KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/25)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第25回として、大道芸人の広大(クァンデ、광대)について紹介した。
まず、広大といわれた人々の紹介から次のように始まった。
・広く大道芸人を指す広大とは、現代の西洋式サーカスのピエロが思い浮かぶが、伝統的な広大は、人々の行きかう通りで楽器を演奏したり、仮面を被って踊った男寺党牌(ナムサダンペ、남사당패)の一団や、綱渡り(チュルタギ、줄타기)を見せたり、笑い話などを聞かせた漫才師たちがいわれた。広大には、パンソリの歌い手も含まれる。朝鮮時代末期、パンソリをまとめた申在孝(신재효、1812年~1884年)は、「広大」という歌を作り、パンソリを歌う広大の条件を示し、「一に人物、二に語り、三に声、四に身振り手振りが必要」と歌っている。
▼短歌「広大歌(광대가)」を聴く。パンソリの重要なキーワードの語りが・・・でもリズムが優先する。
次にパンソリ歌い手に求められる条件を詳しく次のように説明された。
- 「一に人物」は、生まれながらの外見を指す。見目形がいいことよりも、人を相手とするため、好感が持てる顔だったり、様々なパンソリの役に当てはまる、平凡ながらも自在に表情を操れる顔が広大にふさわしい。
- 「二に語り」は、大衆を相手に話したり歌ったりするため、語り上手でなければならない。
- 「三に声」は、パンソリの歌い手としてふさわしい、完成された声を指し、自身の芸事が境地に達した広大にふさわしい声をいう。
- 「四に身振り手振り」は、場面に応じて表現豊かに演じ、登場人物になりきる広大の動きに関する条件だ。
パンソリは一人劇、一人芝居と言われる通り、歌い手にどのような姿が求められているのか想像がつく。
▼パンソリ「赤壁歌(적벽가)」の中から「長承打令(장승타령)」を聴く。随分とドラマチックに聞こえてくる。
最後に、広大の伝統と現状について次のように解説された。
・広大は、人々に笑いや余裕を与えるものの、昔は常に低い身分として差別された。自ら望んで広大になるよりは、引継がれる家業のように伝わった。冷遇された身分ながら、広大たちは練習と訓練にいそしみ、芸を磨きようやく人々の前に立ち、パンソリを伝えることができた。
現在、5大パンソリに発展したのも、こうした広大の努力があったからだ。広大の精神は、国楽が大衆の趣向に合わない現状でも、若い国楽家に伝えられている。
▼「ノモガンネ(넘어갔네)」を聴く。何気ない日常のように、甘く柔らかなフレーズが耳に残る・・・今様である。
2013年10月1日火曜日
2013年9月30日月曜日
(資料)20代の脱進歩傾向
韓国の世代について。イ・ソンヒを取り囲む40代から50代に焦点をあてて世論調査を追跡しているが、20代に新しい傾向があるとのこと。この傾向、どこかで見たようなもの・・・世界的傾向か。
(本ブログ関連:”世代”)
国民日報の記事「[保守化する20代] 『若さ≠進歩』 古い服を脱ぐ」(9/28、チョン・スミン記者)は、韓国ギャラップによる大統領支持率調査の結果をもとに、20代の脱進歩傾向について次のように報じた。(抜粋)
--------------------------------------------
・・・(専門家は)世論調査で示された20代の保守的立場は、「若さ=進歩」の等式が古いものであることを物語っているが、これを「20代の保守化」と規定しにくいと口をそろえた。「保守化」よりも「脱進歩」にもっと近いものである。
20代の脱進歩は理念より現実に敏感なこの世代の特性に起因する。民主化以後に生まれ、理念的・政治的激変なしに育った20代は、以前の世代とは全く別の「脱近代第1世代」であり、 社会進出を控えて低成長の障壁に阻まれた「低成長世代」だ。理念の問題を熟考する理由は減り、授業・アルバイト、 就職の悩みが必須になった。
当面の問題(イシュー)に敏感に反応するのも、安全保障問題に不安を感じるのも、現実の安定を優先することから始まる。このため、彼らは自分が保守か進歩かの傾向を明らかにするのに躊躇しないが、自分の信念の誕生の背景をきちんと説明できない。専門家たちは、それなりの方法で世の中に反応する20代を責めることはできないと言う。・・・
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(本ブログ関連:”世代”)
国民日報の記事「[保守化する20代] 『若さ≠進歩』 古い服を脱ぐ」(9/28、チョン・スミン記者)は、韓国ギャラップによる大統領支持率調査の結果をもとに、20代の脱進歩傾向について次のように報じた。(抜粋)
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・・・(専門家は)世論調査で示された20代の保守的立場は、「若さ=進歩」の等式が古いものであることを物語っているが、これを「20代の保守化」と規定しにくいと口をそろえた。「保守化」よりも「脱進歩」にもっと近いものである。
20代の脱進歩は理念より現実に敏感なこの世代の特性に起因する。民主化以後に生まれ、理念的・政治的激変なしに育った20代は、以前の世代とは全く別の「脱近代第1世代」であり、 社会進出を控えて低成長の障壁に阻まれた「低成長世代」だ。理念の問題を熟考する理由は減り、授業・アルバイト、 就職の悩みが必須になった。
当面の問題(イシュー)に敏感に反応するのも、安全保障問題に不安を感じるのも、現実の安定を優先することから始まる。このため、彼らは自分が保守か進歩かの傾向を明らかにするのに躊躇しないが、自分の信念の誕生の背景をきちんと説明できない。専門家たちは、それなりの方法で世の中に反応する20代を責めることはできないと言う。・・・
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2013年9月29日日曜日
秩父鉱山 大黒の河原、石灰沢
朝明けは遅く、夕暮れは早い。薄明かりのホームに始発電車を待ち、待ち合わせ駅を降りて、いつもお世話になる石仲間の車に早速同乗。朝方には、秩父鉱山の大黒の河原に着いた。
[大黒の河原]
朝は少々涼しい。薄手のヤッケを着て鉱物採集を開始した。いわゆる大黒の河原を今回も特定できていないため、いつもの同チャレンジ場所よりだいぶ上流にある脇道から河原に降りて、下流へ歩を進めた。
切り立った岸に川が挟まれて、河原がないような所では、早目に沢の崖を登った。社宅の廃墟跡の幾段もの石組みを横目にして迂回するように下流へ向かった。ある空き地で、キューピー人形や、ブラウン管テレビがぽつん廃棄されたまま置かれているのを見た。そこには若い働き手の家族がいたのだろうか。
途中の河原で鉱物採集をしている親子と会った。彼らも、友だち情報を元に来たものの、場所の確信はないという・・・一体、大黒の河原はいずこ。
しかも、目立った成果をあげられず、白鉄鉱のみ・・・如何んせん。
[石灰沢]
次に、採集場所をずっと上流にある秩父鉱山石灰沢へ移した。こちらも表面採集だけではだいぶきつい。途中昼食をはさみながら、ずっと採集を続けるも、河原の転石が陽を反射してまぶしい。随分と喉が渇く。そんなわけで、ヤッケは御免となった。昼間はやはり暑い。
こちらでは、オーソドックスだが採集種類を次のように増やすことにした。
・孔雀石、磁鉄鉱、黄鉄鉱、黄銅鉱、緑廉石、方解石・石英、
・等質石灰岩
帰宅したとき、辺りはとっくに暗くなっていた。
[大黒の河原]
朝は少々涼しい。薄手のヤッケを着て鉱物採集を開始した。いわゆる大黒の河原を今回も特定できていないため、いつもの同チャレンジ場所よりだいぶ上流にある脇道から河原に降りて、下流へ歩を進めた。
切り立った岸に川が挟まれて、河原がないような所では、早目に沢の崖を登った。社宅の廃墟跡の幾段もの石組みを横目にして迂回するように下流へ向かった。ある空き地で、キューピー人形や、ブラウン管テレビがぽつん廃棄されたまま置かれているのを見た。そこには若い働き手の家族がいたのだろうか。
途中の河原で鉱物採集をしている親子と会った。彼らも、友だち情報を元に来たものの、場所の確信はないという・・・一体、大黒の河原はいずこ。
しかも、目立った成果をあげられず、白鉄鉱のみ・・・如何んせん。
[石灰沢]
次に、採集場所をずっと上流にある秩父鉱山石灰沢へ移した。こちらも表面採集だけではだいぶきつい。途中昼食をはさみながら、ずっと採集を続けるも、河原の転石が陽を反射してまぶしい。随分と喉が渇く。そんなわけで、ヤッケは御免となった。昼間はやはり暑い。
こちらでは、オーソドックスだが採集種類を次のように増やすことにした。
・孔雀石、磁鉄鉱、黄鉄鉱、黄銅鉱、緑廉石、方解石・石英、
・等質石灰岩
帰宅したとき、辺りはとっくに暗くなっていた。
2013年9月28日土曜日
第68回国民体育大会総合開会式、第13回全国障害者スポーツ大会開式
「国体」のフルネームの話題があって、「国民体育大会」とあらためて確認した。韓国語教室の生徒の一人(若手おじさん、失礼)が、54年振りに東京で開催される「第68回国民体育大会、第13回全国障害者スポーツ大会」の開会式上空を飛行する「ブルーインパルス」を見たいと早退された。
会場は、調布市にある「味の素スタジアム」で、会場の外からも展示飛行が十分楽しめるという。飛行のスケールを考えれば、まさにその通りなわけで、どんなものかわたしも見てみたい気がした。
ブルーインパルスの機体は、川崎重工T-4 (練習機)だが、昔の記憶にノースアメリカンのセイバー(F-86F)がおぼろげにある・・・古いかなあ。ブルーインパルスのベースが、今回の東日本大震災(2011年3月11日)で津波被害受けた、松島基地ということは記憶に新しい。
教室の帰り道、会場の上空をヘリコプター数機が旋回取材しているのが見えた。
(Youtubeに登録のasihika3891に感謝)
会場は、調布市にある「味の素スタジアム」で、会場の外からも展示飛行が十分楽しめるという。飛行のスケールを考えれば、まさにその通りなわけで、どんなものかわたしも見てみたい気がした。
ブルーインパルスの機体は、川崎重工T-4 (練習機)だが、昔の記憶にノースアメリカンのセイバー(F-86F)がおぼろげにある・・・古いかなあ。ブルーインパルスのベースが、今回の東日本大震災(2011年3月11日)で津波被害受けた、松島基地ということは記憶に新しい。
教室の帰り道、会場の上空をヘリコプター数機が旋回取材しているのが見えた。
(Youtubeに登録のasihika3891に感謝)
2013年9月27日金曜日
寒いのか暑いのか
昨夜は冷えた。そして今朝涼しさが残った。で、ちょいと厚着して出かけたら、昼に汗をかいた。帰りに、スーパーで箱型のケースに入ったアイスクリームとドリップコーヒーを買う・・・品揃えがバラバラである。
この状態は、暑いのか寒いのか、(大阪弁風に)ようわかれへん。夏と秋の汽水域というか、熱力学第二法則状態というか、混沌として収斂(大阪弁風に)せえへん。ただし寒い方向に進むのだけは勘弁して欲しい。寒いのは苦手だ。
今晩、深夜の気温はわるくない・・・寒さが厳しくない。今、アイスクリームを食いながらしたためている。
このまま秋晴れが続けば・・・日曜日も高気圧に覆われ続けて天気が良いという。何かいいことがありそうだ。
この状態は、暑いのか寒いのか、(大阪弁風に)ようわかれへん。夏と秋の汽水域というか、熱力学第二法則状態というか、混沌として収斂(大阪弁風に)せえへん。ただし寒い方向に進むのだけは勘弁して欲しい。寒いのは苦手だ。
今晩、深夜の気温はわるくない・・・寒さが厳しくない。今、アイスクリームを食いながらしたためている。
このまま秋晴れが続けば・・・日曜日も高気圧に覆われ続けて天気が良いという。何かいいことがありそうだ。
2013年9月26日木曜日
彼岸明け
「秋分の日」(9/23)を挟んで前後3日間の「彼岸」が今日明けた。そして、まさに<秋>の深まりを感じる。今晩の帰り道、風に驚いた。本当に秋なんだ。
今朝、テレビの天気予報で、雨雲レーダーに風向きの矢印を重ねたCGを見たが、太平洋沖を大きく東に方向を変えた台風20号の影響で、北風が吹き込むという解説があった。
今晩、上空にうなる音が聞こえたとき、ああ、これじゃあ<冬>だと一瞬思った。風は結構冷たかった・・・。
ところで、遠く離れた相手と通じるには今でも電話だろう。耳元の小さなスピーカーから流れる肉声はどんなにかすれていても実感する。イ・ソンヒの12集所収の「世界中が眠りに落ちた後から(온 세상 잠든 후부터)」(2001年)は、<雪の夜>の電話に最後の言葉を残すよう。
(Youtubeに登録のCool Kidに感謝)
今朝、テレビの天気予報で、雨雲レーダーに風向きの矢印を重ねたCGを見たが、太平洋沖を大きく東に方向を変えた台風20号の影響で、北風が吹き込むという解説があった。
今晩、上空にうなる音が聞こえたとき、ああ、これじゃあ<冬>だと一瞬思った。風は結構冷たかった・・・。
ところで、遠く離れた相手と通じるには今でも電話だろう。耳元の小さなスピーカーから流れる肉声はどんなにかすれていても実感する。イ・ソンヒの12集所収の「世界中が眠りに落ちた後から(온 세상 잠든 후부터)」(2001年)は、<雪の夜>の電話に最後の言葉を残すよう。
(Youtubeに登録のCool Kidに感謝)
2013年9月25日水曜日
(資料)イ・ソンヒのスター・ストーリー「1.余裕のアピール力を持った歌手」
先日(9/27)、「スポーツ韓国」の紙面(1991年3月8日~4月5日)に連載された、イ・ソンヒ27歳当時の「スター・ストーリー」記事の目次を紹介したが、その第1回目をここに載せたい。感謝。
(本ブログ関連:”(資料)イ・ソンヒ(27歳当時)の「スター・ストーリー」”、”資料:이선희 Profile”)
[1] 余裕のアピール力を持った歌手
------------------------------------------------------
ゆらぐる思い出のページをめくれば
ああ、遂に果たせなかった悔しさと侘しい贖罪が
むかしのことのように、ぼんやりとかすむ窓枠の塵(ちり)のように
ああ、胸に積もるよ、今は遠ざかったあなたの微笑みのように
雨風がなくても春は来て夏は行く
ああ、あなたよ・・・涙がなくても、花は咲き葉はやがて散る
ああ、わたしに残った懐かしい歳月を浮かべて、眠りにつくよ、夢を見るよ・・・
私の6集アルバムに入っている、ソン・シヒョン(송시현)作詞・作曲の「思い出のページをめくれば(추억의 책장을 넘기면)」の歌詞である。今、私の心境はこの歌の歌詞とほとんど差がない。1984年MBC FMの「江辺歌謡祭」で大賞を受賞して以来、過去7年間の歳月は、国内外での数々のコンサート、アルバム発表、ミュージカル出演、そして自作詩集の出版などで息つまるように突き進んだ日々だった。
今しばらく自分自身を整理してみる機会を持たなければならない。ただ音楽に対する熱い情熱一つで声を限りに歌い続けながら、マスコミによって一日で「歌謡界のシンデレラ」になった気持ちを満喫していた当時、ちょうど二十歳の年齢は、いつのまにか27才の女性に成長した。
周りの環境も色々な変化があった。デビュー当時、余裕がなかった家の暮らしも、今はかなり豊かになった。少年少女の歓声と拍手喝采の中にひたすら自惚れていた私はその間に、「公人」としての大衆歌手の役割を考えてみるようになった。それで、今盛んに進めているのが北朝鮮でのコンサートである。叶うなら、平壌の舞台の上で倒れることがあっても、全てを注いでしまうだろう・・・
私を大切にしてくださるファンも、むかしは青少年層一色だったが、今はその方が結婚もして職場も持ち、また、大学に進学したりしているからか、10代から30代に至るまでまんべんなくファンレターを送っていただいている。
その間、私は「歌唱力が優れた歌手」という評をしばしば聞いてきた。そうするうちに、いつからか私はダイナミックでパワーあふれる歌がまさに私だけの個性だと信じるようになった。
だが、6集アルバム「思い出のページをめくれば」では、成人趣向だがスローな味の歌が主流をなす新しい試みでファンに「イ・ソンヒも余裕のアピール力を持つ歌手だ」という認識を一新したことは大切な収穫だ。
今後もずっと、既存の人気に安住せず、冒険になるとしても明るくて希望に満ちたメッセージを歌に入れる作業を継続しようと思う。
今後、この欄を通じて、はじめて私の存在が世の中に知らされた後の7年. そしてそれ以前の20年を淡々と書いていく。まだ多くの人生経験をしたとはいえない私だが、歌謡生活を中間決算するという心掛けで私が過ぎた27年を飾り気なく告白しようと思う。
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(本ブログ関連:”(資料)イ・ソンヒ(27歳当時)の「スター・ストーリー」”、”資料:이선희 Profile”)
[1] 余裕のアピール力を持った歌手
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ゆらぐる思い出のページをめくれば
ああ、遂に果たせなかった悔しさと侘しい贖罪が
むかしのことのように、ぼんやりとかすむ窓枠の塵(ちり)のように
ああ、胸に積もるよ、今は遠ざかったあなたの微笑みのように
雨風がなくても春は来て夏は行く
ああ、あなたよ・・・涙がなくても、花は咲き葉はやがて散る
ああ、わたしに残った懐かしい歳月を浮かべて、眠りにつくよ、夢を見るよ・・・
私の6集アルバムに入っている、ソン・シヒョン(송시현)作詞・作曲の「思い出のページをめくれば(추억의 책장을 넘기면)」の歌詞である。今、私の心境はこの歌の歌詞とほとんど差がない。1984年MBC FMの「江辺歌謡祭」で大賞を受賞して以来、過去7年間の歳月は、国内外での数々のコンサート、アルバム発表、ミュージカル出演、そして自作詩集の出版などで息つまるように突き進んだ日々だった。
今しばらく自分自身を整理してみる機会を持たなければならない。ただ音楽に対する熱い情熱一つで声を限りに歌い続けながら、マスコミによって一日で「歌謡界のシンデレラ」になった気持ちを満喫していた当時、ちょうど二十歳の年齢は、いつのまにか27才の女性に成長した。
周りの環境も色々な変化があった。デビュー当時、余裕がなかった家の暮らしも、今はかなり豊かになった。少年少女の歓声と拍手喝采の中にひたすら自惚れていた私はその間に、「公人」としての大衆歌手の役割を考えてみるようになった。それで、今盛んに進めているのが北朝鮮でのコンサートである。叶うなら、平壌の舞台の上で倒れることがあっても、全てを注いでしまうだろう・・・
私を大切にしてくださるファンも、むかしは青少年層一色だったが、今はその方が結婚もして職場も持ち、また、大学に進学したりしているからか、10代から30代に至るまでまんべんなくファンレターを送っていただいている。
その間、私は「歌唱力が優れた歌手」という評をしばしば聞いてきた。そうするうちに、いつからか私はダイナミックでパワーあふれる歌がまさに私だけの個性だと信じるようになった。
だが、6集アルバム「思い出のページをめくれば」では、成人趣向だがスローな味の歌が主流をなす新しい試みでファンに「イ・ソンヒも余裕のアピール力を持つ歌手だ」という認識を一新したことは大切な収穫だ。
今後もずっと、既存の人気に安住せず、冒険になるとしても明るくて希望に満ちたメッセージを歌に入れる作業を継続しようと思う。
今後、この欄を通じて、はじめて私の存在が世の中に知らされた後の7年. そしてそれ以前の20年を淡々と書いていく。まだ多くの人生経験をしたとはいえない私だが、歌謡生活を中間決算するという心掛けで私が過ぎた27年を飾り気なく告白しようと思う。
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2013年9月24日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 秋夕
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/18)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第24回として、祭日の秋夕(チュソク、추석)の言葉でもある「ハンガウィ(한가위)」について紹介した。
まず、秋の真ん中の名節を表す「ハンガウィ」についての解説から始まった。
・伝承に、新羅の儒理(유리)尼師今王時代、王が王女二人を選び各々に王宮の女性をつけ、陰暦7月15日から機を織らせて8月15日にどちらが多くの布を完成させたか競わせた。負けた側は馳走を準備し、皆共に食事を歌い踊った。
このように八月の中間に行われる集いを「ハン・ガウィ(大・中間の意)」といい、大きな名節を表す。昔からの名節も今は多く忘れられる中、正月、ソルラルと並び、このハンガウィ(チュソク)も代表的な名節といえる。
▼全羅南道の「カンガンスルレ(강강술래)」を聴く。古来南風の海洋に育まれた、女性の生き方に因んだ民俗的に明るく強い遊び歌のよう。
次にハンガウィの民族行事の踊りを次のように紹介された。
・ハンガウィの代表的な遊に「カンガンスルレ」がある。月の出に、海の砂浜、村の広場に女性たちが集まり、彼女たちが中心となる独特なものと言える。手に手をとって円を作り右に大きく回る。空の丸い月と地上で円陣を組む女たちが一体となり、共に声をそろえ歌い回り続ける。日常生活の素朴な題材を表現した様々な表現がある。
- 円陣の中に2、3人が飛び出し、自由に踊るナムセンイノリ
- 前の人の腰にしがみつく形で一列をつくり、一人が列の背中の上を歩いて渡るキワパルキ
慶尚道地方に伝わる「ウォルウォリチョンチョ」ンという遊びは、女性が様々歌いながら円を描いて踊るという点で、カンガンスルレと似ている。これらの踊りの由来については、はっきりとしたことはわかっていない。
▼慶尚道地方の「ウォルウォリチョンチョン(월워리청청)」を聴く。フレーズを、そして後追いを繰り返して・・・女性たちが一体化するよう。
最後に、ハンガウィの大衆の楽しみについて次のように紹介された。
・ハンガウィはその年の収穫を先祖に捧げ、感謝を伝えるところに意義がある。夏、玉のような汗を流し仕事に励んだ農民は、この日ばかりは良い服を着て、お腹いっぱい食べ、余裕あるひと時をを楽しんだ。
中には、経済的な理由で名節の準備ができない家もあった。パンソリ「フンボガ」に、チュソクに、フンボの元に届いた瓜から、米やお金があふれ出る題目は、こうした人々の心内を代弁する一曲だといえるだろう。
▼パンソリ「興甫歌(흥보가)」から瓜を割る題目を再構成した「フンボガうれしと(흥보가 좋아라고)」を聴く。驚きと笑いがとまらない、そわそわする・・・今様の伴奏をつけて。
まず、秋の真ん中の名節を表す「ハンガウィ」についての解説から始まった。
・伝承に、新羅の儒理(유리)尼師今王時代、王が王女二人を選び各々に王宮の女性をつけ、陰暦7月15日から機を織らせて8月15日にどちらが多くの布を完成させたか競わせた。負けた側は馳走を準備し、皆共に食事を歌い踊った。
このように八月の中間に行われる集いを「ハン・ガウィ(大・中間の意)」といい、大きな名節を表す。昔からの名節も今は多く忘れられる中、正月、ソルラルと並び、このハンガウィ(チュソク)も代表的な名節といえる。
▼全羅南道の「カンガンスルレ(강강술래)」を聴く。古来南風の海洋に育まれた、女性の生き方に因んだ民俗的に明るく強い遊び歌のよう。
次にハンガウィの民族行事の踊りを次のように紹介された。
・ハンガウィの代表的な遊に「カンガンスルレ」がある。月の出に、海の砂浜、村の広場に女性たちが集まり、彼女たちが中心となる独特なものと言える。手に手をとって円を作り右に大きく回る。空の丸い月と地上で円陣を組む女たちが一体となり、共に声をそろえ歌い回り続ける。日常生活の素朴な題材を表現した様々な表現がある。
- 円陣の中に2、3人が飛び出し、自由に踊るナムセンイノリ
- 前の人の腰にしがみつく形で一列をつくり、一人が列の背中の上を歩いて渡るキワパルキ
慶尚道地方に伝わる「ウォルウォリチョンチョ」ンという遊びは、女性が様々歌いながら円を描いて踊るという点で、カンガンスルレと似ている。これらの踊りの由来については、はっきりとしたことはわかっていない。
▼慶尚道地方の「ウォルウォリチョンチョン(월워리청청)」を聴く。フレーズを、そして後追いを繰り返して・・・女性たちが一体化するよう。
最後に、ハンガウィの大衆の楽しみについて次のように紹介された。
・ハンガウィはその年の収穫を先祖に捧げ、感謝を伝えるところに意義がある。夏、玉のような汗を流し仕事に励んだ農民は、この日ばかりは良い服を着て、お腹いっぱい食べ、余裕あるひと時をを楽しんだ。
中には、経済的な理由で名節の準備ができない家もあった。パンソリ「フンボガ」に、チュソクに、フンボの元に届いた瓜から、米やお金があふれ出る題目は、こうした人々の心内を代弁する一曲だといえるだろう。
▼パンソリ「興甫歌(흥보가)」から瓜を割る題目を再構成した「フンボガうれしと(흥보가 좋아라고)」を聴く。驚きと笑いがとまらない、そわそわする・・・今様の伴奏をつけて。
2013年9月23日月曜日
2013年9月22日日曜日
(資料)イ・ソンヒ(27歳当時)の「スター・ストーリー」
イ・ソンヒのプロフィールについては、ネット上でいろいろと見ることができるが、信頼できるメディアに掲載された彼女自身の言葉を探していたところ、なんと12年前の「スポーツ韓国」紙面(1991年3月8日~4月5日)に、12回に渡って掲載された彼女の「スター・ストーリー」があった。
イ・ソンヒ27歳のときの言葉であり、生硬さも感じられるが、時代と人生を経過した現在、変化や相違があるかもしれないものの、貴重な記録(事実)も含まれているのでここに資料化したい。
内容は次の通りである。(感謝)
(本ブログ関連:”資料:이선희 Profile”)
-------------------------------------------------------
[目次] 小さな巨人 イ・ソンヒ
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh_main.htm
[1] 余裕のアピール力を持った歌手
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh1.htm
[2] 私が三歳も若く生きることになった理由
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh2.htm
[3] 宗教者である父と、自然と友だった幼い子ども時代
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh3.htm
[4] 頻繁な転校と、「病気っ子」といわれていた国民学校(小学校)時代
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh4.htm
[5] 私はもうこれ以上内気な子どもではなかった
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh5.htm
[6] キリギリスのように歌いながら高3の熱い夏を...
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh6.htm
[7] 「江辺歌謡祭」の裏話
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh7.htm
[8] 夜の舞台時代の警備員の話
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh8.htm
[9] 忙しい活動の中の毎日
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh9.htm
[10] 「それが歌なの 発声練習では」
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh10.htm
[11] 私の華麗な事件
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh11.htm
[12] 統一のための触媒になりたい
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh12.htm
-------------------------------------------------------
イ・ソンヒ27歳のときの言葉であり、生硬さも感じられるが、時代と人生を経過した現在、変化や相違があるかもしれないものの、貴重な記録(事実)も含まれているのでここに資料化したい。
内容は次の通りである。(感謝)
(本ブログ関連:”資料:이선희 Profile”)
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[目次] 小さな巨人 イ・ソンヒ
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh_main.htm
[1] 余裕のアピール力を持った歌手
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh1.htm
[2] 私が三歳も若く生きることになった理由
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh2.htm
[3] 宗教者である父と、自然と友だった幼い子ども時代
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh3.htm
[4] 頻繁な転校と、「病気っ子」といわれていた国民学校(小学校)時代
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh4.htm
[5] 私はもうこれ以上内気な子どもではなかった
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh5.htm
[6] キリギリスのように歌いながら高3の熱い夏を...
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh6.htm
[7] 「江辺歌謡祭」の裏話
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh7.htm
[8] 夜の舞台時代の警備員の話
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh8.htm
[9] 忙しい活動の中の毎日
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh9.htm
[10] 「それが歌なの 発声練習では」
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh10.htm
[11] 私の華麗な事件
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh11.htm
[12] 統一のための触媒になりたい
http://sports.hankooki.com/starstory/people/lsh/lsh12.htm
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2013年9月21日土曜日
転寝(うたたね)
いつもファストフードのメニューを見て、朝食セットの写真が気になり、どんなものか食ってみようと今朝出かけた。丼飯に生玉子、納豆、ヒジキの煮物と味噌汁といったシンプルな組み合わせだが、朝の食事をはずしがちなものにとって結構ヘビーでありヘルシーだった。
ちょいとコンビニに寄って新聞を買う。図書館に到着したものの開館まで30分間あって、のんびり紙面に目を通す。新聞記事のポイントは朝方ネットで一覧したタイトルと同じわけで、関心記事だけ拾い読みする。
図書館入り口には利用者が並んでいる。入館後、学習ルームのデスクを借りるわけだが、ここからが問題だった。昨日の夜更かしが過ぎたか少々、いやかなり眠たい。隣の学生は・・・なんと、早々デスクに頭を置いて転寝を始めたではないか。おいおい、そちらのモードに引き込まないで欲しい。
そんなわけで、図書館を午前で切り上げて一旦自宅に戻る・・・今日は暖かくて昼寝したくなるな・・・そうはいかない、午後の準備もしなくちゃ。
(付記)
NHKスペシャル「神の数式」(第1回)が放送された。この世界をあらわす美しい神の数式には・・・結局、粒子と質量まで説明されているが重力が組み込まれていない・・・といってもねえ、転寝しなかったけど、自分たちの世界というより不思議世界の話を聞いているような気分だった。
洞窟、数式、最近は深海も大好きなNHKらしい大変良心的な番組だった。
ところで、第2回は明日21:00から。えっ、半沢直樹とバッティングするよ・・・。
ちょいとコンビニに寄って新聞を買う。図書館に到着したものの開館まで30分間あって、のんびり紙面に目を通す。新聞記事のポイントは朝方ネットで一覧したタイトルと同じわけで、関心記事だけ拾い読みする。
図書館入り口には利用者が並んでいる。入館後、学習ルームのデスクを借りるわけだが、ここからが問題だった。昨日の夜更かしが過ぎたか少々、いやかなり眠たい。隣の学生は・・・なんと、早々デスクに頭を置いて転寝を始めたではないか。おいおい、そちらのモードに引き込まないで欲しい。
そんなわけで、図書館を午前で切り上げて一旦自宅に戻る・・・今日は暖かくて昼寝したくなるな・・・そうはいかない、午後の準備もしなくちゃ。
(付記)
NHKスペシャル「神の数式」(第1回)が放送された。この世界をあらわす美しい神の数式には・・・結局、粒子と質量まで説明されているが重力が組み込まれていない・・・といってもねえ、転寝しなかったけど、自分たちの世界というより不思議世界の話を聞いているような気分だった。
洞窟、数式、最近は深海も大好きなNHKらしい大変良心的な番組だった。
ところで、第2回は明日21:00から。えっ、半沢直樹とバッティングするよ・・・。
2013年9月20日金曜日
彼岸の入り
来週月曜日(9/23)、祝日でもある「秋分の日」を中心に、その前後3日間ずつを合わせて計7日間を「彼岸会(ひがんえ)」と呼び、今日はその第1日である。仏教用語につながる言葉だが、実際は太陽の動きと関連した古い伝承のよう・・・いかに。
太陽の日照変化は、生存と生産にかかわる重要な現象だけに、世界の民族は春分、秋分の日にさまざまな行事をおこない平安を祈る。気候がいよいよ冬に方向を切り換える秋分の日の、今日はその入り口なのだ。
秋になると、イ・ソンヒの2集所収の「秋の風(갈바람)」(1985年)の聴かなければならないだろう・・・何度聴いてもすばらしい、秋の風にこころも奪われるよ。
(本ブログ関連:”秋の風”)
(Youtubeに登録のpops8090に感謝)
太陽の日照変化は、生存と生産にかかわる重要な現象だけに、世界の民族は春分、秋分の日にさまざまな行事をおこない平安を祈る。気候がいよいよ冬に方向を切り換える秋分の日の、今日はその入り口なのだ。
秋になると、イ・ソンヒの2集所収の「秋の風(갈바람)」(1985年)の聴かなければならないだろう・・・何度聴いてもすばらしい、秋の風にこころも奪われるよ。
(本ブログ関連:”秋の風”)
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2013年9月19日木曜日
十五夜
今日は旧暦の八月十五日、陽の落ちた帰り道、東の空にくっきりと輝く満月が浮かんでいた。今晩の月を中秋の名月という。
外出の帰り道、吉祥寺の駅ビルで「月見だんご」でもと探したが、食品フロアに十五夜に団子を供えるといった祭事の気配は見つからない。そんなものかなと、地元駅の街にある和菓子屋に寄ったところ、閉店の最中・・・あきらめることにした。
団子がなくても、まんまるお月さまはいらっしゃる。十五夜の童心に帰ったよう、ちょっとはしゃいだ気分になる。
ところで吉祥寺の書店で、「桃源郷 - 中国の楽園思想」(河合康三、講談社選書メチエ)をもとめた。同書の「はじめに」におやっと思わせる、こんな記述がある。
「中国の楽園といえば、誰もがすぐ桃源郷を思い浮かべる。陶淵明の『桃花源記』が描き出した桃源郷こそ、典型的な楽園と考えられてきた。」
「桃花源はそれほどよく知られているのに、中国にはそれに類する話、それに続く話が意外に少ない。典型的な楽園を描いた作品は『桃花源記』がほとんど唯一のものだといってもよい。」
「(楽園とは異なる方向に向かった思いの先の)その一つは仙人の住む世界である。」
・・・なんだか、いい感じがしてきました、先が楽しみです。
(本ブログ関連:”桃源郷”)
イ・ソンヒの「狐の嫁入り(여우비)」以来、狐<神仙<・・・桃源郷へと、気ままであるが興味が広がる。関心に一貫性があるかは別にして、夢想はみるみる拡大する。わたしにとって、イ・ソンヒのイメージが強固になるようだ。それは楽しいことでもある。
(Youtubeに登録のps3hlproductionsに感謝)
外出の帰り道、吉祥寺の駅ビルで「月見だんご」でもと探したが、食品フロアに十五夜に団子を供えるといった祭事の気配は見つからない。そんなものかなと、地元駅の街にある和菓子屋に寄ったところ、閉店の最中・・・あきらめることにした。
団子がなくても、まんまるお月さまはいらっしゃる。十五夜の童心に帰ったよう、ちょっとはしゃいだ気分になる。
ところで吉祥寺の書店で、「桃源郷 - 中国の楽園思想」(河合康三、講談社選書メチエ)をもとめた。同書の「はじめに」におやっと思わせる、こんな記述がある。
「中国の楽園といえば、誰もがすぐ桃源郷を思い浮かべる。陶淵明の『桃花源記』が描き出した桃源郷こそ、典型的な楽園と考えられてきた。」
「桃花源はそれほどよく知られているのに、中国にはそれに類する話、それに続く話が意外に少ない。典型的な楽園を描いた作品は『桃花源記』がほとんど唯一のものだといってもよい。」
「(楽園とは異なる方向に向かった思いの先の)その一つは仙人の住む世界である。」
・・・なんだか、いい感じがしてきました、先が楽しみです。
(本ブログ関連:”桃源郷”)
イ・ソンヒの「狐の嫁入り(여우비)」以来、狐<神仙<・・・桃源郷へと、気ままであるが興味が広がる。関心に一貫性があるかは別にして、夢想はみるみる拡大する。わたしにとって、イ・ソンヒのイメージが強固になるようだ。それは楽しいことでもある。
(Youtubeに登録のps3hlproductionsに感謝)
2013年9月18日水曜日
秋ひんやり
昼間はまだ暑いくらいで半袖を着ているが、陽がかげると秋なんだなあと気付く。ここ数日夜半の冷え込みがはげしい。一昨日から夜には毛布と長袖が必要になった。
秋の気付きに風の音があるけれど、今秋は台風のおかげで詩情どころではなかった。それでも、気温の変化には素直に反応する。歳をとると、肘の外側が冷えることに気になる。
涼しくなると物淋しい、寒くなるのはごめんだ。秋はすぐに過ぎて、冬の入り口としか思えない。
ところで、手入れの素晴らしいご近所の栗林は、台風が落とした毬栗をすぐに片付けられていた。季節にきちんと向き合う人には、こんな愚痴は関係ないだろう。
秋の気付きに風の音があるけれど、今秋は台風のおかげで詩情どころではなかった。それでも、気温の変化には素直に反応する。歳をとると、肘の外側が冷えることに気になる。
涼しくなると物淋しい、寒くなるのはごめんだ。秋はすぐに過ぎて、冬の入り口としか思えない。
ところで、手入れの素晴らしいご近所の栗林は、台風が落とした毬栗をすぐに片付けられていた。季節にきちんと向き合う人には、こんな愚痴は関係ないだろう。
2013年9月17日火曜日
KBS WORLD「国楽の世界へ」 ふるさと
KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(9/11)に、文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第23回として、「ふるさと(고향)」について紹介された。
まず、ふるさとへの思いを語る言葉と心象について次の紹介から始まった。
・熟語に「首丘初心(수구초심)」がある。キツネが自分の死を悟ったとき、こうべを自らが住んだ洞穴に向けるということから、故郷を懐かしむ心の意として使われる。死しては故郷の土に帰りたいという心を語る言葉だ。
生まれ育った場所、竹馬の友と遊んだ記憶。また、ふるさとにいる両親を思うこうしたふるさとへのイメージは、現代も懐かしさという名で刻まれているようだ。
▼童謡「故郷の春(고향의 봄)」(1923年頃)を聴く。ちょっとアレンジが・・・児童が歌うのかと思いきや。
次にふるさとにつながる神話や熟語を次のように解説された。
・神話を伝える「三国遺事(さんごくいじ)」(13世紀末)に登場する古朝鮮の始祖檀君(단군)に始まり、高句麗の朱蒙(주몽)、新羅の朴赫居世(혁거세)、金閼智(김알지)、伽耶の金首露(김수로)王などは、天から降臨または降臨した人物の子孫である。
ふるさとを「故郷山川(고향산천)」とも呼ぶ。懐かしい人々、夏には友と水浴びをし、魚を捕まえて遊んだ川、秋には栗を拾い、薪を準備した裏山。自然風景もふるさとの大切な要素だ。
詩人朴木月(박목월、1916年1月6日~1978年3月24日)に、ふるさとは故郷で見た月の如く常に傍らにあると歌った作品「故郷の月(고향의 달)」がある。
こうこうと明るいあの月は、故郷の月だ、故郷の月だ。
千里離れても、私について来たのか。
故郷山川を思い描くこの心は、変わることがない、変わることがない。
▼朴木月の詩「故郷の月」(作曲黄秉冀、1936年~)を聴く。古調に発声の新しさが重なり合って・・・しっとりします。
最後に、ふるさとについて次のように故事に触れられた。
・昔、百済滅亡後、国を失い再びふるさとに帰ることができず唐の人となったり、また一部は日本に渡ったという。
パンソリ「沈清歌」でも、主人公沈清は最終的には皇后となったが、故郷の父を忘れることができず、空飛ぶ雁の群れに父への手紙を渡してくれと歌う。
▼パンソリ「沈清歌」の中から「秋月満庭(추월만정)」を聴く。想う心があってこそふるさとである。
(追記)
昨夕につづき今日も、美しい夕焼けを見た。夕陽は赤く、雲は薄紅に染まり、空はどこまでも深く青かった。
まず、ふるさとへの思いを語る言葉と心象について次の紹介から始まった。
・熟語に「首丘初心(수구초심)」がある。キツネが自分の死を悟ったとき、こうべを自らが住んだ洞穴に向けるということから、故郷を懐かしむ心の意として使われる。死しては故郷の土に帰りたいという心を語る言葉だ。
生まれ育った場所、竹馬の友と遊んだ記憶。また、ふるさとにいる両親を思うこうしたふるさとへのイメージは、現代も懐かしさという名で刻まれているようだ。
▼童謡「故郷の春(고향의 봄)」(1923年頃)を聴く。ちょっとアレンジが・・・児童が歌うのかと思いきや。
次にふるさとにつながる神話や熟語を次のように解説された。
・神話を伝える「三国遺事(さんごくいじ)」(13世紀末)に登場する古朝鮮の始祖檀君(단군)に始まり、高句麗の朱蒙(주몽)、新羅の朴赫居世(혁거세)、金閼智(김알지)、伽耶の金首露(김수로)王などは、天から降臨または降臨した人物の子孫である。
ふるさとを「故郷山川(고향산천)」とも呼ぶ。懐かしい人々、夏には友と水浴びをし、魚を捕まえて遊んだ川、秋には栗を拾い、薪を準備した裏山。自然風景もふるさとの大切な要素だ。
詩人朴木月(박목월、1916年1月6日~1978年3月24日)に、ふるさとは故郷で見た月の如く常に傍らにあると歌った作品「故郷の月(고향의 달)」がある。
こうこうと明るいあの月は、故郷の月だ、故郷の月だ。
千里離れても、私について来たのか。
故郷山川を思い描くこの心は、変わることがない、変わることがない。
▼朴木月の詩「故郷の月」(作曲黄秉冀、1936年~)を聴く。古調に発声の新しさが重なり合って・・・しっとりします。
最後に、ふるさとについて次のように故事に触れられた。
・昔、百済滅亡後、国を失い再びふるさとに帰ることができず唐の人となったり、また一部は日本に渡ったという。
パンソリ「沈清歌」でも、主人公沈清は最終的には皇后となったが、故郷の父を忘れることができず、空飛ぶ雁の群れに父への手紙を渡してくれと歌う。
▼パンソリ「沈清歌」の中から「秋月満庭(추월만정)」を聴く。想う心があってこそふるさとである。
(追記)
昨夕につづき今日も、美しい夕焼けを見た。夕陽は赤く、雲は薄紅に染まり、空はどこまでも深く青かった。
2013年9月16日月曜日
イ・ソンヒの「四春期」
強弱をつけて襲う風に、二階の窓が揺れる。朝からテレビは、各地の台風による被災状況を中継した。進路をこちらに向けて近づく台風に恐ろしくなる。そんなわけで、階下に降りると、変なもので強風を感じないですみ気が休まる。
昼になると、外は忘れたように少し風が残ったものの、嘘のように落ち着いてきた。
イ・ソンヒの13集アルバム「四春期(사춘기)」(2005年)のタイトルと同じ「四春期」を聴いてみよう。旋律は明るく素直、決してドラマチックでないけれど穏やかだ。毎日毎日、少しずつ互いに似ていくという、もしかしたら平凡だけど一番だね。自然も生き方も、平穏が一番。
(本ブログ関連:”四春期”)
(Youtubeに登録のKnightmareSMに感謝、感謝)
(追記1)
天気も回復して出かけて、用事を済ませ帰ろうと建物を出ると、夕方の東の空に浮ぶ淡いピンク色の雲の中からうっすらと月の明かりが見えた。次に陽の落ちる西の空を見て驚いた。夕陽を受けて南北に並んだ帯状の雲が赤く染まっていたのだ。実に見事な美しい夕焼け空だった。
思わず帰り道とは逆方向になると分かっていたが、しばらく夕陽を追いかけた。台風一過の贈り物である。ただし台風のせいで、近所の栗畑では、緑色の毬をつけた大きな栗の実がいくつも落ちていたけれど。
(追記2)
今回の台風は、日本に上陸するまで気圧を下げて強力化した新しいタイプだ。
テレビの気象予報士が話題にしたことだが、このまま温暖化が進めば、将来日本近海で台風が発生する・・・そんな時期がくるかもしれないという。、
昼になると、外は忘れたように少し風が残ったものの、嘘のように落ち着いてきた。
イ・ソンヒの13集アルバム「四春期(사춘기)」(2005年)のタイトルと同じ「四春期」を聴いてみよう。旋律は明るく素直、決してドラマチックでないけれど穏やかだ。毎日毎日、少しずつ互いに似ていくという、もしかしたら平凡だけど一番だね。自然も生き方も、平穏が一番。
(本ブログ関連:”四春期”)
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(追記1)
天気も回復して出かけて、用事を済ませ帰ろうと建物を出ると、夕方の東の空に浮ぶ淡いピンク色の雲の中からうっすらと月の明かりが見えた。次に陽の落ちる西の空を見て驚いた。夕陽を受けて南北に並んだ帯状の雲が赤く染まっていたのだ。実に見事な美しい夕焼け空だった。
思わず帰り道とは逆方向になると分かっていたが、しばらく夕陽を追いかけた。台風一過の贈り物である。ただし台風のせいで、近所の栗畑では、緑色の毬をつけた大きな栗の実がいくつも落ちていたけれど。
(追記2)
今回の台風は、日本に上陸するまで気圧を下げて強力化した新しいタイプだ。
テレビの気象予報士が話題にしたことだが、このまま温暖化が進めば、将来日本近海で台風が発生する・・・そんな時期がくるかもしれないという。、
2013年9月15日日曜日
日曜はだめよ
やっぱりというか思った以上の雨降りだ。朝方7時前後、天空の貯水池が決壊したかと思わせる、蓮っ葉で詩情のかけらもない土砂降りになった。雨粒などは無縁だ。それでも、およそ10分過ぎにはおとなしくなり、いつもの雨音に変わった。その後の静けさはうそのよう。
先日(9/13)、秩父鉱山鉱物採集の再延期を相談したとき、今日の雨降りの予報は午後だったと思が、どうやら早まったようだ。・・・そして気を許してはいけないみたい。
毎日jp(9/15)によれば、こちらに台風が上陸しそうと、次のように報じている。
・大型の台風18号は、15日には次第に進路を東よりにかえ、暴風域を伴いながら四国の南から紀伊半島沖を北東に進み、16日には東日本太平洋側に上陸する恐れがある。
・15日午前7時現在、東京都、神奈川県、茨城県、静岡県の一部に大雨洪水警報、愛知県の一部に波浪警報が出ている。」
朝方、Weathernewsの関東エリアの「雨雲レーダー」によれば、まだ安心してはいけないようだ。
・雨雲が北へ移動中 北へ進む雨雲が通過して、パラパラ・サーッと雨を降らせます。特に昼過ぎにかけては活発な雨雲が通過して、激しい雨や雷雨となることがあります。竜巻などの激しい突風を伴う可能性もあるので、注意して下さい。13時前後まで強い雨が続きます。
まあ、そんなわけで「日曜はだめよ(Ποτέ Την Κυριακή)」(1960年)・・・真面目もいいけれど、こんなときは陽気に笑って過ごそう。
(Youtubeに登録のwithlotsabuttaに感謝)
先日(9/13)、秩父鉱山鉱物採集の再延期を相談したとき、今日の雨降りの予報は午後だったと思が、どうやら早まったようだ。・・・そして気を許してはいけないみたい。
毎日jp(9/15)によれば、こちらに台風が上陸しそうと、次のように報じている。
・大型の台風18号は、15日には次第に進路を東よりにかえ、暴風域を伴いながら四国の南から紀伊半島沖を北東に進み、16日には東日本太平洋側に上陸する恐れがある。
・15日午前7時現在、東京都、神奈川県、茨城県、静岡県の一部に大雨洪水警報、愛知県の一部に波浪警報が出ている。」
朝方、Weathernewsの関東エリアの「雨雲レーダー」によれば、まだ安心してはいけないようだ。
・雨雲が北へ移動中 北へ進む雨雲が通過して、パラパラ・サーッと雨を降らせます。特に昼過ぎにかけては活発な雨雲が通過して、激しい雨や雷雨となることがあります。竜巻などの激しい突風を伴う可能性もあるので、注意して下さい。13時前後まで強い雨が続きます。
まあ、そんなわけで「日曜はだめよ(Ποτέ Την Κυριακή)」(1960年)・・・真面目もいいけれど、こんなときは陽気に笑って過ごそう。
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2013年9月14日土曜日
(資料)狐、托枳尼天、稲荷
稲荷の成立について、狐と托枳尼(ダキニ)の関係について。
(本ブログ関連:”稲荷”)
折口信夫「信太妻」
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・日本の狐も、上古と近世には、やさしい感じを持つて語られて居るが、平安朝から後久しく、恐しくて執念深いものとなつたのは、托枳尼(ダキニ)の修法の対象として使はれたせゐであらうと想像してゐる。
・稲荷の狐は、南方熊楠翁の解説によれば、托枳尼修法の対象なる托枳尼(ダキニ)と言ふ狼の様な獣の、曲解せられた物だと言ふ事である。其は、外来のものであるが、固有の使はしめと思はれて居るものにも、此類の役獣がありさうな暗示にはなる。
J-Wikipedia「托枳尼天(ダキニテン)」
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・習合: 狐は古来より、古墳や塚に巣穴を作り、時には屍体を食うことが知られていた。また人の死など未来を知り、これを告げると思われていた。あるいは狐媚譚などでは、人の精気を奪う動物として描かれることも多かった。荼枳尼天はこの狐との結びつきにより、日本では神道の稲荷と習合するきっかけとなったとされている。なお、狐と荼枳尼の結びつきは既に中国において見られるが、狐(野干)に乗る荼枳尼天の像というのは中世の日本で生み出された姿であり、インド・中国撰述の密教経典・儀軌には存在しないものである。
<検討>
稲荷の起源と隆盛、発展と分岐は注意を要する。現在の稲荷信仰には、仏教系(托枳尼)と神道系があるが、どちらが歴史的に先に成立したのか。稲荷と狐の関係は成立と同時期か、それとも成立後に付け加えられたものか・・・知りたいところだ。
2013年9月13日金曜日
中島みゆきの「あした天気になれ」
先週日曜日、空模様が怪しいという天気予報があって、秩父鉱山の鉱物採集を延期した。今度こそ楽しみにしていた明後日日曜日の仕切り直しは、台風18号の影響もあり、残念ながら再延期しようということになった。
日曜日にしか行けないという我がままを聞いていただき、迷惑をかけ続けている。恐縮。
雨が好きではないのに、どうしてかなあ・・・うまくいきませんが、明日は何かいいことあると思いますよ。そんなわけで、中島みゆきの「あした天気になれ」を聴こう。
(本ブログ関連:”中島みゆき”)
(Youtubeに登録のTaiwan Alan·に感謝)
日曜日にしか行けないという我がままを聞いていただき、迷惑をかけ続けている。恐縮。
雨が好きではないのに、どうしてかなあ・・・うまくいきませんが、明日は何かいいことあると思いますよ。そんなわけで、中島みゆきの「あした天気になれ」を聴こう。
(本ブログ関連:”中島みゆき”)
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2013年9月12日木曜日
風立ちぬ
新大久保で仲間と貴重なよもやま話をした後、電車で帰る途中、宮崎駿作品の「風立ちぬ」を見ようと吉祥寺の駅を降りた。
アニメ「職人」として、宮崎監督の思いや美意識のすべてがこの映像に込められたのではないかと思ったりした。
「飛行機は美しい」と発することができるか。要求された仕様を求め満たすことから創られる、機能美、造形美に耽溺できるかということだ。しかし飛行機は、道具としての意味合いから、この言葉は誤解されやすいのも事実だ。
堀越二郎の設計による九試単戦のイメージ(モックアップ)は、この作品の基調をなしていたような気がするが・・・コルセアを思い出してしまった。それは、海鳥が海面下の魚群を求めて上空から飛び込むときの翼を思わせる。いかにも鋭敏な機能美がある。
ところで、作品中、随所に登場した計算尺が懐かしい。技術屋だったという祖父の遺品の計算尺を持って受けた授業を思い出す。あの真っ白で滑らかに動く、乗除計算をする計算尺は、中学生にとって不思議だった。対数目盛りを使っているなんて後で知るわけだが。(実際の授業では、教材用の簡易な計算尺が配られたはず・・・)
そして、美しいところだけを残して去ったヒロインが忘れられない。今までの宮崎作品の女性像とは違って、思わず一瞬息が詰まるような、血管が透けてみえる生身の人間を感じた。(男の視点からだろうけれど・・・)
(本ブログ関連:”飛行機が好き”)
(付記)
米ノースロップ社のフリーダムファイターがタイガーの名で主役からはずれた後、タロンの名で練習機として、特にNASA仕様でスペースシャトルの帰還・着陸時に随行した光景が目に残る。あの真っ白で優美な機体は、空の女王に相応しい。
アニメ「職人」として、宮崎監督の思いや美意識のすべてがこの映像に込められたのではないかと思ったりした。
「飛行機は美しい」と発することができるか。要求された仕様を求め満たすことから創られる、機能美、造形美に耽溺できるかということだ。しかし飛行機は、道具としての意味合いから、この言葉は誤解されやすいのも事実だ。
堀越二郎の設計による九試単戦のイメージ(モックアップ)は、この作品の基調をなしていたような気がするが・・・コルセアを思い出してしまった。それは、海鳥が海面下の魚群を求めて上空から飛び込むときの翼を思わせる。いかにも鋭敏な機能美がある。
ところで、作品中、随所に登場した計算尺が懐かしい。技術屋だったという祖父の遺品の計算尺を持って受けた授業を思い出す。あの真っ白で滑らかに動く、乗除計算をする計算尺は、中学生にとって不思議だった。対数目盛りを使っているなんて後で知るわけだが。(実際の授業では、教材用の簡易な計算尺が配られたはず・・・)
そして、美しいところだけを残して去ったヒロインが忘れられない。今までの宮崎作品の女性像とは違って、思わず一瞬息が詰まるような、血管が透けてみえる生身の人間を感じた。(男の視点からだろうけれど・・・)
(本ブログ関連:”飛行機が好き”)
(付記)
米ノースロップ社のフリーダムファイターがタイガーの名で主役からはずれた後、タロンの名で練習機として、特にNASA仕様でスペースシャトルの帰還・着陸時に随行した光景が目に残る。あの真っ白で優美な機体は、空の女王に相応しい。
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