考えてみれば験担ぎに似た行動をとっていない。天運に委ねるような局面に出会わないと、そんな思いがしないのかもしれない。鉱物採集だって十分に運任せなところがあるのに・・・そんなことだから思いがけない鉱物結晶との幸運な巡りあわせがないのだろう。
ところで、時事ドットコムの記事「搭乗前、多くの験担ぎ=ガガーリンに献花、映画鑑賞も-星出さん「楽しみ」
」(7/14)
に、ロシアの宇宙飛行士の験担ぎについて、ソユーズに搭乗(15日、日本時間同)する星出彰彦宇宙飛行士を通じて次のように紹介している。
・飛行士は、ガガーリン(Гагарин)宇宙飛行士訓練センターがあるモスクワ郊外の「星の町」の博物館を訪れ、再現されたガガーリンの執務室で卓上のサイン帳に署名する。その後モスクワ中心部のクレムリンそばの赤の広場、ガガーリンらが眠る墓にカーネーションをささげる。星出さんも6月下旬に献花した。
・打ち上げ2日前
飛行士はバイコヌール宇宙基地(カザフスタン)近くのコスモノートホテルで記者会見。続いて旧ソ連のコメディー風アクション映画「砂漠の白い太陽(Белое Солнче Пустыни*)」を観賞する。約40年前からの伝統だ。
(*参考)
- Youtube: 「Demo-clip」、フルバージョン (登録のvideodedUA、mosfilmに感謝)
- 解説: ブログ「RUSSIAN DVD」、感謝。
- なるほど、こんな映画を事前に見ているわけか。やる気にさせるため、活を入れているのかな。
・打ち上げ当日
飛行士は本番の約6時間前に同ホテルのドアに再び記念のサイン。ロシア正教会の聖職者による祝福を受けた後、旧ソ連時代の1980年代の音楽を背に、発射台に向かうバスに乗る。
バスは発射台の約1キロ手前に停車。男性飛行士はバスの右後輪におしっこをする。宇宙服のため動きにくいが、ガガーリン以来の行事だ。
宇宙航空研究開発機構によると、女性の場合どうするかは不明。(事例については記事参照)
(付記)
以上の記事を書いた記者の知りたがりがうれしい。各国の宇宙飛行(訓練、基地、発射、食料など)について、験担ぎという人間臭い逸話をもっと知りたいな。それに、国民の宇宙飛行士に対する捉え方もちがうだろう・・・日本なら理系万能エリートの感じだが、ロシアやアメリカは軍人が多いので冒険野郎といった感じなのだろうか、そんなことも知りたい。
(追記)
時事ドットコムの記事「星出さん、再び宇宙へ=4カ月滞在、宇宙遊泳も-ソユーズ打ち上げ・カザフ」(7/15-11:57)は、打ち上げの様子が次のように報じている。
・国際宇宙ステーション(ISS)で長期滞在に臨む星出彰彦さん(43)ら3人を乗せたロシアのソユーズ宇宙船が15日午前8時40分(日本時間同11時40分)、バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。約9分後に高度約200キロの地球周回軌道に入り、打ち上げは成功した。日本時間17日午後にISSにドッキングする。
・星出さんは2008年6月に米スペースシャトルに搭乗し、今回が2回目の宇宙飛行。長期滞在は若田光一さん(48)や野口聡一さん(47)、古川聡さん(48)に続き4人目。4カ月余り滞在し、自身が08年に設置した日本実験棟きぼうの実験室でメダカの飼育実験を担当するほか、小型衛星の放出も行う。