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2024年3月18日月曜日

強風と花粉症

くしゃみが続く、目頭が沁(し)みて涙が滲(にじ)む。どうやら花粉症に罹ったようだ。何年振りのことだろう・・・。若いころ、花粉症に連れて目が病んだ。市販の結膜炎用の目薬をじゃぶじゃぶさして乗り切ったりした。

歳をとると感度が鈍り、花粉症から遠のくと聞いている。だから、今回花粉症かもしれないと気づいて、なんだか(妙に)嬉しくなった。

きのうの最大瞬間風速は、14.2m/s、南南西の風(10:49)だった。くしゃみの具合から、風邪でもひいたかといぶかったが、どうやら強風が花粉を撒き散らしたせいのようだ。公園巡りの際に、マスクをすべきだったとくやむ。

さらに、きょうの最大瞬間風速は、14.8m/s、北北西の風(13:36)で、そのうえ寒風だ。きのうが <南の風> なら、きょうは <北の風>、風音がきつく外出するのに気が引けるほど。

■ ウェザーニュース
「関東や東北太平洋側は花粉大量飛散  『とてもつらい』症状報告が増加」(2024/03/18、13:53)
https://weathernews.jp/s/topics/202403/180155/
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 ・今日18日(月)は強い風により関東や東海、東北太平洋側でスギ花粉の飛散量が多く、「とてもつらい」や「つらい」症状報告が多くなっています。
・ウェザーニュースアプリ利用者からの花粉症状報告では、13時30分までの12時間の集計で関東の半数以上の方が「とてもつらい」と回答していて、「つらい」と合わせると8割近くに達しています
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強風に興じて、わざわざ外出する。住宅街の道に人影はない。小学校の校庭に薄茶色の砂塵が巻き上がるのを見た。体を揺するほどの風圧を感じて後悔する。街の賑わいにたどりつき、慌てて喫茶店に入る。
しばらく文庫本、(すっかり茶色にやけてしまった)三島由紀夫の「文章読本」を読む。これって雑誌「婦人公論」*の昭和三十四年(1959年)一月号の別冊付録だったとは。
帰宅して直ぐに風は止んだが、いきなりの静けさに戸惑うほど。

(*)婦人公論: 
神奈川県立図書館 展示パネル(Web 版) 「婦人雑誌にみる近代日本   ~明治から昭和前期にかけて~」
ー 第2章  大正~モダンガールの登場~
ー https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/yokohama/uploads/2020/12/web_exhib201302_chapter2.pdf
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「婦人公論」中央公論社(1916年1月創刊)
1913年1月『中央公論』の嶋中雄作が中心になって発行した増刊「婦人問題号」がきっかけとなって、『婦人公論』は生まれました。
新しい近代的自我、女性の自覚、解放をうながすことを目的としており、『主婦之友』・『婦人倶樂部』といった生活実用誌とは一線を画した内容となっています。婦人参政権運動問題、母性保護論など、女性問題を多く取り上げているのが特徴で、知識階級の女性をターゲットにしていました
ちなみに1913年8月には、東北帝国大学に女子の入学が許可されています。
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雑誌「婦人公論」は、中央公論社の事件(1961年)が起こるまで、「知識階級の女性」読者をターゲットにしていたのだろうか。現在、中央公論社は「読売新聞グループ」の傘下にある。

(本ブログ関連:”三島由紀夫”)

2022年6月17日金曜日

「とても私的な夜」と「Aqua(アクア)」

歌手イ・ソンヒが登場したこともある KBS 2TVの長寿音楽番組「ユ・ヒヨル*のスケッチブック」**で、穏やかな物腰で歌手たちと対話する司会者ユ・ヒヨル(유희열)が最近発表した曲と坂本龍一のものとが極めて類似していると話題になっている。ユ・ヒヨルは、歌手兼音楽プロデューサーでもある。
(*)ユ・ヒヨル: https://namu.wiki/w/유희열
(**)「ユ・ヒヨルのスケッチブック」: https://namu.wiki/w/유희열의%20스케치북

(本ブログ関連:”ユ・ヒヨル”)

朝鮮ドットコム/朝鮮日報日本語版
「韓国歌手ユ・ヒヨル、坂本龍一作品の盗作認める…『申し訳ない 何とぞご理解を』」(オ・ギョンムク記者、2022/06/15)より抜粋
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・歌手ユ・ヒヨルが日本音楽界の巨匠・坂本龍一の曲を盗作したことを認めて謝罪した
・ユ・ヒヨルは14日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」の所属事務所「アンテナ」公式アカウントで、「『ユ・ヒヨルの生活音楽』プロジェクトの2番目の曲『とても私的な夜』と坂本龍一氏の『Aqua(アクア)』が類似しているという情報提供があり、これを検討した結果、曲のメインテーマが十分類似していることに同意することになりました」と述べた。
 ・ユ・ヒヨルは「長年にわたり最も影響受け、尊敬しているミュージシャンなので、無意識のうちに私の記憶の中に残っていた同様の進行方式で曲を書くようになりました」「発表時、私の純粋な創作物と考えましたが2曲の類似性は認めざるを得ませんでした」と説明した。
・ユ・ヒヨルは「LPリリースを延期し、坂本氏側と連絡して著作権関連の問題を整理します」「久しぶりに出す曲を待っていた方々を失望させてしまい、あらためておわび申し上げます」と謝罪した。
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(参考)類似Youtube映像:  https://www.youtube.com/watch?v=06otxBrFJyw
(追記)坂本龍一の日ごろの言動に照合して、彼らしい表向き決着を図ったようだ。

韓国では、盗作(표절)問題がわりと話題になりやすい。音楽業界だけでなく、食品、漫画・アニメあるいは番組制作においてもそうだった(例えば、むかしのプロデューサーたちが「釜山へ行ってくる」といえば、そこで日本の放送電波をキャッチすることであったし・・・)。それだけでなく、小説家においても盗作が問題になったりした・・・、「知性」とか「教養」といった「精神的」な趣きとかかわりが深い分野だけに厄介だ。
(追記)朝鮮日報記事:「日漫画盗作論争、ネイバーウェブトゥーン『連載中断』」
https://www.chosun.com/culture-life/culture_general/2021/09/18/5ZA5O4YLB5GXRABTKLXM5MES3Y/

(参考)小説の場合
本ブログでも以前(2015年6月)、作家申京淑(シン・ギョンスク)の作品に、三島由紀夫の『憂国』からの盗作疑惑が報じられたことについて取りあげたことがある。その後をフォローしなかったところ、下記(①、②朝鮮日報記事:上記ユ・ヒヨルの件と合わせて最近再掲載)のような展開をしていた。(彼女の夫は大学関係者で、難解な擁護論を語っていたのに驚いたことがある)

(本ブログ関連:”申京淑 盗作”、”申京淑(全体)”、”小説の盗作”)

なお申京淑は、盗作疑惑の指摘を受けた同年(2015年)に謝罪したものの、その後ある団体の長から告発を受けるにおよんだりしていた***。
(***)中央日報日本語版の記事(2015年6月)
https://japanese06.joins.com/JArticle/202147?servcode=400&sectcode=430
https://japanese.joins.com/JArticle/202148

① 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
「三島由紀夫「憂国」盗作疑惑の韓国人作家に不起訴処分」(パク・サンギ記者、2016/04/01)
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・盗作による詐欺および業務妨害容疑で告発されていた小説家、申京淑(シン・ギョンスク)さん(53)について、ソウル中央地検刑事6部(ペ・ヨンウォン部長)は先月31日、不起訴とする決定を下した。
・申さんが1996年に発表した短編小説『伝説』は、日本の作家、三島由紀夫(1925-70)の『憂国』をまねたものだという疑惑が浮上していた。これに対し、韓国社会問題研究院のヒョン・テクス院長は昨年6月、「申さんの盗作行為によって、『伝説』を出版した出版社の業務が妨害され、また申さんが盗作によって印税を得たのは詐欺罪に当たる」として告発した。
・検察の関係者は「出版社側が先に、申さんに対し出版を持ち掛けたため、申さんが出版社をだまして印税を受け取ったわけではなく、出版社側にも処罰を求める意思が全くないため、不起訴とすることにした」と説明した。
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② 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
「【記者手帳】三島「憂国」盗作騒ぎと未必の故意」(ユン・イェナ記者、2015/09/06)
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韓国の女性小説家・申京淑(シン・ギョンスク)氏の盗作問題にあらためて注目が集まっている。盗作が問題となった小説を出版した創作と批評社が、編集人と編集主幹名義で盗作を事実上否定し始めたからだ

 同誌の編集人でソウル大学名誉教授の白楽晴(ペク・ナクチョン)氏は27日、自らのフェイスブックを通じ「盗作疑惑が指摘された部分に、疑いの目が向けられるだけの類似性があることは確認したが、これを意図的なもの、つまり破廉恥な犯罪行為であると断定することには同意できない」と主張した。

 これに先立ち編集主幹で延世大学教授の白永瑞(ペク・ヨンソ)氏も同誌秋季号の巻頭言で「問題の作品の中に、盗作疑惑を呼び起こすに十分な類似性が見られるという事実は認めるが、その類似性を意図的盗作によるものと断定することはできない」との見方を示した。

 この結果、この問題はまた原点に戻ってしまった。今年6月、申氏が自らの短編小説『伝説』に日本の極右作家として知られる故・三島由紀夫氏の短編小説『憂国』の一部を盗用したとの疑惑が表面化した直後、出版元の創作と批評社が「問題とされる文章に類似性は認められるが、作品全体に占める割合は低いので盗作ではない」との立場を表明したところ、批判の高まりを受けてこの見方を1日で撤回した経緯がある

その創作と批評社が今回、再び盗作の否定に乗り出したわけだが、その主張のポイントは要するに「『見た目』はそうかもしれないが、『意図』はなかった」ということだ。この言い分は非常に巧みで絶妙なものだ。しかし批判する側が問題としているのはそのような点ではない。「誰が見ても盗作」と見えるものを「そのような意図はなかった」という論理で批判をかわそうとしているところに問題があるのだ

 このままだとこの問題は迷宮入りしてしまうだろう。文章を読んでそれを評する人間は、それを書いた人間の心の中まで見ることはできないし、また人間は誰でも自分の思いが自分でも分からない時が多い。これは現代の科学が教えるところでもある。
 
 この問題を最初に指摘した小説家のイ・ウンジュン氏は、問題となった申氏の『伝説』の文章と、詩人のキム・フラン氏が翻訳した三島由紀夫の『憂国』の複数の文章とを比較し、その上で「世間の常識」に判定を求めた

(本ブログ関連:”申京淑 盗作”)

 その結果はどうであったか。ここで全ての名前を挙げることができないほど多くの作家が、イ・ウンジュン氏の提起した盗作疑惑に同意した。当の申氏でさえも「盗作との指摘は正しいのかもしれない」と語った。しかし申氏はその一方で「私も自分の記憶が信じられない」ともコメントしたため、とても素直に反省しているようには見えなかった
 
 聖書には「太陽の下に新しきものなし」という言葉がある。無限ともいえる古今東西の作品から必要な栄養を吸収し、成長してきた21世紀に生きる韓国の作家たちが、完全にオリジナルの新しい作品を作り上げることは、もしかすると不可能に近いことなのかもしれない。

 ただしたとえそうだとしても「誰が見ても盗作に見えるもの」を「意図的ではなかった」という一言で片付けるのは、どう考えても厚顔無恥だ。刑法にも「未必の故意」という言葉がある。多くの知識と経験を持つ作家や創作と批評社の高名な関係者たちであれば、当然誰もが知っている言葉だろう。

 記者は今年5月にある作曲家にインタビューしたが、その際、その作曲家は「無意識の盗作を警戒するため」と前置きし「大衆歌謡や音楽はあえて聞かない」と語った。このように無意識による失敗をも警戒する態度と「盗作かもしれないが意図的ではないとはぐらかす態度。どちらが芸術家として本当にあるべき姿だろうか
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(参考)幽体離脱法
https://namu.wiki/w/유체이탈%20화법

2015年9月15日火曜日

パク・ミンギュのこと

韓国を代表するといわれた小説家の申京淑とパク・ミンギュが、最近、文壇を騒がせた噂と問題について触れるのは、今回で終わりにする。朝鮮日報(日本語版)記事「【萬物相】盗作の告白」(9/129/8)、キム・グァンイル論説委員)は、書き出しにアメリカの有名人や小説家に起った盗作問題に触れながら、パク・ミンギュの印象(自家撞着した弁明)と今後の立ち位置について突き放すかのように、以下の通り語っている。(抜粋)

(本ブログ関連:”申京淑”、”パク・ミンギュ”)

同じ朝鮮日報(日本語版)の記事であるが、「『文芸創作学科が韓国文学を台無しに』有名作家発言が物議」(9/129/12)、パク・ヘヒョン文学専門記者)は、小説家の黄晳暎(황석영、1943年1月4日~)の、大学教育に文芸創作学科が必要かという発言を紹介している。ちなみに、パク・ミンギュは、中央大学校文芸創作学科卒である。

パク・ミンギュの小説「亡き王女のためのパヴァーヌ」しか知らないけれど、その作風は、Twitter風であり、ある意味書き留めたスケッチ集を使っているのではと思いながら読んだ。

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・女性小説家・申京淑(シン・ギョンスク)氏が故・三島由紀夫氏の作品を盗作したのではないかという騒動はまだ記憶に新しいが、このほど小説家パク・ミンギュ氏が盗作を告白した。2003年の長編小説『三美スーパースターズの最後のファンクラブ』と、07年の短編小説『昼寝』がインターネット掲示板の文章や日本の漫画を見て書いたものだと認めたものだ。
出世作の『三美スーパースターズの最後のファンクラブ』は1990年代、パソコン通信の掲示板に野球ファンが掲載した文章と多くの部分で似ていた。また、パク・ミンギュ氏は「ずいぶん前に日本の漫画『黄昏流星群』を読んだ記憶がある」とも言った。そして自ら「明らかな盗用だ」と言い切った。

・10年前に初の短編集『カステラ』を出したパク・ミンギュ氏にインタビューしたことがある。当時の同氏は変わった風ぼうで話題だった。ひざまでの長さがあるヒッピー風の長髪をある日突然バッサリと切り、ファンキーな金色に染めた。家でもヒッピー風の服やアクセサリーを身に着けて小説を書いた。スキーのゴーグルのように大きなサングラスをかけて現れ、インタビュー中もずっと外さなかった。
高校時代は「クラスの平均点を引き下げるヤツ」で、中央大学文芸創作科にはカンニングで入学したという。すべてが盗用でも同氏は反逆的な小説家として残ると思っていた。

・映画監督のキム・サンジン氏は、「一流は世の中を守り、三流は世の中を変える」と言った。その時、パク・ミンギュ氏は三流を自任し、世の中を変えてやるとでも言うように食ってかかった。「芸術は盗作であるか、革命であるか、そのいずれかだ」と言ったゴーギャンよろしく、パク・ミンギュ氏も「韓国文壇の近親相姦風潮が小説の発展を妨げている」と「革命」の声を上げた。当時は文壇をひっくり返すかのように見えたが、10年を過ぎた今はただ盗作をするだけの人間だったと告白した格好だ。実感はない。盗作の告白ではなく、世の中をばかにしているのかもしれない。今も不穏な存在だ。
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(資料) 韓国の音楽・小説など盗作・剽窃の状況 ・・・ ナムWiki

2015年6月23日火曜日

申京淑の謝罪

韓国で文学界を飛び越えた話題が、ようやく結着の段階に入ったようだ。朝鮮ドットコムの記事「申京淑 1週間ぶりに謝罪 『盗作の指摘正しいと思う…読者らに謝罪』」(6/23、7:56)は、当事者の釈明を次ように伝えている。

小説家申京淑については、イ・ソンヒと同世代であり、彼女たちに共通の言葉を探してブログに載せてきた。昔、申京淑は、放送作家であり、歌謡曲の作詞も手がけたこともあるという。その経験から、時代に合わせ過ぎたのかもしれない。15年前(にも指摘された)のこととはいえ。

(本ブログ関連:”申京淑”)

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去る16日、盗作論議(論難)に包まれた小説家申京淑(52)が、1週間ぶりに自身の過ちを認めた。 また、問題になった短編「伝説」を本人の作品目録から除外させると明らかにした。

23日、京郷新聞の報道によれば、申(京淑)氏は、「問題になった三島由紀夫の小説『憂国』の文章と、『伝説』の文章を何度も照し合わせて見た結果、盗作(剽窃)という問題提起をするのが正しいという気がした」として、「いくら記憶をかきまわしてみても、『憂国』を読んだ記憶はないけれど、今は私の記憶を信じることができない」と述べた。

引き続き、申氏は、「出版社と相談して、『伝説』を作品集から外(はず)す」といって、「文学賞審査委員をはじめ、全てのものを降ろして自粛する時間を設ける」と述べた。

15年前の去る2000年に、すでに、チョン・ムンスン文学評論家が、「申京淑作家の『伝説』と三島由紀夫の小説『憂国』が似ている」という問題提起をしたけれども、対応しなかった理由については、「2000年にそのような文が載せられたという話は聞いたが、私が読んだりもしない作品(『憂国』)を持ってきて、そんなことがあるかと思ったので読まなかった」といい、「その時読んだら良かっただろう」と遺憾を表示した。

申氏は、小説家イ・ウンジュン(45)が、16日、盗作疑惑を再び提起した時、出版社<創批>に「『憂国』を読んでみたこともない」と話したことについては、「かなり以前に一度体験したことなので、15年前と同じ考えで、知らないことだと答えた」といって、「私に対する批判の文は、耐える自信がないため、たくさん読まなかったし読めない」と説明した。

一方、申氏は、「伝説」の他にも、「母をお願い」、「汽車は7時に出るよ」、「別れのあいさつ(작별인사)」など、彼女の作品全般にあふれる盗作疑惑と関連しては、「創作は、読書の影響から完全に自由なことなくて、いくつかの考えは時代と国境を越えて全く知らない状態でも共通点を持つ」としながら、「私の文章で書いた文だが、評壇や読者らの指摘に対して深く省察してみる」と述べた。

また、「重い鳥の足跡(무거운 새의 발자국)」、「遠く、限りない道の上に(멀리, 끝없는 길 위에)」など1990年代初期に書いた断片の題名が詩の一節で、無断に盗用したという指摘に関連して、「詩から題名を取ってくることは、当時、文壇でたびたびあったことであり、詩人が私の友人であった事情もある」としながら、「もしそれが誤ったことだったら、ひょっとして残念な心を持ったとすれば、私は間違って生きてきたこと」と釈明した。

彼女は続いて、「この問題を提起した文学者をはじめとして、私の周辺のすべての方々、何より私の小説を読んだ多くの読者に心より謝罪申しあげる」と、「すべてがきちんと見られなかった私のせい」と述べた。

しかし、申氏は、「どう考えてみても。臨機応変式の絶筆宣言はできない。私に文学は命のようなものであり、文を書くことを終えるなら、生きても生きていることでない」として、「原稿を書いて壷に隠しても、文学という地で倒れたのだから、その地に(手を)ついて立ち上がりたい」と明らかにした。
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2015年6月17日水曜日

作家申京淑の噂

日本でも取り上げられることの多い韓国の女流作家申京淑(신경숙、1963年1月12日~)の作品について、ある問題が提起された。文学とは永遠に縁のない、この素人にとっても、耳を疑うできごと、衝撃だ。

(本ブログ関連:”申京淑”)

NEWSIS/朝鮮日報日本語版の、以下の記事、「申京淑の『伝説』は三島由紀夫『憂国』を盗作」(2015/06/17 11:31)には驚かされた。三島由紀夫の作品を・・・よりによって。
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「申京淑『伝説』は三島由紀夫『憂国』を盗作」 - 韓国人作家が疑惑提起

 韓国を代表する小説家、申京淑(シン・ギョンスク)氏(52)が作家の三島由紀夫(1925-70年)の作品を盗作したとする主張が提起された。

 小説家で詩人でもあるイ・ウンジュン(이응준、1970年~)氏(45)は16日、インターネット新聞のハフィントンポスト韓国で、申氏の短編小説『伝説』(1996年)の一部が三島由紀夫の短編小説『憂国』(韓国で83年に発刊)を盗用していると主張した。イ氏が盗用の疑いを提起した部分は以下の箇所だ。

▼ (三島由紀夫『憂国』韓国語版)
  「二人とも実に健康な若い肉体の所有者だったため、彼らの夜は激しかった。夜だけでなく、訓練を終えてほこりだらけの軍服を脱ぐ間さえもどかしく、帰宅するなり妻をその場に押し倒すことが一度や二度ではなかった。麗子もよく応えた。最初の夜を過ごしてから1カ月たつかたたないうちに、すでに麗子は喜びを知る体になり、中尉もそんな麗子の変化を喜んだ」

▼ (申京淑『伝説』)
  「二人とも健康な肉体の持ち主だった。彼らの夜は激しかった。男は外から帰ってきて、ほこりがついた顔を洗いながらも、もどかしく急いで女を押し倒すのが常だった。最初の夜を過ごしてから2カ月余り、女はすでに喜びを知る体になった。女の清逸な美しさの中に官能はかぐわしく、豊かに染み込んだ。その成熟さは歌を歌う女の声にも豊潤に染みわたり、今や女が歌を歌っているのではなく歌が女に吸われてくるようだった。女の変化を一番喜んだのは、もちろん男だった」

 イ(・ウンジュン)氏は「三島由紀夫『憂国』の盗作は、小説家が特定分野の専門知識を小説の中で説明したり、表現したりするために小説以外の文献の内容を地の文や登場人物の対話中で活用するといった、いわゆる『小説化作業』の結果では決してない」と指摘。プロの作家としては到底認められない、明らかな「作品の窃盗行為」だとした。

 続けて、申氏の小説はさまざまな言語に翻訳されて、海外で一定の成果を収めているとしながら、「もし盗作がニューヨークやパリ、英国に伝わったらどうなるか。日本の文筆家や大衆がこの事実を知ったらどうなるか。これは隠そうとしても隠されるものではなく、隠せば隠すほど悪臭を放つ韓国文学の恥だ」と強調した。
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ちなみに、中央日報の記事、「申京淑、三島由紀夫作品 盗作した」(6/17)は、もう一歩踏み込んでいて、彼女のこの行為は(問題提起者によれば)、2000年秋からのことであるとか、韓国文壇の「沈黙のカルテル」、巨大出版社の社長と編集部の操縦、とまで書かれている。

この情報の発端となった、ハフィントンポスト韓国版の、小説家で詩人でもあるイ・ウンジュンの長々とした内容「偶像の闇、文学の堕落 | 申京淑の三島由紀夫盗作」(6/16)は、申京淑の人間・夫婦関係も含めて、もっと厳しい韓国風の表現がある。・・・韓国文人たちの「沈黙の共犯」と。

(資料)上記ハフィントンポスト韓国版掲載
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▼ (三島由紀夫『憂国』韓国語版)
두 사람 다 실로 건강한 젊은 육체의 소유자였던 탓으로 그들의 밤은 격렬했다. 밤뿐만 아니라 훈련을 마치고 흙먼지투성이의 군복을 벗는 동안마저 안타까와하면서 집에 오자마자 아내를 그 자리에 쓰러뜨리는 일이 한두 번이 아니었다. 레이코도 잘 응했다. 첫날밤을 지낸 지 한 달이 넘었을까 말까 할 때 벌써 레이코는 기쁨을 아는 몸이 되었고, 중위도 그런 레이코의 변화를 기뻐하였다.
─  三島由紀夫、 キム・フラン訳, 「우국(憂國)」, 『金閣寺, 憂國, 宴会は終わって(宴のあと)』, 主友 世界文学20, 株式会社主友, P.233. (1983年1月25日 初版印刷, 1983年1月30日 初版発行)

▼ (申京淑『伝説』)
두 사람 다 건강한 육체의 주인들이었다. 그들의 밤은 격렬하였다. 남자는 바깥에서 돌아와 흙먼지 묻은 얼굴을 씻다가도 뭔가를 안타까워하며 서둘러 여자를 쓰러뜨리는 일이 매번이었다. 첫날밤을 가진 뒤 두 달 남짓, 여자는 벌써 기쁨을 아는 몸이 되었다. 여자의 청일한 아름다움 속으로 관능은 향기롭고 풍요롭게 배어들었다. 그 무르익음은 노래를 부르는 여자의 목소리 속으로도 기름지게 스며들어 이젠 여자가 노래를 부르는 게 아니라 노래가 여자에게 빨려오는 듯했다. 여자의 변화를 가장 기뻐한 건 물론 남자였다.
─  申京淑, 「伝説(전설)」, 『昔、家を出るとき(오래전 집을 떠날 때)』, 創作と批評社, P.240-241. (初出1994年⇒1996年9月25日 初版発行, 後に 2005年8月1日 同じ出版社として名(創作と批評社)を圧縮して改名した「創批(창비)」で 『ジャガイモを食べる人々(감자 먹는 사람들)』と小説集題名だけ変えて再出版された)
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