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2014年5月8日木曜日

【多摩の代官】代官頭大久保長安

地元の公民館で、江戸時代の多摩地区(武蔵)を治めた代官による自治機構を解説するシリーズ講演会が始まった。朝方に届いたメールに気をとられ、返信などしているうちに・・・はっと気付けば遅刻してしまった。わずかな聴講であったが、興味深く話をうかがうことができた。

講師は法政大学大学の馬場憲一教授で、飄々と話され、かつ要所要所で気分をほぐらせてくれた。

(本ブログ関連:”多摩地区(武蔵)を治めた代官”)

第一回目は、代官頭大久保長安(1545~1613年)だ。(多数の金山を抱え甲州金で知られる)甲州武田家で、蔵前衆として金穀(金銭と穀物)をつかさどっていたが、同家滅亡後に徳川家康に仕え、八王子の代官や、金銀山(石見、伊豆、佐渡、南部)の開発とその金山奉行を勤めた。死後、疑獄が起こり一族は処罰される。

終わりに近かったが、お話を聞くことができたのは、古文書資料などの解説も含めて次のテーマだった。
①代官領「八王子町」について、その町立て、八王子千人同心の成立、代官屋敷の配置など、ミニ城下町の機能を持たせた。
②交通網の整備として、八王寺町に沿う「甲州街道」を開設し、江戸城改修のため御用石灰(消石灰<石灰岩:現青梅市、昔の武州多摩郡上成木村、北小曾木村から、多摩川上流の山の根からの)輸送のために、「青梅街道」を開設した。
③高尾山、御岳山など修験道につながる宗教拠点へ対応(融和)した。

ところで、金山に関わった大久保長安の死後一族は死罪になったが、関東で多数の金山を持った常陸の佐竹氏も1602年に秋田へ転封(てんぽう)されている。他にも、金山、銀山に関わった重責者たちの、その後がどうなったかをそれぞれについて調べてみるのも面白そうだ。

(追記)
国立科学博物館で「企画展 石の世界と宮沢賢治」展(4/19~6/15)が開催されている。

2014年5月18日日曜日

甲州 黄金沢金山

久し振りに四人揃って、甲州の黄金沢金山へ鉱物採集に行く。先週の渦の沢に続き、2週連続の採集は、おじさんに厳しい。とはいえ、先輩も同じこと故、言い訳にもならず。
今回の目標は意気高く、金山だから「自然金」を、そして当地で知られる「洋紅石」を、「ミメット鉱」を、「車骨鉱」を・・・と。

中央高速の利用もあって、珍しくJR中央線の駅に集合。いつもお世話になるH氏の車に、S氏と同乗して集合場所の甲州市市役所へ進む。今回の案内役を引き受けていただいたY氏と合流して、県道207号を北上、竹森川の上流にある黄金沢金山へ向かう。途中、ゲートがあり、そこで降りて、山林をくぐり、沢を渡って黄金沢金山のズリまで歩く。

(参考) 「鉱物ウォーキングガイド 関東甲信越版」(著:松原聰)に産地紹介あり。

天気晴朗、陽射しが強く、ズリに散らばる花崗岩や石英がキラキラと輝き、金属鉱物と間違えそう。ともあれ、コツコツと石を探しては、ハンマーでカンカン割り続ける・・・。残念ながら、志の高さに比べて、目標鉱物はもっと高すぎたのか見当たらず。
それでも、それなりに地味~に、次の鉱物を採集した。

・方鉛鉱、閃亜鉛鉱、硫砒鉄鉱、磁硫鉄鉱、黄鉄鉱、黄銅鉱、珪孔雀石

ところで、案内役のY氏から、当地の産出鉱物の種類から、秩父の大滝と状況が似ているとのこと。いろいろな情報を教えていただき、感謝。そして、採集地まで2人を同乗させていただいたH氏に感謝。

気心の知れた仲間との、ほっとしながらの採集は楽しい。せっかく、ここまで来たのだから、熱い夏は、砂金採りでもしようかという話になった。

2015年9月6日日曜日

同じ本の二度買い

同じ本を2度買ってしまった。昨日のこと、久し振りに近隣の街に出て、大きな本屋に寄り、いつのように地学関連のコーナーで何かおもしろい書籍はないものかと探す。山梨県の山梨日日新聞社発行、山日ライブラリー(新書版)の「山梨の奇岩と奇石」(石田高著)に、「甲州金山」の紹介があるのを目にして購入した。

商店街の喫茶店で読んでいるうちに、もしかして、わが家の書棚にあるのでは?と気付いた。そんなわけで、現在手元には同じ本が2冊ある。

以前だったら、おのれの粗忽さに呆れるわけだが、今はそうでない。やっちまったという諦念しかない。いいじゃないかと笑い飛ばす余裕もある。

ちなみに、上記紹介の末尾に「甲州金山一覧」があり、「湯之奥金山」について「下部町湯ノ奥にあり、地質は新第三系の火山砕屑岩や泥岩で、金を多く含んだ鉱石。”湯之奥千軒”などといわれたくらい往時は盛んに採掘された。金山に係わる下部町営の博物館が町内にある」とある。

(本ブログ関連:”砂金”)

2015年3月27日金曜日

(資料) 山師

鉱物マニアの端くれで、アマチュアの末席にずっと留まっている。少しも上達しない。けれど、山中に宝探しするようなわくわく感が忘れられず、今も続けている。といって独力で探し廻ることはない、というよりできない。ベテランについて、鉱山跡のズリ場を(ほんの少し)掘り返す。事前の鉱物産地情報が必要で、もっぱら人脈に頼っている。

その昔、石採りがどうだったか気になる。黎明の山頂に光輝を見てとか、深山の懐に雲立つ場所があってとか、鉱山の発見に神仙というか山岳信仰的なロマンを感じる。さらに、史実を知らないが、鉱山技術にキリシタンの流れがあったという噂を聞いたこともある。そんなわけで、昔に探鉱して、採鉱、精錬、流通といった鉱山経営の一大プロジェクトを遂行した「山師」について、概要だけでも知りたいと思う。

(本ブログ関連:”山師”)

国立国会図書館のデジタルコレクションに、昭和初期のものであるが、一般向けに鉱山についての基礎知識を書いたという「鉱山発見の実際知識」(東京研修社、昭和13年)が公開されている。昔は一般に、鉱山が今より身近だったのだろうか。

同「序説」に、「山師」についての紹介がある。長めの引用になるが次に書き写す(下線は追記)。この書が出た頃(昭和初期)まで、山師の名を、リスペクトされる本来の技能者としてスウィングバックが試みられたようだが・・・すでに遅すぎたのだろう。

ちなみに、青空文庫に公開されている、明治以降の書籍を<山師>で検索してみると、偏見に満ちた用法がわかる。山師が、江戸幕府と密着した利権を持っていたので維新後に蔑まされたのか、あるいは江戸時代に既にそうだったからかは知らないが。

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一、山師

   鉱石及び鉱床を探索してこれを発見する事を探鉱と云ひ之をなす人を探鉱者と言ふ。而して此等鉱石と鉱床とは決してむやみに撒布されるものにあらず、此の事業に従はんと欲せば先ず充分の修養をなし能く鉱石及び鉱床の智識を得て着手すべきである。

   今日にあっては山師なる名称は大に悪用され詐偽又は投機者と同一意義に使用さるゝに至った。此語は主として鉱山に用ゐられ今日の語で云へば鉱山の持主又は技師長と云ふやうな人に適用されて居た。乱世時代にあって各地の英雄が鉱山殊に金山を尊んだことは非常なものであって殆んど其價を問はざる観があった。

   徳川家康の如き駿河日陰沢に於て金山を経営し且つ之を監督せるとき自ら筆を執って山例五十三条を制定して鉱業を盛んに保護奨励したものである、此山例中各所に山師なる語を用ゐて曰く「山師金掘師を野武士と称すべし」と、即ち鉱山の鉱主より鉱夫に至る迄武士を以て待遇されたるであった   曰く「山師金掘師つ儀は関所見石(みいし)と一通りして可相通事」と。鉱山関係の者は鉱石一片を持参すれば無切符で関所を通された。「山師金掘師に於ては山内諸事停止したるのなし鋪内では今日ある命ならざればなり」と規定し且つ「山師金掘師人を殺し山内に駆け込むとも留置き仔細を改如何事も山師金掘師の筋明白相立候はゞ留置相働かせ可申事」と。鉱山師坑夫等には最上権を與(あた)へ時としては殺人罪までもゆるされた又山師の座席までも規定し、「山師金掘師の筋糺は金山師正面次は銀山師次は銅山師と順列たるべし」と言ふた。右の規定を見るも分るが如く山師なるものは鉱山師に対する一つの尊称であって、鉱山家となり、又技術を指導するのであった。

   されば今日にあって適当の方法により国宝たるべき金の産出に努力せんか。世の金山氏は即ち右の山師として尊敬を集むるであらう。

   幕藩時代には何事でも血統を重んじるもので此探鉱者となる人でも亦一定の家筋があって。
此家には立派な鉱物標本を備え、其標本は縮緬の敷物に載せられ、桐の箱に納められ家宝として之を子孫に伝へ一子相伝として鉱石の智識を授け、常に山野を跋渉して鉱石の探索に努めた。されど惜しむべきは彼等に組織的頭脳なく、また泰西の学術を学ぶこともなかったので、只鉱石の外見上のことにて■石のこと聞き覚え之を携へて奔走したるに過ぎなかった。従って大なる収穫もなかった訳である。

   此の如く無知なる探鉱者即ち無法なる探鉱をなし自ら産を失ひ又人に迷惑を掛くるに至った。従って無法なる企業者亦は投機者に山師なる悪称を與ふるに至った、今後の探鉱者は必ず基礎あり智識ある人格者でなくてはならない。
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上記引用に、山師と(新しい時代の)探鉱者が区別されている。探者は、智識も格式もない・・・いってみれば産地を荒らすマニア並みの扱い。そう考えると分かる気がする。それにしても、本当の山師に一度会ってみたかった。

2015年8月12日水曜日

砂金

近々、砂金採集に行く。このところ、雨交じりの天気が続いて気になる。

金は人を虜にする。昔、自然から金を採るのに山師がいた。勘がいいだけでなく、山を巡り歩く行動力と識見を持ち合わせ、実務上の金山経営という巨大プロジェクトの運営もできる才ある人だった。

(本ブログ関連:”金山”、”山師”)

金採取を作業で見ると、① 金鉱脈のある鉱山から直接採り出す方法と、② 金鉱山からこぼれて川水に流れたものを採り出す方法がある。
① 山金は、金を含む金鉱石を掘り出し、火にかけて砕き、更に臼で引いて砂状にし、最後にパンニングして取り出すと思っていたが、どうやら違うようだ。火に強い大きな容器(坩堝)に、砂状にしたものと炭を混ぜ入れ、高温に熱して金を溶かし出すという。
② 砂金は、上記①の金鉱石を産する山を源流に持つ川岸で、草の根に付着した砂を篩(ふるい)にかけ、パンニングして採り出す。アメリカ西部やアラスカのゴールドラッシュに見られた光景だ。

日本は昔、黄金の国といわれた。金山を由来する川であれば、多摩川だって、荒川だって砂金は採れるようだ。といって、奥地にエル・ドラードが存在したことはないけれど。

パンニングして採れる砂金は、光の反射具合で確かめて分かる微細な粒でしかない。粒といっても、色具合は爽やかな黄金色だ。小さな蓋付き(試験管状)容器に水を満たし、採った砂金をくぐらせて、スルッと落ちるようなら金、ユラユラ落ちるようなら金雲母。

砂金が大きな粒で見つかれば、ナゲットという。この場合は、パンニングの必要はないだろう。砂金が採れた経験は1回しかなく、ナゲットは夢のまた夢。もしナゲットを手にしたら、笑いを押し殺すのに苦労するだろう。もちろん、チキン・ナゲットのようなサイズは知らない。

ところで、自然とは反対に都市鉱山がある。ここでは、金鉱山より効率が良いそうだ。鉱物マニアの世界ではないけれど。ときどき、TVで都市鉱山で採れた金を成型した延べ棒を見たりすると、唖然とする。

2015年4月29日水曜日

黄金沢鉱山(金山)

先日、日曜日(26日)になすべきことをせず、のらりくらり過ごしていると、月曜の晩に、お誘いの電話をいただく。「水曜日、『昭和の日』(本日)に、採集に行こう」とのこと。どこにする?・・・山梨県、黄金沢鉱山に即決する。去年の5月18日、黄金沢金山の名で採集に行ったところだ。

(本ブログ関連:”黄金沢鉱山(金山)”)

早朝、始発電車に乗り待ち合わせ駅から、H氏の車に同乗させていただき現地に向かう。4月も終わる今日この頃なれば、街はすっかり明るいで、寒くもない。やはり、春過ぎの鉱物採集は、ルンルン気分である。さあ、金でも採ろうか、車骨鉱でも採ろうか。

(参考) 「鉱物ウォーキングガイド 関東甲信越版」(著:松原聰)に産地紹介あり。

祝日の今日、思いのほか道路はガラリとしていた。現地に、途中、沢(小川?)を渡るところがある。元気なH氏は、岩の上を飛ぶように渡ったが、体の重い私は、枯れ木を杖代わりにして渡河? 時間はたっぷりある。

採集現場で驚く。前回と比べて、掘り起こされた石が辺りに転がっていたのだ。いわゆる、「産地荒ら」しのような掘り返しではない。採掘者に感謝。

無造作に放り出された、石々は、どれもこれも銀色に反射していた。高望みはできないが、それなりに次のようなものを採集した。

・黄鉄鉱、黄銅鉱(いくらでも)、方鉛鉱(なんぼでも)、斑銅鉱、褐鉄鉱、磁硫鉄鉱、硅孔雀石、閃亜鉛鉱、(ミメット鉱?)

2025年6月27日金曜日

(資料)植物と鉱物

■ 植物と鉱物

(山金、砂金、地質探査=ユーカリ、ヤブムラサキ)

① 山金:地中の金鉱石(石英)2~10g/t(t=1000kg)→ 隆起 → 砕けて川に流出(砂金)。
    - 鹿児島県菱刈鉱山(住友金属鉱山): 20~40g(産総研「地質標本館」標本: 3,600g)
        (「金鉱石」> ギングロ(黒色の脈)」> 金・銀(元素鉱物)が存在)
    ー 昔の佐渡・甲州・秋田の金鉱山は、非常に硬い石英脈の中に微粒子として含まれた。
        (石英を砕いて砂金採取、または水銀によるアマルガムを利用して金を採取した)
    ー 武田氏:甲州金(隠し金山)、佐竹氏:常陸 → 秋田転封(金山潰して美女を連れる?
    ー 大久保長安:武田家出身、家康に重用され金銀山開発 → 死後、一族は不正蓄で処罰

② 砂金水際の雑草を根付きのまま引き抜き(草根引き)、パンニングする(0.05g/粒)。
    ー 鉱物採集に見向きもしない奥さん方が、唯一関心を持ってくれる鉱物採集イベント。
    ー 大きな/高純度の砂金の粒を「ナゲット(天然の金塊 )」という。
    ー 米CA州ゴールドラッシュ(1848年~1855年)、最初5年間で約 1,200万oz=373t 採掘。
    ー 北海道・枝幸(えさし)町のナイ川支流(769g/粒)、
    ー 世界最大級 豪ビクトリア州 約72kg(約158ポンド)/粒、金の含有率は98%以上
    ー 金雲母(水中でフラフラ動く)に騙されない。(「愚者[馬鹿]の金」:金雲母、黄鉄鉱)

③ ユーカリ:根が金鉱脈に届き、葉に微量の金を含む(ChatGPT)。
    ー 地質探査(植物を使った鉱脈の探索):金は植物に毒のため末端の葉に送られる。
    ー ナショナルジオグラフィック「ユーカリの木で金鉱探査」(2013.10.23)
            https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8475/

④ ヤブムラサキ:「ムラサキシキブ」の仲間。金鉱床の「植物地化学探査」で利用される。
    ー 金鉱床にある植物の中で、葉に金の含有が見られる。
    ー ニッセイ緑の財団「《森の植物の歳時記》 [234]【ヤブムラサキ(藪紫)】」(2023.12.05)
            https://nissay-midori.jp/news/details/1757


■ 植物に滲み込む鉱物

① 珪化木(化石)
・古代の倒木に珪酸(H2SiO3)の珪酸イオンが浸み込んで化石になったもの
    ー 地球組成:酸素(50%)、珪素(20%)、アルミニウム(約8%)
    ー 珪素酸素石英SiO2)→ 三方晶系のとき水晶(昔、アルプスで「氷の化石」)
    ー 珪酸イオン(陰イオン): SiO4−
4
    ー 米国AZ州北東部の「化石の森国立公園(Petrified Forest National Park)」が有名
        毎年約12〜14トンの木の化石が盗まれていること)
    ー ナショナルジオグラフィック「地球で最多量の鉱物、ようやく命名」(2014.06.19)
        地球で一番最多な鉱物、珪酸塩鉱物「ブリッジマナイト」(Mg,Fe)SiO3
        https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9371/

    ー Youtube「Unravel a Mysterious Outcrop of Rock with a Geologist.」
         https://www.youtube.com/watch?v=K_ssKHAPvlo


② アジサイ
・アジサイの花の色は、酸性の土壌では青色に、アルカリ性の土壌では赤色に変化する。
    ー アジサイに含まれるアントシアニン色素(デルフィニジン系)は、化学変化がない(中性の条件下)場合、本来の青紫・ピンク色をしている。
    ー 酸性の土壌で、アジサイの根は土壌からアルミニウム を吸収(アルミイオン(Al3+)酸性の土壌でよく溶け出す)し、アントシアニン色素と結合することで青色に発色する。
    ー アルカリ性の土壌では、アルミニウムが溶けにくい(アントシアニン色素と結合しない)ので、赤色・ピンク色を発色する。
    ー あじさい寺(明月院):第五代執権北条時頼が出家時建立最明寺が起源(「鉢の木」伝説)
        (研究者が古文書を返却しないこと)


■ Gemini Q&A

Q-1.特定の鉱物と相性がいい植物がありますか?
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A-1.特定の鉱物と相性の良い植物は確かに存在します。これらの植物は、特定のミネラルを効率的に吸収したり、高濃度のミネラルが存在する土壌でも生育できる特殊な能力を持っています。

特定のミネラルを集積する植物(ハイパーアキュムレーター):
一部の植物は、通常の植物よりもはるかに高い濃度で特定のミネラルを体内に蓄積する能力を持っています。これらの植物は、汚染された土壌の浄化(ファイトレメディエーション)や、鉱物資源の回収(ファイトマイニング)への応用が研究されています。
・ニッケル: アリッサム属(Alyssum)の一部の種
・亜鉛: ジンバイオレット(Viola calaminaria)、タラスピ・カエルレスケンス(Thlaspi caerulescens)
・カドミウム: インドマスタード(Brassica juncea)、タラスピ・カエルレスケンス(Thlaspi caerulescens)
・セレン: シダの一種(Pteris vittata)
・ヒ素: シダの一種(Pteris vittata)
・銅: 一部のサクラソウ属(Primula)
・ウラン: 一部のキク科(Asteraceae)、イネ科(Oryzopsis)、マメ科(Astragalus)

特定の土壌条件に適応した植物:
特定のミネラルが豊富、あるいは欠乏している土壌で生育するために適応した植物もいます。
・石灰岩土壌(カルシウムが豊富): 一部の高山植物、ワイルドフラワー
・酸性土壌(アルミニウムが多い): 一部のツツジ属(Rhododendron)、アジサイ属(Hydrangea)
・蛇紋岩土壌(マグネシウム、ニッケル、クロムが豊富、カルシウムが少ない): 蛇紋岩地帯特有の植物

ミネラルと植物の相互作用:
植物の生育には、窒素、リン、カリウムなどの主要な栄養素だけでなく、カルシウム、マグネシウム、硫黄などの二次的な栄養素、そして鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデンなどの微量栄養素も必要です。これらのミネラルは、植物の様々な生理機能に関わっています。

土壌中のミネラルのバランスは植物の生育に大きな影響を与え、特定のミネラルの過不足は植物の生育不良や病気の原因となることがあります。

もし特定の植物や土壌条件についてもっと詳しく知りたい場合は、その植物の名前や土壌の種類などを教えていただければ、より詳細な情報を提供できるかもしれません。
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Q-2.昔、山師が鉱物の場所を特定するとき、指標になった野草や樹木があったら教えてください。
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A-2.山師が鉱物の場所を特定する際に、特定の野草や樹木を目安にしていたという話は興味深いですね。実際に、特定の植物が特定の金属を含む土壌に生育しやすい、あるいはその金属の存在を示す手がかりとなるケースは知られています。これらの植物は「指標植物」と呼ばれることがあります。

ただし、昔の山師がどのようにこれらの植物を利用していたかについての具体的な記録は、現代の科学的な知見ほど体系化されていないかもしれません。それでも、経験に基づいた知識として、特定の植物の生育と鉱物の存在を結びつけていた可能性は十分に考えられます。

以下に、いくつかの例と、関連する現代の科学的な知見を合わせてご紹介します。

特定の金属の存在を示唆する可能性のある植物:
・ニッケル:
    ー アリッサム属 (Alyssum) の一部の種:これらの植物はニッケルを蓄積する能力が高く、ニッケル鉱床の近くに生育することがあります。特に、蛇紋岩地帯のようなニッケルを多く含む土壌に見られることがあります。
・銅:
    ー ジンチョウゲ科 (Thymelaeaceae) の一部の種:銅鉱床の周辺で見られることがあります。
    ー 特定のコケ類や地衣類:銅汚染された土壌に特有の種が存在することが知られています。
・亜鉛・カドミウム:
    ー ジンバイオレット (Viola calaminaria) や タラスピ・カエルレスケンス (Thlaspi caerulescens):これらの植物は亜鉛やカドミウムを高い濃度で蓄積し、これらの金属を含む土壌に生育することがあります。
・ウラン:
    ー 特定のキク科 (Asteraceae) や マメ科 (Astragalus) の植物:ウラン鉱床の周辺で見られることがあると報告されています。
・ヒ素:
    ー 特定のシダ類 (Pteridaceae):ヒ素汚染された土壌に生育する種が知られています。

特定の土壌条件を示唆する植物:
鉱物の存在は、土壌の化学的性質(pH、特定の元素の濃度など)を変化させることがあります。そのため、特定の土壌条件に適応した植物も、間接的に鉱物の存在を示唆する可能性があります。
・石灰岩地帯: 石灰岩(炭酸カルシウムが主成分)の多い場所には、アルカリ性の土壌を好む植物が生育します。これらの植物は、特定の金属鉱床と直接的な関連はないかもしれませんが、地質的な特徴を示す手がかりとなります。
・蛇紋岩地帯: マグネシウムや鉄、ニッケルを多く含む蛇紋岩質の土壌には、特有の植物が生育します。これらの植物は、特定の金属鉱物の存在を示唆する可能性があります。

注意点:
・指標植物の存在は、必ずしもその場所に高濃度の鉱物が存在することを保証するものではありません。
・土壌の条件は複雑であり、植物の生育には様々な要因が影響します。
・昔の山師がどのようにこれらの知識を得て、活用していたかについての詳細は不明な点が多いです。伝承や経験則に基づいていたと考えられます。

もし、特定の地域や鉱物に関連する伝承などをご存知でしたら、教えていただけるとさらに興味深い議論ができるかもしれません。
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2014年6月8日日曜日

砂金でも採りに行こうか

何年前のことか、荒川上流で「砂金」一粒を採って以来、暑い夏は川水に足をひたして、冷たい鉱物採集と銘打ち実行しているが、ずっと運に見放されている。今年も、砂金でも(葡萄樹下キツネの心境で)採りに行こうか。

(本ブログ関連:”砂金”)

休日を楽しむ砂金採りには、「選鉱(パンニング)」の道具に、皿に似たものが一般に使われる。底の浅いフライパンのようなパンニング皿に、砂金が混じった川砂を入れて、流水にさらしながら揺すり、不要な砂礫を次々と洗い流す。最後に、パンニング皿の底に張り付くように、比重の大きな金の粒が残っている・・・筈なのだが、ここのところずっと見当たらない。

手頃なパンニング皿は、プラスチック製(黒や深緑色)が多い。中には金属製のものもあって、金属光沢に砂金が紛らわしくないように、高熱に焼き錆を入れて茶褐色にする。

日本では古来、木製の椀を使ったようだ。金粒が見やすいように黒漆を塗ったというが、現物を見たことがない。椀を使って選鉱するので、「椀かけ」という。
実際に、黒漆のお椀を使って、神業のようパンニングする現場を見たことがある。このときは、粒の細かい砂に混じった砂金を取り出したわけだが。

昔、日本の金山から金(「山金」)を採取する場合、金鉱脈の岩を砕き、焼いて小さくし、更に臼でひいてから、パンニングしたようだ。一方、山からこぼれ落ちた微細な金が、川の流れの中で自然に凝集?した砂金は、手間がいらずにいきなりパンニングできる。

砂金は、川岸の雑草の根の下に溜まるという。こうなると、金には生命に感応する霊力でもあるかのような気がしてくる。まさに、採れない言い訳に都合よく、神頼みでもある。

「夜中に気を望みて、金山を知る」に、あやかりたい。

2025年12月5日金曜日

いぬ、鉱物採集、そして12月の満月(コールド・ムーン)

いぬ
むかし、鉱物採集で山に入るとき、農家の横を通ることがあった。そんなとき、庭先の飼い犬、すなわち番犬が吠え立てた。私たちが山奥に消えるまで、それはつづいた。

犬の本来の役目を思い返した。子どものころ、飼い犬ブームで人気があったのは「スピッツ犬」*だった。庭で鎖につながれていた。当時は、それぞれの家庭に狭いながら犬を飼えるほどの庭があった。合わせて不用心な時代だった。鍵をかけていない玄関に入り込む<押し売り>が来たり、<コソ泥>が侵入したのに気付かないほど呑気な時代だった。だから、よく吠える番犬は必要だった。それに白い毛並みのスピッツは、ちょっと洒落ていて、それまでの雑種犬に飽きた人々に受け入れられた。
(*)スピッツ:「神経質で吠えやすい個体が多く、それが悪評につながった」(検索AI Labs)

いまの犬に、飼い主は番犬の意識はないだろう。愛情を与え、愛情を受ける愛玩動物だ。ロボットでもよかったのだが、それは長続きしなかった。

鉱物採集
今朝、テレビのニュースで、山地の鉱物採集による(ズリ場での落石)事故と、(法的な所有権の観点から見て)採集禁止の情報(県条例)が伝えられた。かつて、鉱物採集に明け暮れた経験をしたが。厳しい時代がついに来たと思った次第。
むかしも、ほんの一部だったが、鉱山跡地で鉱物採集するのに入場料を徴収する鉱山跡所有者がいた・・・所有権の問題が、全面的に広がる(常識化する)ようになった。
今は卒業して、(体力的にもきついので)、野鳥観察の会に入り、お世話になっている。

■ テレ朝NEWS
「お宝ザクザク水晶盗掘騒動 金山跡侵入しフリマ転売? 土砂崩れで死亡事故【詳細版】」(2025年12月5日 10:01)
    ー https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/900179277.html
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石川県小松市は2016年に条例を制定し、鉱物を所有者の許可なく不法に持ち出す行為を禁止し注意を呼びかけています。

●川崎フォース法律事務所:小川敦司弁護士 
住居侵入罪軽犯罪法違反窃盗罪、それから森林法の森林窃盗罪他人に売却して経済的利益を得るという目的で窃盗したということが明らかになっていますので、より犯情としては重いと言える」

森林窃盗罪が適用された場合、1カ月以上3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
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■Youtube(登録: ANNnewsCH)
「お宝ザクザク水晶盗掘騒動 金山跡侵入しフリマ転売? 土砂崩れで死亡事故【詳細版】【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2025年12月5日)」
    ー https://www.youtube.com/watch?v=J9TfRw6j-8U&t=1s



(追記)
きょうの月は。今年最後の「満月」( 午前8時14分頃、月齢 14.8、国立天文台)だった。
観察できる時間だったのに、家にこもってチャンスを逃していたとは・・・。
今月の満月を米国「農事暦」で、「コールド・ムーン」(寒月)と呼ぶそうだ。

(本ブログ関連:”コールド・ムーン”)

2009年7月19日日曜日

シリカ鉱物について

今日、鉱物の会の砂金採りと例会日を間違えていた。例会はSophiaで開かれた。ёсики氏から、詳細な鉱山地図が載っている「日本金山誌」(関東・中部編)の資料をいただいた。掲載の金山は他の金属鉱物なども採取できるわけで、今後の採集エリア拡大のためにも貴重なありがたい情報だ。
例会では、筑波の若い研究者が「シリカ鉱物について」というテーマで講演をしてくれた。彼は中学生時代にこの鉱物の会員だったそうだ。今日は、珍しく中学一年生と二年生の新入会員もいて、彼等にとって素晴らしい機会になったと思う。
シリカ⇒石英=組成:SiO2=連結方式:SiO4四面体について、他イオンやガスの混入により各種鉱物が生成される説明があった。結晶構造をCGや走査型電子顕微鏡写真を使って工夫してくれたが、説明の途中に行くまでもなく挫折。
珪素(Si)と比べて酸素(O)原子サイズが極めて大きなことを考えれば、結晶構造に他イオンやガスの混入が可能でありその結果、SiとOの間は実質イオン結合ながら結晶構造が多様になるのだと、帰り道に別の筑波の研究者сэяма氏に解説してもらった。・・・難しい。(聞き誤りがあればごめんなさい)

2024年12月12日木曜日

(資料)金鉱山: 菱刈鉱山

以前、体が丈夫なころ、鉱物採集のベテランの方に従って関東近辺の鉱山を巡った。基本的に閉山した跡地で、旧い「ズリ」*を探しては鉱物を見つけた。採集仲間の一部は、腰の深さまでズリを掘り返す者もいたが、私たちはもっぱら表面採集が中心だった。
(*)ズリ: 鉱山で選鉱後、不用になった岩石の捨て場(=坑道に入れぬマニアの採集場所になる)。

(本ブログ関連:”鉱山”)

ベテランの方は、ズリ場の傾斜地などで、目指す鉱物を含んだ岩石を見定め、ハンマーで割り進める。すると、見事な結晶を取り出すのだ。母岩付きの結晶の何と美しいこと。つねづね思うのだが、いずれの世界でも、ベテランといわれる人は「勘」と「記憶力」**がまるっきり違う。一方、勘どころのない私ときたら、やみくもに岩を叩き割るしかない。
(**)勘と記憶力: 鉱物の鑑別だけでなく、産地の道筋や地形、草木一本についても。

採集地につづく道の途中、つくば市にある産業総合技術研究所の「地質標本館」に立ち寄ったりしたことがある。アマチュアには及びもつかない鉱物標本が陳列されているのだ。いっとき、夢を見ることができる場所だ。分類展示室の順路の終わり出口近くに、(鹿児島県)伊佐郡菱刈町「菱刈鉱山」の「金銀鉱石」標本***が置かれている。いつも見ても感心する。
(***)標本データベース: https://gbank.gsj.jp/musee/#M12212

(本ブログ関連:”金山”)

標本ラベルに、金銀の含有量について「"Ginguro(銀黒)"  ore(鉱石); Au 3,600g/t、 Ag 9,720g/t」と表示されている。トン当たり、金(Au)が 3,600g/t 産出したというのだから、すごい標本だ。

ちなみに、鉱石とは「さまざまな鉱物や岩石が混在している状態のもの」であり、鉱石中に含まれる産業的な鉱物を「有用鉱物」という。
アマチュアが入手する、金を含む鉱物標本は「ギングロ」といわれ、名前の通り黒い筋しか見えないのが普通。金の粒の標本は、川辺で水と大きな皿を使って採取する砂金採り(パンニング)がもっぱらだ。

ところで、Youtubeを巡っていたとき、菱刈鉱山の金採取の紹介があった。
世界的に 1~2g/t のところ、400g/t 採取できる切羽(きりは)の場面があった。なにより、金鉱山の金鉱床に、まさしく潜入できる映像なんて珍しい。

■ Youtube(登録: 鹿児島ニュース - KYT鹿児島読売テレビ、2024年11月5日 20:23)
「【特捜隊】令和の鉱山は驚きの進化!Wi-Fiで遠隔操作も 日本一の金山・伊佐市の菱刈鉱山に潜入」
https://www.youtube.com/watch?v=EjPIx3Chy8o

現在の鉱山経営は、IT技術を使ったいろいろな工夫がされていることも知った。

2011年11月28日月曜日

机上鉱物採集:砂編

前回の机上鉱物採集に続いて、栃木の鉱物の会でお世話になっているйосиба氏から、今回は、世界各地の砂漠を含めて<砂>を机上採集させていただいた。今まで、砂という範疇で収集したことがなかったので、次の通り珍しい採集?ができた。感謝

・砂鉄+(Au+Pt=?):北海道夕張、白金川 (シューパロ湖近く)
・赤鉄鉱砂:岩手県和賀町、和賀仙人鉱山(川沿い)
・ガーネットサンド+砂鉄:南極
・砂:オーストラリア、ゴールドコースト
・火山灰:鹿児島県、桜島
菫青石砂:群馬県タキガ沢(多色性:方向により透明のすみれ色と白色、火山灰付着:白色)
・サハラ砂漠砂:モロッコ
・タクラマカン砂漠砂:ウイグル
・ダイショー砂漠砂:北京朝陽区

また、次の貴重な書籍を貸していただい。目次の鉱山リストを見れば、主要な鉱山が本来、金山であったことが分かる。

「日本金山誌 - 第4編 関東・中部)」(資源・素材学会、1994年2月)

2015年2月17日火曜日

江戸奉行大久保長安一族

先日の日曜日(2/15)、石見銀山について講演会があった。おもしろいテーマを選んで話しを聞かせてくれる団体(「雑学大学」)が主催したものだ。

以前、別団体主催だが、多摩の代官シリーズで、江戸初期の代官頭大久保長安と部下の話しを聞いたことがある。彼は才を見込まれ外様ながら徳川に従う。しかしながら彼とともに、彼の元で働いた十八代官には厳しい最後を迎えるものがあった。
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代官頭大久保長安(1545~1613年)は、(多数の金山を抱え甲州金で知られる)甲州武田家で、蔵前衆として金穀(金銭と穀物)をつかさどっていたが、同家滅亡後に徳川家康に仕え、八王子の代官や、金銀山(石見、伊豆、佐渡、南部)の開発とその金山奉行を勤めた。死後、疑獄が起こり一族は処罰される。

徳川の支配に、直接支配の「幕領」、間接支配の「私領」(知行権を与えられた:家臣旗本と大名)、「寺領」、「社領」がある。(八王子を治める大久保長安の下にいる十八代官について)
・十八代官は、幕領(=天領)支配を担った。
・十八代官は、在地性の強い世襲代官で、出自は圧倒的に旧武田家が多い。
・十八代官は、必ずしも十八家だけが担ったわけではない。代を経て、非役の小普請に落とされたり、切腹する者もいた。
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このとき、「徳川の不正に対する厳しさを、武田家末裔を体制から削ぎ落とす(意図があったかどうかは分からぬが)怖さを感じた」と感想を綴ったが、そう解釈してもよさそうなことを、石見銀山の話しからもうかがえた。

今回、熱水鉱床を持つ石見銀山について、関東石見銀山会会長渡辺辰朗氏から次のような話しを聞かせていただいた。鉱山技術で、露頭掘りから水平坑への発展、水平坑の換気と、水対策のための水抜坑を並走させたこと、また「山師」について、今でいうプロジェクトマネージャー的な、あるいはそれ以上の存在、銀山経営者だったことを知る。
さて、そのとき頂いた解説者著書「世界を動かした石見銀山」に、大久保長安に関連した次の記述がある。
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江戸時代草創期の天領支配は、奉行の裁量範囲が広く、運上にしても坑道開発投資にしても自由裁量で決められていたようです。・・・大久保石見守が余剰金を確保したのはごく当り前のことだったわけですが、病没するや否や「私服を肥やした蓄財は、幕府に対する陰謀あり」と一族郎党ともども処刑されてしまいます。あまりにも役職が集中したことは外様でありながら権力基盤を持ちすぎたことがねたみとなり、成長期に入った徳川幕府にとっては削ぐ必要があったのかもしれません。
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(ここに至る様々な伏線があるようだが)ある意味、権力集中の恐ろしさをまざまざと見せつけられる出来事だ。

2010年10月30日土曜日

三川鉱山(大谷金山)

鉱物の会の鉱物採集に参加する。昨日、深夜に目白駅前をバスで出発して、今日、新潟県東蒲原郡阿賀町にある三川鉱山(大谷金山)に行く。同地は、1999年以来2回目の採集地であるが・・・。
夜行バスで眠りにつくのはむつかしく、そのまま朝になった。そのため、採集中ハンマーを握りながらうつらうつらしてしまう恥ずかしい様を晒してしまった。

2台の小型バスに分かれて2班になり、2つのズリを各班が交互に採集した。一方のズリは、道路に面してすぐに採集できる。もう一方のズリは、きつい藪こぎをして斜面を登りやっと辿り着いた。

鉱物採集の結果は、いただきものを含めて次の通りである。
・方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄銅鉱、黄鉄鉱、菱鉄鉱、孔雀石、藍銅鉱、硫酸鉛鉱、ブロシャン銅鉱、硫黄、銅アルミナ石 等
・藍銅鉱は、小型ながら明るい濃青色の美しい結晶である。
・幹事さん提供の硫酸鉛鉱を、参加者のジャンケン勝ち抜きで幸いにもいただいた。

帰路、空模様が怪しくなり、関東平野に入ると雨天になった。自宅に戻っても雨は止まず降りつづけている。

2018年9月10日月曜日

秋の夜

9月に入り、次第に「秋」の気配が漂い始めた気がする。今日は、旧暦の8月1日とはいえ、気象庁の「時に関する用語」によれば、「秋」は新暦9月~11月までの期間ということになる。安心して、秋の気分にひたりたい。

先日、ブログに「江戸端唄集」(倉田喜弘編、岩波文庫)所収の「端唄百番」にある、六七「本郷二丁目」について、イディッシュ語教室の所在とからめて記したが、今日は、残暑の昼とくらぶれば、夜に涼しさが身に沁みることで、三三「秋の夜」をYoutubeで聞いてみよう。

(本ブログ関連:”端唄”)

次のYoutubeの「秋の夜」に(「もっと見る」をクリックすると)、この歌の解説があって、同じ「月」でも、恋人を待つ女性の気持と違って、(岩波文庫に注釈はないけれど)佐渡金山で月を見上げる罪人の作との記述がある。それが証拠に、岩波文庫版の「月見ぬ人」を、「月見る人」に替えて、金山工の心情を込めて歌っているらしい。

岩波文庫版:
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秋の夜は、長いものとは まん丸な 月見ぬ人の 心かも ふけてまてども こぬ人の 音ずるものは かねばかり かぞうるゆびも 寝つ起つ わしゃ てらされてゐるわいな
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桃山晴衣(ももやま はるえ、1939年~2008年)氏についてよく存じませぬが、端唄の気分を味わいたく聞かせていただきました。

(Youtubeに登録のototatchinuru18に感謝)

2012年8月26日日曜日

西沢鉱山2012

2月に風邪をひいてすっかり体調を崩して以来、初の鉱物採集に出かけた。
栃木の鉱物仲間と一緒に、栃木県塩谷郡栗山村にある西沢鉱山(金山跡)を訪れる。前回来たときは、堆積物で埋まったダムを越えて、岩の転がるゆるい沢を登っての採集だったが、今回はかつて大規模鉱山(金山・銀山)跡地の湯川橋近辺での採集である。

採集目標である代表鉱物(マチルダ鉱/自然金、濃紅銀鉱、淡紅銀鉱)には、またしてもお目にかかることができなかったが、一応成果物は次の通り。

・玉髄、水晶、黄鉄鉱、閃亜鉛鉱、方鉛鉱、・・・ああ、それだけとはいえ、無事復帰できたことは喜ばしい。

ところで、今日の採集を始めた場所で、なぜかアサギマダラがわたしの周りを飛翔して、肩や背にとまり、終いには手の甲でしばらく羽を休めていた。次の採集場所に移ろうとすると、蝶は姿を消した。とても不思議な経験をした。

(本ブログ関連:"西沢鉱山"、"机上鉱山道具採集")

2016年5月12日木曜日

県の石

自然景観の妙に、気候、植物、生物の相の変化だけでなく、地形のなせるものがある。風景の受けとめ方にさまざまある。特にふるさとの景色は、郷土愛をつくるだろう、といえば何かとわずらわしさもあるが、わたしたちにとって地母につながる豊穣のもとであることは間違いない。

気高くそびえる孤高、盆地を囲む連峰、果てしなくつづく草原、潮風のよせる海岸、静謐の湖岸、どれもがそこに住んだ者にだけが知る価値がある。わたしも、小学校の校歌に歌われた山を景観とともに思い出すことがよくある。

自然は美しいだけでなく、力強さも示す。それらを広く知らせ残すために、「ジオパーク」があり、世界だけでなく、国内のレベルでも認定されている。日本の地質に絞り込むと、日本地質学界が都道府県別に作成した「県の石」がある。さらに「鉱物」についても次のように選ばれている。最近では、千葉県の「千葉石」が見つかっている。

本ブログで、一昨日(5/10)、イ・ソンヒのコンサート予約を無事にお願いできたことを触れたものの、「地質の日」だったのを記さなかった。あわてて、今日載せたわけだ。


■ 「県の石」(日本地質学会) ・・・ 鉱物の「主要産地」名で、         のものは行ったことがある。(少ない!)











支部 都道府県名  岩石 鉱物 化石

岩石名 主要産地 鉱物名 主要産地 化石名 主要産地

北海道 北海道 かんらん岩 様似町 砂白金 北海道中軸部 アンモナイト 北海道中軸部(空知,留萌,日高など)

東北 青森県 錦石(鉄分を含む主に玉髄からなる岩石) (全域) 菱マンガン鉱 尾太鉱山 アオモリムカシクジラウオ 青森市

  岩手県 蛇紋岩 早池峰山 鉄鉱石 釜石市 シルル紀サンゴ化石群 大船渡市樋口沢

  秋田県 硬質泥岩 男鹿市船川港女川など,女川層分布地域 黒鉱 北鹿地域 ナウマンヤマモモ (特定の場所無し)

  宮城県 スレート 登米市登米,石巻市雄勝 砂金 のの岳,涌谷 ウタツギョリュウ 南三陸町歌津

  山形県 デイサイト凝灰岩 山形市山寺 ソロバン玉石(カルセドニー) 小国町 ヤマガタダイカイギュウ 大江町大江町三郷甲,用地区の最上川川床

  福島県 片麻岩 阿武隈高原 ペグマタイト鉱物 石川町 フタバスズキリュウ いわき市大久町

関東 茨城県 花崗岩 八溝山地南部 リチア電気石 妙見山 ステゴロフォドン 常陸大宮市

  栃木県 大谷石(凝灰岩)            宇都宮市大谷町 黄銅鉱 足尾銅山 木の葉石(植物化石) 那須塩原市塩原

  群馬県 鬼押出し溶岩(安山岩) 浅間山鬼押出し 鶏冠石 西牧鉱山 ヤベオオツノジカ 富岡市

  埼玉県 片岩    長瀞町 スチルプノメレン 長瀞町 パレオパラドキシア 小鹿野町,秩父市大野原

  東京都 無人岩 小笠原諸島 単斜エンスタタイト 小笠原諸島 トウキョウホタテ (特定の場所無し)

  千葉県 房州石(凝灰質砂岩・細礫岩)     鋸山 千葉石 房総半島 木下貝層(きおろしかいそう)の貝化石群 印西市木下

  神奈川県 トーナル岩 丹沢山地 湯河原沸石 湯河原町 丹沢層群のサンゴ化石群 丹沢山地

中部 新潟県 ひすい輝石岩 糸魚川市青海,小滝 自然金 佐渡金山遺跡 石炭紀−ペルム紀海生動物化石群 糸魚川市青海の青海石灰岩

  富山県 オニックスマーブル(トラバーチン) 宇奈月地域 十字石 宇奈月 八尾層群の中新世貝化石群 八尾市

  石川県 珪藻土(珪藻泥岩) 能登半島 霰石 能登町恋路 大桑層の前期更新世化石群 金沢市大桑町

  福井県 笏谷石(火山礫凝灰岩) 足羽山 自形自然砒 赤谷鉱山 フクイラプトル キタダニエンシス 勝山市北谷

  静岡県 赤岩(凝灰角礫岩) 富士火山宝永火口 自然テルル 河津鉱山 掛川層群(大日層)の貝化石群 掛川市,袋井市

  山梨県 玄武岩溶岩 富士火山青木ヶ原 日本式双晶水晶 乙女鉱山 富士川層群の後期中新世貝化石群 身延町など

  長野県 黒曜石 和田峠 ざくろ石 和田峠 ナウマンゾウ 野尻湖

  岐阜県 チャート 木曽川(鵜沼-坂祝),飛水峡,金華山 ヘデン輝石 神岡鉱山 ペルム紀化石群 大垣市赤坂金生山

  愛知県 松脂岩 鳳来寺山 カオリン 瀬戸市 師崎層群の中期中新世海生化石群 知多半島

近畿 三重県 熊野酸性岩類 三重県東紀州地域 辰砂 丹生鉱山 ミエゾウ 津市・亀山市・鈴鹿市・伊賀市・桑名市

  滋賀県 湖東流紋岩 滋賀県南東部 トパーズ 田上山(大津市) 古琵琶湖層群の足跡化石 湖南市野洲川河床

  京都府 鳴滝砥石(前期三畳紀珪質粘土岩) 京都市右京区 桜石(菫青石仮晶) 亀岡市 綴喜層群の中新世貝化石群 宇治田原町

  兵庫県 アルカリ玄武岩 玄武洞 黄銅鉱 明延鉱山 丹波竜(タンバティタニス アミキティアエ) 丹波市山南町,篠山川河床

  大阪府 和泉石[和泉青石](砂岩) 和泉山脈 ドーソン石 泉南 マチカネワニ 豊中市芝原の待兼山丘陵(大阪大学豊中キャンパス)

  奈良県 玄武岩枕状溶岩 玉置山山頂,吉野郡川上村深山の吉野川河床、川上村下多古,十津川村折立など ざくろ石 二上山 前期更新世動物化石 馬見丘陵(広陵町~河合町)

  和歌山県 珪長質火成岩類 潮岬地域の橋杭岩,古座川弧状岩脈の一枚岩,虫喰岩など サニディン 太地町 白亜紀動物化石群 有田川流域(有田川町など)

四国 香川県 讃岐石(古銅輝石安山岩) 五色台 珪線石 猫山 コダイアマモ 阿讃山脈

  徳島県 青色片岩 眉山-高越地域 紅れん石 眉山 プテロトリゴニア 勝浦川流域(勝浦町,上勝町)

  高知県 花崗岩類(閃長岩) 足摺岬 ストロナルシ石 高知市蓮台 シルル紀動物化石群 横倉山(越知町)

  愛媛県 エクロジャイト 東赤石山周辺 輝安鉱 市之川鉱山 イノセラムス 宇和島周辺,松山~四国中央

西日本 鳥取県 砂丘堆積物 鳥取砂丘 クロム鉄鉱 日南町多里 中新世魚類化石群 鳥取市国府町宮下

  島根県 来待石(凝灰質砂岩) 松江市宍道町 自然銀 石見銀山 ミズホタコブネ (県内各地,模式地松江市玉湯町布志名)

  岡山県 万成石(花崗岩) 岡山市 ウラン鉱 人形峠 成羽植物化石群 高梁市成羽町

  広島県 広島花崗岩 広島県南部 蝋石 庄原市勝光山 アツガキ 三次・庄原地域(備北層群)

  山口県 石灰岩 秋吉台 銅鉱石 長登鉱山 美祢層群の植物化石 美祢市

  福岡県 石炭 筑豊地域 リチア雲母 福岡市長垂 脇野魚類化石群 北九州市,直方市,宮若市

  佐賀県 陶石(変質流紋岩火砕岩) 有田町 緑柱石 富士町杉山 唐津炭田の古第三紀化石群 佐賀県西部

  長崎県 デイサイト溶岩 雲仙岳 日本式双晶水晶 奈留島 茂木植物化石群 長崎市茂木町

  大分県 黒曜石 姫島 斧石 尾平鉱山 更新世淡水魚化石群 玖珠盆地(九重町野上)

  熊本県 溶結凝灰岩 阿蘇山周辺 鱗珪石(トリディマイト) 熊本市島崎の石神山 白亜紀恐竜化石群 天草市,御船町

  宮崎県 鬼の洗濯岩(砂岩泥岩互層) 青島海岸 ダンブリ石 土呂久鉱山 シルル紀−デボン紀化石群 五ヶ瀬町祇園山

  沖縄県 "琉球石灰岩" (全域) リン鉱石 沖大東島 港川人 八重瀬町字長毛

  鹿児島県 シラス(主に入戸火砕流堆積物) (島嶼部を除くほぼ全域) 金鉱石(自然金) 菱刈金山 白亜紀動物化石群 甑島・獅子島