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2025年7月15日火曜日

(資料)藍銅鉱(らんどうこう)と銅藍(どうらん)

先日(6/18)、青色の高価な顔料「ウルトラマリン」*について触れたが、安価な鉱物顔料に「藍銅鉱(らんどうこう)」や「銅藍(どうらん)」由来のものがあると記した。
(*)ウルトラマリン: 岩石「ラピスラズリ」から精製された顔料。

(本ブログ関連:”ラピスラズリ”)

鉱物採集のとき、地質図を頭に入れておくべきなのだが、あまり意識していなかった。両者は名前も似ているが、区別(鑑別)に混乱することがある。
・藍銅鉱: 銅の硫化物鉱床が酸化された地帯(酸化帯)の地表近く
・銅藍: 銅の硫化物鉱床の比較的浅い部分の富化帯(二次富化帯)で形成(二次鉱物)される

藍銅鉱と銅藍の <違い>と<見分け方> について、生成AIのGeminiにQ&Aしてみた。

Gemini ❶
Q-1.藍銅鉱と銅藍の違いを教えてください。
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A-1.藍銅鉱(らんどうこう)と銅藍(どうらん)は、どちらも美しい青色の鉱物ですが、化学組成、結晶系、産状などが異なります。

藍銅鉱 (Azurite)
・化学組成: 炭酸銅水和物 Cu3 (CO3)2(OH)2
​ ・結晶系: 単斜晶系
・色: 鮮やかな濃い青色(藍色)
・光沢: ガラス光沢
・硬度: 3.5 - 4
・劈開: 完全
・産状: 銅鉱床の酸化帯に、孔雀石などの他の二次鉱物と共によく産出します。自形の結晶をなすこともありますが、塊状で産することも多いです。
・用途: 古くから青色の顔料(岩群青)として利用されてきました。また、美しい結晶は装飾品としても用いられます。

銅藍 (Covellite)
・化学組成: 硫化銅(II) CuS
・結晶系: 六方晶系
・色: 濃い藍青色で、金属光沢を持ち、しばしば虹色光沢(玉虫色)を示すことがあります。
・光沢: 金属光沢
・硬度: 1.5 - 2(非常に軟らかい)
・劈開: 一方向に完全で、薄い板状に剥がれます。
・産状: 比較的産出量が少なく、黄銅鉱などの他の硫化鉱物に伴って産出することが多いです。自形の結晶は六角板状ですが、稀で、通常は鱗片状や塊状で産出します。
・用途: 銅の鉱石鉱物として利用されます。美しい金属光沢から、研磨して装飾品に用いられることもあります。

まとめ

特徴         藍銅鉱 (Azurite)                                       銅藍 (Covellite)
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化学組成 炭酸銅水和物 Cu3 (CO3)2(OH)2                 硫化銅(II) CuS
結晶系       単斜晶系                                                六方晶系
             鮮やかな濃い青色藍色                       濃い藍青色、しばしば虹色の光沢
光沢         ガラス光沢                                                 金属光沢
硬度         3.5 - 4                                                 1.5 - 2 (非常に軟らかい)
劈開         完全                                                         一方向に完全
主な産状 銅鉱床の酸化帯、孔雀石と共産                 他の硫化鉱物と共産、鱗片状や塊状
主な用途 顔料、装飾品                                         銅の鉱石、装飾品
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Gemini ❷
Q-2.鉱物採集で、藍銅鉱(らんどうこう)と銅藍(どうらん)の見分け方を教えてください。
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A-2.鉱物採集で藍銅鉱と銅藍を見分けるのは、見た目が似ているため注意が必要ですが、いくつかのポイントに注目することで判別できます。

1. 色と光沢:
・藍銅鉱 (Azurite): 鮮やかな濃い青色(まさに藍色)をしており、ガラス光沢を持ちます。光に当てると、キラキラとした透明感のある輝きが見られます。
・銅藍 (Covellite): より濃い藍青色で、しばしば金属光沢を持ちます。表面が油を塗ったようにテカテカと光ったり、虹色の光沢(玉虫色)が見られることがあります。

2. 硬さ:
・藍銅鉱: モース硬度は3.5〜4程度で、方解石(硬度3)よりも少し硬く、蛍石(硬度4)と同程度です。爪で傷つけることは難しいですが、小刀などで傷をつけることができます。
・銅藍: モース硬度は1.5〜2と非常に軟らかいです。爪で簡単に傷つけることができます。

3. 劈開(へきかい:特定の方向に割れやすい性質):
・藍銅鉱: 完全な劈開が1方向にありますが、観察しにくいことが多いです。むしろ、貝殻状断口(貝殻のような滑らかな曲線を描いて割れる)を示すことが多いです。
・銅藍: 1方向に完全な劈開があり、薄い板状に剥がれやすいのが特徴です。

4. 晶癖(しょうへき:結晶の形や成長の仕方):
・藍銅鉱: 短柱状、板状、塊状、鍾乳状など、様々な形で見られます。美しい自形の結晶を伴うこともあります。
・銅藍: 六角板状の結晶をすることがありますが稀で、通常は鱗片状や葉片状の集合体、または緻密な塊状で産出します。

5. 共産する鉱物:
・藍銅鉱: 銅鉱床の酸化帯で、孔雀石(緑色)= マラカイト褐鉄鉱などと共産することが多いです。
・銅藍: 黄銅鉱(黄色)閃亜鉛鉱黄鉄鉱などの硫化鉱物と共産することが多いです。

野外での簡単な判別方法:
・色と光沢を観察する: 鮮やかな青色でガラス光沢なら藍銅鉱、濃い青色で金属光沢なら銅藍の可能性が高いです。
・硬さを試す: 爪で引っ掻いてみて、簡単に傷がつくようなら銅藍の可能性が高いです。藍銅鉱は爪では傷つきにくいです。
・劈開を観察する: 薄い板状に剥がれるようなら銅藍の特徴です。
・共産する鉱物を観察する: 周囲に緑色の孔雀石が多く見られる場合は藍銅鉱、黄色の黄銅鉱などが多く見られる場合は銅藍の可能性が高まります。

これらの点を総合的に観察することで、藍銅鉱と銅藍を比較的正確に見分けることができるでしょう。ただし、微細な結晶や変質している場合は判別が難しいこともあります。
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2012年2月16日木曜日

朝日トンネル#4、錫高野#17

茨城県朝日トンネルに最後の夢を見て鉱物採集に行く。私は成し遂げるだろうか。
毎度ながら冬早朝の駅ホームは寒くて辛い。始発電車の到着まで、体を屈めて待合室で暖を取る。寒過ぎる。

<朝日トンネル>
待ち合わせ駅から、ха氏の車に同乗して、朝日トンネルを南側から目指す。以前見た、トンネルに続く盛り土の道は平らにならされて、トンネルから取り出した岩石を探すことができない。そこで、朝日峠を越えて、朝日トンネル北側へ向かう。平日の今日、ここも整地作業が進んでいる。最早のんびりと時間をかけて、緑柱石や鉄礬柘榴石や鉄電気石の採集はできないようだ・・・かもしれない。
ということで、成果は残念ながら雲母のみ。

なお、他地にも峠を横切るトンネルの要望があるようなので情報収集したい。

(本ブログ関連:"朝日トンネル工事現場"、"朝日トンネル#2"、"朝日トンネル#3")

<錫高野>
そこで心機一転、進路を北に変え、錫高野に鉱物採集に行く。先日の風雨のせいか、前回訪問時と比べて、えぐられていた山道が水の流れで凹凸が少なくなっていた。全体に様変わりした印象がある。

水晶と蛍石を中心に探した結果は次の通り。
・水晶、鉄マンガン重石、孔雀石、珪孔雀石、磁硫鉄鉱、斑銅鉱、黄鉄鉱
・[蛍石(紫色)+トパーズ]!!

2012年11月18日日曜日

小来川鉱山・久良沢鉱山、初雪も

鉱物の会で栃木県日光市にある小来川(おころがわ)、久良沢(きゅうらさわ)の両鉱山に鉱物採集に行く。前者は銅鉱山でラング石などの二次鉱物を、後者はマンガン鉱山でマンガンパイロスマライトをターゲットにする。
早朝、JR目白駅前に集合して大型バスで出発。雨天決行の話もあったが、現地は快晴に恵まれ、かつ紅葉を愛でるチャンスまであったのは幸いだった。そして、なんと初雪まで経験したのだ。

(小来川鉱山)
最初の訪問地の小来川鉱山は、2006年、2007年にも訪れたことがある。そのときは、ズリを這い上がり、山の尾根まで登った。とはいえ、成果は孔雀石程度で悔しい思いをしている。今回、それを挽回したく参加した。
小学校低学年の子どもを含む会員は、20分ほど沢を伝って、低位置にあるズリ(錆びたトロッコが2台横転のまま放置された場所)まで順調に歩をこなしたが、わたしは、岩場に足をもつれさせながらどん尻を拝した。しかも、帰り道も足腰をふらつかせて最後尾だったのだ。幹事の方にフォローいただき感謝。
果たしてこんなことで・・・と落ち込んだことはいうまでもない。体力の衰えを嫌というほど感じた。今後も続けられるだろうか不安だ。

ラング石に会うことはできなかったが、成果は次の通り。
・黄鉄鉱(等軸晶系)、水晶、方解石(三方晶系)、孔雀石・・・種類を膨らましても、こんな感じ。

(久良沢鉱山)
小来川鉱山の上り下りですっかり自信をなくしたのに、大型のバスのため現地横付けが難しく、登りの道路を小一時間歩くことになった・・・またしても最後尾に。ついに腰にはりを感じ始めた。鉱物仲間のY氏に同道していただき感謝。

何度も道端で休憩をとりながら現地に到着すると、川を挟んで道路反対側にあるズリ斜面に会員が張り付くようにして採集を開始していた。
採集に夢中になっているとき、なにか白いものがそばを舞い落ちた。まるで、焚き火の白い小さな灰かと思えるほどのふんわりしたものだ。今年経験する初雪だったのだ。その分、風も吹き込んできた。防寒ヤッケを更に着込んだのはいうまでもない。

幸い目的の鉱物も手にした、結果は次の通り。
・バラ輝石、柘榴石、磁硫鉄鉱、マンガンパイロスマライト
(採集終了後に幹事さんからいただいたマンガンパイロスマライトの方が良品であったが・・・)

繰り返しになるが、今回体力を大いに消耗した。帰宅して湯につかり十分暖めてみたが、足首、膝、腰の疲労は癒えない・・・本当に疲れてしまった。

2010年3月8日月曜日

鉱物標本をいただく

昨晩、孫の誕生日会から帰宅すると、宅配便の不在連絡票がポストに入っていた。送り主の欄に、昨年から参加している栃木県を中心に活動する鉱物の会の大ベテランтакэути氏のお名前が書かれていた。すぐにwebで再配達を業者に連絡して、今日受け取った。鉱物標本だった。

同氏は、年初会合でレクチャーされた鉱物について後日、解説追補と標本を会員に送られた。その標本を、ニコンの入門用携帯実体顕微鏡で覗いたことを含めてお礼を返書したところ、あらためて次のような標本をいただいた。いまだにエントリーに留まるものに対して心いただき、たいへん恐縮している。
・鉄電気石、モナズ石: 福島県石川郡石川町中野 産
・マックギネス石、中宇利石、アラゴナイト: 埼玉県児玉郡児玉鉱山 産
・デュモルチ石: 山梨県三富村京ノ沢 産
・パーガス閃石: 神奈川県湯河原町 産
・コバルト色ひすい: 新潟県糸魚川市小滝 産
・珪孔雀石: 岐阜県吉城郡神岡鉱山 産
・まんじゅう石: 鳥取県倉吉市駄経寺 産
・マンガン斧石: 高知県吾川郡伊野町成山 産

★★★★★ 孫が、マグマグで自信たっぷりにお茶を飲んでいる写真が届いた ★★★★★

2014年11月24日月曜日

金鶏鉱山鉱物採集

先月9日に転んで右膝を強打して以来、久し振りに石仲間と一緒に、長野県茅野市金沢にある金鶏鉱山へ鉱物採集に出かけた。膝の治り具合に正直自信がなかったが、何と無事にやりとげた。

早朝、JRのK駅前でS氏と待ち合わせして、H氏の車に同乗、待ち合わせ場所でY氏と合流。そのまま、金鶏鉱山に進む。諏訪南ICからの道のりは、関連書籍に掲載の通り、驚くほど整備され分かりやすい。道筋の紅葉の美しさに感嘆するが、枯葉がやっかいなことに後で気付くことになる。

(本ブログ関連:”(資料)金鶏鉱山”)

水が少量流れている沢の向かい斜面が採集場所で、枯葉に覆われていて滑りやすく、採集に少々手間取る。斜面上部と下部の転石の種類が異なる。膝の調子を考慮して、斜面上部で採集は1回に留めた。快調なら何度も往復できたのに残念。

あたり一面、緑色したクロム白雲母だらけ・・・最初、孔雀石かと驚いた。

採集の結果は次の通り。(頂き物を含む)
・苦土電気石(針状)、クロム白雲母、水晶(晶洞、日本式双晶)、クロム鉄鉱(粉)、緑泥石、石英

けれど、セリウム・フローレンス(石)様との出会いは叶わなかった・・・幹事役のY氏には舞い降りたのに。

(本ブログ関連:”セリウム・フローレンス様”)

この機会に次の頂きものがあった。
Y氏から: 北海道
・カンラン石(オリビン/クロム透輝石/石榴石、東邦オリビン採石所)、ペクトライト(日高町)、日高ヒスイ(日高町)
H氏から: 群馬県
・閃亜鉛鉱(白沢鉱山)、硫砒鉄鉱(白沢鉱山)、黄鉄鉱(根羽沢鉱山)

2010年1月6日水曜日

錫高野#12

昨晩急遽、茨城県の錫高野(すずごや)に鉱物採集に行くことがが決った。同場所へは、同行のxаякава氏と本日で12回目の採集になる。
ズリは山肌に露頭をさらして、頂から冷気が流れてくる。ジャンパーの上に雨具をかぶり防寒する。それだけの準備にもかかわらず、成果は次の通りで心もとない。収集は、いただきもので不足を補う毎度のこととなった。
・採集したもの: 黄銅鉱、黄鉄鉱、孔雀石(硅孔雀石)、水晶、鉄マンガン重石、白鉄鉱
・いただきもの: ネオトス石、プルシャン銅鉱、トパーズ、赤鉄鉱

(追記) 山歩きの人の情報によれば、高取鉱山の鉱業再開との情報あり。(未確認)

2013年2月24日日曜日

錫高野#18

昨年の2月以来、久し振りに茨城県東茨城郡城里町の高取鉱山と背中合わせにある錫高野に鉱物採集に行く。早朝、未だ暗いうちに家を出たが、Xa氏との待ち合わせ場所であるJR駅に着いた頃には、空はすっかり明るくなっていた。春らしく、次第に日の出が早まってきている。おまけに今日の天候はいいようだ。

(本ブログ関連:"錫高野")

いつものように、仏国寺側から入山する。日ごろの運動不足がたたって、山越え時にゼエゼエと息を吐き、足が張ってくる・・・もちっと体力作りの重要性を感じた。
歩きはじめから冷気が強いため、ジャンパーの上に、簡易ヤッケと雨合羽を重ねる・・・風が吹けばフードを立てるほどだった。場所によっては雪が残っていたり、路面がツルツルに凍っている所があった。

さて今回は、(A)高取山ハイキングコースと一部重なる沢での水晶と、(B)巨大な岩が垂直にそそり立つ岩場での蛍石を中心に採集した。両場所も合わせて、鉱物採集の結果は次の通り。

・水晶(満足:透明感、かたち)
・鉄マンガン重石
・白鉄鉱
・硫砒鉄鉱
・黄銅鉱
・銅藍
・輝銅鉱
・硅孔雀石
・ブロシャン銅鉱
・蛍石(ルーペサイズ)

(残念ながら、錫石、トパーズには巡り会えなかった)

ところで、(A)地点で、地元の父と子(少年)からめぼしいズリ場を教えていただいた。(B)地点で、福島から久し振りに来たという方から、蛍石採集を応援していただいた。また帰り道、若い両親と子(少年)に出会い、蛍石採集の別場所を教えていただいた。
錫高野だけでなく、他の鉱物採集場所を含めて、一日にこれほど多く同好の士と出会い・会話(情報交換)したのは始めてのことだ。
そうそう、親子連れを見て、未来の鉱物マニア、もしかしたら研究者の芽が育っているようで微笑ましく思った。

2012年7月22日日曜日

机上鉱物採集:大暑 2012

大暑の今日、いつもお世話になっている石仲間のйосиба氏に、机上鉱物採集させていただいた。
体調は復活したつもりでいるが、脱力感が100%抜けきれたわけでなく、そんな機会のおすそ分けだけにありがたい。
机上鉱物採集などと言い訳せずに、素直に頂いたと言えばよいのに・・・そんなわけで、次の標本を頂いた。感謝。

・青森県赤根沢: ベンガラ(酸化第二鉄)
・秋田県亀山盛(きさもり)鉱山: 藍銅鉱、孔雀石、青鉛鉱
・岩手県沖田: コランダム(サファイア)
・長野県甲武信鉱山: 灰鉄石榴石*
・長野県御陵山林道: (菊花状)ベスブ石
・石川県恋路海岸: セラドン石*+沸石
・静岡県菖蒲沢: 自然金

(*: 再度いただいた鉱物)

(本ブログ関連:"机上鉱物採集")

(付記)
いつまでも机上ばかりでなく、本格的に実地採集に行かねばならないな・・・。

2025年2月24日月曜日

(雑談)アオ(青)とミドリ(緑)

日ごろ気になる言葉(たとえば、日本人にとって「青」と「緑」の識別)についてネットを参照してまとめてみた。(感謝。転記の際に一部抜粋したりした)

九州大宰府から遠く奈良の春を思った万葉の歌に、奈良の<枕詞>の「あおによし」がある。「あお(青)に(丹)よし」の「あおに」について、ネット上の資料を参照したところ、「あお」は青色、「に」は土色(丹:赤色の鉱物=赤い土)をさし、奈良県で産出する顔料「岩緑青(いわろくしょう)」*を表わす古名と紹介されている。
(*)岩緑青は「孔雀石」(Cu2(CO3)(OH)2)の粉末、古名で「青丹(あおに)」と呼ばれる。(Wikipedia

(本ブログ関連:”孔雀石”)

■ ネットの資料
・「伝統食のいろは」(管理人 koka氏)
    ー https://irocore.com/aoni/
・「枕詞『あをによし』の意味とその変容」(2020.9. 太田蓉子氏、梅花女子大学)
    ー http://www.baika.ac.jp/~ichinose/o/202009ota.pdf

「あおに・よし」を、(「あお・に・よし」と思って)奈良の山肌に繁る青々とした木々をさしていると思っていたが、どうやら風土の <山土(顔料)> の色彩のようだ。山と樹々の景観は、黄緑に芽吹き、新緑の青葉、紅(黄)葉、落葉と四季移ろうわけで、「あお」ひとつでは足りず、「あおに」を含めて全体として必要なのだろう。
もちろん常緑樹も、凛として艶やかな「あお」で代表する雰囲気がある。そう思い巡らすうちに、青と緑が混沌としてくる。使い分けが曖昧なのだ。

道路の信号機の「青」色ランプは、実際は「緑」色ではという素朴な疑問がある。

■JAF「クルマ 何でも質問箱」
「なぜ信号機は赤黄緑の3色が使われているの?」の「緑なのに青信号と呼ぶのはなぜ?」から抜粋
    ー https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-drive/subcategory-sign/faq166
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日本では「緑」信号を「青」信号と呼ばれています。信号機の3色は赤・黄・青と表現されることが多く、免許の更新時に配布される交通教本にも、「青色の灯火は進むことができる」と記載されています。

自動信号機が導入された当初は法令上でも緑信号とされ実際の信号機もやや濃い緑を使っていましたその緑を青と呼ぶ理由は、日本語の「青」が表す範囲の広さにあるようです。青野菜青物青葉など緑色のものを青と呼ぶ場合が多かったため、緑信号を青信号と表現するようになったようです。また、赤の対極にある色が緑ではなく青だからという説色の三原色である赤・黄・青が影響しているという説もあります。

青信号という呼び名が一般に定着したことから、1947年(昭和22年)に法令でも青信号と呼ぶようになりました。さらに1974年(昭和48年)以降に作られた信号機は、それまでの緑より青に近い緑色に変わっています
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鳥の名にも似たような例があって、「アオジ」、「アオゲラ」は青というより黄緑色や緑色に近い感じがして、色感のあいまいさを気付かせる。なぜそうなったのかネットで検索してみた。

■ 相模原市立博物館の職員ブログ
「黄色いけどアオジ」(投稿日: 2020年1月23日 作成者: 博物館)より抜粋
    ー https://www.sagami-portal.com/city/scmblog/archives/21836
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アオジの)オスですが、どこがアオジ?という色合いです。「森の木々が青々と茂り・・」というように、もともと「あお」は、現在の緑と青を含む色合いを指していました古語ではさらに広く、寒色系の色全体を「あお」と呼んでいたそうで、灰色も青も緑も、「あお」となります
アオジの頭はややオリーブ色がかった灰色で、これを指して「あお」となったようです。

ただ、鳥の名前には現在の青色ではない「あお」がよく使われています
アオサギ:灰色の部分は確かに青灰色(せいかいしょく)ですが、青色ではないですね。
・緑色のアオゲラというキツツキ、
アオバトという緑色のハトなど・・。

逆に、青い鳥はオオルリコルリルリビタキと、「瑠璃(るり)」がついています。

比較的新しい時代に和名が付けられた海外の鳥の、アオガラアオショウビンは見事な青色ですが、古語で表現されなかったということなのでしょう。

なお、方言の古語の中には「あお」に黄色も含まれていたという説もあるので、アオジの種名はそこに由来している可能性もあります。
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■マイナビ(2017/03/03 08:00)
「日本語における『青』と『緑』の混用、経緯を解明 - 東北大」(著者:杉浦志保)
    ー https://news.mynavi.jp/article/20170303-a058/
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東北大学電気通信研究所の栗木一郎准教授らの研究グループは(2017年3月)2日、日本人に共通する19色名の存在を確認し、30年前の同様の研究と比較したところ、明確な増加が認められた。このことから、日本語における色概念の表現の進化が今なお続いていることが明らかになった。

今回の研究では、「青々とした緑」のような平安以前から継承されている表現に着目し、日本語表現において青と緑の区別がついていることを統計学的に立証するとともに、この日本語独特の言葉遣いの経緯についても解明した。同研究成果は東北大学、東京工業大学・オハイオ州立大学などの研究者による共同研究であり、視覚科学研究分野の学術誌「Journal of Vision」に掲載された。

人間の視覚は100万もの微細な色の違いを見分ける事ができると言われているが、日常的に言葉として使われる色名は「赤」「緑」「青」「黄」など少数に限られる。今回の研究では、人間の最も基本的な視覚情報である色の情報がどのように脳内で形成され、個人差や言語差の影響を受けているかという様子について、計算的・統計的手法を用いて可視化できることが示された。

「水色」は新しい表現

k-平均クラスタリングという統計を用いた解析の結果、日本語話者に共通する19の色カテゴリーの存在を確認した。内訳としては、多くの近代的文化圏で用いられる11の基本色カテゴリー(赤、緑、青、黄、紫、ピンク、茶、オレンジ、白、灰、黒)に、8つの色カテゴリー(水(色)、肌(色)、抹茶、黄土、えんじ、山吹、クリーム)が加わったものとなった。

中でも、「水(色)」は98%の実験参加者が使用し、日本語の基本色カテゴリーの12番目の色名の強力な候補になりうると考えられる。30年前に実施された先行研究(Uchikawa & Boynton, 1987)では「水(色)」は基本色に含まれないと結論された。また、先行研究では「草(色)」が黄緑を指して頻繁に使われる色名として報告されたが、同研究では「抹茶」という回答が「黄緑」を指す代表的な色名として置き換えられたことが判明した。これらの結果は、言語における他の特徴と同様に、色名の語彙が時間とともに変化する様子を表している。

青と緑が分離して使われる経緯

一方で長く変化していない要素もあり、その1つが「青」と「緑」の混用だ。今回の共同研究では、平安以前の日本の和歌における青と緑の用法についても調査した。その結果、あお」(正しくは「あを」)は明らかに青いものにも緑の物にも用いられみどり」も同様であった。

現在でも、日本語では信号機や若葉野菜などを指して「」と呼ぶことはあるが、これ以外の場合では青と緑は明らかに区別して使われる。青と緑が混合した1つのカテゴリーから別々のカテゴリーに分離する過程は、世界中の言語が発達の途上で必ず経過するポイントと考えられている

これらの結果から、今回の共同研究は、現代日本語青と緑が異なる色カテゴリーであると示しただけでなく、にまたがる明度の高い領域に「(色)」のカテゴリーが過去30年で加わったことを示した
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どうやら、古代に青色と緑色の混沌を、現代になって水色が入り込んだことで、青と緑を分離した(分離できた)ようだ。

(補記)
色彩として「補色」関係も気になる。青と緑の補色が、それぞれ随分違うのに気づく。
・「青色」の補色は「黄色」
・「緑色」の補色は「紅紫色」

補色関係の妙から、「月明り」=「月影」といった本来反対の意味が、詩的に融合してしまう例にも気付いてしまう。

2011年7月3日日曜日

秩父鉱山ウズノ沢(渦の沢)

先月(5/26)の野州鉱山以来、久し振りの鉱物採集だ。今回の採集地は、秩父鉱山ウズノ沢(渦の沢)である。
採集のため利用する地元駅に入る、4:43始発電車の横を、高架駅ホームの採光窓の高さに朝日が水平に差し込む。夏の早朝は、これほどに明るく暖かい。(一方、冬の同時刻の駅は暗くて寒い)
その後、いつものように武蔵野線に乗り換えて、最寄の駅で、お世話になるxаякава氏の車に同乗して秩父鉱山渦の沢へ出向く。

渦の沢へは、炭焼き小屋広場に至る道から入るのが楽だ。
沢は散乱した石の沢で、かつて搬送に利用した?のだろうか、一部人工的な積み石も見える。(なぜか奥多摩鉱山の沢を思い出した)
沢を登ると苔に覆われた石が急に多くなるところがある。その辺りに、何らかの動力装置を据え付けたと思われる苔むした台座跡がある。装置固定用のネジが台座から何本も突き出ている。
沢下からそこ迄を鉱物採集の範囲(≒磁鉄鉱がいっぱい)とした。
ところで、採集の途中、沢の木立の葉がザワザワと鳴り出した。雨が降り出したのだ。「雨雲の間に晴れた空が見えるのだから、雨は長くは続かない」とxаякава氏が言った。雨合羽を取り出して採集を続行する。

採集鉱物の成果は次の通り。
・ 燐灰石(<ゴマ粒)、磁鉄鉱(結晶もよい)、水晶(群晶)、珪孔雀石、黄鉄鉱など

2010年1月23日土曜日

坑夫

日頃、鉱物採集に出向く茨城県の錫高野(すずごや)は、高取鉱山と背中合わせである。錫高野の名の通りスズ石、および鉄マンガン重石(タングステン)などを採取できる。一方、高取鉱山は現在も排水処理が行われており、一般の入山禁止である。

高取鉱山を舞台にしたといわれる小説に宮嶋資夫著の「抗夫」(大正五年、1916年)がある。茨城県の鉱山に関わるものをチェックしていて、同県の筑波書林という地方出版社の「ふるさと文庫」シリーズの1冊として収められているものを見つけた。
⇒同小説は、日本ペンクラブの「電子文藝館」のpdf版で読むことができるのを発見!!

小説は、血と腕力の主人公の抗夫が、行き場のない苛立ちのまま、暴力と本能を頼みに生きようとする物語である。当時の抗夫の悲惨さは、主人公の父親が抗夫病(よろけ)になり死期を覚り行方不明になること、頭上を掘り進んだ岩が砕け落ちる事故死などに描写されている。生きるだけしか許されず、生き方を獲得できなかった抗夫達は、にもかかわらず姑息さと狡さにしか身を処することができない。アウトローの主人公はそれを本能的に嗅ぎ取る。そして血の固まりになり、抗夫仲間の惨たらしい仕打ちの中、主人公は最後をむかえることになる。

⇒CiNiiに、西田勝氏による本作品の<解説(NHKラジオ放送の速記録に加筆)>pdfがある。

作品中の鉱物描写の部分を抜書きする。
「彼の前には刳(えぐ)られた山の肉の断面が立っている。赤黒い母岩を貫いて走っている真白い筋のような、やや傾斜した硅石の脈の中には、オルフラマイトが石炭のように光っていた。真鍮色の硫化鉄や金色の銅、緑の鮮(あざや)かな孔雀石も鏤(ちりば)んでいる。小さな剣を植えたような透明六方石のスカリは、所々に氷のような光を放っていた。カンテラの焔(ほのお)がゆらめくと樋(ひ)の内は仏壇のように美しく輝いた。」
・オルフマライト: 鉄マンガン重石
・硫化鉄: 黄鉄鉱など
・金色の銅: 黄銅鉱?
・透明六方石: 水晶
・(スカリ: 不明)

ところで、小説では舞台を池井鉱山としているが、高取鉱山は池内鉱業所と呼ばれていたと、上記書籍「抗夫」のあとがきに記されている。また宮嶋資夫は高取鉱山の現場事務員として働いたことがあると、上記<解説>に記されている。
小説の中で野州鉱山の事件(暴動)について触れる箇所があるが、足尾銅山の鉱毒事件のいきさつを喩えたものか?
(ただし野州鉱山は栃木県足尾銅山近くに個別にも実在する)

2015年2月1日日曜日

錫高野#20

またしても1年振りの錫高野へ鉱物採集に行く。昨年は1月26日の晴れ空だったが、今年は一昨日の雪がズリ一面を覆っていた。そういえば、2011年1月23日の残雪と同じ状況だ。
年初の鉱物採集場所が、錫高野が恒例になっているのに気付く。栃木県や埼玉県の山中はまだ雪が深いだろうから、茨城県にしようと何となく決めている。

(本ブログ関連:”錫高野”)

今日も、始発電車をホーム待合室で待つことから始まった。空は暗く寒い。朝が明けたのは集合場所を出発してからのことだった。いつもお世話になるH氏の車に同乗して錫高野に近づくと、辺り一面、残雪が広がっているのに目が付く。ちょっと心配になる。

左写真のように、仏国寺山麓から斜面を越えて、錫高野へ至る林道を進む。まるで雪景色。薄く凍った雪面をズボッ、ズボッと音を立て、踏みしめながら進む。

陽射しに照らされた岩場やズリ斜面は雪が溶けているものの、少しでも陽陰になると雪は深く積もっていた。大丈夫かな・・・心配無用、H氏はどんどん先を進む。

いつもの採集場所を見ると、雪にすっぽり埋もれていた。そこで、沢筋にある地点Aに進み採集を開始した。沢を吹き降ろす風が冷たい。準備のビニール雨合羽に救われる。蒸れすぎて、ときどき換気が必要だったが。ところで、フードをかぶると音がこもって、誰かが後ろからついてくるような錯覚をする。あわてて辺りを見回したりする・・・そんなはずないのに。

次に、陽射しを正面から受ける巨大な岩場、蛍石の採れる地点Bに場所を移す。思いの他いろいろと収穫に恵まれる。そしていろいろいただきものをする。

以上、成果物を次に一覧する。
・地点A: 黄銅鉱、ブロシャン銅鉱、鉄マンガン重石
・地点B: 蛍石、孔雀石?、白雲母、鉄マンガン重石(豪華版をいただく)、硫砒鉄鉱、(自称)電気石

帰り道、乗換駅ホームにある、うどん屋で体を温める。熱いうどんに救われる。

2013年12月22日日曜日

冬至2013、小来川鉱山、引田鉱山、そして初雪

冬至の今日、鉱物採集に行った。午前中は、栃木県日光市小来川(おころがわ)にある、銅鉱山の小来川鉱山にラング石など二次鉱物を探した。過去、2006年、2007年、2011年に訪問している。
午後は、栃木県鹿沼市引田にある、引田鉱山に日本式双晶(水晶)を妄想して採集に行った。こちらは、初めての訪問である。

冬至の早朝、寒中に始発電車を待つ。まだ暗い。途中、乗り換えた電車は車庫から出たばかりだろうか、冷え切ったままだ。待ち合わせ駅で、お世話になるH氏の車に乗って現地に向かう。この頃になると、空に明るさが増してきた。

【 小来川鉱山 】
前回の採集で体力の衰えが実証されて不安だった。しかし、麓からゆっくり沢伝いに採集しながら登ったおかげで、気ぜわしさもなくて済んだ。到達地は前回同様、トロッコ2台が転がっている場所だ。到達地に至るまでに、私の今年の初雪を経験した。収穫は到達地よりも、沢の方が多かった。
帰路は、沢の斜面にある道を下った。おかげで楽ちんだった・・・前回もこの道を下っていたら、小学生ハンターの背を追うこともなかったろうに。
成果は次の通り。
- 孔雀石、ブロシャン銅鉱、黄銅鉱、黄鉄鉱、白鉄鉱+閃亜鉛鉱、含銅アロフェン、ラング石?、銅藍?

(本ブログ関連:”小来川鉱山・久良沢鉱山、初雪も”)


【 引田鉱山 】
引田鉱山近くの路上に車を停めて昼食をとる。鉱山は意外な場所にあり、裏山であり裏庭といった景観だ。日本式双晶を期待したが、甘くはなかった。一面に枯葉が敷きつまっていて、貪欲さに乏しいため、一部顔を出したものだけ採集した。
成果は次の通り。
- 白鉄鉱+黄鉄鉱、水晶+黄鉄鉱、赤鉄鉱or赤銅鉱


地元駅に着いたときには既に暗くなっていた。冬至は昼が短い。

2015年4月29日水曜日

黄金沢鉱山(金山)

先日、日曜日(26日)になすべきことをせず、のらりくらり過ごしていると、月曜の晩に、お誘いの電話をいただく。「水曜日、『昭和の日』(本日)に、採集に行こう」とのこと。どこにする?・・・山梨県、黄金沢鉱山に即決する。去年の5月18日、黄金沢金山の名で採集に行ったところだ。

(本ブログ関連:”黄金沢鉱山(金山)”)

早朝、始発電車に乗り待ち合わせ駅から、H氏の車に同乗させていただき現地に向かう。4月も終わる今日この頃なれば、街はすっかり明るいで、寒くもない。やはり、春過ぎの鉱物採集は、ルンルン気分である。さあ、金でも採ろうか、車骨鉱でも採ろうか。

(参考) 「鉱物ウォーキングガイド 関東甲信越版」(著:松原聰)に産地紹介あり。

祝日の今日、思いのほか道路はガラリとしていた。現地に、途中、沢(小川?)を渡るところがある。元気なH氏は、岩の上を飛ぶように渡ったが、体の重い私は、枯れ木を杖代わりにして渡河? 時間はたっぷりある。

採集現場で驚く。前回と比べて、掘り起こされた石が辺りに転がっていたのだ。いわゆる、「産地荒ら」しのような掘り返しではない。採掘者に感謝。

無造作に放り出された、石々は、どれもこれも銀色に反射していた。高望みはできないが、それなりに次のようなものを採集した。

・黄鉄鉱、黄銅鉱(いくらでも)、方鉛鉱(なんぼでも)、斑銅鉱、褐鉄鉱、磁硫鉄鉱、硅孔雀石、閃亜鉛鉱、(ミメット鉱?)

2013年9月29日日曜日

秩父鉱山 大黒の河原、石灰沢

朝明けは遅く、夕暮れは早い。薄明かりのホームに始発電車を待ち、待ち合わせ駅を降りて、いつもお世話になる石仲間の車に早速同乗。朝方には、秩父鉱山の大黒の河原に着いた。

[大黒の河原]
朝は少々涼しい。薄手のヤッケを着て鉱物採集を開始した。いわゆる大黒の河原を今回も特定できていないため、いつもの同チャレンジ場所よりだいぶ上流にある脇道から河原に降りて、下流へ歩を進めた。

切り立った岸に川が挟まれて、河原がないような所では、早目に沢の崖を登った。社宅の廃墟跡の幾段もの石組みを横目にして迂回するように下流へ向かった。ある空き地で、キューピー人形や、ブラウン管テレビがぽつん廃棄されたまま置かれているのを見た。そこには若い働き手の家族がいたのだろうか。

途中の河原で鉱物採集をしている親子と会った。彼らも、友だち情報を元に来たものの、場所の確信はないという・・・一体、大黒の河原はいずこ。

しかも、目立った成果をあげられず、白鉄鉱のみ・・・如何んせん。

[石灰沢]
次に、採集場所をずっと上流にある秩父鉱山石灰沢へ移した。こちらも表面採集だけではだいぶきつい。途中昼食をはさみながら、ずっと採集を続けるも、河原の転石が陽を反射してまぶしい。随分と喉が渇く。そんなわけで、ヤッケは御免となった。昼間はやはり暑い。

こちらでは、オーソドックスだが採集種類を次のように増やすことにした。
・孔雀石、磁鉄鉱、黄鉄鉱、黄銅鉱、緑廉石、方解石・石英、
・等質石灰岩

帰宅したとき、辺りはとっくに暗くなっていた。

2014年5月11日日曜日

秩父鉱山ウズノ沢(渦の沢)

【秩父鉱山大黒坑へと出かけてみたが】

中津川沿いに県道210号線を北上。出合トンネル入り口に達したとき、「全面進入禁止」、「落石注意」の看板が立っていた。ここに至る途中、道路の陽影急斜面にまだ残雪があって、防石金網の覆いを押し広げるように路面にずり落ちていた。トンネル入り口で停車して、秩父鉱山への走行をどうしようかと思案する横を、他の車がスイスイと走り抜け進入するが・・・万一を思い断念した。

【急遽、渦の沢へ場所を変える】

出合トンネルに入らず、そのまま道を直進。例によって、炭焼き小屋施設の上にある、渦の沢に入る。思った以上に冷える。急いで簡易ヤッケを着る。沢に入ると、何と!枯葉に守られた下に未だ雪が残っていた。・・・とはいえ、採集を始めると、暑くなって簡易ヤッケを脱ぐ。

さて、噂によれば?cm台のものが見つかったという燐灰石は全く見当たらない。今回の採集品は次の通り。(いただき物も含む)
・磁鉄鉱+灰鉄輝石、緑簾石(緑色透明針状)、黄鉄鉱、菱鉄鉱+[硫酸鉛鉱(or白鉛鉱)]?、閃亜鉛鉱+水晶、灰鉄輝石、孔雀石

(本ブログ関連:”「秩父鉱山ウズノ沢(渦の沢)」”)


(追記) この時期、虫が湧くのか、虻(アブ)が周りを飛び廻りうるさい・・・中には、メガネを越えて目の中に飛び込んでくるものまでいる。虫除けが必要だ。

2010年11月28日日曜日

天上沢鉱山2010年11月

快晴の今日、栃木県塩谷郡にある天上沢鉱山に鉱物採集に行く。過去2回は栃木の鉱物の会に同行したが、3回目の今回xаякава氏と同行した。
天上沢を登り始めたとき、上から狩猟ハンターたちが下りてきた。肩にライフルを構えている。猪狩りをしたとのこと。熊について聞くと、冬眠は雪が降り始めたときで、それまではこの森で活動しているという。沢伝いの範囲での採集なら大丈夫だろうといわれた。カウベル、ホイッスルを鳴らしながら沢登りを続行する。
途中、沢を横切ること3回。行きにxаякава氏の長靴を借りて横断した沢を、帰りにハイキングシューズのまま沢の流れに頭を出した石伝いに渡ろうとしてドボン、というトホホな経験をする。
採集の途中も、ホイッスルを鳴らし続けたことはいうまでもない。(沢には鹿や猪と思われる頭骨が転がっていた・・・)

さて、採集の成果は次の通り。(いただき物を含む)
・黄銅鉱(多い)、黄鉄鉱、閃亜鉛鉱、水晶(晶洞)、方鉛鉱、珪孔雀石など

帰路、沢の石がぐらついて岩のうえに仰向けに転倒する。リュックに背を、帽子に頭を守られた。ズボンが裂けたが大事に至らず幸いだった。まいったなあ。

(本ブログ関連:”天上沢”)

(追記)先月、xаякава氏夫妻が四国を周遊された際に立ち寄られた、愛媛の市ノ川鉱山、龍王鉱山、および徳島の東山鉱山での採集品を多数いただく。感謝。

2009年4月18日土曜日

結晶洞窟

今回もこのブログの趣旨と異なるが記す。今晩、メキシコのチワワ砂漠の下に生まれた巨大な結晶世界が放送(NHK ワンダー×ワンダー)された。
下記の「(参考)」の雑誌に掲載の鮮明な写真と比べて、動画にはまた違う感動がある。

童話の世界は、銅山の銅が溶けて緑色の孔雀石となり、石の花の幻想を生む。しかし自然界には想像以上に驚異の光景がある。

メキシコのヴィラ・ルース洞窟には、地下から噴出する硫化水素ガスが充満して、洞窟奥壁面をきらめく黄色の硫黄結晶で埋める(「イエロー・ローズ」)。そして今回、メキシコのナイカ鉱山の、硫酸カルシウムを含む地下水から析出した巨大な透明石膏(selenite、CaSO4・2H2O)でできた「結晶の洞窟(Cueva de los Cristales)」が紹介された。
小さな晶洞しかし知らないので、スタジオ同様に大画面で見ることができたら、その規模の大きさを更に感じることができるだろう。 (NHKは洞窟取材が続いている)

(参考)
「ナショナル ジオグラフィック(日本版)」2008年11月号(Vol.11、No.11)に詳細記事がある。

2010年3月28日日曜日

錫高野#13

毎月の鉱物採集場所に窮すると、困ったときの錫高野になっている。ということで今回も春寒い早朝にJR南柏駅に集合して、хаякава氏の車に乗せてもらい錫高野に向かった。

いつも通り、仏国寺(茨城県東茨城郡城里町)側から山に入る。山裾に「木喰五行明満聖人終焉ノ地/奥ノ院三昧洞穴入口」と記した石碑がある。その傍を通って急な坂を登り小さな空き地に着く。そこからは、緩やかなズリ石を敷いたと思われる山道をたどる。頂からくだる山道の右手に、いくつかのズリがある。
13回目の同地採集だが(ベテランхаякава氏は30数回来ているとのこと)、初めての沢(ズリ)で採集する。錫高野は奥が深い。

吹く風が冷たく、用意した雨合羽が役に立った。寒さのせいか、誰とも会わずじまい。
成果は次の通りだが、もっぱらいただき物が主である。
・鉄マンガン重石、トパーズ、雲母、水晶、赤鉄鉱
・班銅鉱、銅藍、孔雀石、ブロシャン銅鉱、黄銅鉱
・輝蒼鉛鉱?、自然銅?

2026年5月22日金曜日

翠雨とカワセミ(翡翠)

きのうの朝から昼にかけた雨*は、一度休止したと思ったら、きょうの日付になって朝方まで降った。どうやら、今回はこれくらいにしてやるでということで、これからは暫く晴天が続きそう。
*)ちなみに、昨日の合計降水量は、18.5mmと久し振りの量だった(5/1は、53.5mm)。

それにしても、きのうは冷えた(最低気温は今月前半並みだが)・・・ そう感じたのは、雨が加わったせいがあるかもしれない。昨夜半、思わず短時間だがストーブを点けたほど。

この時期の冷たい雨を探したら、「翠雨(すいう)」という言葉に出会った。これを景色に例えると、公園の小川に目にする「カワセミ」が小雨に濡れながら岸辺の木枝にとまっている姿だろう。名の通りカワセミの漢字表記に「翡翠」がある。瑠璃色の背の雨粒が輝いて見えるのを想像する。

(本ブログ関連:”カワセミ”)

実際のところ、翡翠は鉱物の硬玉で宝石にするのに難度が高いもので、薄茶した黄緑色といった感じがする。だから、カワセミの背の紺色(青緑色)ほどはっきりしているわけではない。ただし、東洋人はこちらの方が好きだ。一方、中東・西欧では、濃い色の「ラピスラズリ(瑠璃)」が好まれたようだ。

(本ブログ関連:”ラピスラズリ”)

日本人(東洋人)の青と緑の区分と比べて、中東・西欧人の方は選別されていたそうだ。

■ Gemini

Q.青と緑について、日本人(東洋)は未分化だったようですが、中東・西欧では区別されていたのでしょうか?
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A.なぜ東洋と西欧で差が出たのか?
言語学者(バーリンとケイの色彩語研究など)によると、人類の言語が進化する過程で「色の名前が増える順番」には世界共通のパターンがあるとされています。
(白・黒) → (赤) → (緑・青) → (黄)
この「緑・青」の段階に達したとき、多くの文化圏はどちらか一方の言葉で両方を兼ねる状態(Green-Blueを意味する「Grue」と呼ばれる状態)を経ます。
日本や中国は、この状態を長く文化的**・文学的に楽しんできた(瑞々しいものをすべて『』と呼ぶ美意識を持っていた)と言えます。
● 一方で、中東やエジプト、地中海世界は、「ラピスラズリ(青)」と「マラカイト(緑)***という決定的な2つのシンボルを早くから手に入れ、それぞれに異なる宗教的・政治的意味を与えたため、非常に早い段階でこの2色を完全に分離させることになりました。
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**)文化: 漢字文化圏
***)マラカイト:「孔雀石(くじゃくいし)」の方がポピュラーか。ロシア民話「石の花」