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2012年9月4日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 クリム(The林)

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/29)に、人物シリーズ43回目としてフュージョン国楽グループ・クリム(그림)を紹介した。

クリム誕生の紹介から始まった。
・1985年、音楽団体スルギドゥン(슬기둥)が初めて、大衆歌謡形式の国楽曲の発表を機に、2000年代に入り若い音楽家たちの手で本格的に<フュージョン国楽>という分野が確立され、その流れの中でクリムが誕生した。

▼クリムの演奏による「路戯(길놀이)」*を聴く。洋楽(器)と融合すると、固有の大地の響きより広い響きがしてくる・・・聞く耳、聞きたい耳、聞かせたい耳が集まる。
(*)むかし、本格的に演奏を始める前に、関心を集めるため演じたものと解説が加えられた。

クリムというグループの説明の続き。
・2001年1月 打楽器演奏家兼、作曲家のシン・チャンニョルの呼びかけで、国立国楽高校の同級生の、コムンゴのパク・チャンユン、カヤグムのチョン・ヘシム、ヘグムのキム・ジュリなどにより結成された。
・伝統的音楽だけに没頭してきた演奏家たちにとって、全く新しい世界だった。
・伝統音楽を教えてきた先生たちからは激しく叱責され、その存続が危ぶまれる時期もあった。紆余曲折を乗り越え、伝統的な国楽公演ホールではなく、若者たちの集まる空間を主な演奏場所とて育った・・・という。

▼クリムの演奏による「歌客(가객)」を聴く。西洋宗教音楽風に響かせて始まる。やがて中東のイメージがして・・・いろいろ試行錯誤の一つだろう。

クリムの名称(語義)について次のように解説された。
・グループ名クリムの正式表記は、英語冠詞「The」と漢字「林」を合成した「The林」で、「その林」を意味する。韓国語「その=ク(그)」と漢字「林=リム(림)」を合わせて「クリム」と呼んでいる。
・伝統音楽の<林>の中で、若者たちの感性に合った音楽を生み出し、そこから新しい<林>を作り出す若い演奏家たちをイメージした名前・・・とのこと。

▼クリムの演奏による「Cool Running」を聴く。若者に受け入れられる音楽、新しい音楽、として聞かせていただいた。

(補足)
・現在メンバーは、シン・チャンリョル(신창렬:作曲、パーカッション)、コ・ソクジン(고석진:作曲、ギター)、キム・ジュリ(김주리:ヘグム)、パク・ウジン(박우진:ベースギター)、シン・ヒョンジョン(신현정:作曲、ピアノ、シンセサイザー)、チョン・ヘシム(정혜심:カヤグム)、チョン·ジンウ(정진우:テグム、テピョンソ)が一緒に活動している。