▼▼ 青字下線付語句のリンク先は、マウス右クリック+<新しいタブ>で進んでください。(本ブログ関連)の最下段に「次の投稿ホーム」があるとき次ページがあります。▼▼

2026年9月16日水曜日

此秋は何で年よる雲に鳥(芭蕉)、雨が一日降っている

まるまる一日、雨が降って気が滅入る。おとつい、先おとついと、晴れ(ときどき霧雨)だったが、それを除いて、今月初旬の5日から雨空が続いている。天気予報によれば、きょうから、台風*と秋雨前線が連動して、ほぼ雨天が継続する模様。
(*)台風: 明日までに「台風25号」となる模様。

そんなわけで、一日中家にこもった。

ところで、いつも手に取る「折々のうた」(大岡信、岩波新書)は、引用するたび、巻を1巻から10巻へ順に変えている。今回で何周目か、きょうは最初に戻って、第1から、秋の項で「鳥」の詞を探してみた。

しかしながら。秋なのに、鳥を題材にしたものがほとんど見当たらない。しかも、初巻だったせいか、秋の項に例示されたものが、どれも重たいのだ。ようやく出会った芭蕉の句から、逆算して、もしかしたらこの句を秋の中心に据えたのではないかと思った。

-------------------------------------------
此秋(このあき)は何で年よる雲に鳥    (芭蕉)
-------------------------------------------

解説によれば、芭蕉が、旅先で死ぬ直前に作ったわけで、急激な衰えを自覚した背景があり、老いが身に沁みる直情を嘆き、「雲に鳥」のように漂泊者の魂が空に漂うとうたっている。ただでさえ侘びしくなる、葉の落ちる秋が胸にせまる。

■ 山梨県立大学
「この秋は何で年寄る雲に鳥」**
    ー https://www2.yamanashi-ken.ac.jp/~itoyo/basho/haikusyu/aki.htm
(**)「笈日記(おいにっき)」所収。(Google 検索 Labs): 江戸時代前期の元禄8年⁅1695年]に、各務支考(かがみしこう)が編んだ俳書・句文集。


ところで、第一「折々のうた」の秋の項に、急ぎ過ぎた才人、寺山修司の歌が載っている。
-------------------------------------------
マッチ掏るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや
-------------------------------------------