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2012年11月15日木曜日

陶淵明-2

陶淵明の詩についての市民講座の2回目を聴く。「帰去来の辞」につづいて、今回は「田園の居に帰る五首」中の、其の一、三、四と、「斜川(しゃせん)に遊ぶ 并(なら)びに序」について解説された。

「田園の居に帰る五首」中の、其の一の詩中にある次の対句に興味があった。
狗吠深巷中   【狗(いぬ)は吠ゆ 深巷(しんこう)の中(うち)】   犬が奥まった路地で吠えていたり
鶏鳴桑樹顛   【鶏(にわとり)は鳴く 桑樹(そうじゅ)の顛(いただき)】   桑の木のてっぺんで鶏が鳴いている

この対句について、老子の描く理想郷に通じるとのこと。そういえば、使用のテキスト後半にある有名な「桃花源の記」に「鶏犬相聞」もあって、犬や鳥ののんびりした鳴き声は、桃源郷のひとつのシンボルのようだ。

現世は、自宅で鶏を飼う人はいないし、流行の小型犬は鳴き声をあげないものが多いようで、桃源郷とは反対の世界だ。

また、漢字の特性について次のような説明があった。
表意文字である漢字は、名詞にも動詞にも形容詞にもなり得る。例えば、「種(たね)を種(う)える」というふうに同じ漢字を名詞と動詞に使うことができる。なるほど・・・言葉(文字)をきちんと見つめていない者としては、客観的に気付かされました。

ところで、気になる点がある。陶淵明の詩中で使われる「自然」という言葉だ。この「自然」を、時代に分けて解釈したらどうなのだろうか。例えば、陶淵明の1600年前の東晋時代、あるいは蘭学以前の江戸時代、そして現在において、「自然」という言葉の理解や認識の差によって、詩の解釈も違ってくるような気がするけれど・・・どうだろうか。

2012年12月6日木曜日

陶淵明-4

市民講座「陶淵明の描いた世界」の第4回目に出席する。(今回を含めて)残すところ後2回、いよいよ最終にさしかかった。今回は幻想好きにとって楽しみな<桃源郷>について、陶淵明が記した散文を解説いただいた。

「桃花源の記」は、武陵の川漁師が渓谷を水源まで遡ったところ、山中に洞窟を見つけて、くぐりに抜けた先に桃源郷と出会う話だ。そこには、見たこともない人々が穏やかに暮らしていた。秦時の乱を避けて以来、漁師の時代(太元年間)までざっと見積もって、600年以上前からこの地に住み続けられたことになるのだろう。彼らから、もてなしを受けた後、去り際に他言無用と次のように口止めされる。

・不(レ)(下)(2)外人(1)(上)也   外人(がいじん)の為に道(い)うに足らざるなり
(訳) 外部の世間の人に話すほどのことではありません。

それでも漁師は、行政長の太守に喋っちゃうんだな。でも、いくら探しても、桃源郷は結局見つからなかった。この記は、後の時代の<物語>に通じるそうだ。

ところで「桃花源の記」は、山の岩間から雲が生まれるような仙境を語っているわけでも、碧眼の美女との遭遇を喜んでいるわけでもない。鶏が鳴き、犬が吠える、のんびりした素朴な光景が浮かんでくる。もしかすると。桃源郷はもっと身近にあって気付かないだけなのかもしれない。

ところで、現在の中国の若者たちが、自然のもとへ行こうと言うとき、この記に語られた武陵の地名を使って、「武陵に行こう」と言うと解説があった。

今回の講義は、「桃花源の記」の前に、九尾の狐伝説などの原典といわれる「山海経」を題にした、「山海経を読む十三首 其の一」の解説があり、終わりには、陶淵明の洒落た自叙伝ともいうべき詩についても聞かせていただいた。

次回(最終回)のために、漢字教育の資料が配られた。宿題である。

2025年7月19日土曜日

桃の日

きょうは、<桃>の収穫量日本一*を誇る<山梨県>の果樹園芸会が制定した「やまなし桃の日」**で、一般社団法人日本記念日協会により認定・登録されている。
(*)「令和5年産もも出荷量」(農林水産省、令和6年1月24日): 都道府県別の収穫量割合は、山梨県が31%、福島県が26%、長野県が9%、山形県が8%、和歌山県が7%となっており、この5県で全国の8割を占めている。
    - https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kajyu/momo/r5/index.html
(**)「やまなし桃の日」: 日付は「百」をモモと読み、百が重なる1月1日から数えて200日目(百が二つで二百)に当たることの多い7月19日としたもの。また美味しい桃の出荷時期にも当たる。
    ー https://www.kinenbi.gr.jp/yurai.php?TYPE=ofi&MD=3&NM=415

先日(7/16)、米大リーグ(MLB)の「オールスターゲーム」が行なわれたのが、ジョージア州にあるトゥルーイスト・パーク球場だった。日本から見れば、大谷翔平選手の活躍だったが、試合前日の「レッドカーペットイベント」に大谷夫妻が登場した。真美子夫人が着用した <桃色のドレス> にも関心がいった。
現地アトランタの名産品である桃を意識してのようだ。ジョージア州には、名産の黄桃にちなんだ「桃の州」の異名がある(Wikipedia)。なにしろ、同州には桃の生産にちなんで「ピーチ郡」まである。

以前のブログに記したことだが、むかし(2005年4月17日)、鉱物採集で水晶の代表的産地である山梨県の「乙女鉱山」に行くため、中央高速の勝沼ICを降りたところ、盆地一面に桃の薄桃色の花が広がっていた。驚嘆して、目一杯の春を感じた思い出がある。それは、花に透かして枝も見える桜の満開と違って、ピンクの色彩が盆地を埋め尽くしたような錯覚させるものだった。

(本ブログ関連:”桃の花”、”乙女鉱山”)

桃の花から、陶淵明の詩「桃花源の記」にある<桃源郷>を連想する。漁夫が川の上流奥深くで発見した、古い衣裳をまとったいにしえ人の棲むところだ。桃の花が咲き、人々は平穏な生活をしている。ふたたび訪れようとしてもそれはできなかった。幻の土地***だ。
(***)中国では、自然のもとへ行こうと言うとき、この詩に語られた武陵の地名を使って、「武陵に行こう」と言うそうだ。

(本ブログ関連:”陶淵明”、”桃源郷”、”仙人”)

ところで、仙人が食した桃に平たい饅頭のような形をした「蟠桃(ばんとう)」がある。そういえば、最近、桃をまるかじりすることがないなあ。

(追記)
「桃」の字が付く女優といえば、河内桃子(1932年〈昭和7年〉~ 1998年〈平成10年〉)さんを思い出す。どの役を演じても、都会的で清楚な雰囲気がしたのを子どもながら感じた。

2019年12月2日月曜日

刑天(形天)

朝方、明るく晴れていたころ、都心では小雨が降っていた。雨雲レーダーを見ると、神奈川県との県境に南西から到達した雨雲が、するるとそこで消えてしまうのだ。しかし、昼になると急に薄暗くなり雨が降り始めた。天気予報では、今夕まで降水確率70%、その後も20%と報じた。

いつもなら、毎週月曜日に出かける市民講座「ユダヤの歴史を学ぶ(第2部)」が休講になったため、空模様と相談しながら一日過ごすことにした。何かをせねばと探す内、何も見つからぬ凡人の定めか、結局一日が終わってしまった。

ところで、往生際の悪さからか身を変じても執拗にことを重ねる話がある。遊んで溺れ死んだ海に復讐するため、鳥に変じて小枝や石をくわえて海に落とし、埋め尽くそうとする「精衛」。あるいは、帝に頸を刎ねられた後も意思を変えず、乳を目に転じ、臍を口に変え、片手に斧、片手に盾を持ち上げて舞いつづける「刑天」。

山海経(せんがいきょう)」に、この精衛と刑天が記されていて、特に刑天の姿は興味深い。そのあまりに頓狂ないでたちに戸惑う。しかし、突然目の前に現れて、斧と盾を両手にして踊り続けられたらどうだろう。さぞかし気色悪いことに違いない。その無力ながら恨みを忘れない執念にたじろぐばかりだ。

(本ブログ関連:”山海経”)

陶淵明の詩「読山海経十三首」の其十に、彼自身のひそかな執念が詠まれていると解釈される。諦念というか悠然自若を見せても、その内のマグマは衰えないようだ。

(本ブログ関連:”陶淵明”)


(追記)
Wikipediaに、西洋の空想上の異形の人に「ブレムミュアエ」について、次のように紹介している。自分たちの文明を中心にすれば、その外界は異界であり、そこにふさわしい異形の人が自然に存在すると考えたのだろう。中国古代の刑天はある意味内包的な存在であり、故あっての異形いならざる得ない。
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ブレムミュアエ(Blemmyae)ないしブレムミュエス人(ブレムミュエスじん)とは、空想上の生物であり、古代ローマ時代にリビアの砂漠[3]や古代エチオピアに棲息していたとされる異形の人種。アケパロイとも呼ばれる。
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2023年5月25日木曜日

Google AI Bard 仙人になるためのアドバイス Q&A

昨年末、今年(2023年)からの <年賀状しまい> の案内ハガキを、親類・知人に送った。ハガキに、「これからは、仙人の境地して過ごしたい」旨記した。以来、6か月ほど経っているが未だに「桃源郷」が見つからないでいる。

(本ブログ関連:”仙人”、”桃源郷”)

そこで、Googleの人工知能(AI)の「Bard」 に、①「仙人になるにはどうしたらよいですか」、②「桃源郷へ行くにはどうすればよいですか」とたずねたところ、AIのBardから次のように回答を得た。
- https://bard.google.com/?hl=ja

(本ブログ関連:”人工知能”、”ChatGPT”)


Q.仙人になるにはどうしたらよいですか
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A.仙人になる方法は、人によって異なります。しかし、一般的に仙人になるためには、次のようなものが必要だと思います。
・修行: 仙人になるために必要な知識や技術を身につけることです。修行には、さまざまな方法があります。例えば、山にこもって修行をする人もいれば、社会の中で修行をする人もいます。
・悟り: 真理を悟ることです。悟りを得るには、さまざまな方法があります。例えば、禅の修行をする人もいれば、瞑想をする人もいます。
・慈悲心: 
他人を思いやる心です。仙人になるためには、慈悲心を持って、他人を助けなければなりません。
・忍耐: 
困難に耐え続けることです。仙人になるためには、忍耐力を持ち、困難に耐え続けなければなりません。
・謙虚さ: 
自分を低く見ることです。仙人になるためには、謙虚で、自分を大きく見せようとしなければなりません。
・自然との調和: 
自然と共に生きることです。仙人になるためには、自然を尊重し、自然と共に生きなければなりません。

これらのことをすべて満たすことができれば、仙人になれるかもしれません。しかし、仙人になるためには、長い時間と努力が必要です。
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Q.桃源郷に行きたいのですが、どうすればよいですか
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A.桃源郷は、陶淵明の『桃花源記』に描かれた架空の場所です。この物語では、漁師が偶然桃の花が咲く林に迷い込み、その先に桃源郷を発見します。桃源郷は、戦乱や争いのない平和な場所で、人々は幸せに暮らしています。

桃源郷は、現実の世界に存在する場所ではありませんが、私たちの心の中にある理想郷を表しています。桃源郷に行くためには、心の奥底にある平和と幸せを見つめ直すことが必要です。そうすれば、きっと私たちは、桃源郷のような場所を見つけることができるでしょう。

桃源郷に行くためのヒントをいくつかご紹介します。
・心の平和を大切にしましょう。
・他人を思いやりましょう。
・自然に触れましょう。
・自分の好きなことをしましょう。

これらのことを実践することで、きっと桃源郷のような場所を見つけることができるでしょう。
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2025年4月10日木曜日

ゲンペイ(ハナ)モモ

体操教室の帰り道、畑地の端に人の背丈ほどの高さの「ハナモモ」の木と出会った。
例年この時期、ハナモモの2本の木立が、白い花と薄紅色の花を同じ幹から咲かせている。紅白二色が見られることから、源平の戦で源氏(旗色:白色)と平家(旗色:紅色)の旗色に合わせて、「ゲンペイモモ」と呼ばれる「モモ」の園芸種である。

今年、なぜか手前の木(写真左側)の花に、白色が多いように見え、奥の木(写真右側)にはいつも通り、白色と薄紅色の花が咲いている。

(本ブログ関連:”ゲンペイ(ハナ)モモ”)


ハナモモの原木である「モモ」について:
・以前(2005年4月17日)、水晶の代表的産地である山梨県の「乙女鉱山」に鉱物採集に行くため、勝沼のICを降りたところ、盆地一面に桃の薄桃色の花が広がっていた。驚嘆して、目一杯春を感じた思い出がある。

(本ブログ関連:”乙女鉱山

・陶淵明は、「桃花源記」で、桃の林の奥先に時間が止まった「桃源郷」との不思議な出会いの伝説を詩っている。モモの花には、サクラと違う物語がある(強いていえば、モモには時間の永続性が、サクラには時間の局面性が・・・)。

(本ブログ関連:”桃源郷”)


■  資料(Googleの「Search Labs 」AI による)
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桃には、果実を食べる「実桃と、花を楽しむ「花桃の2種類があります。
                                 実桃                                            花桃                           
用途                食用として栽培される                観賞用に栽培される
特徴                果実が大きく、甘みがある          花が大きく、八重咲きのものもある
生育環境          比較的暖かい地域を好む             寒冷地に強いという特徴がある        

実桃
「黄桃」や「白桃」など、よく知られている桃です。日本には弥生時代に渡来したとされ、平安時代には「桃の節句」に桃の花が観賞されるようになりました。

花桃
 園芸種として栽培されており、「ひな祭り」の時期に購入できることもあります。花桃は、枝いっぱいに咲き誇る桃の花が淡いピンク白色花びらで満たされ、その光景はまるで桃色の雲が空に広がるかのように美しいです。
花桃には、実がなることもありますが、苦みや酸味が強かったり、あまり大きくならなかったりと、一般的に食用には向いていません。
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