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2013年6月7日金曜日

(資料) 韓国テレビドラマの九尾狐

イ・ソンヒが、愛弟子イ・スンギの主演したSBSのテレビドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」で、テーマ曲「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」を歌って以来、狐に関する故事(九尾狐、稲荷など)に関心を持ってきた。古今東西を問わず人間との関わりの多い狐は、米作の豊穣につながる神仏(宗教)性と、本来の肉食という2つの側面を持つ興味深い動物である。
東亜日報の記事「ドラマの中の『九尾狐』、40年間のキャラクター変遷の歴史」(6/7)は、テレビドラマの中で異種としての怪物、弱者、友人など変遷する九尾狐について、次のように紹介している。(최고야記者:best@donga.com )

(本ブログ関連:”九尾狐”)
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●怪物で少数者で…今は友人

《狐は古くからずる賢くて狡猾な動物に通じた。口碑文学に伝わる130編余の狐の説話で、狐は忍術)を使い、人間を脅かす存在として描かれる。多くの狐は、人間界に降りて人のふりをして発覚し、殺されたり、追い出される悲運をむかえる。数多くのキツネの説話中、九尾狐の話が特に注目される理由は、尾が九つ付いたキツネが美しい女性に変身して人間の肝(きも)を貪るという劇的な設定のためだ。1970年代から九尾狐の説話をモチーフにしたドラマが作られ続けている理由だ。40年以上の歳月を経て、変化している禁断のキャラクターを概観する。》

●2000年代以前 敵対的な九尾狐

1970年代から1990年代までは"人食い"の九尾狐が登場する時期だった。この時期の九尾狐は、KBSのテレビドラマ「伝説の故郷」などの恐怖物にのみ存在した。九尾狐が人間になるためには、100日間(長くは10年間)、人間と一緒に暮らしたり、人間の肝100個を食べなければならないというふうに設定されていた。

しかし、九尾狐がなぜ、人間になりたがるのかははっきりしていなかった。九尾狐が人間に生まれ変わることに成功し、幸せに暮らしたというストーリーなどない。大半は人間に殺されたり、森の中に永遠に隠れて暮らすために去るという悲劇的な結末で終わった。

人間との敵対性も激しい。九尾狐をよこしまな物とみなし、取り立てた理由も無く殺そうとする狩人が登場したり、人間に子供を殺された九尾狐が、怖い復讐の化身となり、人間の世界を脅かす。たとえ、人間を信じる"やさしい九尾狐"といえども、人間の裏切りによって信頼はまもなく憤りに変わる。短くは100日から、長くは10年間、人間になるための九尾狐の努力を、人間が一夜にして踏みにじるからだ。

●2000年代は、韓国社会のマイノリティー

21世紀初頭、ドラマの中の九尾狐は強力な怪物から、異種の少数者へと変わる過渡期を迎える。この時期の九尾狐は、人間社会に共存するが、一緒に馴染められず、時には弾圧を受ける弱者として現れる。かつて、九尾狐の恐怖物の根幹を成していた"人間対九尾狐"という善悪構図から脱し、共存するものの、受け入れたくない"嫌われる存在"と認識される時期だ。同様に、この時期もハッピーエンドはない。

このようなパターンは、1999年夏以降制作が中止となったが、2008年に復活した「伝説の故郷」で、はっきりと現れている。2008~2009年に制作された「伝説の故郷-九尾狐の巻」には、人間によって一方的に殺される九尾狐が出てくる。人間らは、富貴栄華をもたらす狐の玉を手にしたり、家門の秘密を守るため、九尾狐を殺戮する。

”フュージョンの九尾狐”も登場した。2004年KBSのドラマ「九尾狐外伝」は、現代社会を生きる九尾狐族と、彼らを皆殺ししようとする「SCIS」という団体との対立を描いた。九尾狐族と人間との男女の愛を中心に扱ったが、人間の世界に暮らしている少数者として、九尾狐に焦点を当てた。

2000年代は、韓国社会で、外国人労働者や多文化家庭、トランスジェンダー、同性愛者など、社会的少数者への関心が急増した時期。九尾狐の変化も、時代的変化と無縁ではないというのが、専門家の主張だ。

●2010年に入っては、友人または能力者

フュージョンの九尾狐の延長線上で、2010年以降、かわいくて突拍子だったり、正義に燃える”人間よりもさらに人間らしい"尾狐のキャラクターが登場する。

2010年のSBSのドラマ「僕の彼女は九尾狐」の女優のシン・ミナは、突拍子で愛嬌たっぷりの彼女・九尾狐役に扮した。さらに、肉を買うためにはじめたバイトで、経済事情が悪化した彼氏を食べさせる生活力の強いかわいいキャラクターとして描かれている。九尾狐が人間になり、幸せな結末を迎えた唯一のドラマだ。

現在放送中のMBCのドラマ「九家の書(구가의 서)」でも、獣人の九尾狐の青年に扮したイ・スンギは、人間よりも人間らしい義理派だ。家族同然の付き合いをしてきた人たちを忘れることができず、彼らを守るため、命も惜しまない。膨大な怪力を、正義のために使ったりもする。

恐怖物からフュージョン劇へと変わる過程で表れる最大の特徴は、九尾狐が人間になりたがる理由がはっきりしていることだ。かつては、なりふり構わず人間になる道を選んだなら、最近の九尾狐は、愛する人間と一緒にいたいという強い欲望を抱いている。九尾狐はもはや、怪物やマイノリティーではなく、人間と共存する友人として認識されている。
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(付記)
ところで、”フュージョン”ドラマとは、いろいろな要素を併せ持った(時代性や価値観が自由な視点の)ドラマといったところだろう。

2021年1月16日土曜日

(資料)九尾の狐の起源

本ブログの関心テーマのひとつに「九尾狐」(尾が九つに分かれた妖狐)がある。歌手イ・ソンヒが、愛弟子のイ・スンギが主演したテレビドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」の中で、テーマ曲「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」を歌って以来のことだ。同ドラマは、2010年8月11日~2010年9月30日まで、韓国のSBSで放送された。

(本ブログ関連:”九尾狐”、”キツネ”、”僕のガールフレンドは九尾狐”)

九尾狐の起源は、中国古代の地理書「山海経」にまでさかのぼられるというのが通説である。人の命をあやめる妖狐であるが、狐そのものには異類婚姻譚につながる妖しい魅力、切なさがある。

(本ブログ関連: ”山海経 狐”)

ところで、韓国芸能トーク番組「英雄三国志(영웅삼국지)」に出演した韓国・中国人が互いに起源を主張したことがある。同番組は、2017年7月7日~2017年8月25日まで、韓国のテレビ朝鮮で放送されたが、最近同番組の再放送でもあったのだろうか?

(参考)
韓国経済の記事「『英雄三国志』チョン・ヒョンドン vs 張玉安、禁断の論争勃発...『我々が元祖だ』」(2017年7月21日)
( https://www.hankyung.com/entertainment/article/201707211372k )

このところ中国・韓国の起源論争に、キムチや詩人などが俎上に乗っていて、九尾狐も中国サイドのメディアから次のように蒸し返されたようだ。

中国のRecord Chinaの記事「『九尾の狐』も韓国のもの? 中韓で起源めぐる論争相次ぐ ― 中国メディア」(2021年1月14日)は次の通り。
( https://www.recordchina.co.jp/b867100-s0-c30-d0146.html )

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2021年1月13日、中国メディアの新浪娯楽は、伝説上の妖怪「九尾の狐」の起源をめぐり、韓国のテレビ番組で紹介された「九尾の狐の起源は韓国」という主張に反論する記事を公開した。

記事によると、韓国・TV朝鮮の番組「英雄三国志」の中で、中国出身のゲストが「九尾の狐」に関する中国の伝説を紹介した際、韓国出身のゲストが「九尾の狐の起源は韓国であり、韓国の妖怪」と反論した。また、韓国のネットユーザーが「『九尾の狐』が生息する『青丘』とは韓国のことを指す地名だ」と説明を補足し、「九尾の狐」の起源が韓国だと主張したという。

記事は「九尾の狐」の歴史上の記録を紹介。該当する最古の記録は、中国古代の地理書「山海経(せんがいきょう)」にあり、「九尾の狐」の容貌や生息地などが明確に記載されているとした。「山海経」の書物自体の成立年代や作者ははっきりしておらず、研究者の間では前漢(前202~後8年)の学者である劉向(りゅうきょう)とその息子・劉キン(キンは「音」と「欠」を合わせた文字)が編纂し、まとめるまでに長い時間をかけて、複数の学者が加筆、修正してきた書籍と見なされている。現存する最古の「山海経」の版本は、西晋(280~317年)の学者・郭ハク(王へんに僕のつくり)が注釈を加えた「山海経伝」で、同書の記述によると、「九尾の狐は太平の時代に現れ、人々に幸福をもたらす空想上の霊獣であった」とされる。

ほかにも後漢(25~220年)時代の儒学書「白虎通義」や歴史書「呉越春秋」などにも、同様の記録が確認できるという。しかし、明(1368~1644年)の時代に誕生した小説「封神演義(ほうしんえんぎ)」や、清(1644~1912年)の時代に成立した白話小説の影響により、今の「九尾の狐」の妖怪のイメージが広まったとのこと。日本の「玉藻前(たまものまえ)」インドの「華陽夫人」も、中国の「封神演義」の「妲己(だっき)」の影響を受けていると記事は紹介した。

記事によると、韓国でも「九尾の狐」は「クミホ(九尾狐)」の名で知られており、美少女の姿に化けて男性をたぶらかし、命を奪う存在として物語やドラマなどで何度も描かれている。韓国には、李氏朝鮮(1392~1897年)時代の「揆園史話(きえんしわ)」という書物に「九尾の狐」に関する記録が確認できるが、同書は多くの歴史学者から史料価値がない「偽書」と認定されている。また、「山海経」と同じ年代の記録は、韓国側では確認できておらず、「九尾の狐」が生息している「青丘」の地名も伝説上の東方の土地という意味だけで、時代によっては山東半島や遼東半島のことを指すこともあるという。

記事は最後に「中国文化が周辺国家に深い影響を与えた学説は、以前から提議されており、学界では、九尾の狐などの中国発祥の妖怪伝説も東の海を渡って、韓国や日本へと影響を与えたとみている」「九尾の狐の由来を知らないなら、『山海経』を何度も読んで、中国の伝統文化を理解した方がよいだろう」と述べた。(翻訳・編集/原邦之)
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2022年3月6日日曜日

殺生石が割れた

本ブログは、歌手イ・ソンヒの歌(「僕のガールフレンドは九尾狐」)にちなんで、曲の題材になったキツネに関連する「九尾の狐伝説」、「稲荷神社」、「キツネの家畜化」などの話題をネットや書籍などから情報を収集している。

(本ブログ関連:”僕のガールフレンドは九尾狐”、”九尾の狐”、”稲荷神社”、”キツネの家畜化”)

栃木県 那須町 那須湯本温泉近くにある、「九尾の狐」伝説(美女に化けた九尾の狐が追い詰められて石に変じた)で知られる国指定の名勝「殺生石(せっしょうせき)」が <真っ二つに割れている> のが(昨日)見つかったと、次のように報じられた。

(本ブログ関連:”殺生石”)

■「とちぎテレビ - 県内ニュース」
・「九尾の狐伝説 那須町の『殺生石』割れる」(2022年03月06日) 抜粋
    https://www.tochigi-tv.jp/news2/page.php?id=73060
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・「九尾の狐」伝説で知られ、松尾芭蕉の「おくのほそ道」にも記された国指定の名勝、栃木県那須町の「殺生石」が割れていることが分かりました。
殺生石は真ん中付近から真っ二つに割れ周りを囲んでいたしめ縄も切れていました
・地元のガイドや隣接する那須温泉神社の関係者によりますと、石はここ数日の間に自然に割れたとみられています
・那須湯本温泉の近くにある殺生石は平安時代、美女に化けた九尾の狐が退治されて石になったという伝説で知られ、2014年に国の名勝に登録されて観光名所となっています。
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殺生石の後日談として、悔い改めた九尾の狐の化身(玉藻前、たまおのまえ)の願いをうけた玄翁(げんのう)和尚の読経と呪文の力により、殺生石は <霜柱がくずれるように、ぐさぐさといくつかに小さくわれていきました>という。この和尚の名にちなんで、石や岩を割る(頭部両端が平らな)金槌を「玄翁」という。

今回の殺生石が割れたのは、玄翁和尚のとき以来のこととして不吉でなく、むしろ(窮地からの解放として)前向きに捉えた方がよいかもしれない。

2011年6月7日火曜日

クミホ

イ・ソンヒがテーマ曲を歌った、SBSテレビ番組「僕のガールフレンドは九尾狐」の主人公「ミホ」は、相当世間知らずのお嬢さんといったところだ。視聴者には最初からわかっていることだが、実は九尾狐の化身である。愛らしいミホの名は、番組タイトルに、九尾狐(クミホ:구미호)を「9미호」と表示していることからわかる。<구(9)미(尾)호(狐)⇒9+미호(ミホ)>
さて、ミホの相手役「テウン」は、彼女の無垢さに振り回されながら次第に恋におちる。この二人?果たして恋を成就できるのだろうか、DVDを見てのお楽しみだ。

韓国の「九尾狐(クミホ)」の伝説を、韓国Wikipediaは次のように紹介している。
・韓国の九尾狐も恐ろしい話によく登場するが、一方的に害を及ぼす妖物はなくて、人間になりたい強い希望を抱いていることで出てくる。その一例が、九尾狐が可愛い人間の女に変身して、人間の男と恋に落ち結婚するが、もし九尾狐が、自分の正体を夫に気付かれずに百日を一緒に住めば本物の人間になるという伝説である。しかし、伝説の終わりに進めば、たいてい、一日を残して正体がばれてしまい、望みを成し遂げられない九尾狐は夫から離れてしまうことで終わる。
九尾狐は狐玉があるという。飴玉ほどの大きさの青色の玉であり、これが九尾狐の道力を象徴するという。ある話では、九尾の狐が人間の精気を取るときに狐の玉を使うとする。

この伝説、「葛の葉」を含む異種婚の悲哀を思い起こさせる。残るのは母子の情愛のみだ。

(本ブログ関連:”九尾狐”)

2014年9月3日水曜日

聊斎志異の「狐の嫁入り-狐嫁女(こかじょ)」

SBSドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」(韓国、2010年8月11日~9月30日)で、イ・ソンヒはOST(劇中歌)「狐の嫁入り(여우비)」(歌詞)を担当した。現代風の若者と無垢ながら伝説の九尾狐が、ふとしたきっかけで恋に落ちる、ファンタジック・コメディのラブストーリーであるが、物語中、気象現象の「狐の嫁入り」を示す「お天気雨」を何度か見せてくれた。

(本ブログ関連:”僕のガールフレンドは九尾狐”、”狐の嫁入り”)

中国清の奇談集「聊斎志異」(蒲松齢作、立間祥介編訳、岩波文庫)に、「狐の嫁入り-狐嫁女(こかじょ)」がある。

(概要)
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殷(いん)天官が若いとき、肝試しにある廃屋に一晩泊まる。すると夜中、厳かに現れた集団が結婚式を催し、それに立ち会う結果となる。祝いの酒を振舞われ、その出来事のしるしとして、秘かに酒盃の金杯を懐に入れてしまう。

そのとき、主人公は美しい花嫁を目撃する。「佩玉(はいぎょく)がコツコツと鳴り、麝香(じゃこう)の馥郁(ふくいく)たる香りがただよってきた」、そっと窺ってみると「翡翠の鳳凰の髪飾り、水晶の耳輪がゆれて」いた。宴の終わり、金杯の数が足りないことがわかるが、その場はおさまり、事無きを得た。

その後、進士に及第した主人公は遠くの地に赴任する。その祝いに、金杯の酒を飲むことになるが、祝い主から次のような話を聞く。「(金杯)これはもともと八個一組のもので、・・・(今)七個しかございませんでした。・・・」。その杯こそ、主人公が肝試しで手にしたものとそっくりだったのだ。

主人公は、その話しを聞いた後、手元の金杯を祝い主に届けさせた。返礼に訪れた祝い主に、いきさつを話す中で、「狐が千里も離れたところの物を自在に取り寄せる能力を持っているものの、それをいつまでも手元に留めておくものでないことを、このときはじめて知ったのだった」と。
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この物語に、狐を直接想わせる姿で登場はない。また、金杯の数が、八または七で、九とも違い、九尾狐を連想することができない。ただ一ついえるのは、狐の化身、花嫁が非常に美しかったことだ。どうやら、異種として、狐の嫁に求める姿は、「まことに絶世の美人」ということになる。

(Youtubeに登録のPieKilledJasonに感謝)

(付記)
ここ数日の間、何処からともなく昆虫が私の部屋に入ってきた。カナブン3匹、アシナガバチ1匹である。一体どこを通り抜けてのことか、不思議だ。

2016年11月16日水曜日

長谷川時雨 「春宵戲語」

イ・ソンヒが歌った、テレビドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」のOST以来、狐にからめた話題を渉猟している。

(本ブログ関連:””、”僕のガールフレンドは九尾狐”)

長谷川 時雨(はせがわ しぐれ、1879年[明治12年]10月1日~1941年[昭和16年]8月22日)の掌編に「春宵戲語」があって、狐の伝説が縷縷綴られている。信田(しのだ)の森の<葛の葉狐の傳説>、陽光がさしていながら薄い雨が降る<狐の嫁入り>、「霊異記」の<つ寝=きつね>とその後日談、中国の金時代の<樹を伐る狐>などの伝説について、幼時の思い出を含めて随想している。

特に興味深いのは、「霊異記」の<つ寝>の後日談で、心に沁みる悲しい別れをした夫婦に残された子(岐都禰=きつね)の末裔が、なんと間逆の存在になっていて、成敗される部分を抜書きする。安易な同情心は、いずれかなわぬこと。そして自問のない正義の軽さと危うさを考えてみたくなる。歴史は正義の奪い合いかもしれない。

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■ 信田の森の<葛の葉狐伝説

■ 陽光がさしていながら薄い雨が降る<狐の嫁入り

■ 「霊異記」の<つ寝
(この伝説に後日談があり、狐に戻って去った妻との間にできた子の末裔が悪さをして懲らしめられる話しだ)

・・・そこで、この野干(≒狐)の生んだ子を岐都禰(きつね)といふ名にし、姓を狐の直(あたひ)とした。其の子が大變な力持で、走ることの疾さは鳥の飛ぶごとしとある。そして三野國(=美濃国)の狐の直らが根本はこれなりとあるが、これは諸書にも引かれてゐるであらうから かなり知られてゐるかもしれない。ただ面白いのは、この後日談があることだ

 それはこの、力者(ちからもち)の狐直(きつねのあたひ)の四世の孫にあたる、大力女の、力くらべの話で、しかも、この狐の子孫の方が、一方の、まじりなし人間種(だね)の力持ち女に負けた話なのである。わたしが子供のころ、イツチヤイツチヤ、イツチヤナ、とか唱へながら角力をした、女力者の見世ものがあつたが、どうして一三八〇年位も前の、この二女力士のすさまじさに競べやうもない。なにしろ、負けた方のが百人力といふのだから話は大きい。上野動物園のお花さんいどころではない。

 聖武天皇の御代に、三野の國 片縣(かたあがた)の郡、少川の市(まち)に住んでゐた、百人力女が、前の犬に追はれた岐都禰の末裔だが、おのが力をたのんで、往還の商人の物品を盜む。そのことをきいて憤慨したのが、尾張の國愛知郡、片輪の里の一女流力者 ・・・・ ちよつとここではさんでおくのは、前の狐女末裔は大女、この正義の女史は小女です。この小女力者、大女力者を試すのに、蛤(はまぐり)五十斛を捕つて、船に載せてゆき、少川の市に泊つた。よし來たとばかりに奪とりにいつたのが大女、昔から女でも總身に智惠がまはらなかつたと見えて、小女女史が豫備に熊の葛練りの鞭を二十段も隱し持つのを知らなかつた。

 狐氏の大女は蛤を盜つて賣らしてしまつてから、何處から來たといつた。蛤主不答。四度目にはじめて答へたが、來しかたを不知(しらず)とやつたので、狐氏の大女が、不禮者とばかり蛤小女を打つた。一つぶたせて二の手を待つて、待つてゐましたとばかりその手を捉へ、熊葛鞭(くまくずむち)でピシリとやつた。鞭に肉が附いてきたといふその勢ひで、もひとつ、もひとつ、もひとつ、十段の鞭、打つに隨つてみな肉着くといふのだから、狐氏の大女も音をあげて服也(ふくすなり)、犯也(おかせしなり)、惶也(をそるるなり)、とあやまつてしまつた。蛤小女その時昂然として、自今 此市(このまち)に強て住まば、終に打殺さん也と威(おど)したところ、狐氏大女も殺されては堪らぬと逃げたので、彼市(まち)の人總て皆悦んだといふ。

■ 中国の金の時代の<樹を伐る狐
※  岡本綺堂
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2015年4月10日金曜日

(資料) 那須野の殺生石

イ・ソンヒが、愛弟子イ・スンギ主演のSBSドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」で、テーマ曲「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」を歌って以来、九尾狐や稲荷など狐に関する故事を巡っている。

国立国会図書館のデジタルコレクションに、大正11年出版の「奇蹟ものがたり:行脚しらべ」(物集高見(もずめ たかみ)著、雄文堂, 1922年)がある。いきなり、採集話しに始まって終わる(序文も解説もない)体裁の一般向け奇談集だ。その中で、「那須野の殺生石」があり、帝(=鳥羽上皇)を迷わした九尾狐(=玉藻前)の話が次のように語られている。
なお、著者物集高見は、東京帝大教授を退官後、「在野の学者として研究に没頭し、貧窮の中で全国を行脚して約5万冊の書物を集め、さらにその総てを読破した」(Wikipedia)とある。

(本ブログ関連:”九尾狐”、”殺生石”、”安倍晴明”、”国立国会図書館”)
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「那須野の殺生石」

久寿元年(=1154年)近衛院の御宇、仙洞に一人の美女出現し玉藻と云ふやがて后となりて帝を悩したり。宮中の御騒ぎ一方ならず、投薬看護をさをさ怠りなかりしも、御悩は日々重らせ給ふのみ。依って典薬頭を召して御尋ねありけるに、御悩は御邪気に渡らせ給ふ由申上げたり。さらば陰陽頭を召せとて安倍泰成(=安倍晴明)を呼ばれたるに、泰成は急ぎ御祈祷然るべしと言上に及びたり。何故かと公卿大臣等より御尋ねありければ、さればにて候。これは日頃御寵愛なる玉藻の所為にて候玉藻前は下野国那須野(=栃木県)に住める金毛九尾の狐にて、決して人間にあらず。此の狐昔唐土にては殷の時至の后姐巳(=だっき)となり、玄宗皇帝の時には楊貴妃となり、常に美貌を装ひ、君を迷はし徳を敗り国を傾く。今や又我が朝に渡りて君を悩まし奉るなり。ゆめ御油断あるべからずと憚る所なく申上げたれば、さらばとて泰成に太山府君奉祭御幣の役目仰せ付けられければ、勅命なれば辞むに由なく御受けせり。泰成彼の玉藻前に天神地袛の幣帛をもたせ、祭文を読み立てたれば忽ち御幣を捨て原の狐となって逃げ失せたり。これが為め、君の御悩は立所に平癒しければ御感斜ならず。泰成は世にも稀なる面目を施したり。

其の後三浦介(=義明)上総介(=広常)の両将に対し、那須野狩の院宣ありければ、勅命背き難く、那須野に行きて狩しけるが、名におふ狐の事とて、天に翔り地を走ることさながら神変なり。然し此方も亦東国屈指の名将、争で獣に引けを取るべき、遂に狐を狩取って上洛す。

院には御感の余り、那須野にて狩りし時の装束を着け、当時の有様を模し見せよとの御諚ありて、赤犬一疋出されたり。依って勅に従ひ其の射止めたる模様を御覧に入れければ、実に弓矢の秘術なりと御賞めあり、其の式法を犬追物と名け後永く行はれたり。

又此の狐腹内には金の壷あり、其の中に仏舎利ありたれば、これを院に献じ奉りたり、猶額にありたる白玉はこれを三浦介に、尾の先にありたる二つの針の中其の一つは上総介に賜ひ、狐をば宇治宝蔵に納められけり。那須の殺生石は即ち此の狐の霊を祀りたるものなり。
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上記の最後にある、後日談として、狐の「腹内には金の壷あり、其の中に仏舎利あり」、「額にありたる白玉」、「尾の先にありたる二つの針」など知らなかった。

物語は、モデルとなった皇后美福門院(藤原得子)の美貌に対する嫉妬、寵愛による権勢の確執など背景にあったといわれるが、下野国那須野が登場するのなぜだろうか。

2010年8月13日金曜日

イ・ソンヒの「僕のガールフレンドは九尾狐」

メディアダウム掲載のヘラルド経済の記事「イソンヒ '僕のガールフレンドは九尾狐' OST参加」(8/11)によれば、イソンヒは、SBS新ドラマ僕のガールフレンドは九尾狐」のメインテーマ曲を歌ったと次のように報じている。
・ロックバンド「イブ」出身の作曲家Gゴリラ(G고릴라)が書いたメイン テーマ曲「狐の嫁入り(여우비)」(歌詞)を歌った。
・やわらかいメロディに、イ・ソンヒ特有の訴える力が濃い音色でお目見えすることになった。

待ち望んだイ・ソンヒの新曲だ。滑らかにして繊細な何処までも清雅な彼女の歌声を聞くことができる。
なお、ロマンチック・コメディであるこのドラマの主人公として、イ・ソンヒの愛弟子であるイ・スンギが出演している。お相手役は、シン・ミナ(신민아)である。
(Youtubeに登録のVietsub501、LuvBiRain7に感謝)

ところで、九尾狐구미호)について、韓国と日本の民俗伝承にどの程度共通性があるのだろうか。


★★★★★ 孫が、何処から探し出したかサングラスを得意気にかけている写真が届いた ★★★★★

(追記:8/9受信)
★★★★★ 孫が、まるで文字をたどるように声を出して絵本を読んでいる動画が届いた ★★★★★

(追記:8/8受信)
★★★★★ 孫が、父親と二人で行ったファミリーレストランで食事している写真が届いた ★★★★★

2015年6月21日日曜日

狐石

このブログでは、イ・ソンヒファンとしての奏上!以外に、趣味の鉱物採集について、及びイ・ソンヒが愛弟子イ・スンギ主演のSBSドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」のテーマ曲である「狐の嫁入り(여우비、天気雨)」を歌ったということから「」(九尾狐、稲荷など)について、それぞれ触れている。そこで、「狐」と「石」二つを合体したものをネットで調べてみた。結果、次の通りである。

(本ブログ関連:”狐の嫁入り”)

▼ 狐にちなんだ「石」について
狐石」という名の石がある。黄鉄鉱を「馬鹿の金」と呼ぶように、翡翠の偽もの扱いした民間伝承による名称のようだ。宝と間違えた滑稽さがにじみ出る。ところで、下記に示すように地名にも「狐石」があり、東北地方とりわけ福島県に集中している。妄想を膨らますと、かつて東北が「金」の大産地であったことと何かしら関係があるのだろうか。それとも、「遠野物語」風か。
「狐石」という名の記念碑がある。「オクシズ」のサイトに、静岡市葵区足久保地区にある、<芭蕉>の句碑(句を刻んだ)「狐石」を次のように紹介している。感謝。(でも、狐の巣?の上に句碑を建てたというのは、いささか理解に苦しむ)
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「駿河路や はなたちばな(花橘)も 茶のにほひ」
さて、何故この石を「狐石」と呼ぶかというとここに狐がすんでいたことから・・・という説と茶葉の変化しやすい性質から「狐っ葉」と呼ぶことも関係するとか。本当のところは、なぞです。
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直接的な名ではないが、狐の妖気と結びついた岩がある。伝説<玉藻の前>すなわち九尾狐が変身した毒石「殺生石」(栃木県那須町那須湯本温泉近く)こそ、まさに「狐」と「石」が合体したものとしてあげることができるだろう。(この件、「殺生石」についてはいくつか記載済み)

▼ 「狐石」という名の地名について
「狐石」と名の付く場所を探したところ、「都道府県市区町村 データで遊ぼう」のサイトに地名リストが掲載されており、「狐岩」とともに次に列記する。感謝。
「狐石」の地名は10件あり、 東北の岩手、宮城、福島の3県に、特に福島県に集中しているのが興味深い。
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岩手県(2): 奥州市前沢区狐石/気仙郡住田町世田米狐石
宮城県(1): 石巻市小船越狐石
福島県(7): 須賀川市稲狐石/須賀川市森宿狐石/二本松市上川崎狐石/田村市船引町芦沢狐石/
                 伊達郡川俣町大字小神狐石/福島市飯野町大久保狐石/双葉郡広野町大字上浅見川狐石
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「狐岩」の地名は、「狐石」に比べて少なく全国に散らばる。岩手県遠野市狐岩、京都府南丹市美山町大字島狐岩、福岡県中間市狐岩の3件である。

(付記)
地元駅のエキナカ商店街に不二家がある。店前に立つ可愛いペコちゃん人形が、今回、ゆかたを着て、「白狐の仮面」をかぶっている。ついつられてケーキを求めたとき、狐の面は何かイベントでも指しているのかと尋ねたところ、夏らしさを表しているのですよという回答だった。仮面でペコちゃんはお顔が見えないが、小さくて見上げるような姿がなんとも微笑ましい。

2010年8月20日金曜日

「僕のガールフレンドは九尾狐」挿入OSTの反応

「イーデイリー総合NEWS」の記事「『ガールフレンド』ドラマよりも歌が先に浮かび上がった」(8/20)によれば、SBS水木ドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」に挿入されたOSTが熱い反応を得ていると、次のように報じている。
・「ガールフレンド」は、国民ドラマの隊列に昇ったKBS 2TV水木ドラマ「製パン王キム・タック」に押されて、10%前半の視聴率に留まっている。 しかしドラマ(「ガールフレンド」)のOSTは、各種音楽サイトのチャート上位圏に昇って人気を独占している。
・主人公のイ・スンギが歌う「気が抜けたみたいで(정신이 나갔었나봐)」は音源公開当日、各音楽サイトの1位を席巻した。
・ もう一つのOST、イ・ソンヒの「狐の嫁入り」とキム・ゴンモ-イ・スルビの「私が愛する人(내가 사랑할 사람)」も人気を得た。「私が愛する人」は、各チャート5位圏中に入る人気を誇示しており、「狐の嫁入り」も各種音楽サイト順位圏に名前を上げていて、「ガールフレンド」OST興行に一助となっている。

(Youtubeに登録のurnobody909に感謝)

イ・ソンヒのチャート順位は、今日現在、主なチャートでは次の通り。
・NATEカラーリング: 21位(23up)
・DAUMミュージック総合チャート:9位(New)

イ・ソンヒの「狐の嫁入り」シングルが発売されているので、早く入手したいものだ。
→ 新宿のCDショップに確認したところ、ドラマの場合サウンドトラック(アルバム)しかなくて、現在販売未定とのこと。(8/21追記)

2010年8月14日土曜日

九尾の狐

イ・ソンヒがメイン テーマ曲「狐の嫁入り(여우비)」(歌詞)を歌う、イ・スンギ主演のドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」の九尾狐(クミホ)の由来は、Wikipedeiaの「九尾の狐」に紹介されていて、中国の地理書「山海経(せんがいきょう)」(紀元前2世紀~紀元3世紀頃)にあるそうだ。

・日本の伝説では、宮廷で美しく高い教養を見せたものの妖気ゆえに悲痛な最期を遂げる「玉藻前(たまものまえ)」の姿に描かれている。いってみれば、食べられることをいとわないほどの美女か。

・この世の争いごとは新旧の対立の中にあり、伝説では宮廷から追いやられた彼女(一族)が最後の抗戦をしたのが、「殺生石(せっしょうせき)」で知られる、栃木県那須町の那須湯本温泉辺りということになるのだろう。玉藻前つまり九尾の狐は、死後毒石に変じた。この殺生石の「付近一帯には硫化水素、亜硫酸ガスなどの有毒ガスがたえず噴出して」いるとのこと。美しきものの毒気はすさまじい。

死と隣り合わせの妖気に触れようとするのは伝説だけではない。火山噴火や溶岩流の写真家でもあった火山研究者のクラフト(Krafft)夫妻が、雲仙・普賢岳の火砕流の犠牲になったことを忘れることはできない。
彼らが世界の火山を撮影したビデオのなかで、モーリス・クラフトがハワイの滑らかに流れる溶岩流を解説しながら、その溶岩流に金属の船を浮かべて乗って流れてみたい誘惑にかられることがあると語っていた記憶がある。

2011年6月12日日曜日

玄翁(げんのう)

イ・ソンヒがテーマ曲を歌う、SBSの<ファンタジック&ロマンティック・ラブコメディ>「僕のガールフレンドは九尾狐」に登場する九尾狐(クミホ)は、可愛らしい無垢な存在(ミホ)に描かれている。(現在、DVDで6話まで視聴)

日本の伝説の九尾狐は、鳥羽上皇から寵愛をうけた絶世の美女玉藻前(たまものまえ)に化身するものの、陰陽師安倍泰成(安倍晴明浄瑠璃で母親が狐であったとされる)に、その正体を暴かれる。追われた玉藻前は哀れ殺生石(せっしょうせき)となるが、最後に玄翁(げんのう)和尚にその身を砕かれる。

この物語を、青空文庫の「殺生石」(楠山正雄、児童文学者)で読むことができる。

ある秋の夜、下野(しもつけ)那須野の原に野宿する玄翁和尚をかすかに呼ぶ声があった。すると、背丈ほどの石(殺生石)のそばに玉藻前が立っていた。おのが身の犯した罪を語り始め、涙をはらはらとこぼして法力で魂の救いを願った。

「(翌朝、願いを請けた)玄翁は殺生石の前に座って、熱心にお経を読みました。そして殺生石の霊をまつってやりました。殺生石がかすかに動いたようでした。
 やがてお経がすむと、玄翁は立ち上がって、呪文を唱えながら、持っていたつえで三度石をうちました。すると静かに石は真ん中から二つにわれて、やがて霜柱がくずれるように、ぐさぐさといくつかに小さくわれていきました。」

話し変わって、一家に一つはある金槌(かなづち)で、頭部両端が平らなものを「玄翁」という。上記の伝説からきたといわれている。(昔、仏僧に、土木、鉱山などの技術に長けたものたちがいたようだ)

ちなみに、鉱物に「玄翁石(いし)」があるが殺生石と関係なく、図鑑「日本の鉱物」(成美堂出版)によれば、フォッサマグナより東の第三紀中新世の泥岩中からみつかる不純な方解石(炭酸カルシウム)に置き換わった「仮晶」で、形が玄翁(金槌)に似ていることから名付けられたようだ。

(本ブログ関連:”殺生石”)
(本ブログ関連:”九尾狐”←画面右下の「前の投稿」も)


★★★★★ 孫が、お気に入りの機関車トーマスの絵本を、熱心に読んでいる写真が届いた ★★★★★
★★★★★ 孫娘が、甘い口元のペコちゃんのように、可愛い眼差しの笑顔の写真が届いた ★★★★★

2016年10月31日月曜日

イ・ソンヒとSBS「青い海の伝説」

イ・ソンヒがTVドラマのOST(劇中歌)に挑むと、スポーツ東亜の記事、「【単独(=スクープ)】 イ・ソンヒ - ユン・ミレ、チョン・ジヒョンとイ・ミンホ主演の『青い海の伝説(푸른 바다의 전설)』のOST」(10/28、チャン・キョングク記者)は次のように伝えている。(抜粋)

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・東亜ドットコムの取材結果、歌手イ・ソンヒとユン・ミレは、至近の(SBS)ドラマ「青い海の伝説」に合流することを決めた。来る16日初放送を目前に控えているだけに、11月初めに音源が公開される予定だ。二人の他にも、国内最上級の歌手が加勢する見込みである。

・「青い海の伝説」は、絶滅寸前の地球最後の人魚が、都市の天才詐欺師と会い、陸の生活に適応しておこなわれる予測不能の事件を通じ、笑いと喜びをもたらすファンタジー・ロマンスのジャンル。過去と現在を行き来する縁(因縁)の話を繰り広げて視聴者たちに新しい経験をプレゼントすると期待を集めている。

・イ・ソンヒは、映画「王の男」(⇒「因縁(인연)」)、SBSドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」(⇒「狐の嫁入り」)などのOSTに参加した。ユン・ミレも上半期の話題作である「太陽の後裔」のOSTに参加して大きな愛(支持)を受けた。二人が歌ったOSTは、映画だけでなく、TVドラマ中の名場面に挿入され、劇に対する集中(没入)感を高めてくれたりした。  
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このドラマ、果たしてどのように展開されるのだろうか。TVドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」もそうだったが、時間と世界を超えた異類婚姻譚だったり、「人魚姫」や「赤い蝋燭と人魚」のような童話風(ただし、これらは厳しいストーリーだが)なのかもしれない。何となく2つ目を狙っているような。でも、「笑いと喜びをもたらすファンタジー・ロマンス」という但し書きがあるので、きっとハッピーエンドになるだろう。視聴者の評判がよければ、いずれレンタルDVDで・・・。

2010年9月7日火曜日

再放送視聴率

Osenの芸能>放送欄掲載の記事(9/6)によれば、イ・ソンヒがメインテーマ曲を歌っている、SBSのドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」(以下「ガールフレンド」)の再放送が本番視聴率に次の通り匹敵しているという。
・6日視聴率調査会社AGBニールセンメディアリサーチによると、5日再放送された「ガールフレンド」の(視聴率は)第7話は全国基準7.6%、第8話は10.9%を各々記録した。これは去る1日と2日の本放送が記録した第7話11.9%、第8話12.0%に近接した成績だ。
・たいてい、ドラマの再放送分が本放送より大幅に低い視聴率を記録する傾向にある中で、「ガールフレンド」の善戦は意味がある。再放送の視聴率が高ければ、本放送でも肯定的な影響につながる可能性が高いためだ。

韓国のTVドラマは、各局が新番組を同じ時期に競い合い、本放送の後<すぐに>再放送されるようだ。今回、再放送が本放送の視聴率善戦にフィードバックする役割を果たしている。

(追記)
楽天ショップに、「OST/ 僕の彼女は九尾狐(クミホ)」(SBS韓国ドラマ)のCDを予約した。楽しみだ。

2011年6月14日火曜日

府中市郷土の森博物館

熱い陽ざしのなか、初めて西武多摩川線(旧是政線)の終点、是政駅に降りる。少し南に歩くと多摩川べりになる。小高い堤の下、緑に茂る多摩川緑地に沿って「多摩川府中川かぜのみち」がつづく。川風に涼む時間でもなく、汗が止まらない。川上に歩を進めて、南武線と武蔵野貨物線の2つの低い橋脚をくぐると、やがて右手に府中の森公園が見えてくる。

今日の目当ては、公園にある「府中市郷土の森博物館」である。ひとつに、昨年、2010年5月1日~6月27日に同館にて特別展示された「お稲荷さんの世界」のブックレットの入手と、現在開催中(4月29日~6月26日)の特別展「アウトローたちの江戸時代」の見学だ。

「お稲荷さんの世界」のブックレットをミュージアムショップで購入したとき、館内アナウンスがあり、プラネタリウムで「HAYABUSA -BACK TO THE EARTH」の開演が紹介された。早速、同館地下にあるプラネタリウムで夏の星座を楽しむ。西の空にしし座を、東の空に夏の大三角が紹介された後、打ち上げから帰還まで、「はやぶさ」だけをCGで描いた、まさにドラマが上映された。はやぶさに機械以上のものを感じてしまった、当時の感動が呼び覚まされた。はやぶさは、確実に宇宙少年・少女たちを創ったことだろう。この成果はとても大きい。

お稲荷さんが近世大流行したのは江戸時代とのこと、しかも今でも見られることだが、「村の鎮守の場合もあるが、屋敷神として祀られるのが圧倒的に多い。家々で独自に祠(ほこら)を建て、お稲荷さんを独自に勧請*している。」(ブックレット)
*勧請:かんじょう、有名な神社から祭神を分霊すること。

江戸期の経済発展のなか商家が力を持ち、ある意味、商家個々の肖像画のように、自己をアピールするものであったのではないのだろうか・・・と素人判断する。
まあ、そんなわけで、「僕のガールフレンドは九尾狐」から、「九尾狐」、「狐」、「お稲荷さん」と、とりとめなく発散してしまっているわけだが。

「アウトローたちの江戸時代」の特別展会場に入って、最初に展示された資料は、歌川広重の「東海道五拾三次之内 二川」で、陽の陰り始めた原野を旅する瞽女の浮世絵だ。あの時代、三人の瞽女が手をつなぎ旅している姿を見たとき、胸がしめつけられた。今の旅は、発見であり、再生である。しかし、そうではない旅が近世まであった。

帰り道は、曇天になって小雨がぱらついた。地元駅に降り立ってしばらくすると、夕立のように雨が降ってきた。葉の茂る桜並木の下で雨宿りする。通り雨か、雲間に薄明かりがすると同時に降り止んだ。

(本ブログ関連:”お稲荷さん”)
(本ブログ関連:”はやぶさ”)

2013年1月2日水曜日

李仙姫の名前から(1)

イ・ソンヒ(李仙姫)の誕生にまつわる話題に、彼女の名「仙姫」に「仙」の字が織り込まれたことについて、次のように伝えられている。

(本ブログ関連:”李仙姫の名前”)

・「イ・ソンヒは、(陰暦の)1964年11月11日に、(本籍地)忠清南道保寧郡(現在は市)珠山面篁栗里に誕生した。父(イ・ジョンギュ:이종규)、母(チェ・ビョンムン:최병문)の初めての子として誕生した。父母のそれぞれの夢に、男の子が示唆されていた。父の夢にあらわれた、山の神を意味する虎のために、彼女の名前(李仙姫)に神仙の「仙」の字が入ることになった。」(「老木樹のチャン・ウクチョ(장욱조)が生命樹になって」)

(本ブログ関連:"イ・ソンヒの生誕")

最初の子として誕生した彼女だが、男子の誕生が期待されていたことを当然知ったのではないだろうか。デビュー以来、彼女がどことなくボーイッシュなズボン姿を続けた意味がそこにあったかもしれない・・・考え過ぎだろうか。
イ・ソンヒの父親が彼女の誕生前に見た夢に神仙の気配があったこと、一家が仏教と大きく関わっていたことなど合わせて、背景に東洋的世界を視るのもよいかもしれない。

関心の一つは、イ・ソンヒがSBSのロマンチック・コメディ「僕のガールフレンドは九尾狐」で歌ったメインテーマ曲「狐の嫁入り(여우비)」に登場する九尾狐だ。

(Youtubeに登録のps3hlproductionsに感謝)

・「天気の良い清い空で急に雨が降る時、韓国では『여우비-狐の雨』が降ると言います。」、「韓国ではもう一つ、『여우비』以外に『호랑이 장가간다-虎が妻をめとる(虎が結婚する日)』と言う表現もあります。(略) 韓国でも日本でも日照り雨は、動物の結婚と言う面白い言葉で表現するらしいですね。」(韓国文化院のコーナー「韓国語ひとこと」)

伝承「狐の嫁入り(여우비)」には<狐>だけでなく<虎>も象徴も含まれているようで、この歌から彼女への関心が一層大きく広がるのは不思議な気がする。

(本ブログ関連:"狐の嫁入り")

2011年2月24日木曜日

クミホ(漫画版)

昨年、イ・ソンヒがテーマ曲を歌った、SBSで放送されたドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐(내 여자친구는 구미호)」が、TBS地上波で3月(毎週月曜~金曜、10:05~11:00)から放送される。

久し振りに、新大久保のコリアタウンに行く。昼の街は、相変わらず人の波が絶えず、平日のこの時間帯は、中年女性が主体である。いまだに彼女ら世代の勢力衰えず。
CD・書籍店のコリアプラザで、上記番組の画面(カラー写真)をそのままに漫画風にコマ割りしたコミック本の「僕のガールフレンドは9尾狐(내 여자친구는 9미호)」(出版所:美味しい本(맛있는책))を購入した。全3巻のうち1巻目であるが、ここには5話が収められている。

なお同店にはキム・ヒジン(김희진)のCD在庫はないとのこと。インターネットで検索してもらったが、スタッフに余り知られていないようだ。

(Youtubeに登録のPieKilledJason、rhy11111に感謝)

(本ブログ関連:2010年の9/15、2011年の1/21、”狐の嫁入り”、”キム・ヒジン”)

2015年11月29日日曜日

なぜ仙人の話しをするのか

このブログは、イ・ソンヒのファンブログだ。とはいえ、毎日彼女のことを書き続ける力はない。そこで、彼女の歌の曲名や歌詞内容にキーワードを探し、思い浮かぶことを話題にしたりしている。テレビドラマの「僕のガールフレンドは九尾狐」挿入曲である、彼女の歌「狐の嫁入り(여우비)」(2010年)から、狐信仰、九尾狐、稲荷神社、(狐に関連して)山海経、聊斎志異、耳袋(嚢)など調べている。

(本ブログ関連:”狐の嫁入り”)

また、イ・ソンヒの父親が仏教音楽「梵唄(ぼんばい:범패)」の指導者だったことから、韓国仏教、国楽などに関心を向けている。

そんな一つに、イ・ソンヒの名前がある。漢字名「李仙姫」に、なぜ「仙」の文字があるのかについて、彼女が誕生する前に父親が見た「夢」から選ばれたということを何度か触れた。

(本ブログ関連:”李仙姫の名前”)

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「老木樹のチャン・ウクチョ(장욱조)が生命樹になって」

・イ・ソンヒは、(陰暦の)1964年11月11日に、(本籍地)忠清南道保寧郡(現在は市)珠山面篁栗里に誕生した。父(イ・ジョンギュ:이종규)、母(チェ・ビョンムン:최병문)の初めての子として誕生した。父母のそれぞれの夢に、男の子が示唆されていた。父の夢にあらわれた、山の神を意味する虎のために、彼女の名前(李仙姫)に神仙の「仙」の字が入ることになった。

(本ブログ関連:"イ・ソンヒの生誕")
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ここ数日、仙人について書き連ねている。いつか、仙人のいる仙境、あるいは桃源郷の世界を覗くことができたらと期待している。(とはいえ、仙人の事典のような列仙伝をめくると、彼らが普遍的な存在というよりは、一つの生き方に見えてくる。人模様というか、人様々というか。)

2014年1月4日土曜日

魯迅の「お長と山海経」

魯迅の短編「お長と山海経」(藤井省三訳、光文社古典新訳文庫)に登場する「お長(阿長)」は、まるで漱石の「坊っちゃん」の下女(養育係り)の「清」のように、主人公の世話をする。「坊っちゃん」の明治気質の清と違って、「お長と山海経」のお長は頑固さや狡さがあり、そして適当さもあわせ持っていているが、人間味のある彼女と主人公(僕)との距離感は返って近いようにも見える。

「お長と山海経」の主人公は、大叔父の影響もあって、彼から聞いた絵入りの中国古代の地理書である「山海経」が欲しくなり、新年のお年玉としてお長にそれを求めた。後日、お長は実家からの帰りがけに、木版色刷りの「山海経」四冊を買ってきてプレゼントしてくれたのだ。

「ページをめくれば、たしかに人面の獣、九頭の蛇、一本足の牛がおり、袋のような帝紅鳥、頭がなくて『乳を目とし、臍(へそ)を口とし』、さらに『干戚(たてとおの)を執って舞う』刑天がいるのだ。」という、粗末な色刷りだが、その図は少年の空想を膨らませるに十分なお宝となった。

(本ブログ関連:”山海経”)

イ・ソンヒの歌「狐の嫁入り(여우비)」がOSTである、SBSのロマンチック・コメディ「僕のガールフレンドは九尾狐」の主人公「九尾狐」について、その起源を記した「山海経」に関心がますます深まる。魯迅が幼い頃に見たであろう、子供向け色刷りの「山海経」の四冊(「南山経」、「大荒東経」、「東山経」、「海外東経」)を、実際に手にとって見てみたいと思う。

(本ブログ関連:”狐の嫁入り”)

2016年12月15日木曜日

イ・ソンヒの「風花」

イ・ソンヒが、SBSドラマ「青い海の伝説(푸른 바다의 전설)」(Part6)で歌った、OSTの「風花(바람꽃)」について、10ASIAの記事「イ・ソンヒ、(映画)『王の男』から(TVドラマ)『青い海の伝説』まで・・・名不虚伝*OSTの女王」(12/15、ユン・ジュンピル記者)は、イ・ソンヒのOST成功の実力を次のように報じている。(* 名不虚伝: 名声や名誉は訳もなく伝たわるものではない)

(本ブログ関連:”青い海の伝説”)

フルで聴くのは今回が初めて。全国ツアーに後追いする形になったが、今年中に新曲がリリースされたのはうれしいことだ。

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・歌手イ・ソンヒが歌った、SBS水木ドラマ「青い海の伝説」(脚本パク・チウン、演出チン・ヒョク)のOST 「風花」が各種音源チャートの上位圏に進入し、興行に成功した。

・「青い海の伝説」は、実力派ボーカリストを掲げたOSTで毎週話題を集める中、そこにイ・ソンヒが加わり、音源チャートで人気のバトンを継続している。イ・ソンヒは、先に色々な映画とドラマに声だけで作品を輝かせ、「OSTの女王」と呼ばれてきた名声をもう一度立証した。

・15日午前0時、各種音源サイトを通じて公開された「風花」は、イ・ソンヒの感性に満ちた歌を掲げたチャート上位圏でリスナーの耳目を集中させている。「風花」は、前世から現生まで続く二人の男女の切なく、胸が痛む恋が繊細に表現された曲で、オーケストラの豊なメロディにのせて、イ・ソンヒだけが聞かせることのできる濃密な響きが含まれ、完ぺきな調和をなしている。イ・ソンヒは、現在、去る9月から始まった全国ツアー「The Great Concert」公演で忙しい日程を送る状況でも、「青い海の伝説」の作品と、「風花」の歌に対する格別な愛情で参加することになった。

・イ・ソンヒは、1,051万の観客に選ばれた映画「王の男」を輝かせたOSTの「因縁(絆)」から、映画「炎のように蝶のように」の同名OST、放送と同時に話題を集めたドラマ「僕のガールフレンドは九尾狐」のOST「狐の嫁入り」などを通じて、世代を超えた大きな愛を受け、音楽性と大衆性を二つとも掴んだ。

・イ・ソンヒの魂に触れる声が、映画とドラマを彩りながら、色々な名場面が誕生した。今回は、さらに深まった感性と次元が違う格別な表現力で「青い海の伝説」の「風花」に注ぎ、「OST不敗」の興行記録を保っている。

・「風花」は、去る8、9回でハイライト・バージョンに公開され、視聴者とまず会った。二人のつらい愛が、イ・ソンヒの甘美な音色で癒され、切ない感情を視聴者にそのまま伝えて大きな感動をもたらした。「ホテルキング」、「輝くか、狂うか」、「私の婿の女」など多数の作品のOSTをはじめとして、歌手キム・ボムス、ピョン・ジンソプ、2AM、NAVIなどボーカリストらと作業したトムとジェリーと、新鋭作詞家ハナが参加して曲の完成度を高めた。

・「OST不敗神話」のイ・ソンヒが加勢して、居間に続き音源チャートでも力を増している「青い海の伝説」は、前世と現生まで続く人魚「シムチョン(沈清?、심청)」(チョン・ジヒョン)と美男の天才詐欺師「ホ・ジュンジェ」(イ・ミンホ)の神秘な愛の物語で、初回から水木ドラマ1位を記録中だ。
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※ シムチョン(沈清?)は、パンソリで海に身を投じた女主人公「沈清」に通じるのか?


(Youtubeに登録のK - OSTに感謝)