一昨日、本ブログの「マーマレードとザボン」の中で、「中学時代、国語の教科書に、エベレストを初登攀したニュージーランドの養蜂家出身のエドモンド・ヒラリー(Sir Edmund Percival Hillary)について次のように書かれた文章があった。山中、彼は体を暖めるため、熱い紅茶にマーマレードを溶かし入れて飲んだという(記憶に違いがあるかもしれないが)。」と記述したが、記憶の不確かさが気になり、図書館で確認した。
ヒラリー著「わがエヴェレスト」(松方三郎・島田巽訳、「世界ノンフィクション全集3」、1956年)を見ると、ヒラリーが口にしたのに次のようなものが書かれていた。上記「マーマーレード」について、記述を「砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯」と訂正する。
エベレスト頂上へ登攀途上、高さ8,500メートルに張ったテント中、テンジンが作ってくれた(用意してくれた)のに次のものがあった。
・鶏肉とヌードルのスープ
・ビスケットとサーディン
・ナツメヤシの実
・砂糖をいっぱい入れた熱いレモン湯
・アンズの缶詰
後述に、「しかし、いちばん活動を与えてくれるのは、砂糖を山のように入れた熱いレモン湯だった」とある。ひと寝入りして、いよいよ頂上へと向かう。登頂の結果について、以降、わたしたちは、ヒラリーとテンジンとの固い友情を知ることになる。
上記の書籍が、中学時代の教科書に採用されたものとして、年代的に妥当と思う。図書館で見た本が年代を示すように古色蒼然としていたのに驚いた。紙質の悪い頃だったのだろうか。
中学時代、この全集で最初に読んだのは、「1914年7月」(エミール・ルードウィッヒ、「世界ノンフィクション全集13」)だった。いずれ・・・。