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2012年7月14日土曜日

(資料)チョ・ソンジンの「イ・ソンヒの声量」

中央日報の(以前の)記事「[チョ・ソンジンの音痴不可] イ・ソンヒ…声楽家にも押されない声量 - 発音・音程 定規で測ったように正確 パワーと女性的華奢さを兼備え」(2006年5月24日、修正採集版:2006年7月10日)に、イ・ソンヒの強力な発声・声量について、月刊「ホットミュージック」の(第2代)編集長のチョ・ソンジン音楽評論家が次のように述べている。感謝。

・歌うときは色々な筋肉が使われる。腹筋、腰筋、声帯筋、胸筋などほとんど使わない部位がないので、歌自体も大きい運動であるわけだ。からだはそれ自体が一つの響筒である。歌が上手な人たちは響かせ、からだをより一層性能良くするために刻苦の努力をしたと見ることができる。

・最近、300年ほど古い名品のヴァイオリンのストラディバリウスが米楽器競売史上最高額の354万ドル(約33億ウォン)で売れたという。1984年「Jへ」で彗星のように登場したイ・ソンヒは、鋭い刃の繊細な美しさが連想される、ストラディバリウスのような名品の響筒の典型である。

・彼女は、(裏声に対置する)真声を主に使うが、状況によって頭声(裏声)をはじめとする色々な唱法を応用している。快い音色に途てつもない声量は、彼女の強みの一つだ。女性ロック ボーカリストのパット・ベネット(Pat Benett)やグループ「フォノンブロンズ(4 Non Blondes)」のボーカルで有名なリンダ・ペリー(Linda Perry)*の強力さに女性的な面が混在されている。それで、イ・ソンヒの歌では、眩しく強いながらも女性的な華奢さがにじみ出る。

(*補注)リンダ・ペリーの4 Non Blondesの「What's up」を、イ・ソンヒも歌っている。 (Youtube登録の4NonBlondesVEVO、526apolloに感謝)

・音楽界に初めて登場する当時、イ・ソンヒは強力で熱情的な唱法を駆使した。舌が比較的厚い方だとそれだけ声にパワーをよくのせて高音でも力があってさっぱりと伸びていく。完璧なほどすっきりしている高音処理以外に声帯と顎、バイブレーションなどを等しく駆使する能力も優れる。

・それのみか. 合唱団や声楽家らと「マッチャン(1対1対面)」しても声量で少しも押されることがない。声量が大きいので声の共鳴もまた大きい。難しい曲でも一音を長引く長い息遣い、澄んだ力強い音色を維持する姿は十分に天下のイ・ソンヒらしい。発音と音程、リズムもまた、全部定規で測ったように正確だ。まさにこういう正確性で鋭いボイスの熱唱が時には聞き苦るしくするほどだ。他の見方をすれば初期のイ・ソンヒは、驚くべき歌唱力の所有者であるのに音の余裕がないように見えた。

・一つ時間が過ぎながら、イ・ソンヒの歌では「味」が感じられ始めた。歌う時に力もたくさん落ちて楽になった。それでも強く鋭く振る部分では、相変らず色あせない高出力パワーが輝く。歌う時、色々な筋肉を組織的によく使うのも知ることができる。ロックからポップ、バラード、国楽まで消化できないことがないのだから。

・イ・ソンヒは40代に入ったのに首(>喉)の管理をうまくして相変らず良いコンディションを見せている。それ自体が名品の響筒になって、単に「声を吐きだす」のではなく、「声を食べる」超絶頂段階にまでなった。

・いつかイ・ソンヒは、「技巧よりは歌で真正性を吹き込む態度が重要だ」と話したことがある。来月(2006年6月)17,18日世宗文化会館で開くイ・ソンヒの「因縁」(22周年)コンサートは、30人編成の弦楽器を動員して国楽と洋楽を行き来する舞台で飾るのだ。イ・ソンヒが直接タンゴのダンスまでリリースする予定という。絶えず生まれ変わって内面的により一層深くなるばかりであるイ・ソンヒ、 彼女が話す「歌の真正性」を今回の舞台で見たい。

(本ブログ関連:"イ・ソンヒと高音"、"イ・ソンヒと高音 2nd")