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2016年4月13日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 春

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/6)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、「春」に関連した3曲を紹介した。

始めに、韓国の「節句」の中の3/3の上巳(삼짇날)について次のように紹介された。
・日本では、奇数月数と重なる日の<正月、上巳、端午、七夕、重陽>を五節句という。韓国も同様に特別にした。1/1日は正月(설날)3/3は上巳5/5は端午7/7は七夕9/9は重陽だ。上巳と重陽は、記憶に少ないけれど、春と秋の最中、自然を楽しむに適切だ。燕は、上巳に戻り、重陽に去るという。今週土曜日(4/9)は、旧暦3/3の上巳だ。韓国の南の地では、花が満開しているようで、想像するだけで心が浮きたつようだ。

▼ <春を迎えて山川へ遊びに行こう>という「遊山歌(유산가)」を聴く。暖かな陽射しに誘われて野に遊ぶ、今様に。

次に、春の景色を歌う「遊山歌」、燕を歌う「興甫歌(흥보가)」について次のように紹介された。
・春を歌う歌に、京畿地域の十二雑歌中一番とされる「遊山歌」がある。花は満開、新芽の美しい春景色を歌う。他に、カヤグム演奏と共に歌う、燕の歌、パンソリ「興甫歌」がある。燕が瓢箪を持って、善人の興甫の家に到着する旅路を表現する。韓国では春に、燕が江南から戻るという。江南は、一般にソウルを横切る川(漢江)の南側を指すが、燕が戻って来る江南は、中国の揚子江南部の江蘇省、安徽省などの平野地帯を指す。また、興甫は、韓国の南側、全羅北道南原地域に住んだといわれる。燕は、数々の名勝をよぎるため、昔の人々に一度は行ってみたい場所だった

▼ パンソリ「興甫歌」から、カヤグム演奏と歌による「燕路程記(제비노정기)」を聴く。京劇風の軽快さ、コラボの如く。

最後に、3/3の上巳に、気が合うもの同士で出かけて楽しんだということについて次のように紹介された。
・3/3の上巳に、食べ物や酒を準備して山や川へ遊びに出た。花を楽しみ、花を素材に料理を作った。女性は、機織りや縫い物をし、若者は学問をする。年寄りも、大人びたふるまいをしなければならないストレスがあったはず。上巳になると、若者は若者同士で、女性も年寄りもそれぞれ遊びに出かけた。気が合うもの同士で出かけて楽しんだことだろう。

▼ パンソリ「興甫歌」から、「燕を捕えに行く場面(제비 후리러가는 대목)」の語りを聴く。正統にのびやかな声が響く。

・燕が興甫の家を訪ねたものの、意地悪なノルボ(놀보)の家に行かなかったので、ノルボは燕を捕まえに出た。燕も、いるべき場所は分かったのだろう。ノルボの思うままにいかなかったという。