このところ既視感にとらわれて、お笑い番組を見ることはない。お笑い界の、有吉弘行(元「猿岩石」)、大悟(「千鳥」)がなぜか両雄のような存在になっているが、正直、彼らの笑いに追いつけないでいる。
考えてみれば、ラジオや映画、テレビの時代を経て、お笑いを意識付けられたような気がする。「蚊帳(かや)」の中でラジオの「お父さんはお人好し」を聞いた記憶から始まる。親に連れられて見た映画の「社長シリーズ」で大人のとぼけた味わいを知るようになったし、テレビで日曜夕方の音楽ショー「シャボン玉ホリデー」を楽しみしていた。
ここらあたりまでに、お笑いの基本を身に付けたと思う。それ以降は、少し遠くから見るようになったし、次第に既視感を深めていった・・・、それだけでない、芸人たちが芸人を起点に、存在を変質させたことに気づき始めた。お笑い芸そのものを楽しむ(楽しめる)といったことがなくなったからかもしれない。
以下、生成AIの Gemini に確かめながら、お笑い芸人の記憶を整理した。
これまで経験した、お笑い芸に次のような芸人・役者がいる。(伝説のエノケン(榎本健一)は申すまでもないのだが)
「花菱あちゃこ、伴順三郎」(戦前からの寄席・浅草軽演劇)
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「森繁久彌、三木のりへい」(昭和の映画黄金期・劇場喜劇)
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「植木等、ハナ肇とクレイジーキャッツ」(高度経済成長期の象徴、音楽と映画の融合)
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「コント55号、ザ・ドリフターズ」(1970年代、お茶の間のテレビバラエティ完成期)
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「ビートたけし、明石家さんま、タモリ」(1980年代、漫才ブームと個人のトークの時代)
■ Gemini
Q.いつごろから、芸人が高給取りになりましたか。むかしの芸人は、NHKに出演してもアナウンサーから正直。軽く扱われたことがありましたし、落語の師匠が裏長屋に住んでいたという話がありましたが。
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A.まさに仰る通りで、昭和初期や戦前・戦後の芸人さんは「一芸に秀でていても社会的地位は低く、宵越しの金は持たない」「NHKに出てもどこか端役に扱われる」というのが当たり前の時代がありました。
芸人が本当の意味で「夢のある高給取り」「世間が憧れる花形職業」になったのは、結論から言うと1980年代前半の「漫才ブーム」および「オレたちひょうきん族」の時代(昭和50年代後半)が決定的なターニングポイントです。
どのようなプロセスで芸人の待遇と社会的地位が上がっていったのか、3つの時代的ステップで紐解くとすっきり見えてきます。
1. 【昭和30〜40年代】映画とテレビ草創期:スターにはなったが「興行の世界」
映画黄金期の森繁久彌さんや、テレビ創世記の植木等さん(クレイジーキャッツ)、ザ・ドリフターズは大変な稼ぎ頭でした。しかし、この時代の高給はまだ「映画会社やプロダクション、あるいは興行(舞台)の取り分」が大きく、芸人個人の社会的な位置づけは「一ツの芸を売る河原乞食(かわらこじき)」という古くからの偏見を完全に脱せていませんでした。
NHKの番組などでも、落語家や漫才師は「余興(演芸)のゲスト」であり、アナウンサーや制作側が「正統な文化・報道」、芸人は「あくまてお慰み」という一線を画した扱いをされることが多くありました。
2. 【1980年代】決定打:「漫才ブーム」と「ひょうきん族」
芸人の収入とステータスが一気に跳ね上がったのは、1980年〜1982年頃の漫才ブームです。
過密スケジュールと高額ギャラ
B&B、ツービート(ビートたけし)、島田紳助・松本竜介、明石家さんまさんらが日替わりでヘリコプター移動をするほどの空前絶後のブームが起きました。ここでテレビ局間の争奪戦が起き、ギャラが跳ね上がります。
「タレント」から「番組の主役・文化人」へ
それまで「用意された台本通りに演じる」存在だった芸人が、自らの言葉(フリートーク)で番組を動かすようになります。たけしさんやさんまさんがテレビだけでなく深夜ラジオ(オールナイトニッポン等)で若者のカリスマとなり、文化人・ベストセラー作家としても扱われ始めました。
「芸人は儲かる」という認知
たけしさんらがテレビで「最高月収」や高級外車の話ネタをフランクに話し始めたことで、世間一般に「お笑い芸人は夢のように稼げる職業だ」という強烈なイメージが定着しました。
3. 【1990年代】「億単位」の定着と事務所のシステム化
1990年代に入ると、とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン(第三世代)が20代〜30代前半で爆発的な人気を得ます。
この時期、大手芸能事務所(吉本興業や太田プロダクションなど)によるタレントマネジメントやCM契約のビジネスモデルが完全に確立されました。一組の芸人が冠番組を何本も持ち、大手企業のCMに起用されることで、「億単位の年収」が一部のトップ芸人だけでなく、売れっ子中堅層にまで広がる構造が完成したのです。
【まとめ】
裏長屋で貧乏に耐えながら芸を磨く「師匠と弟子」の世界から、テレビという巨大メディアの最高権力者(MC)へ。
芸人が高給取りになり、社会的な地位を一変させた最大の分岐点は、間違いなく**1980年代初頭(漫才ブーム〜ひょうきん族の時代)**でした。
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【1990年代前半】メガヒット番組の誕生(お笑い第三世代)
・とんねるず(石橋貴明、木梨憲武)
・ダウンタウン(浜田雅功、松本人志)
・ウッチャンナンチャン(内村光良、南原清隆)
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【1990年代後半〜2000年代前半】マルチ展開と雛壇(ひなだん)の完成
・ナインティナイン(岡村隆史、矢部浩之)
・くりぃむしちゅー、ネプチューン、ロンドンブーツ1号2号
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【2000年代後半〜2010年代】賞レースの権威化と多様化
・中川家、サンドウィッチマン、ブラックマヨネーズ
・千鳥、かまいたち