KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/3)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第83回として、山に関する歌にまつわる話を紹介した。
始めに、数ある名山のなかの雪岳山(설악산、1,708m)について次のように紹介された。
・国土の7割が山であり、済州島の漢拏山(한라산、1,950m)、南部(小白山脈南端)地域の智異山(지리산、1,915m)、中東部江原道の雪岳山がある。山に関する歌も多く、山の景色から打令(타령)に至るまで多様だ。
(本ブログ関連:”韓国の山”)
・美しい雪岳山は、漢拏山と智異山に次ぐ韓国で3番目の高山だ。雪の山の意を持ち、秋から降る雪が積もり翌年夏にやっと融けるので、雪岳山と名付けられた。別名、雪山と呼ばれる。また、白い雄大な岩(花崗岩)が多いことから名付けられた説もある。雪岳山は、冬の景色が特に美しい。
▼ ヘグム演奏による雪に覆われた雪岳山の「日が暮れる頃から明け方まで(그 저녁 무렵부터 새벽이 오기까지)」を聴く。映画音楽のよう叙情的で美しい・・・今様である。
(Youtubeに登録のDoohan Leeに感謝)
次に、背景に山を取り入れた「風水(풍수)」について次のように説明された。
・美しい景色を誇る高い山がたくさんある一方、田舎や都会にも多くの山や野原がある。風水では、山を背に前方に水が流れるのが最高の場所で、地勢や水勢が人々の暮らしにも影響するという。国土に山や水がない所を探す方が難しいことから、今住む場所が最も良い所かも知れない。首都ソウルも山で覆われている。
▼ ソウルの景色と王様の長寿、国の平和を祈った短歌「鎭国名山(진국명산)」を聴く。指差しながら歌うのだろうか。
最後に、韓国固有の寺に山神を祀(まつ)った楼閣「山神閣(산신각)」について次のように解説された。
・昔の人々は山の神を大事にした。山寺には山神のため山神閣を作り神をもてなし、特別な日に、山神のための祭祀を行った。山に関する詩や歌もたくさんあるが、曲調の中には山の打令というジャンルもあるほどだ。
▼ 有名な山々を挙げながら歌う、西道(黄海道、平安道)立唱「前山打令(앞산타령)」を聴く。土の香りがする。