今年のノーベル賞・化学賞を東京理科大学名誉教授の硤合(そあい) 憲三(けんそう) 氏(76)が、フランス人研究者アンリ・カガン氏とともに受賞した。日本人がノーベル賞を受賞するとうれしいものだ・・・今回受賞で3年連続のノーベル賞となる。
(本ブログ関連:”ノーベル賞受賞”)
有機物質の分子は大きな原子配列を持っている。それを3次元の分子構造で見ると、論理的に人間の左右の手のひらのように、鏡像関係(立体異性体)のL型(左手型)とD型(右手型)*に分かれる。
(*)L型(左手型):L-form / Levo、D型(右手型):D-form / Dextro
自然界に、L型とD型が等しくあってもよさそうなのに、不思議なことにアミノ酸はほぼすべてL型、糖類(単糖:例えば、DNAのデオキシリボース)はほぼすべてD型しかない。
どうして、物質に応じて偏った構造になったのかを説明したのが、今回の受賞理由という。相手の型を抑え込んで、自分の型は爆発的に増殖する・・・というメカニズムのようだ。それも、ほんのちょっとした、生命科学の伝統の「偶然性」によるようだ。
ちなみに、SF小説に、人間とそっくりだが、D型アミノ酸でできた宇宙人が来たら・・・という展開がある。いってみれば、物質に対する反物質のようなイメージ?・・・もちろん握手したからといって消滅するわけではないが。
■ Youtube(登録: ニコニコニュース)
「【LIVE】ノーベル化学賞 日本人が受賞 硤合憲三・東京理科大名誉教授 記者会見」(2026/10/07)
ー https://www.youtube.com/watch?v=Yoad1SyCwmc
■ Youtube(登録: 5分de科学)
「【5分解説】2026年ノーベル化学賞受賞 硤合反応と不斉自己触媒反応について」(2026/10/07)
ー https://www.youtube.com/watch?v=jzA8ovJLr4k」
■ 朝日新聞
「ノーベル化学賞に硤合憲三さん 不斉自己触媒反応を発見」(鈴木智之、2026年10月7日 18時53分)
ー https://www.asahi.com/articles/ASVB71J2LVB7UTFL00QM.html
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・スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル化学賞を東京理科大名誉教授の硤合(そあい)憲三(けんそう)氏(76)とパリ南大のアンリ・カガン氏の2人に贈ると発表した。
・「硤合反応」と呼ばれる不斉自己触媒反応を発見した。右手と左手のように鏡映しとなっている構造の化学物質は、生物がもつアミノ酸や糖類などでは一方の物質が大半を占める。これは長年の謎だった。硤合氏は、もともとほぼ同量であっても、わずかな偏りから自ら触媒となり、一方だけが自己増殖する有機合成反応を見つけた。生命に不可欠な物質がどのように生まれてきたかを解明する手がかりとなる。この発見は創薬にもつながると期待されてきた。
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