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2026年5月30日土曜日

卯の花をかざしに関の晴着かな(河合曾良)、ウツギ(空木)

先日(5/27)のブログで、唱歌「夏は来ぬ」を記したとき、歌詞の始めにある「卯(う)の花の 匂う垣根の・・・」の「卯の花」について、次のよう触れた。今回。もう少し調べてみることにした。
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歌の出だしにある「卯の花」とは何かを気にせず歌っていたが、落葉広葉樹の低木、白い花が咲く「ウツギ(空木:枝が中空)」の別名だった。
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(本ブログ関連:”ウツギ”)

ウツギの別名である <卯の花> は、「花期は5~7月*。枝先に円錐花序をつけ、直径10 ~ 15mm の白い花**を多くまとまって付け、垂れ下がって咲かせる」(Wikipedia)。
(*)卯月:旧暦四月(新暦:今年は 5/17 ~ 6/14)ころ。
(**)白い花が咲くことから「『雪』にまつわる品種(名)」がある。

そこで昼前、公園の自然観察センターて、「ウツギ」の位置を確認したところ、同センターの駐輪所奥にあると教えてもらい、写真に撮ってきた。写真左は「ウツギ」の全体像で樹高は 2.5m ほど、白い花は頂上部にあって(写真右)、手元で確認は難しい。花は小さく派手ではない。かえって、ハレの日に旅衣を飾るにふさわしいと感じた。


奥の細道

芭蕉(46歳)の奥羽・北陸を巡る旅に随行した河合曾良(41歳)が、「白河の關」で詠んだ俳諧が、紀行文「奥の細道」***に収められている。
(***)奥の細道:「青空文庫」版を元にして:
    ー https://www.aozora.gr.jp/cards/002240/files/61619_78128.html
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白川の關(白河の関)
心許(こころもと)なき日かず重なるまゝに、白川の關にかゝりて旅心定りぬ。いかで都へと便(たより)求めしも斷り(=理)也。中にも此(この)關は三關(くわん)****の一にして、風騒(ふうさう)の人(ひと)心をとゞむ。秋風(あきかぜ)を耳に殘し、紅葉(もみぢ)を俤(おもかげ)にして、青葉の梢(こずゑ)猶(なほ)あはれ也。
卯の花の白妙(しろたへ)に、茨(いばら)の花の咲きそひて、雪にもこゆる心地ぞする。古人(こじん)冠(かんむり)を正し衣裝を改めし事など、清輔(きよすけ)*****の筆にもとゞめ置かれしとぞ。

卯の花を かざしに關の 晴着かな                       曾良
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(****)三關:「奥羽三関」で、<白河の関>、<勿来(なこそ)の関>、<念珠ヶ関(鼠ヶ関、ねずがせき)>
(*****)清輔は、平安時代末期の歌人 藤原清輔。「袋草紙」に「古人、冠を正し、衣装を改めた」と記している。(山梨県立大学:「奥の細道」白河の関)
    ー https://www2.yamanashi-ken.ac.jp/~itoyo/basho/okunohosomichi/okuno08.htm
俳諧:「(古人のように)冠や着替えの用意はない。道に白く咲いている卯の花を折り取ってかざしとし、それを関越えの晴着としよう」/(かざすは髪に挿すの意なので)「しいて言えば、手にかざし持ったと考えるのがよいだろう」(「おくのほそ道  全訳注」久富哲雄、講談社学術文庫)・・・ 曾良は、その時までに。髪を剃っていたし!

芭蕉と曾良が訪れた当日は、実は霧雨だったとか。芭蕉は「奥の細道」という文芸作品を生み出す推敲の結果、晴れた日にしたという。

2026年5月27日水曜日

夏は来ぬ、卯の花

そろそろ5月も終わり、6月となれば気象庁の季節区分の「夏」(6月~8月)になる。晩春の5月とはいえ、今月に入ってきょう(5/27)までに 25℃(夏日)以上 だった日が 18日間(67%)あった。実質、すでに初夏の気分である。

■ 気象庁
「予報用語」(気温に関する用語:夏の暑さについて気温(℃)を基準に分類)
    ー https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kion.html
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    ・夏日:    日最高気温が25℃以上の日
    ・真夏日: 日最高気温が30℃以上の日
    ・猛暑日: 日最高気温が35℃以上の日
    ・酷暑日: 日最高気温が40℃以上の日        ←  今年(2026年)から追加
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そんなわけで、もう唱歌の「夏は来ぬ」(作詞:佐佐木信綱、作曲:小山作之助、明治29年⁅1896年])を歌ってもおかしくない。この歌の初出を、明治33年⁅1900年]とする情報もあるが、「近年の文献探訪やレファレンス記録による検証によって、それより4年早い1896年の『新編教育唱歌集』にすでに収録されていたことが確認されています。」(Gemini)とのこと。

(本ブログ関連:”夏は来ぬ”)

歌の出だしにある「卯の花」とは何かを気にせず歌っていたが、落葉広葉樹の低木、白い花が咲く「ウツギ(空木:枝が中空)」の別名だった。次のYoutubeで、優しく細やかな解説を聞くことができる・・・「白く細かい花がうつむいて、枝に流れるように付いているので <雪見草> ともいう」そうだ。

■ Youtube(登録: きのまま里山植物部)
「【自然vlog#64】ウツギ〜初夏に降る雪〜」(2021/05/21)
    ー https://www.youtube.com/watch?v=7qJwITj00uk

歌詞「夏は来ぬ」
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卯の花の 匂う垣根に                                              ← 花期は5~7月(旧暦四月の卯月に咲く)
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて                            ← 夏を知らせるホトトギス
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
 
五月雨(さみだれ)の 注ぐ山田に
賤の女(しずのめ)が 裳裾(もすそ)濡らして          ← 現:賤の女 ⇒ 早乙女(さおとめ)
玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ
 
橘(たちばな)の 薫(かお)る軒端(のきば)の       ← 花期は5〜6月枝先に白い花が咲く
窓近く 蛍飛びかい
怠(おこた)り諌(いさ)むる 夏は来ぬ                  ← 蛍の光/窓の雪 → 勉学に励めよ
 
楝(あふち)散る 川辺の宿の                                 ← 花期は初夏の5~6月頃(センダンの別名)
門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して                     ← くいな:水辺の鳥、夏の季語
夕月涼しき 夏は来ぬ
 
五月闇(さつき・やみ) 蛍飛び交い
水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
早苗(さなえ)植え渡す 夏は来ぬ
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■ Youtube(登録: KAZEKOZOU69)
「夏は来ぬ」(2014/06/04)
    ー https://www.youtube.com/watch?v=XQm1qk53suc