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2019年9月6日金曜日

ロシア式紅茶

先日(8/26)のブログで、一般公開講座「ロシア・スラヴの言語と文化入門」(最終日)の帰り道に、クラスの仲間と地下鉄「茗荷谷」駅近くにあるロシア料理店「ソーニャ」へ行ったことを記した。食後にロシア式紅茶を頼んだところ、紅茶入りのガラス・カップと一緒に、ジャムを盛った小皿とスプーンが運ばれてきた。

(本ブログ関連:”紅茶”)

そのとき仲間がいうには、スプーンにジャムをすくって口に入れ、合わせて紅茶を飲むというのだ。てっきり、カップの中にジャムを入れ、混ぜて飲むものと思っていたがそうではないらしい。ためしにジャムを口にすると随分と濃く甘いけれど、熱い紅茶をふくませると、口中に蜂蜜と練り混ぜたイチゴジャムの香りが広がった。なるほど、こういう飲み方もあるのかと納得した。

ところで、むかし読んだ「オール読物」(平成18年(2006年)、5月号)に連載「とは知らなんだ」(92)の「ロシア式紅茶はどこから?」(鹿島茂著)に、ロシア式紅茶の飲み方について興味深い話題が載っていた。

仏文学者の鹿島氏がソ連時代のモスクワ空港で、フルーツ・ジュースを飲みたくて、バー・マンにフランス語でフルーツ・ジュースを頼んだところ、甘いドロドロの果汁が渡されたという。それは一体何か。沼野充義夫妻の著「世界の食文化 ロシア」の中に、次のような記載があると紹介している。孫引きになるが、「そもそもロシア式のジャムは『ヴァレーニエ』と呼ばれる果物の砂糖煮で、日本でいうジャムほど煮込まない、つまり別ものである」という。鹿島氏がモスクワの空港で口にしたのは「ヴァレーニエ」だったことになる。

その「ヴァレーニエ」と紅茶の関係について、沼野夫妻の著は、紅茶を飲む際に「お茶うけ」にするという。「ヴァレーニエをスプーンで一口食べて(舐めて?)お茶を飲み、またヴァレーニエを口に入れてお茶をすする、という飲み方だ」としている。

連載にある「ロシア式紅茶はどこから?」の後半に、日本では紅茶にジャムを溶かして飲むという習慣について、沼野夫妻の著と合わせて鹿島氏ともども由来を推測されている。ロシア革命後に亡命して来日した白系ロシア人の風習を見間違えたとか、戦後のシベリア抑留体験の中で見たソ連人の風習を日本風に解釈し直したとか、昭和三十年代の歌声喫茶でロシア式紅茶の飲み方に新解釈があったとか・・・。いずれにしても正解はなさそう。

2019年12月12日木曜日

紅茶とジャム

スーパーでカナダ産の<蜂蜜>を購入した(メープルシロップではない)。以前のブログ(9/6)に「ロシア式紅茶」について、イチゴジャムに蜂蜜を混ぜたものをスプーンに盛り、紅茶をすするときその都度舐めるらしいと記したが、本当にそうなのかいまだよく分からない。

ロシアの、果実のシロップ漬に近いという「ヴァレーニエ」とジャムの区別が混乱していて、どう違うのか、紅茶にどちらを使うのか、はっきりさせたい気がする。

(本ブログ関連:”紅茶”)

そこで、実際にロシアの慣習はどうなのか、Youtubeを探したところ、日本滞在のロシア女性の意見(あるいは紹介)を2例ほど見た。いずれも、紅茶にジャムを溶かし込み飲むという点で一致している。上記のような、舐めるといった味わい方の説明はない。

次の映像は、薔薇のジャムを例に語っているが、ジャム入りは冬の暖かい飲み物ととらえているようで、また、日本でいう「ロシアンティー」という表現はないとのこと。
また「ヴァレーニエ」とジャムを同義に語られていて、材料にイチゴやラズベリーが使われるという。紅茶に入れて飲めば、喉の炎症を抑える効果があるともいう*。日本でいえば、柚子(ゆず)か花梨(かりん)のシロップといったことのよう。

(*)日本のフランス文学者が、モスクワの空港のカフェで、ジュースを頼んだのに「ヴァレーニエ」らしきものが出されたという話を思い出す。もしかしたら、顔色の悪いアジア人の注文に、体調が悪いのではと気をきかした店員が「ヴァレーニエ」を出したのかも知れない・・・なんて。


(Youtubeに登録のBlinchik in Japanに感謝)

2014年9月9日火曜日

季節の変わり

ああ、すっかり秋になったなあと感じるのは、身にまとう物が次第に厚手になっただけじゃない。この昼間、熱いコーヒーを飲んでいて、なるほどと気付く。夏は、冷蔵庫に水出しの麦茶、緑茶、そして紅茶も冷やして飲んだ・・・順を追ってローテーションしていたが、最近その頻度が滞っている。
どうやら、熱さが心地よくなってきたようだ。飲み物まで季節変わりしている。

近所の散歩道、街路樹が葉を落とし始めている。暑さ疲れと思ったが、どうもそうではないようだ。秋の気配をキャッチしたからだろう。いずれの散歩道も、足元に落ち葉が寄せ集まっている。次の年、若葉が広がるように役目を終える。

「言葉」の文字に「葉」がある。季節を巡れば、葉はやがて枯れ落ち朽ち。言葉も季節の変わり目に果てるのだろうか。

ときに秋風に、舞い散る言葉もあるように思う。一方で、美しい花を咲かす木々は、ひとびとの手で寿命を延ばされる。
惜しむらくは、とうに寿命が尽きたのに朽ちようとしない、いさぎよくない枯れ木が、秋の風を寒々とすることだ。

2014年11月4日火曜日

マーマレードとザボン

ジャムにいろいろあれど、私の好みは「マーマレード」だ。とりわけ、鼻腔にツンと来るものがよい。近頃見当たらないが、一体どこへ消えたのだろう。このツンとくる香り、実は塗料の「ニス(ワニス)」に通じる気がする・・・なかなか説明しづらい。

中学時代、国語の教科書に、エベレストを初登攀したニュージーランドの養蜂家出身のエドモンド・ヒラリー(Sir Edmund Percival Hillary)について次のように書かれた文章があった。山中、彼は体を暖めるため、熱い紅茶にマーマレードを溶かし入れて飲んだという(記憶に違いがあるかもしれないが)。そこだけ妙に心に残って、以来真似している。

(追記)
上記「マーマーレード」の記述を「砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯」に訂正する (11/6)
図書館で、ヒラリー著「わがエヴェレスト」(松方三郎・島田巽訳、「世界ノンフィクション全集3」、1956年)を確認したところ、次のように書かれていた。エベレスト頂上へ登攀途上、高さ8,500メートルに張ったテント中、テンジンが作ってくれた(用意してくれた)ものに次のものがあった。
   ・鶏肉とヌードルのスープ
   ・ビスケットとサーディン
   ・ナツメヤシの実
   ・砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯
   ・アンズの缶詰
後述に、「しかし、いちばん活動を与えてくれるのは、砂糖を山のように入れた熱いレモン湯だった」とある。ひと寝入りして、いよいよ頂上へと向かう。登頂の結果について、以降、わたしたちは、ヒラリーとテンジンとの固い友情を知ることになる。


柑橘系の香りが好きなのかもしれない。「ザボン(ブンタン:文旦)」を砂糖水で煮漬け、砂糖をまぶして乾燥させた菓子「ザボン漬」がある。普段、砂糖をまぶしているような菓子を手にしないのに、こればかりは違う。砂糖が落ちないように、ゆっくり口にするのがおかしい。そして、甘いだけでなく、このときも同様に口中に柑橘類特有のツンとくる香りが広がる。

ザボン漬は子どもの頃よく食べた。長崎や熊本などの物産展やアンテナショップで見つけたとき、懐かしさも手伝って購入するくらい。家に帰ると、必ず他の品に一緒にくっついてきている。この菓子、皮肉だけで作るものもあれば、輪切りにしたものもある。どちらもいいが、できれば肉厚でネットリした重量感のものが最高。それなら、前者の方かな。

(追記)
Youtubeにマーマレードの作り方を探していたら、なんと「夏みかんピールの作り方」(登録者marronrecipe、感謝)があった。材料に「オレンジや文旦でも」とのこと・・・なるほど、ザボンの代わりに、夏みかんを使って、ザボン風の菓子ができるということのようだ。(映像では丁寧に作られていたけれそ)真似してみようかな。それにしても砂糖の量の凄いこと。

2011年2月15日火曜日

冷めたカップ

ペドロ&カプリシャスの「別れの朝」(1971年、訳詞:堀内みち子・なかにし礼)は、朝別れる二人が冷めた紅茶を飲みほして、駅までの小路を言葉なく歩む、とてもおしゃれで、そして古風な、無言が価値を持っていた時代の歌だった。
(本ブログ関連:”曖昧なこと”)

イ・ソンヒのアルバム2集「秋の風(갈바람)」(1985年) に所収の「恋人のなみだ(연인의 눈물)」(歌詞・作詞:정은이、作曲:남국인)も、冷めたカップの前で、何も言えず涙を隠している。ただし、情景は星が輝く夜であるが。
彼女の2002年のコンサートでは、2集当時のように声の力だけでなく、余情をしっとりと含ませて歌いあげている。その分、彼女の美しさも増している。
今年5月に予定されているコンサートで、この歌を聴かせて欲しい。

(Youtubeに登録のHiroppy419、dove2727に感謝)

(追記)
IE9βからIE8に戻した。

★★★★★ 孫が、雪上がりの道で、両手に雪を抱えて「ゆぃき」と喜ぶ動画が届いた ★★★★★
★★★★★ 孫が、雪に足を滑らせそうになったが、上手に身をかわす動画が届いた ★★★★★

2014年11月6日木曜日

(訂正) 砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯

一昨日、本ブログの「マーマレードとザボン」の中で、「中学時代、国語の教科書に、エベレストを初登攀したニュージーランドの養蜂家出身のエドモンド・ヒラリー(Sir Edmund Percival Hillary)について次のように書かれた文章があった。山中、彼は体を暖めるため、熱い紅茶にマーマレードを溶かし入れて飲んだという(記憶に違いがあるかもしれないが)。」と記述したが、記憶の不確かさが気になり、図書館で確認した。

ヒラリー著「わがエヴェレスト」(松方三郎・島田巽訳、「世界ノンフィクション全集3」、1956年)を見ると、ヒラリーが口にしたのに次のようなものが書かれていた。上記「マーマーレード」について、記述を「砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯」と訂正する

エベレスト頂上へ登攀途上、高さ8,500メートルに張ったテント中、テンジンが作ってくれた(用意してくれた)のに次のものがあった。
   ・鶏肉とヌードルのスープ
   ・ビスケットとサーディン
   ・ナツメヤシの実
   ・砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯
   ・アンズの缶詰

後述に、「しかし、いちばん活動を与えてくれるのは、砂糖を山のように入れた熱いレモン湯だった」とある。ひと寝入りして、いよいよ頂上へと向かう。登頂の結果について、以降、わたしたちは、ヒラリーとテンジンとの固い友情を知ることになる。

上記の書籍が、中学時代の教科書に採用されたものとして、年代的に妥当と思う。図書館で見た本が年代を示すように古色蒼然としていたのに驚いた。紙質の悪い頃だったのだろうか。

中学時代、この全集で最初に読んだのは、「1914年7月」(エミール・ルードウィッヒ、「世界ノンフィクション全集13」)だった。いずれ・・・。

2019年12月22日日曜日

冬至 2019

きょうは、昼が最も短い「冬至」。とはいえ <日の入り> が一番早いわけではない。半月ほど前(東京 16:28、11/29~12/13)にそうだったけど、「冬至」と合わせて、きょうの <日の入り> が何となく早い気がしてしまう(東京 16:32、12/22)。

(本ブログ関連:”冬至”)

日曜日だったが、どこへ出かけることもなかった。風邪のせいで腹をくだしたようで、ほぼ絶食の2日間を経て、ようやくきょうになって「粥」を食った。脱力状態から回復の兆しが少し見えてきた。
夕方になって、天気予報の通り雨が降り出した。ブログに、日曜日に雨が降る、そんなたCMソングについて何度か記した。

(本ブログ関連:”雨が降ってる日曜日”)

もちっと違った歌を探してみよう。「フールズ・ガーデン(Fools Garden)」の「Lemon Tree」*(1995年)を思い出した。雨降りの日曜日、部屋にこもって聞くに好いかもしれないが・・・あまり酸っぱくないのだ。
(*)歌詞: Google検索、「lemon tree lyrics」で表示
以前、素朴な声質のパク・へギョンが歌っていたのを本ブログに記したことがある。

ちなみに、PPM(ピーター・ポール&マリー)による、見かけ(香り)と味覚(酸味)が大違いな、アイロニーたっぷりな失恋の象徴のような「Lemon Tree」(1962年)とはちょいと違う。

今、水分補給のため、熱い紅茶にSunkistのレモン果汁を垂らして飲んでいる。レモンの爽やかな香りが、元気を取り戻してくれるように広がる。


(Youtubeに登録のTM ANIMATIONSに感謝)

2016年10月25日火曜日

トルコ料理

昼過ぎ、ランチに間に合うようトルコ料理店に行ってきた。美食な生活に縁遠く、また<食レポ>なんてのもおこがましい。ただ、初めてのトルコ料理であり、どんなものか興味しんしんだったわけ。

健康体操教室の合間、ときどき指導者が以前味わったことのある外国料理やレストランを話題にされる。地元のレストランの場合に限って、やじ馬気分でその後を味巡りしている。トルコ料理店主にそんないきさつを語って、まずは料理を美味しくいただき、トルコの食事についても教えてもらった。

「キョフテ プレート」という皿盛りの料理を頼む。ハンバーガーの具のように円板状に焼いた<キョフテ>、ご飯(小さな茶色の粒状のパスタが混ざる)、いろいろな野菜サラダ、それにピザ生地に似た薄焼きパン(ピタパン?)をセットにしたもの。薄焼きパンに他の食材をくるんで食べるわけだが、その作法がだんだん楽しくなる。

<キョフテ>は、牛肉とラム肉のミンチで、調理によって<煮込みの肉団子>にしたり、<ハンバーグ風>に焼いたりするそうだ。ラム独特の香りは全くなく、あっという間に平らげる。そして、食後にすっきりと紅茶を飲む。このメニュー、ランチにピッタリな量であり、おじさんには大変満足だった。

ところで、トルコの家庭料理では、ご飯は野菜料理の意味合いもあるようで、順番は別だがパンと交えて出されることがあるそうで、日本人に少々戸惑うらしい。

合わせて、トルコ語についても3分レクチャーしていただいた。
(以下、*印の付いた言葉は、ネット情報を追記した)
・こんにちは: 「メルハバ」
・さようなら:
    ① 見送るとき、「ギュレギュレ」(観光日本人は、②の表現が難しいので、①だけ使えば意は通じる!)
    ② 去るとき、「アラハウスマッラドゥック」*のよう。
・ありがとう : 「テシェッキュル エデリム」* > 「サオール」*のよう。
・美味しい : 「ギュゼル」*、「レゼットリ」*のよう。