聴く。陽光が次第に広がり渡る、今様である。
最後に、「珍島(진도)」の地理と、葬儀の歌「珍島タシレギ(진도다시래기)」について次のように紹介された。
・また、南島文化に欠かせなぬ場所が「珍島」だ。韓国で3番目に大きい島で、漁業より農業が盛んだ。美しい環境の影響か、数々の有名アーティストを輩出している。また、歌と関連した多様な無形文化財も保有しており、住民が積極的に参加、継承している。珍島には、葬儀を行う際、村人が喪家で歌い踊る風習があり、そのとき「珍島タシレギ」を歌う。珍島の人々の生き方がうかがえる歌だ。
▼ ”大きな悲しみも歌を歌いながら乗り越える”という歌「珍島タシレギ」を聴く。Youtubeでは寸劇もあるようで・・・賑やか。
始めに、全羅道地域の多島海にある「巨文島(거문도)」ついて次のように紹介された。
・韓国には3,300の島があり、その内2,300は南側に位置する。特に、珍島を中心とする西南海岸、全羅道地域だけで、2,000近くの島が散在し、海域を「多島海」と呼ぶ。海辺で海苔やカキを養殖し、その向こうに島々が並ぶ。海は田、島は山に思える。島は陸地ほど往来の自由がないが、それぞれ独特で貴重な文化を残している。全羅南道の麗水沖に「巨文島」がある。
▼ 多島海の島歌「巨文島の舟歌(거문도 뱃노래)」を聴く。潮風を受け、波越える海の男たちのみなぎる力が聞こえる。
次に、巨文島の歴史と「甫吉島(보길도)」の文化(尹善道:윤선도、1587年~1671年)について次のように紹介された。
・巨文島は麗水に属し、麗水から船で2時間かかる多島海最南端の島だ。麗水と済州島の中間に位置する。1885年から2年間、英国に占拠された「巨文島事件」で知られる。巨文島の漁夫歌に、船で使う綱をないながら歌う「スルビ歌(술비소리)」、帰港するとき歌う「ソル歌(썰소리)」など様々ある、全羅道のリズムと方言が特徴だ。
また、南の島、「南島(남도)」には、観光客が多く訪れる「甫吉島」がある。朝鮮時代、詩人の尹善道が済州島へ渡るとき、その景色に魅了されて定着したほどだ。ここで風流を楽しみながら書を読み詩作した。甫吉島の四季を描いた「漁父四時詞(어부사시사)」も、ここで出来た作品だ。尹善道が手入れした建物と庭園は、「尹善道園林」といい多くの人々が訪れ、甫吉島の自然保護にも役立っている。
▼ (管)ソグム、(弦)ヘグム・カヤグム演奏「甫吉島の朝(보길도의 아침)」を聴く。陽光が次第に広がり渡る、今様である。
最後に、「珍島(진도)」の地理と、葬儀の歌「珍島タシレギ(진도다시래기)」について次のように紹介された。
・また、南島文化に欠かせなぬ場所が「珍島」だ。韓国で3番目に大きい島で、漁業より農業が盛んだ。美しい環境の影響か、数々の有名アーティストを輩出している。また、歌と関連した多様な無形文化財も保有しており、住民が積極的に参加、継承している。珍島には、葬儀を行う際、村人が喪家で歌い踊る風習があり、そのとき「珍島タシレギ」を歌う。珍島の人々の生き方がうかがえる歌だ。
▼ ”大きな悲しみも歌を歌いながら乗り越える”という歌「珍島タシレギ」を聴く。Youtubeでは寸劇もあるようで・・・賑やか。
2015年8月27日木曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 七夕
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/19)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「七夕(칠석)」にかかわる3曲を紹介した。
(本ブログ関連:”七夕”)
始めに、年に一度だけ彦星(牽牛)と織姫(織女)が出会う「七夕」について次のように紹介された。
・昔、玉皇上帝の治める国に、牛飼の彦星と機織りの織姫がいた。恋に落ちて仕事を疎かにした二人に怒った玉皇上帝は、二人を天の川の両端に送り、年に一度だけ会えるようにした。いざその日も、二人は天の川にさえぎられて会えない。これを知ったカササギは、二人が会えるよう翼を連ねて架け橋(烏鵲橋)を作った。それを織姫が渡って彦星に出会う日を「七夕」という。明日(8/20)は旧暦7月7日、「七夕」だ。
▼ 演奏曲「牽牛と織女(견우직녀)」を聴く。国楽をカテゴリーにした東洋風バンド。今様である。
・七夕に雨が多い。七夕の前日や当日の雨は、彦星と織姫の喜びの涙、また当日の夜や翌日の雨は、悲しみの涙という。彦星は「わし座」のアルタイル、織姫星は「こと座」のベガにあたる。この二つは天の川を挟み東西に位置し、七夕の頃、空の中央に並ぶ。架け橋を作ったカササギは、七夕が過ぎると頭の毛が抜ける。二人が橋を踏んで渡ったから、橋を作るため石を頭で運んだからなど説がある。実際はこの頃、古い羽から新しい羽に換羽する。伝説は人々が自然を理解する方法でもあった。
次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」から李夢龍(이몽룡)と春香(춘향)の出会いについて次のように紹介された。
・地方官の息子、李夢龍は、ある春の日、楼閣「広寒桜(광한루)」で南原地域の景色を鑑賞した。晴れた日に外出して、美しい乙女に巡り合えるのではと期待した。
▼ パンソリ「春香歌」から「赤城歌(적성가)」を聴く。彦星と織姫に例えて、高いトーンが地声のように歌う。
・<広寒桜も良いが、彦星と織姫の烏鵲橋の方が好きだ>から始まる。<自分は彦星になるが、織姫は誰だろう。ここでその相手と巡り合いたい>という。後に李夢龍と春香が、彦星と織姫に劣らぬ恋に落ちるのを予告する場面である。
最後に、七夕の節句に、星に向かって願い事することについて次のように紹介された。
・七夕は星に関連した節句で、この日に星に向かって願い事をした。北斗七星に向かっては家族の長寿を願った。また、子供たちは学問を、乙女は縫い物が上手になれるように祈った。
▼ 二弦の擦弦楽器の奚琴(해금:ヘグム)の演奏で、「七夕」を聴く。「たなばたさま」(1941年、作詞権藤はなよ、作曲下総皖一)・・・子ども時代を懐かしむ。
(本ブログ関連:”七夕”)
始めに、年に一度だけ彦星(牽牛)と織姫(織女)が出会う「七夕」について次のように紹介された。
・昔、玉皇上帝の治める国に、牛飼の彦星と機織りの織姫がいた。恋に落ちて仕事を疎かにした二人に怒った玉皇上帝は、二人を天の川の両端に送り、年に一度だけ会えるようにした。いざその日も、二人は天の川にさえぎられて会えない。これを知ったカササギは、二人が会えるよう翼を連ねて架け橋(烏鵲橋)を作った。それを織姫が渡って彦星に出会う日を「七夕」という。明日(8/20)は旧暦7月7日、「七夕」だ。
▼ 演奏曲「牽牛と織女(견우직녀)」を聴く。国楽をカテゴリーにした東洋風バンド。今様である。
・七夕に雨が多い。七夕の前日や当日の雨は、彦星と織姫の喜びの涙、また当日の夜や翌日の雨は、悲しみの涙という。彦星は「わし座」のアルタイル、織姫星は「こと座」のベガにあたる。この二つは天の川を挟み東西に位置し、七夕の頃、空の中央に並ぶ。架け橋を作ったカササギは、七夕が過ぎると頭の毛が抜ける。二人が橋を踏んで渡ったから、橋を作るため石を頭で運んだからなど説がある。実際はこの頃、古い羽から新しい羽に換羽する。伝説は人々が自然を理解する方法でもあった。
次に、パンソリ「春香歌(춘향가)」から李夢龍(이몽룡)と春香(춘향)の出会いについて次のように紹介された。
・地方官の息子、李夢龍は、ある春の日、楼閣「広寒桜(광한루)」で南原地域の景色を鑑賞した。晴れた日に外出して、美しい乙女に巡り合えるのではと期待した。
▼ パンソリ「春香歌」から「赤城歌(적성가)」を聴く。彦星と織姫に例えて、高いトーンが地声のように歌う。
・<広寒桜も良いが、彦星と織姫の烏鵲橋の方が好きだ>から始まる。<自分は彦星になるが、織姫は誰だろう。ここでその相手と巡り合いたい>という。後に李夢龍と春香が、彦星と織姫に劣らぬ恋に落ちるのを予告する場面である。
最後に、七夕の節句に、星に向かって願い事することについて次のように紹介された。
・七夕は星に関連した節句で、この日に星に向かって願い事をした。北斗七星に向かっては家族の長寿を願った。また、子供たちは学問を、乙女は縫い物が上手になれるように祈った。
▼ 二弦の擦弦楽器の奚琴(해금:ヘグム)の演奏で、「七夕」を聴く。「たなばたさま」(1941年、作詞権藤はなよ、作曲下総皖一)・・・子ども時代を懐かしむ。
2015年7月2日木曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 機織りの歌
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/24)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、機織りに関わる3曲を紹介した。
始めに、機織り仕事で女性が歌った「機織り歌(베틀가)」について次のように紹介された。
・昔、機織りして布を作り、縫って服を作ったが、女性の仕事だった。年に一度、七夕の日にだけ出会う、彦星と織姫の伝説で、彦星は農作を、織姫は機織りをする。新羅時代に、女性が二組に分かれて機織りを競った。一ヵ月間競争をして、勝敗を決めた。負けた方が酒や馳走を用意して、勝った方をもてなした。現在の「秋夕(추석)」の由来という説もある。
・昔、女性は、大家族のため毎日三食の膳立ても大仕事だった。食事の準備から家事、畑仕事までこなし、夜には機織りした。夜なべのため歌が、多様な民謡となり伝わった。糸を織りあげる織機をベトル(베틀)と言い、その仕事歌を「機織り歌」という。
▼ ヘグム、カヤグム、コムンゴ他の演奏「機織り歌」編曲を聴く。回転の音、軋む音、仕上がる音が掛け合う、今様である。
次に、機織り歌の歌詞内容には、婚家への嫁の様々な思いや、噂話が歌われていると次のように紹介された。
・機織り歌の歌詞内容は様々だ。嫁入りした先の暮らしが大変で、愚痴をこぼす内容などで、姑の悪口や、親に対して貧しい家に嫁がせたことを恨むもの。親元を思うように訪ねられぬ自分を嘆くものがある。また、色々な噂を組み合わせたものもある。結婚を控えた男が、予め嫁の実家を訪ねると、嫁になるはずの女に既に赤ちゃんがいるのを目撃して、男は黙って帰ってきてしまうという内容の歌がある。
▼ 慶尚北道醴泉地域の「麻をより合わせて繋ぐ歌(삼삼는 소리)」の一部を聴く。同じ旋律を繰り返し、語るよう素朴に歌う。
最後に、糸車を回しながら歌う「糸車打令(물레타령)」について次のように紹介された。
・同じような噂話があって歌ができたのだろう。口から口へと伝えられ、誰かがリズムを付け、歌になり、ストーリーの主人公より歌が注目を浴びるようになった。やがて、それが民謡となった。機織りしながら歌う歌は、母から娘へと歌い継がれた。母の歌を娘は寝耳で聞いたのだろう、嫁に行ってからは、自分も同じように歌った。その時になってようやく、どうして母がこの歌を歌ったのかが分かるようになった。
▼ 「糸車打令」(歌詞)を聴く。ゆたりと聞こえるが、糸車はビュンビュン音をたてて回らせたのだろうか。
糸車には、母と娘をつなぐ絆も縒ったようだ・・・とのこと。
始めに、機織り仕事で女性が歌った「機織り歌(베틀가)」について次のように紹介された。
・昔、機織りして布を作り、縫って服を作ったが、女性の仕事だった。年に一度、七夕の日にだけ出会う、彦星と織姫の伝説で、彦星は農作を、織姫は機織りをする。新羅時代に、女性が二組に分かれて機織りを競った。一ヵ月間競争をして、勝敗を決めた。負けた方が酒や馳走を用意して、勝った方をもてなした。現在の「秋夕(추석)」の由来という説もある。
・昔、女性は、大家族のため毎日三食の膳立ても大仕事だった。食事の準備から家事、畑仕事までこなし、夜には機織りした。夜なべのため歌が、多様な民謡となり伝わった。糸を織りあげる織機をベトル(베틀)と言い、その仕事歌を「機織り歌」という。
▼ ヘグム、カヤグム、コムンゴ他の演奏「機織り歌」編曲を聴く。回転の音、軋む音、仕上がる音が掛け合う、今様である。
次に、機織り歌の歌詞内容には、婚家への嫁の様々な思いや、噂話が歌われていると次のように紹介された。
・機織り歌の歌詞内容は様々だ。嫁入りした先の暮らしが大変で、愚痴をこぼす内容などで、姑の悪口や、親に対して貧しい家に嫁がせたことを恨むもの。親元を思うように訪ねられぬ自分を嘆くものがある。また、色々な噂を組み合わせたものもある。結婚を控えた男が、予め嫁の実家を訪ねると、嫁になるはずの女に既に赤ちゃんがいるのを目撃して、男は黙って帰ってきてしまうという内容の歌がある。
▼ 慶尚北道醴泉地域の「麻をより合わせて繋ぐ歌(삼삼는 소리)」の一部を聴く。同じ旋律を繰り返し、語るよう素朴に歌う。
最後に、糸車を回しながら歌う「糸車打令(물레타령)」について次のように紹介された。
・同じような噂話があって歌ができたのだろう。口から口へと伝えられ、誰かがリズムを付け、歌になり、ストーリーの主人公より歌が注目を浴びるようになった。やがて、それが民謡となった。機織りしながら歌う歌は、母から娘へと歌い継がれた。母の歌を娘は寝耳で聞いたのだろう、嫁に行ってからは、自分も同じように歌った。その時になってようやく、どうして母がこの歌を歌ったのかが分かるようになった。
▼ 「糸車打令」(歌詞)を聴く。ゆたりと聞こえるが、糸車はビュンビュン音をたてて回らせたのだろうか。
糸車には、母と娘をつなぐ絆も縒ったようだ・・・とのこと。
2015年5月28日木曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 仏教音楽
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/20)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、今年の5月25日(月)(陰暦4月8日)の釈迦誕生を祝う日(「灌仏会」)にちなんで、仏教に関連する3曲を紹介した。
(付記)
イ・ソンヒの父が、梵唄の指導者であったことから、彼女の音楽の源泉(才能)がそこにあったような気がしてならない。
(本ブログ関連:”(資料)イ・ソンヒのスター・ストーリー「3.宗教家である父と、自然とともに過ごした幼い子供」”)
始めに、「初八日(초파일)」の祭事と、風流を楽しむ曲「霊山会相(영산회상)」について次のように紹介された。
・「初八日」は、毎月8番目の日だが、昔は陰暦4月8日の釈迦誕生の日を指して祝った。寒暑もない春に、人々は米を持って寺に向かった。交通も不便な時代、寺にたくさんの知り合いが集い、親に付いてきた子供たちもいて、おもちゃや菓子を売る人もいた。五色の提灯や音楽も聞こえる。そんな素晴らしい季節に誕生された。
▼ 霊山会上(浄土)の仏と菩薩を讃嘆する意の「霊山会相仏菩薩(영산회상불보살)」を聴く。荘重に編曲したもの。
・両斑の風流曲に「霊山会相」がある。もともと仏教の声楽曲だった。「霊山会相仏菩薩」の歌詞からなり、歳月を経て、風流を楽しむときの音楽になった。
次に、釈迦と摩訶迦葉(マハーカッサパ)の間の拈華微笑と、仏教音楽の梵唄(ぼんばい)について次のように紹介された。
・古代インドのマガダ国の首都の近くにある、霊鷲山(りょうじゅせん)での出来事。釈迦が菩薩に対して仏教の教義を説いていると、空から花の雨が降ってきたという。また、ある日、説法を聞きに集まった大衆の前で、釈迦は一輪の花を見せたが、何も語らない。大衆は訳が分からないまま黙っていると、ただ一人、弟子の摩訶迦葉だけは釈迦を理解し微笑んだ。仏心を伝える仕草の拈華微笑は、字や言葉を使わぬ以心伝心に通じる。この光景をあらわした「霊山会相図」や、音楽にした「霊山会相」がある。
▼ 僧侶が梵唄で長く伸ばして歌う「ジッソリ挙霊山(짓소리 거령산)」を聴く。一体どんな場面で歌ったのだろうか。
・僧侶が儀式で歌うものを「梵唄(범패=声明)」と言う。「ジッソリ(짓소리)」は梵唄のひとつ、「挙霊山(거령산)」は曲名で、16文字の歌詞を長く伸ばして歌うのが特徴。長くは一時間も歌うため、世の中で最も長い歌だろう。梵唄は、梵の音、「梵音(범음)」とも言う。「梵」はインドを意味し、宇宙の原理を指すこともある。また、このリズムを、水中で泳ぐ魚に例えて、「魚山(어산)」とも言う。統一新羅時代に唐から入り、歌曲や民謡など民間の音楽にも大きな影響を及ぼした。伝統文化ともいえる。
▼ 「霊山会相」の中から、シタール、弦楽器ヘグムとヤングムの演奏「細霊山(세령산)」を聴く。インドの香りは・・・静かな曲だ。
(付記)
イ・ソンヒの父が、梵唄の指導者であったことから、彼女の音楽の源泉(才能)がそこにあったような気がしてならない。
(本ブログ関連:”(資料)イ・ソンヒのスター・ストーリー「3.宗教家である父と、自然とともに過ごした幼い子供」”)
始めに、「初八日(초파일)」の祭事と、風流を楽しむ曲「霊山会相(영산회상)」について次のように紹介された。
・「初八日」は、毎月8番目の日だが、昔は陰暦4月8日の釈迦誕生の日を指して祝った。寒暑もない春に、人々は米を持って寺に向かった。交通も不便な時代、寺にたくさんの知り合いが集い、親に付いてきた子供たちもいて、おもちゃや菓子を売る人もいた。五色の提灯や音楽も聞こえる。そんな素晴らしい季節に誕生された。
▼ 霊山会上(浄土)の仏と菩薩を讃嘆する意の「霊山会相仏菩薩(영산회상불보살)」を聴く。荘重に編曲したもの。
・両斑の風流曲に「霊山会相」がある。もともと仏教の声楽曲だった。「霊山会相仏菩薩」の歌詞からなり、歳月を経て、風流を楽しむときの音楽になった。
次に、釈迦と摩訶迦葉(マハーカッサパ)の間の拈華微笑と、仏教音楽の梵唄(ぼんばい)について次のように紹介された。
・古代インドのマガダ国の首都の近くにある、霊鷲山(りょうじゅせん)での出来事。釈迦が菩薩に対して仏教の教義を説いていると、空から花の雨が降ってきたという。また、ある日、説法を聞きに集まった大衆の前で、釈迦は一輪の花を見せたが、何も語らない。大衆は訳が分からないまま黙っていると、ただ一人、弟子の摩訶迦葉だけは釈迦を理解し微笑んだ。仏心を伝える仕草の拈華微笑は、字や言葉を使わぬ以心伝心に通じる。この光景をあらわした「霊山会相図」や、音楽にした「霊山会相」がある。
▼ 僧侶が梵唄で長く伸ばして歌う「ジッソリ挙霊山(짓소리 거령산)」を聴く。一体どんな場面で歌ったのだろうか。
・僧侶が儀式で歌うものを「梵唄(범패=声明)」と言う。「ジッソリ(짓소리)」は梵唄のひとつ、「挙霊山(거령산)」は曲名で、16文字の歌詞を長く伸ばして歌うのが特徴。長くは一時間も歌うため、世の中で最も長い歌だろう。梵唄は、梵の音、「梵音(범음)」とも言う。「梵」はインドを意味し、宇宙の原理を指すこともある。また、このリズムを、水中で泳ぐ魚に例えて、「魚山(어산)」とも言う。統一新羅時代に唐から入り、歌曲や民謡など民間の音楽にも大きな影響を及ぼした。伝統文化ともいえる。
▼ 「霊山会相」の中から、シタール、弦楽器ヘグムとヤングムの演奏「細霊山(세령산)」を聴く。インドの香りは・・・静かな曲だ。
2015年5月8日金曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 申潤福
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/29)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、朝鮮後期の有名な画家、申潤福(신윤복, 1758年~没年不明)に関連する3曲を紹介した。
(本ブログ関連:”申潤福”、”金弘道”)
始めに、画家金弘道(김홍도、1745年~1806年)と、申潤福の「蓮池の女人(연당의 여인)」図について次のように紹介された。
・天才画家といわれた金弘道は、主に庶民の生活を描いた。一方、申潤福は、上流階層の風流や男女の愛情を素材にした作品が多く、妓女がよく登場する。金弘道と比べて、華やかな色彩を使っている。
・申潤福の「蓮池の女人」図は、庭池に蓮の花が咲き、一人の女がそれを見つめ、長いキセルと楽器の「笙簧(センファン、생황)」を持って座っている。もと妓女の様だが、歳をとり引退して、過ぎし歳月を深く思うさまを描いている。
▼ 笙簧演奏で「足跡(발자욱)」を聴く。心にこしかたをたどるような風情する・・・今様である。
・笙簧は、羽をたたんでいる鳳凰の姿に、その音色は鳳凰の鳴き声に例えられ、鳳凰の音ともいう。金弘道は笙簧を神仙と一緒に描いたが、申潤福は妓女が演奏する楽器として描いた。
次に、作品「舟遊清江(주유청강)」、「賞春野興(상춘야흥)」図について次のように紹介された。
・川に船を浮かべ風流を楽しむ「舟遊清江」図も同じだ。妓女が笙簧を奏し、男は横笛「大笒(대금)」を吹いている。
・花が綺麗に咲く春の庭園で風流を楽しむ様を描いた「賞春野興」図がある。身分あるらしい二人の男が主人公で、丘上で自分の敷物に座り、その間に妓女が二人、向かい側に玄琴(コムンゴ、거문고)、大笒、奚琴(ヘグム、해금)など奏する者がいる。演奏が素晴らしいからか、独奏の場面だったからか、人々は玄琴の方を見ている。演奏が終わると、二人は詩作したり、絵を描き、この日を記録しただろう。
▼ 玄琴の音を繰り返し奏する意の演奏「両清還入(양청도드리)」を聴く。千年万歳、素朴で舞踏的な香りする。
最後に、「雙劍對舞(쌍검대무)」図について次のように紹介された。
・申潤福は、身分の高くない両斑や妓女などに注目して多く描いた。それらには、愛情がこもっている。印象深い作品に「雙劍對舞」図があげられる。向かい合う二人の踊り子が、長い剣を持って踊る。見物するソンビや妓女、そして演奏する者の姿もあり、派手な服装の踊り子が印象的だ。・・・短い剣を持ち活き活きとしているとのこと。
▼ 竹管楽器を中心に奏する風流の意の「竹風流(대풍류)」を聴く。踊り子の姿をとのこと・・・こちらは洗練された響きだ。
(本ブログ関連:”申潤福”、”金弘道”)
始めに、画家金弘道(김홍도、1745年~1806年)と、申潤福の「蓮池の女人(연당의 여인)」図について次のように紹介された。
・天才画家といわれた金弘道は、主に庶民の生活を描いた。一方、申潤福は、上流階層の風流や男女の愛情を素材にした作品が多く、妓女がよく登場する。金弘道と比べて、華やかな色彩を使っている。
・申潤福の「蓮池の女人」図は、庭池に蓮の花が咲き、一人の女がそれを見つめ、長いキセルと楽器の「笙簧(センファン、생황)」を持って座っている。もと妓女の様だが、歳をとり引退して、過ぎし歳月を深く思うさまを描いている。
▼ 笙簧演奏で「足跡(발자욱)」を聴く。心にこしかたをたどるような風情する・・・今様である。
・笙簧は、羽をたたんでいる鳳凰の姿に、その音色は鳳凰の鳴き声に例えられ、鳳凰の音ともいう。金弘道は笙簧を神仙と一緒に描いたが、申潤福は妓女が演奏する楽器として描いた。
次に、作品「舟遊清江(주유청강)」、「賞春野興(상춘야흥)」図について次のように紹介された。
・川に船を浮かべ風流を楽しむ「舟遊清江」図も同じだ。妓女が笙簧を奏し、男は横笛「大笒(대금)」を吹いている。
・花が綺麗に咲く春の庭園で風流を楽しむ様を描いた「賞春野興」図がある。身分あるらしい二人の男が主人公で、丘上で自分の敷物に座り、その間に妓女が二人、向かい側に玄琴(コムンゴ、거문고)、大笒、奚琴(ヘグム、해금)など奏する者がいる。演奏が素晴らしいからか、独奏の場面だったからか、人々は玄琴の方を見ている。演奏が終わると、二人は詩作したり、絵を描き、この日を記録しただろう。
▼ 玄琴の音を繰り返し奏する意の演奏「両清還入(양청도드리)」を聴く。千年万歳、素朴で舞踏的な香りする。
最後に、「雙劍對舞(쌍검대무)」図について次のように紹介された。
・申潤福は、身分の高くない両斑や妓女などに注目して多く描いた。それらには、愛情がこもっている。印象深い作品に「雙劍對舞」図があげられる。向かい合う二人の踊り子が、長い剣を持って踊る。見物するソンビや妓女、そして演奏する者の姿もあり、派手な服装の踊り子が印象的だ。・・・短い剣を持ち活き活きとしているとのこと。
▼ 竹管楽器を中心に奏する風流の意の「竹風流(대풍류)」を聴く。踊り子の姿をとのこと・・・こちらは洗練された響きだ。
2015年2月11日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」立春3曲
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(2/4)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第91回として、立春(입춘)(2/4)にまつわる3曲の話を紹介した。
(本ブログ関連:”立春”)
始めに、太陰暦とそれを補正する二十四節気が使われたことと、立春について次のように紹介された。
・昔、月齢に基づいた旧暦(太陰暦)を使った。農業では、太陽の動きが重要だったため節気が考えられ、1年を太陽の動きに合わせて24等分に分類(二十四節気)した。節気の始まりが、まさに立春である。立春は太陽暦の2月4日辺りになる。ちなみに旧正月は、昨年の1月31日、今年は2月19日となり、立春(2/4)がその間に二度あることになる。韓国では、こういった年に結婚をすると縁起が良いといわれた。
▼ 横笛ソグム(小笒)・テグム(大笒)、弦楽器ヘグム(奚琴)とギターによる演奏「風が伝える言葉(바람이 전하는 말)」を聴く。素朴ながら憂いを含んだ春風、どこか高原の響きして、今様である。
次に、立春を祝う行事「春聯(れん)」について次のように紹介された。
・立春に健康と幸せを祈って、漢字で「立春大吉(입춘대길)」と書いて貼り紙する風習がある。または、喜ばしいことを祈願して「建陽多慶(건양다경)」を書く。普通は短く書くが、昔の記録に長く書くものもあった。日記を書くように、「今は貧しくても、まだ若い上に両親も健康だから、暖かい春になると喜ばしい兆しもあるだろう」といった内容もある。
▼ 弦楽器ヘグムに似た中国弦楽器二胡(アルフ)による演奏「故郷の春(고향의 봄)」を聴く。春のぬくもりにまどろみつつ浮き浮きしたアレンジで、今様である。
・二胡は二弦からなり、弦の間に弓を入れて音を出す。二胡はバイオリンのように柔らかい音を出す反面、ヘグムは鋭い音色が特徴。
最後に、季節の始まりが春、節気の始まりが立春であと次のように説明された。
・東洋では春を、宇宙の気運が下から上に湧き出る季節とする。ゆえに植物も育つ。また四季を人生に例えると、春が子どもの頃に当たるというのもそのためだ。春は気運が湧き出る季節、始まりの季節であり、立春は節気の始まりである。
▼ 若芽が弾ける様子を演奏した歌と演奏「春(봄)」を聴く。春を南国の陽気さで歌う、今様である。
※ 今回は、国楽をひと休憩したのかな・・・春は陽気に!といった感じの回だった。
(本ブログ関連:”立春”)
始めに、太陰暦とそれを補正する二十四節気が使われたことと、立春について次のように紹介された。
・昔、月齢に基づいた旧暦(太陰暦)を使った。農業では、太陽の動きが重要だったため節気が考えられ、1年を太陽の動きに合わせて24等分に分類(二十四節気)した。節気の始まりが、まさに立春である。立春は太陽暦の2月4日辺りになる。ちなみに旧正月は、昨年の1月31日、今年は2月19日となり、立春(2/4)がその間に二度あることになる。韓国では、こういった年に結婚をすると縁起が良いといわれた。
▼ 横笛ソグム(小笒)・テグム(大笒)、弦楽器ヘグム(奚琴)とギターによる演奏「風が伝える言葉(바람이 전하는 말)」を聴く。素朴ながら憂いを含んだ春風、どこか高原の響きして、今様である。
次に、立春を祝う行事「春聯(れん)」について次のように紹介された。
・立春に健康と幸せを祈って、漢字で「立春大吉(입춘대길)」と書いて貼り紙する風習がある。または、喜ばしいことを祈願して「建陽多慶(건양다경)」を書く。普通は短く書くが、昔の記録に長く書くものもあった。日記を書くように、「今は貧しくても、まだ若い上に両親も健康だから、暖かい春になると喜ばしい兆しもあるだろう」といった内容もある。
▼ 弦楽器ヘグムに似た中国弦楽器二胡(アルフ)による演奏「故郷の春(고향의 봄)」を聴く。春のぬくもりにまどろみつつ浮き浮きしたアレンジで、今様である。
・二胡は二弦からなり、弦の間に弓を入れて音を出す。二胡はバイオリンのように柔らかい音を出す反面、ヘグムは鋭い音色が特徴。
最後に、季節の始まりが春、節気の始まりが立春であと次のように説明された。
・東洋では春を、宇宙の気運が下から上に湧き出る季節とする。ゆえに植物も育つ。また四季を人生に例えると、春が子どもの頃に当たるというのもそのためだ。春は気運が湧き出る季節、始まりの季節であり、立春は節気の始まりである。
▼ 若芽が弾ける様子を演奏した歌と演奏「春(봄)」を聴く。春を南国の陽気さで歌う、今様である。
※ 今回は、国楽をひと休憩したのかな・・・春は陽気に!といった感じの回だった。
2014年12月24日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 丹青
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/17)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第85回として、華やかな色彩の「丹青(단청)」にまつわる話を紹介した。
始めに、丹青の意味と用途について次のように説明された。
・「丹青」とは、日本では、赤と青、色彩や絵具または絵を描くことを言う。韓国では、宮殿や寺の本堂などに五色(赤、青、黄色、白、黒)で描いた華やかな模様(または塗装工事そのもの)を指し、五色で世の中の調和を成す意を含む。
朝鮮時代、兩班階層の建物は華やかものが多く、当時はほとんど木造で、丹青に木材の防腐や、害虫からの防虫など役割があった。丹青は、建物の特殊な用途と威厳を象徴するもので、普通の家で使えぬよう法で定めていた。
▼ 管楽器テグム演奏「平穏な山寺の日常(평온한 산사의 일상)」を聴く。都会人のセンスか虫の音も交えて・・・今様である。
次に、丹青の歴史について次のように説明された。
・丹青は、先史時代に、神に祭祀を捧げる祭壇を飾るのに始まる。丹青は悪鬼を追い払うためでもあり、権力を表す手段でもあった。今は三国時代の建物はないが、高句麗の古墳の壁画に、蓮華や雲など多様な模様が描かれている。新羅の「雁鴨池(안압지)」には丹青の跡が残る瓦や丹青の絵具を入れた入れ物などが発掘され、当時丹青が使われていたのが分かる。
▼ 宮中舞踊の笛とテグム、ヘグム演奏「処容舞の伴奏音楽(처용무 반주음악)」を聴く。処容舞を合わせて見ると興味深い。
最後に、世の中を構成する「五方色(오방색)」について次のように解説された。
・処容舞は、鬼を追い払うために<仮面>で踊る舞いをいう。5人で舞い、それぞれの服装は、東西南北と中央の方向を象徴する「五方色」と呼ぶ五色からなる。東は青、西は白、南は赤、北は黒、中央は黄色で表す。五方色は色々なところで目にできる。楽器の配列をこの色に合わせて、東に青い楽器、西に白い楽器を置く。食べ物や体中の臓器もこの色に合わせて区分できる。
世の中は全て五方色で構成され、丹青は世の中の調和を具現するという意がある。
▼ カヤグム演奏「空の模様(하늘그림)」を聴く。描写的でコラボというのか・・・今様である。
・高麗時代、宋の使者の目に映った丹青の華やかさが「高麗図経」に綴られている。
始めに、丹青の意味と用途について次のように説明された。
・「丹青」とは、日本では、赤と青、色彩や絵具または絵を描くことを言う。韓国では、宮殿や寺の本堂などに五色(赤、青、黄色、白、黒)で描いた華やかな模様(または塗装工事そのもの)を指し、五色で世の中の調和を成す意を含む。
朝鮮時代、兩班階層の建物は華やかものが多く、当時はほとんど木造で、丹青に木材の防腐や、害虫からの防虫など役割があった。丹青は、建物の特殊な用途と威厳を象徴するもので、普通の家で使えぬよう法で定めていた。
▼ 管楽器テグム演奏「平穏な山寺の日常(평온한 산사의 일상)」を聴く。都会人のセンスか虫の音も交えて・・・今様である。
次に、丹青の歴史について次のように説明された。
・丹青は、先史時代に、神に祭祀を捧げる祭壇を飾るのに始まる。丹青は悪鬼を追い払うためでもあり、権力を表す手段でもあった。今は三国時代の建物はないが、高句麗の古墳の壁画に、蓮華や雲など多様な模様が描かれている。新羅の「雁鴨池(안압지)」には丹青の跡が残る瓦や丹青の絵具を入れた入れ物などが発掘され、当時丹青が使われていたのが分かる。
▼ 宮中舞踊の笛とテグム、ヘグム演奏「処容舞の伴奏音楽(처용무 반주음악)」を聴く。処容舞を合わせて見ると興味深い。
最後に、世の中を構成する「五方色(오방색)」について次のように解説された。
・処容舞は、鬼を追い払うために<仮面>で踊る舞いをいう。5人で舞い、それぞれの服装は、東西南北と中央の方向を象徴する「五方色」と呼ぶ五色からなる。東は青、西は白、南は赤、北は黒、中央は黄色で表す。五方色は色々なところで目にできる。楽器の配列をこの色に合わせて、東に青い楽器、西に白い楽器を置く。食べ物や体中の臓器もこの色に合わせて区分できる。
世の中は全て五方色で構成され、丹青は世の中の調和を具現するという意がある。
▼ カヤグム演奏「空の模様(하늘그림)」を聴く。描写的でコラボというのか・・・今様である。
・高麗時代、宋の使者の目に映った丹青の華やかさが「高麗図経」に綴られている。
2014年12月10日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 山に関する歌
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/3)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第83回として、山に関する歌にまつわる話を紹介した。
始めに、数ある名山のなかの雪岳山(설악산、1,708m)について次のように紹介された。
・国土の7割が山であり、済州島の漢拏山(한라산、1,950m)、南部(小白山脈南端)地域の智異山(지리산、1,915m)、中東部江原道の雪岳山がある。山に関する歌も多く、山の景色から打令(타령)に至るまで多様だ。
(本ブログ関連:”韓国の山”)
・美しい雪岳山は、漢拏山と智異山に次ぐ韓国で3番目の高山だ。雪の山の意を持ち、秋から降る雪が積もり翌年夏にやっと融けるので、雪岳山と名付けられた。別名、雪山と呼ばれる。また、白い雄大な岩(花崗岩)が多いことから名付けられた説もある。雪岳山は、冬の景色が特に美しい。
▼ ヘグム演奏による雪に覆われた雪岳山の「日が暮れる頃から明け方まで(그 저녁 무렵부터 새벽이 오기까지)」を聴く。映画音楽のよう叙情的で美しい・・・今様である。
(Youtubeに登録のDoohan Leeに感謝)
次に、背景に山を取り入れた「風水(풍수)」について次のように説明された。
・美しい景色を誇る高い山がたくさんある一方、田舎や都会にも多くの山や野原がある。風水では、山を背に前方に水が流れるのが最高の場所で、地勢や水勢が人々の暮らしにも影響するという。国土に山や水がない所を探す方が難しいことから、今住む場所が最も良い所かも知れない。首都ソウルも山で覆われている。
▼ ソウルの景色と王様の長寿、国の平和を祈った短歌「鎭国名山(진국명산)」を聴く。指差しながら歌うのだろうか。
最後に、韓国固有の寺に山神を祀(まつ)った楼閣「山神閣(산신각)」について次のように解説された。
・昔の人々は山の神を大事にした。山寺には山神のため山神閣を作り神をもてなし、特別な日に、山神のための祭祀を行った。山に関する詩や歌もたくさんあるが、曲調の中には山の打令というジャンルもあるほどだ。
▼ 有名な山々を挙げながら歌う、西道(黄海道、平安道)立唱「前山打令(앞산타령)」を聴く。土の香りがする。
始めに、数ある名山のなかの雪岳山(설악산、1,708m)について次のように紹介された。
・国土の7割が山であり、済州島の漢拏山(한라산、1,950m)、南部(小白山脈南端)地域の智異山(지리산、1,915m)、中東部江原道の雪岳山がある。山に関する歌も多く、山の景色から打令(타령)に至るまで多様だ。
(本ブログ関連:”韓国の山”)
・美しい雪岳山は、漢拏山と智異山に次ぐ韓国で3番目の高山だ。雪の山の意を持ち、秋から降る雪が積もり翌年夏にやっと融けるので、雪岳山と名付けられた。別名、雪山と呼ばれる。また、白い雄大な岩(花崗岩)が多いことから名付けられた説もある。雪岳山は、冬の景色が特に美しい。
▼ ヘグム演奏による雪に覆われた雪岳山の「日が暮れる頃から明け方まで(그 저녁 무렵부터 새벽이 오기까지)」を聴く。映画音楽のよう叙情的で美しい・・・今様である。
(Youtubeに登録のDoohan Leeに感謝)
次に、背景に山を取り入れた「風水(풍수)」について次のように説明された。
・美しい景色を誇る高い山がたくさんある一方、田舎や都会にも多くの山や野原がある。風水では、山を背に前方に水が流れるのが最高の場所で、地勢や水勢が人々の暮らしにも影響するという。国土に山や水がない所を探す方が難しいことから、今住む場所が最も良い所かも知れない。首都ソウルも山で覆われている。
▼ ソウルの景色と王様の長寿、国の平和を祈った短歌「鎭国名山(진국명산)」を聴く。指差しながら歌うのだろうか。
最後に、韓国固有の寺に山神を祀(まつ)った楼閣「山神閣(산신각)」について次のように解説された。
・昔の人々は山の神を大事にした。山寺には山神のため山神閣を作り神をもてなし、特別な日に、山神のための祭祀を行った。山に関する詩や歌もたくさんあるが、曲調の中には山の打令というジャンルもあるほどだ。
▼ 有名な山々を挙げながら歌う、西道(黄海道、平安道)立唱「前山打令(앞산타령)」を聴く。土の香りがする。
2014年11月18日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 清声濁声
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/12)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第80回として、国楽(伝統音楽)の音域を指す「清声濁声(청성탁성)」にまつわる話を紹介した。
始めに、国楽の音域、弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」と打弦の「匙(スルテ、술대)」について次のように紹介された。
・国楽の五つの音域で、中心となる音域を「中声(중성)」と言う。中声から1オクターブ高い音域を「清声(청성)」、1オクターブ低い音域を「濁声(탁성)」と言う。
・代表的な弦楽器「玄琴」は時々、打楽器ではと言われることもある。竹棒の「匙」で弦を叩いて演奏するためだ。弦を弾ませてきれいな音を出すのでなく、力いっぱい叩いて音を出すのが特徴。匙が弦を叩いて、筒の本体にぶつかる音も玄琴の音色を構成する。さらに、左手で弦をこすりつけて出すのもまた玄琴の音だ。バイオリンやハーフのような音色に慣れた人には、聞き慣れぬ音色かもしれないが、文化によってこのような違いもある。
▼ 玄琴散調から、国楽の拍子「チュンチュンモリ(중중모리)」を聴く。躍動感あって喜怒哀楽の部分に聞かれるとのこと。
次に、管楽器「大笒(テグム、대금)」の特徴であるリード部分の響きについて、次のよう解説された。
・「大笒」演奏の姿はフルートと似るが、その音色は全く違う。大笒の構造に、息を入れる吹き口の少し下方にもう一つ穴があって、<吹き口>と、音の高さを変えるためにおさえる<音孔>の間に位置し、これを「清孔(청공)」という。この清孔に、葦(あし)の茎内にある「ソクチョン(속청)」という白い薄膜(=リード)を張り付けて塞ぐ。息を吹くたびソクチョンに振動が伝わり、不思議な音がする。風になびく旗音に似た小さい音だ。フルートの音色に慣れた人には、練習不足で未熟な音に聞こえるかもしれないが、大笒演奏は、このソクチョンの見事な振動にかかっている。
▼ 振動の響きを重視した大笒演奏「清声曲(청성곡)」を聴く。この楽器は、音色も深く素晴らしいし演奏スタイルも格好いい。
最後に、白磁「月壺(달항아리)」の<破調>に似た造形から「奚琴(ヘグム、해금)」について、次のように説明された。
・月壺は、模様のない白磁の丸壺で、月のイメージから呼ばれた。しかし、完全な丸でなく、片方は丸く反対側はへこんだ形がほとんどだ。大きな月壺を作るとき、上下別々に作って貼り付けたため、窯の中で模様がつぶれたり、壺の形がへこんだ。丸い形を作れなかったのではない。優れた陶磁器は既によく知られていた。わざわざへこんだ形にしたのだ。
・中国の二胡に似た、二弦の擦弦楽器、「奚琴」にもそんな響きがあるようだ。
▼ 京畿民謡「臼引き打令(방아타령)」を奚琴演奏で聴く。中国風の響きがする。
始めに、国楽の音域、弦楽器「玄琴(コムンゴ、거문고)」と打弦の「匙(スルテ、술대)」について次のように紹介された。
・国楽の五つの音域で、中心となる音域を「中声(중성)」と言う。中声から1オクターブ高い音域を「清声(청성)」、1オクターブ低い音域を「濁声(탁성)」と言う。
・代表的な弦楽器「玄琴」は時々、打楽器ではと言われることもある。竹棒の「匙」で弦を叩いて演奏するためだ。弦を弾ませてきれいな音を出すのでなく、力いっぱい叩いて音を出すのが特徴。匙が弦を叩いて、筒の本体にぶつかる音も玄琴の音色を構成する。さらに、左手で弦をこすりつけて出すのもまた玄琴の音だ。バイオリンやハーフのような音色に慣れた人には、聞き慣れぬ音色かもしれないが、文化によってこのような違いもある。
▼ 玄琴散調から、国楽の拍子「チュンチュンモリ(중중모리)」を聴く。躍動感あって喜怒哀楽の部分に聞かれるとのこと。
次に、管楽器「大笒(テグム、대금)」の特徴であるリード部分の響きについて、次のよう解説された。
・「大笒」演奏の姿はフルートと似るが、その音色は全く違う。大笒の構造に、息を入れる吹き口の少し下方にもう一つ穴があって、<吹き口>と、音の高さを変えるためにおさえる<音孔>の間に位置し、これを「清孔(청공)」という。この清孔に、葦(あし)の茎内にある「ソクチョン(속청)」という白い薄膜(=リード)を張り付けて塞ぐ。息を吹くたびソクチョンに振動が伝わり、不思議な音がする。風になびく旗音に似た小さい音だ。フルートの音色に慣れた人には、練習不足で未熟な音に聞こえるかもしれないが、大笒演奏は、このソクチョンの見事な振動にかかっている。
▼ 振動の響きを重視した大笒演奏「清声曲(청성곡)」を聴く。この楽器は、音色も深く素晴らしいし演奏スタイルも格好いい。
最後に、白磁「月壺(달항아리)」の<破調>に似た造形から「奚琴(ヘグム、해금)」について、次のように説明された。
・月壺は、模様のない白磁の丸壺で、月のイメージから呼ばれた。しかし、完全な丸でなく、片方は丸く反対側はへこんだ形がほとんどだ。大きな月壺を作るとき、上下別々に作って貼り付けたため、窯の中で模様がつぶれたり、壺の形がへこんだ。丸い形を作れなかったのではない。優れた陶磁器は既によく知られていた。わざわざへこんだ形にしたのだ。
・中国の二胡に似た、二弦の擦弦楽器、「奚琴」にもそんな響きがあるようだ。
▼ 京畿民謡「臼引き打令(방아타령)」を奚琴演奏で聴く。中国風の響きがする。
2014年11月12日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 改良楽器
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(11/5)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第79回として、改良された昔の楽器、「改良楽器(개량악기)」にまつわる話を紹介した。
始めに、伽耶琴(カヤグム、가야금)、玄琴(コムンゴ、거문고)、牙筝(アジェン、아쟁)などについて次のよう紹介された。
・時代変化と共に音楽や楽器は変わり、国楽も例外でない。昔の姿を保ちつつ改良が始まったのは、朝鮮後期からと記録される。数多くの楽器中、撥弦楽器の「伽耶琴」から改良が始まった。
・伽耶琴は十二弦、「玄琴」は六弦から成る。当たり前とされたが、最近は変わってきて、伽耶琴は十二弦よりも二十五弦が多く、玄琴も十弦まで増えた。「笛」も元々3種類だったが、今は数えきれないほど増えた。国楽を専攻者でも、その種類を把握しきれないほど改良楽器が多い。中でも、伽耶琴に似た擦弦楽器の「牙筝」は、弦の数、形も大きく変わっている。
▼ 淑明伽耶琴演奏団演奏「キサス・キサス・キサス」(1947年、キューバ)を聴く。懐かしい、蓄音機で聴くよう、今様である。
次に、伽耶琴の由来と曲調「伽椰琴散調(가야금산조)」と、楽器の改良の様々について次のように説明された。
・伽耶琴は、伽耶国の嘉実(가실)王と于勒(우륵)が作ったと記録されている。千年以上楽器の形状は変わらず継承されたが、朝鮮後期に改良され始めた。伽耶琴本体はコンパクトになり、弦の間隔も狭まった。音楽のテンポも速まり、それに合わせて改良されたのだろう。弦も細くなり、音色にも大きな変化が出た。この頃、登場した音楽の形式が「散調」だ。ゆっくり始まり次第に速くなるテンポ、リズムやメロディーの変化が激しいのが散調の特徴だ。
・さらに、金属弦から成る伽耶琴や、弦数を変えた多様な伽耶琴も登場した。最近は、二十五弦の伽耶琴が最も一般的だ。
・玄琴は大きく変わっていない。十本弦の玄琴もあるが、未だ広く演奏されていない。しかし、玄琴だけで演奏するグループ「コムンゴファクトリー」が活動を始め、玄琴の音色を色々な形で演奏を試みている。
▼ コムンゴファクトリー演奏「自由な鳥に(자유로운 새에게)」を聴く。青空に浮かぶか夕陽に漂うか羽音するよう、今様である。
・コムンゴファクトリーは、玄琴の大きさを普通の半分にしたり、チェロのように弓で演奏したりする。さらには、電子玄琴で違う音色を作ったりする。そのほか、「琵琶」やハープに似た「箜篌(くご)」などで演奏する方法も開発している。日本の笙とよく似た楽器「笙簧(センファン、생황)」のも、他の改良楽器と演奏をすることもある。
最後に、主に個人が楽器改良に対して、北朝鮮の改良楽器について次のように解説された。
・1960年代から国策で改良されたようだ。例えば、西洋にバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスのように、二弦の擦弦楽器の奚琴(ヘグム、해금)を4種類の楽器に改良して演奏を試みている。また、笛には、フルートやオーボエのようにキーを付けて、オクターブの切り替えなどしたようだ。
▼ 金剛山歌劇団演奏「フェヤンニルリリ(회양닐리리)」を聴く。なるほど異国西域の乾いた雰囲気のよう。今様である。
・日本で活動する歌劇団の演奏。聞き慣れた音色のようで、どこか異国的な雰囲気もする(とのこと)。
始めに、伽耶琴(カヤグム、가야금)、玄琴(コムンゴ、거문고)、牙筝(アジェン、아쟁)などについて次のよう紹介された。
・時代変化と共に音楽や楽器は変わり、国楽も例外でない。昔の姿を保ちつつ改良が始まったのは、朝鮮後期からと記録される。数多くの楽器中、撥弦楽器の「伽耶琴」から改良が始まった。
・伽耶琴は十二弦、「玄琴」は六弦から成る。当たり前とされたが、最近は変わってきて、伽耶琴は十二弦よりも二十五弦が多く、玄琴も十弦まで増えた。「笛」も元々3種類だったが、今は数えきれないほど増えた。国楽を専攻者でも、その種類を把握しきれないほど改良楽器が多い。中でも、伽耶琴に似た擦弦楽器の「牙筝」は、弦の数、形も大きく変わっている。
▼ 淑明伽耶琴演奏団演奏「キサス・キサス・キサス」(1947年、キューバ)を聴く。懐かしい、蓄音機で聴くよう、今様である。
次に、伽耶琴の由来と曲調「伽椰琴散調(가야금산조)」と、楽器の改良の様々について次のように説明された。
・伽耶琴は、伽耶国の嘉実(가실)王と于勒(우륵)が作ったと記録されている。千年以上楽器の形状は変わらず継承されたが、朝鮮後期に改良され始めた。伽耶琴本体はコンパクトになり、弦の間隔も狭まった。音楽のテンポも速まり、それに合わせて改良されたのだろう。弦も細くなり、音色にも大きな変化が出た。この頃、登場した音楽の形式が「散調」だ。ゆっくり始まり次第に速くなるテンポ、リズムやメロディーの変化が激しいのが散調の特徴だ。
・さらに、金属弦から成る伽耶琴や、弦数を変えた多様な伽耶琴も登場した。最近は、二十五弦の伽耶琴が最も一般的だ。
・玄琴は大きく変わっていない。十本弦の玄琴もあるが、未だ広く演奏されていない。しかし、玄琴だけで演奏するグループ「コムンゴファクトリー」が活動を始め、玄琴の音色を色々な形で演奏を試みている。
▼ コムンゴファクトリー演奏「自由な鳥に(자유로운 새에게)」を聴く。青空に浮かぶか夕陽に漂うか羽音するよう、今様である。
・コムンゴファクトリーは、玄琴の大きさを普通の半分にしたり、チェロのように弓で演奏したりする。さらには、電子玄琴で違う音色を作ったりする。そのほか、「琵琶」やハープに似た「箜篌(くご)」などで演奏する方法も開発している。日本の笙とよく似た楽器「笙簧(センファン、생황)」のも、他の改良楽器と演奏をすることもある。
最後に、主に個人が楽器改良に対して、北朝鮮の改良楽器について次のように解説された。
・1960年代から国策で改良されたようだ。例えば、西洋にバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスのように、二弦の擦弦楽器の奚琴(ヘグム、해금)を4種類の楽器に改良して演奏を試みている。また、笛には、フルートやオーボエのようにキーを付けて、オクターブの切り替えなどしたようだ。
▼ 金剛山歌劇団演奏「フェヤンニルリリ(회양닐리리)」を聴く。なるほど異国西域の乾いた雰囲気のよう。今様である。
・日本で活動する歌劇団の演奏。聞き慣れた音色のようで、どこか異国的な雰囲気もする(とのこと)。
2014年10月22日水曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 節気と贈り物
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/15)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第76回として、昔の「節気と贈り物」にまつわる話を紹介した。
まず、朝鮮後期の書家、秋史・金正喜(김정희、1786年~1856年)と茶の関わりについて、つぎのように紹介された。
・節気は、1年を24等分して約15日毎に分けた季節。四季のある地域では、ここに春、夏、秋、冬など季節の名を付けた。季節に、人々はどんな風習を楽しみ、プレゼントをし合っただろうか。
(参考)日本の「二十四節気」
・「秋史体(추사체)」の書体を生み出した、書家、金正喜(号は秋史)は、島流しの済州島で寂しく生活する中、茶をよく飲んだ。金正喜に茶を送ったのは、草衣禅師(초의선사、1786年~1866年)だ。全羅南道海南(해남)の大興寺(대흥사)に住み、茶文化を花咲かせた。金正喜が草衣禅師に送った手紙に、「茶の収穫の時期はまだですか。首を長くして待っています。茶を収穫したら壺にしっかりと包んで送ってください」といった内容がある。送って欲しい茶に細かく注文できるほど、親しい間柄を表している。
(本ブログ関連:”KBS WORLD「国楽の世界へ」 茶、済州島”)
▼ ヘグム演奏「世の中で美しいもの(세상에서 아름다운 것들)」を聴く。情感あふれる穏やかで心地よい今様の音色だ。
次に、金正喜が草衣禅師に茶を願った手紙と一緒に扇子を贈った話しを、次のように紹介された。
・金正喜は、貴重な茶をねだる手紙と一緒に、贈り物として、彼の書体の入った扇子を送った。当時、扇子の価値は今と違ったはず。庶民にとっては、うちわであり、虫よけの道具でもある必要なものだ。上流階級のヤンバンにとっては、地位を表す手段であり、人前で表情を隠す道具でもある。また、自分を守る武器としても活用した。扇子を送るのは、今年もよろしくという意があるという。
▼ 演奏「贈り物(선물)」を聴く。これも映画音楽のような、情緒深い今様の旋律だ。
最後に、年間を通して、節気のいろいろな風習(行事)について、次のように解説された。
・冬至(12/21)は、一年で昼が最も短い日だ。この日から昼が長くなる。一年を締めくくり、新年を迎えるこの時期に、新しいカレンダーをプレゼントした。カレンダーには色々な節気が記される。
・釈迦の誕生を祝う「初八日(초파일)」に、家族の名を刻んだ提灯をつるす。また、日本の中元に当たる「百中(백중)」には、使いの物に新しい服を作ってやる。新穀を神に供える「上月(상달)」には、祭祀を捧げた餅を分け合う。餅にも色々な種類があった。
▼ 各月の節気を歌った雑歌「タルコリ(달거리)」を聴く。 月巡る中、大衆の交わりを歌う・・・民謡と違って。
まず、朝鮮後期の書家、秋史・金正喜(김정희、1786年~1856年)と茶の関わりについて、つぎのように紹介された。
・節気は、1年を24等分して約15日毎に分けた季節。四季のある地域では、ここに春、夏、秋、冬など季節の名を付けた。季節に、人々はどんな風習を楽しみ、プレゼントをし合っただろうか。
(参考)日本の「二十四節気」
・「秋史体(추사체)」の書体を生み出した、書家、金正喜(号は秋史)は、島流しの済州島で寂しく生活する中、茶をよく飲んだ。金正喜に茶を送ったのは、草衣禅師(초의선사、1786年~1866年)だ。全羅南道海南(해남)の大興寺(대흥사)に住み、茶文化を花咲かせた。金正喜が草衣禅師に送った手紙に、「茶の収穫の時期はまだですか。首を長くして待っています。茶を収穫したら壺にしっかりと包んで送ってください」といった内容がある。送って欲しい茶に細かく注文できるほど、親しい間柄を表している。
(本ブログ関連:”KBS WORLD「国楽の世界へ」 茶、済州島”)
▼ ヘグム演奏「世の中で美しいもの(세상에서 아름다운 것들)」を聴く。情感あふれる穏やかで心地よい今様の音色だ。
次に、金正喜が草衣禅師に茶を願った手紙と一緒に扇子を贈った話しを、次のように紹介された。
・金正喜は、貴重な茶をねだる手紙と一緒に、贈り物として、彼の書体の入った扇子を送った。当時、扇子の価値は今と違ったはず。庶民にとっては、うちわであり、虫よけの道具でもある必要なものだ。上流階級のヤンバンにとっては、地位を表す手段であり、人前で表情を隠す道具でもある。また、自分を守る武器としても活用した。扇子を送るのは、今年もよろしくという意があるという。
▼ 演奏「贈り物(선물)」を聴く。これも映画音楽のような、情緒深い今様の旋律だ。
最後に、年間を通して、節気のいろいろな風習(行事)について、次のように解説された。
・冬至(12/21)は、一年で昼が最も短い日だ。この日から昼が長くなる。一年を締めくくり、新年を迎えるこの時期に、新しいカレンダーをプレゼントした。カレンダーには色々な節気が記される。
・釈迦の誕生を祝う「初八日(초파일)」に、家族の名を刻んだ提灯をつるす。また、日本の中元に当たる「百中(백중)」には、使いの物に新しい服を作ってやる。新穀を神に供える「上月(상달)」には、祭祀を捧げた餅を分け合う。餅にも色々な種類があった。
▼ 各月の節気を歌った雑歌「タルコリ(달거리)」を聴く。 月巡る中、大衆の交わりを歌う・・・民謡と違って。
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