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2026年7月14日火曜日

公園散歩

朝が遅いと一日が短く、十分に使いきれない。とはいえ、夜更かしするため、朝の起床もままならず、結局ズルズルと一日を過ごすことになる。きょうは、午後3時ころになって、(まだ陽の陰りのない)公園へ出かけた。少しでも、熱射が緩くなっているうちにと思ってのこと。

公園に入って、人影がないのに驚く。奥の木漏れ陽の林間で、数人とすれ違ったくらい。

いつもの野鳥観察のルートをたどったが、鳥の影も見当たらない。2度ほど「ウグイス」のさえずりを聞いた。あとは、酒焼けしたような「ボソ(ハシボソカラス)」の「ガァー」という声が響いたぐらい。
水鳥の観察をさえぎる、小川の萱(かや)のわずかな隙間を通して、岸辺に上がった「カルガモ」の番(つがい)がたたずむ姿を見つけた。彼らも、あまりの暑さに身動きがとれないのかもしれない。

何も見当たらないので、フィールドを巡った証として、このところずっと一面に咲いている「ワルナスビ」の白色の花を撮った。当たり前すぎて、牧野富太郎博士に愛想つかされた草だ。棘まで付けて・・・。そういえば、同じナスビ科の「ジャガイモ」もそっくりな花(品種によって、白から紫色と色々)を咲かす。

(本ブログ関連:”ワルナスビ”)

2025年4月24日木曜日

(資料)マキノの日

きょうは、牧野富太郎(1862年5月22日〈文久2年4月24日〉~ 1957年〈昭和32年〉1月18日)博士の生誕(旧暦の文久2年4月24日)を記念して、高知県立「牧野植物園」は「マキノの日」と制定している。

(本ブログ関連:”牧野富太郎”)

牧野富太郎博士が収集した標本類は、主に東京都立大学の「牧野標本館」に、また、蔵書・直筆原稿・植物画などは高知県立「牧野植物園」の「牧野富太郎記念館」に保管されている。

■ ChatGPTとのQ&A
Q.牧野富太郎博士が採集・収集した標本は、現在どこに保管されていますか?
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A.牧野富太郎博士が生涯をかけて採集・収集した膨大な植物標本は、現在、主に以下の2つの施設に保管されています。​

1.東京都立大学 牧野標本館(八王子市)
牧野標本館は、1958年に牧野博士の遺族から寄贈された約40万点の未整理標本を整理・保管するために設立されました。​現在では、これらを中心に藻類・コケ・シダ・裸子・被子植物など約50万点の標本を所蔵しています。​特に、牧野博士が新種として発表したタイプ標本や、絶滅した植物の標本など、貴重な資料が多数含まれています。​標本は学術研究や教育に活用されており、一般の方々にも一部が展示されています 。​

2.高知県立牧野植物園
高知県立牧野植物園は、牧野博士の出身地であり、博士の業績を顕彰するための施設です。​ここには、博士が描いた植物画や、博士の研究活動に関連する資料が展示されています。​また、東京都立大学に寄贈された標本の一部も移管されており、標本の保存・展示が行われています 。​

これらの施設は、牧野博士の植物学に対する情熱と業績を後世に伝える重要な拠点となっています。​特に東京都立大学 牧野標本館では、標本の閲覧や貸出が行われており、研究者や一般の方々に広く利用されています。
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(付記)
アカデミックな世界で、有機化学 + 代謝生理学 → 生化学 → 分子生物学 へと進化していく中で、生物の分類学(植物系統分類学)は、次第に隅に追いやられた時代があった。今は、DNA解析を元に系統樹が再構成されたりしている。もしかしたら、流行りの「多様性」(本来、生態学の用語のはず)といった言葉で、復帰する側面があるのかもしれない。

2024年10月22日火曜日

「図鑑」牧野富太郎、「野鳥」中西悟堂

きょうは「図鑑の日」*といわれ、初めて「図鑑」の名を用いた書籍「植物図鑑」(明治41年[1908年]10月22日、東京博物学研究会 [代表・村越三千男] 編集・牧野富太郎校訂、参文舎=のちの北隆館)が発行された日にちなんでという。
(*)雑学ネタ帳「今日は何の日 図鑑の日」:https://zatsuneta.com/archives/110225.html#google_vignette

(本ブログ関連:”牧野富太郎”)

図版を付した江戸時代の博物学(本草学)の書に「~ 図譜」と多く付されたが、牧野富太郎はあらためて「~ 図鑑」と表現した最初の人だ。
明治期の民間学者(いいかえると在野の博物学者)によって、現在一般に使われている言葉がある。鳥類の自然観察者として知られる中西悟堂が造語した「野鳥」・「探鳥会」の言葉もそうだし、天文分野の野尻抱影は準惑星である「冥王星」を和訳命名した(Wikipedia)。

(本ブログ関連:”中西悟堂”、”野尻抱影”)

幕末・明治以降、日本で造語されたり和訳命名した漢字熟語の「和製漢語」**が、東アジア近隣国へ浸透したのは周知の通り。漢字文化圏の中で、ある意味近代化を先んじた結果といえる。
(**)和製漢字例:「幕末以降」(Wikipedia

中国語では、和製漢語表記をそのまま利用したりした。
朝鮮語も同様だったが、現在、漢字を放棄した結果、漢字一文字ごとに「ハングル」(発音の仕方を前提にした文字)を一律表記***している。結果、同音異義語のハングル単語が多々発生して学生が混乱している。
(***-1)表記例:「ハングル専用文と漢字ハングル混じり文」(Wikipedia
(***-2)表記例:朝鮮日報【萬物相】「韓国人の読解力低下、根本的な問題は漢字力?」
   ー https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/10/16/2024101680116.html

2023年11月16日木曜日

(資料)在野の自然観察者(博物学者)

きょうは、「日本野鳥の会」の創設者のひとりである中西悟堂氏の誕生日だ。近代日本の在野の自然(博物学)観察者を挙げるとするなら、次の方々の名が浮かぶ。
考えてみたら、きのう(11月15日)は天文分野の研究者の野尻抱影氏の誕生日った。

植物分野
牧野富太郎 1862年5月22日(文久2年4月24日)~ 1957年(昭和32年)1月18日
南方熊楠 1867年5月18日(慶応3年4月15日)~ 1941年(昭和16年)12月29日)

天文分野
野尻抱影 1885年(明治18年)11月15日 ~ 1977年(昭和52年)10月30日

野鳥分野
中西悟堂 1895年(明治28年)11月16日 ~ 1984年(昭和59年)12月11日

鉱物分野
櫻井欽一 1912年(明治45年)12月11日 ~ 1993年(平成5年)10月6日


・子どものころ、昭和の住宅街を散歩する野尻抱影氏の姿をよく見かけた。あのお爺さんが著名な方だったとは後で知った。ご近所に住んでいらっしゃったので、お話をうかがうチャンスはいくらでもあったはずなのに。遊び呆けていた子どもだったので・・・。

・サラリーマン時代に、すでに亡くなられていた櫻井欽一氏の家業である鳥すきの料亭「ぼたん」ヘ行ったことがある。仲居さんに何気なく、鉱物趣味から櫻井先生のことを話したら、先生の息子さん(現「ぼたん」のご主人)がわざわざ来られて慌てた。正座して、先生の思い出を聞かせていただいたことがある。

2023年8月4日金曜日

曜日を間違えて

おとついの朝、夢から醒めた。夏の暑い盛りの昼に転寝していたとき、玄関のチャイムが鳴って起きようとするが立ち上がれない、まるで薄い透明膜に覆われたように体が動かない。焦ってもがく、チャイムは鳴り続く・・・、そんな夢だ。

最近、時間に追われる気がする。
時刻を定めたイベントを持っていないし、熱署を避けて外出を控えているというに(家から出かけるのは、もっぱら暑さが和らぐ日暮れどきくらい)・・・、でも時間が気になる。

気持ちのどこかで時間管理を全うしようとしているのに・・・、結局間違えてしまった。

昨晩、寝入りどきに、PCデスク上の「日付」と「曜日」を主表示するデジタル時計(13×24cm)を確認したところ、8月4日、金曜日を示していた・・・、ならば、あすは8月5日、土曜日と合点した。

今朝、定例の野鳥観察(探鳥会)だとばかり早起きして、野鳥図鑑。記録手帳、カメラなどをバッグにつめ、いつもの集合場所に着いたが・・・誰も来ない。集合時刻になって気付いた、きょうはまだ金曜日なのだと。昨晩、深夜12:00を過ぎて、デジタル時計を見ていたのだと。

早朝(6:30)の公園は、朝陽がまぶしく、草いきれがムンムンとするほど。この時刻に来た証をせめてカメラに残したく、小川と調節池(普段は乾いた原っぱ)を結ぶ暗渠入口の鉄柵に「カワセミ」の姿を待った。ファインダーの中で、一瞬何かが柵をくぐり抜けるのが見えたからだ。でも、待ちぼうけに終わった。

それじゃあ、足元の「ワルナスビ」(牧野富太郎博士が命名したそうだ)にハチが飛びついているのを撮ってみた。牧野博士によるワルナスビの命名は、自宅に持ち帰って植えたところ、見かけによらずかわいげのない成長、雑草ぶりに愛想をつかしたからということだそうだ*。公園にも、ワルナスビの浸食が広がりそうな気配がする。
(*) Evergreen「[ワルナスビ]ワルナスビの悪いところ|ナス科ナス属|」
https://love-evergreen.com/evergreenpost/post/12011

(本ブログ関連:”ワルナスビ”)


(追記)
毎日、公園の野鳥を撮影して、会員に結果写真を配信しているベテランの方とすれ違った。探鳥会の曜日を間違えて来たと、笑いながら正直に説明した・・・、あすの探鳥会には(しばらく欠席がつづいていたので)、ぜひとも参加せねばならない。

2023年4月18日火曜日

(資料)スイセン(水仙)

冬から春にかけて白や黄色の花を咲を咲かせる「スイセン(水仙)」には、スイセンが含まれる植物分類上の「科」に、彼岸の秋(9~10月)にかけて朱紅色の花を咲かす「ヒガンバナ(彼岸花)」がいる。
公園併設の「自然観察園」の西奥に、スイセンとヒガンバナが隣接して生育している。ともに群生して咲き、見事な光景を見せる。特にスイセンは1月ころが花盛りと、園の野草管理をするボランティアの方から聞いた。

中国の「水仙」の文字を音読みしたスイセンは雪景色が似合う。中国明代の「月令廣義」(馮應京著)に、冬に咲く四種の花の(文人画の)画題として「雪中四友」があり、「黄梅」、「ロウ梅」、「水仙」、「山茶花」をあげているという。

スイセンには「雪中花」という風雅な別名がある。ネットで「雪中花 和菓子」と検索すると、全国の和菓子店が競うように、練りきりで水仙の花弁を或いは雪景色に咲く様を見立て造形している。水仙の姿を重ねて菓子にしあげる和菓子伝統の表現力、巧みさを感じる。

(本ブログ関連:”スイセン”、”ヒガンバナ”)

ところで、スイセン(Narcissus、原産 地中海地域)とヒガンバナ(Spider lily、原産 中国)には次のような共通した特徴がある。
・日本での増殖では、スイセンは一般に種がつきにくい(人工的に3倍体品種である)ため、球根で増やす必要がある。またヒガンバナは自然に種子を作れない染色体(3倍体)のため、同じく人手による株分け(球根の分球)する。
・ともに、鱗茎に「リコリン」(C16H17NO4、アルカロイドの一種)の毒性を持つという。


関連資料 -------------

東洋
① Wikipedia: 「水仙」より抜粋
仙人の格づけに、最上位の「天仙」があり、下位に「地仙」、さらに「尸解仙」とつづく。
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和名スイセンという名は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもの*。中国で名付けられた漢名の「水仙」は、「仙人天にあるを天仙地にあるを地仙水にあるを水仙」という中国の古典**に由来する。水辺に育ち、仙人のように寿命が長く、清らかなという意味から名付けられたとされる
(* )出典:『効きめと使い方がひと目でわかる 薬草健康法』( 田中孝治著、講談社)
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(**)南京师大学报(社会科学版)「论中国古代的水仙文学」(高峰著、2008年1月1日)
唐代司馬承禎の「天隐子・神解章」の言葉として紹介されている。
ー http://www.zhiwutong.com/news/2008-01/27226.htm

(参考)「<論説>道教の神仙観念の一考察 : 尸解仙について」(宮川尚志、京都大学、1971)
ー https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/238019/1/shirin_054_1_29.pdf


西洋
① Wikipedia: 「スイセン属」より抜粋
スイセンの学名「Narcissus tazetta」の Narcissus から
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(スイセンの)属名である Narcissus という学名は、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来する*。ギリシャ神話によれば、ニンフのエコーは愛する美少年ナルキッソス(Narcissos)に振り向いてもらうことができなかったので痩せ細り、声だけの存在になってしまう。エコーを哀れんだ女神ネメシスは、池に映った自らの姿に心酔しているナルキッソスをスイセンの花にしたという*。
(*)大嶋敏昭監修「花色でひける山野草・高山植物」(成美堂出版、2002年)
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スイセンの英語名は「Narcissus」あるいは「daffodil」(フォ-クソング「七つの水仙」の曲名は、”Seven daffodils”)

② Wikipedia: 「エーコー」より抜粋、エーコーが声を失った理由
森のニンフ(精霊)であるエーコーは、一般に「エコー」と語られ、文字通りギリシア語で木霊・反響などを意味する。
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・オウィディウスの『変身物語』*によれば、(ギリシャ神話の主神)ゼウスの浮気相手となった山のニンフたちを助けるためにエーコーはゼウスの妻ヘーラーを相手に長話をしつづけたことがあったこのためにエーコーはヘーラーの怒りを買い自分からは話かけることができず、誰かが話した言葉を繰り返すことしかできないようにされた
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(*)古代ローマの詩人、原題「Metamorphōsēs」


薬効
① 小冊子「植物知識」(牧野富太郎)の「スイセン」の項より抜粋
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Narcissusは麻痺の意
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② 熊本大学薬学部 「今月の薬用植物」サイト
「すいせん(Narcissus tazetta L. var. chinensis Roem.) ひがんばな科(Amaryllidaceae)」(2003年2月) ・・・より抜粋
-http://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/flower/H1502.html
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・ラテン名の「Narcissus」はギリシャ神話で美少年と言われるナルキソス(Narkissos)からきたとも言われていますが,ギリシャ語のnarkeという『麻痺させる昏睡無気力』意味の語から由来とされていますスイセンの鱗茎は神経を麻痺させるアルカロイド(Lycorine等)が含まれていますnarkeは英語の麻酔剤narcoticの語源です
・「tazzeta」はイタリア語の小さなコ-ヒ-カップの意味です.副花冠の形が似ているからでしょうか.そんな思いでよく観るとメリ-ゴ-ランドのコ-ヒ-カップに似ている夢のある花です.
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(追記)野鳥「キビタキ
探鳥会のベテランの方から日々配信される会員向けメール(4/19)に、野鳥「キビタキ」の初認報告があった。オスは、頭部が黒く腹にかけて橙色から黄色になり、そのさえずりが明るい。そこで、ネット上の野鳥情報サイトも検索してみた。

「サントリーの愛鳥活動トップ」サイト、「日本の鳥百科」の「キビタキ」の項
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1414.html
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学名ナルシシナ(Ficedula narcissina)、英語ではナルシッサス・フライキャッチャー。ともに「水仙」の意味で、人の目に鮮烈に映るかを物語っていると思います。と同時に、キビタキには、自分の姿の美しさに見とれて、泉のほとりで水仙になってしまったというギリシャ神話の美少年ナルシスの姿を連想させるではありませんか。
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2023年4月13日木曜日

高尾山のスミレ

自然観察会は月に一度、定例フィールドとは別の地で観察する公開の催事がある。きょう、高尾山の日影沢で「スミレ」を中心に沢道を巡った。

朝方、家を出るとき意外に涼しく感じた。観察地の日影沢でも、その名の通り樹々の陰が覆う林道とせせらぎがあってか、暑さに苦労することはなかった。(現地、八王子方面の最高気温はここ3日連続減じている)

観察会に入会して3年たっているが、相変わらず初心者気分で楽しんでいる。フィールドに一人放り出されると何もできないこともあり、ベテランの方々の指導、解説をいつもありがたく感謝している。推奨いただいた「スミレ ハンドブック」(山田隆彦著、文一総合出版)やルーペなど準備して同行した。

冬から春にかけて見上げるウメやサクラの花と違って、スミレの花は沢道の日蔭にそっと咲く、腰をかがめて観察する小さな花だ。カメラにおさめるのに苦労する。なにより膝痛・腰痛持ちにはこたえる花だ。
写真に撮った36枚の野草のうち、スミレの花はたった3枚(?)しかなかった。
・ツボスミレ(写真左): ツボ=庭に咲く、「ニョイスミレ」の別名とされる
・マルバスミレ(写真中央): 花も葉もまるい(ケマルスミレもマルバスミレに統一
・タカオスミレ(写真右): 高尾山で最初に発見、花期に葉が緑色から薄茶色に変わる
結果、現場の記憶をたどり、図鑑と照合しつつ、解説いただいたことを思い出すのだが・・・。


スミレの花は横を向いている。花柄が、蜜のある「距」と花弁とを支点のように支えている気がする。カメラのマクロ機能を使って限りなく接近しないと、ハンドブックのような写真はむつかしい。ちなみに同書は、花の全体像と、花弁や葉の特徴を示す拡大画像で構成されている。神は細部に宿る・・・わけで。

3年たっても初心者のつもりでいたが、3年たてば足腰が確実に衰える。それで迷惑をかけてしまった。でも、これから仙人の境地して楽しみを続けたいと願っている。

(参考)
牧野富太郎の小冊子「植物知識」(講談社文庫)にスミレの項がる
ー 同項では「スミレ」と「ツボスミレ」の2種について解説がある。
- 巻末注釈(伊藤洋氏)によれば、ツボスミレを「タチツボスミレ」に撤回したとの由。
- 花の香りに日本人は冷淡だが、西洋人と中国人は尊重するといった面白い記述がある。

(雑談)
高尾山の日影沢の名から、「日蔭茶屋事件」なんて思い浮かんだりして。

2022年12月4日日曜日

マユミの実(種子)とスイセンの花

昼ころ、紅葉の公園へ行った。日曜日のせいか、バーベキュー広場もグラウンドも人出であふれていた。私は、昨日(土曜日)恒例の「野鳥観察会」(探鳥会)を欠席したため、自然と接するという辻褄合わせ?で出かけたわけだが。

例によって、公園付属の「自然観察園」を散策した。こちらは意外なほど人の気配がなかった。冬だから花も見当たらない。入口に配置の「12月の自然観察園の花だより」を片手に巡ることにした・・・。

マユミの実(種子)
観察園に配置の「樹木観察クイズ」には、30種の樹木の名前当てクイズが載っている。その一問に、冬の季節に相応しい「マユミ」の木が選ばれている。赤い実(種子)で飾られた枝は園内の通路を覆い、さらに柵を越えて園外にまで広がっていた。園の外側で、きゃしゃな枝々を丁字型の枝受けで支えていたほど。

(本ブログ関連:”マユミ”)

クイズの解答には次のよう記されている。「黄緑色の花。実は熟すと4つに裂け、赤色の種子が顔を出す。紅葉が美しい。よくしなるので昔はこの木で弓を作った。」(緑の愛護ボランティアの会:植物グループ樹木班作成)
また、「葉っぱで見わけ五感で楽しむ 樹木図鑑」(林将之 監修・写真、ナツメ社)では、「これ(果実・種子)は多くの野鳥の好物であり、秋冬の貴重な食糧だが、果実や種子を食べる機会の少ないメジロやコゲラが好むのが興味深い。」(写真解説:「種子を食べるコゲラ」)といった解説がある。野鳥の食性が知れてうれしい。



スイセンの花
園の西側、ヒガンバナ群生地(現在、緑色した艶やかな線形の葉を密集させている)のさらに奥に、少し狭ばめであるが「スイセン」が群生している場所がある。園の掲示板にスイセンの写真があって、「花だより」にも記されていたので観察順路図を頼って行ってみた。しかし、まだ早かったようだ。スイセンの株はいくつもあるが、しいて探せば一株だけ花びらを咲かせていた(写真:赤の丸印)。

(本ブログ関連:”スイセン”)

スイセンは「水仙」と書き。牧野富太郎の小冊子「植物知識」(講談社学術文庫)によれば、「仙は仙人の仙で、この草を俗を脱している仙人に擬(なぞら)えたものであろうか。」と推論されている。ちょうど私も、来年から仙人の境地で生きたいなどいって、「年賀状おさめ」の挨拶葉書を出したばかり。

2022年9月21日水曜日

ヒガンバナ 九分咲き

先週、公園の管理センターに自然観察園の「ヒガンバナ(彼岸花)」の開花状況を問い合わせたところ、今は周辺から咲き始めていて、満開はこれからだろうとのことだった。台風(14号)が過ぎて日射しも回復したきょう、頃合いかもしれないと自然観察園へ出かけてみた。

(本ブログ関連:”ヒガンバナ”)

台風の影響か、観察園に向かうに道筋に、樹々から落下した小枝や葉が散らばっていた。観察園を仕切る金網越しに、ヒガンバナの群生地に赤い花が広がっているのを確認する。
園内には、平日にもかかわらず、暖かい日射しに誘われてか多くの人びとで賑わっていた。


この時期、真っ赤な花が咲くヒガンバナには葉がない。花と茎だけである。その後について、牧野富太郎の小冊子「植物知識」は次のように記している。
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花が済むとまもなく数条の長い緑葉が出て、それが冬を越し翌年の三月ごろに枯死(こし)する。そしてその秋、また地中の鱗茎(りんけい)から花茎が出て花が咲き、毎年毎年これを繰り返している。かく花の時は葉がなく、葉の時は花がないので、それでハミズハナミズ(葉見ず花見ず)の名がある。
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ところで私見だが、群生地の開花状況は、九分咲きといったところ・・・、残り一分はこれから(数日後)と思うが、台風で茎が横倒しになったものがあるので心配。ぜひ、群生地一面を真っ赤な花で咲き誇るように敷き詰めて欲しい。

2021年12月24日金曜日

自然観察園と人影

ここ数日、膝の按配がおもわしくなく、それを口実に家の中にこもっていた。部屋を移動するに不都合を感じずとも、いったん外歩きすれば不自由さに気づく。歩行するうち膝を守るようになり、次第にすり足になる。

動かないことには始まらない。そこで、久しぶりに公園に併設の「自然観察園」へと出かけた。外出は陽の温もりが感じられる時間帯にかぎると、ぎりぎり3時過ぎに到着した。

なんと観察園に誰もいない。師走のこの時期、訪れるのは稀なのだろう。珍しい光景と感心したが・・・いやいや、お前こそと自問する。野草は冬枯れして、まるで刈り取られたように平坦になっていた。おかげで園内の見通しがよくなり、規模感が変わってしまった。いつもは、観察順路の中から選択していたが、今回はがらがら状態で一周することにした。

例によって、観察センターに寄り、配布の資料「12月の自然観察園の花だより No.2」を片手に園内を巡った。

ガマズミ:落葉広葉低木 (本ブログ関連:”ガマズミ”)
花は白いが実(一般に9~10月)は赤い。図鑑(「樹木大図鑑」平野隆久著)によれば、「実は(赤く)熟すと(白い)粉をふき食べることができる」。観察園の資料「レンジャーミニ図鑑」によれば、「熟した実は甘酸(あまず)っぱく、そのまま食べたり、果実酒の材料としても使われます」とのこと。

スイセン: 
手持ちの野草図鑑を探したが載っていない。野草扱いされないのだろうか。スイセンの花は一般的に早春に咲くそうだが、<冬にも咲く>とネットで紹介されている。
牧野富太郎の小冊子「植物知識」(講談社学術文庫)に、「スイセンは水仙を音読した、そのスイセンが今日本の普通名となっているが、昔はわが邦(くに)でこれを雪中花(せっちゅうか)と呼んだこともあった。元来、水仙は昔中国から日本へ渡ったものだが、しかし水仙の本国はけっして中国ではなく、大昔遠く南欧の地中海地方の原産地からついに中国に来たり、そして中国から日本へ来たものだ。中国ではこの草が海辺を好んでよく育つというので、それで水仙と名付けたのである。仙は仙人の仙で、この草を俗を脱している仙人に擬(なぞら)えたものであろうか。」と紹介されている(これに続く植物の詳細は、初心者には???で難しすぎる)

ロウバイ:落葉広葉低木 (本ブログ関連:”ロウバイ”)
黄色の花の周りに香りが漂う、ちょっと年季の入った香りだが。花は冬のゆるい明かりを透き通して輝く。自然観察会で、何度も見る機会があって、葉を触ったり、蕾をなでたり、香りを嗅いだり・・・今回もやってみた。ところで、花の内側の花被片が赤茶色(暗紫色という解説もあるが)であるロウバイに対して、すべて黄色なのが次記の「ソシンロウバイ」だ。ロウバイとソシンロウバイの木が、観察園の両端にあるため、園内を一周することになった。

ソシンロウバイ:落葉広葉低木 (本ブログ関連:”ソシンロウバイ”)

ムサシアブミ:(本ブログ関連:”ムサシアブミ”)
観察会で赤い実を見たことがある。草葉のときの姿は、乗馬の鐙(あぶみ)に似ているというが、蛇が威嚇するような、食虫植物に似て気色悪い(サトイモ科であり、同科の他の植物写真もそのようで・・・)。今回は、赤い実を支える茎がしぼんで地面に横になっている。


<不思議な話>
誰もいなかった観察園の最後、園の東側にあるソシンロウバイの蕾(つぼみ)をカメラにおさめていたとき、モニターの端に青色のヤッケ姿の人影(男性か女性か不明)が見えた。おやっと思いながらシャッターを切った後、被写体先の遠く木立をながめたが誰ひとりいなかった。蕾の写り具合がピンボケで、画像を削除したため記録は残っていない。
その場を立ち去るとき、何度も振り返って見たが人の気配はなかった。観察園の出口に向かっていたとき、私と反対側奥の巡路を、青色のヤッケ姿の人が、私の元いた場所へ向かって来るのが見えた。ということは、あのときはまだいなかったはずでは・・・。