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2014年12月16日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 海女

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(12/10)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第84回として、海に関する話題として済州島の「海女(해녀)」にまつわる話を紹介した。

始めに、済州島の「海女」の仕事について次のように紹介された。
・「海女」は、特別な装備もなく海中に潜ってサザエやアワビ、ワカメなど採取する女性を指す。日本の「海女(あま)」と同じ。「海女」(以下韓国の海女を指す)は済州島に多く、強い生命力で厳しい環境のなか営んできた済州島の女性を象徴する。
・海女は、酸素ボンベなど使わず、一度潜ると1分から長くは2分間息を我慢する。浮かび上がるとき、「テワク(테왁)」(浮き輪(玉?))を抱えて大きく息を吐き出す。この音を「スムビ(숨비)ソリ(소리:音)」といい、口笛にもイルカの鳴き声に似て聞こえる。気持ちがすっきりするという。海女は必要なものだけを満たし、海と共に生きる。

▼ 海女の歌「スムビソリ」を聴く。どこかモダンで人魚の泳ぐ青い海の香りがする・・・今様である。

次に、現在の海女の姿は、日本と韓国の独特な存在として次のように説明された。
・済州島で知る、特殊な装備を付けずに海に潜る海女は、日本と韓国にしかいない。日本語で「海女」だが、韓国でも同じ漢字で「海女」と言う。

▼ 歌「海女の歌(해녀노래)」を聴く。しりとりのように掛け合う・・・結束を高める労働の歌の感じがしていいな。

最後に、済州島の海女の伝統について次のように解説された。
・済州島の海女の始まりは、正確にいつからか知られてない。朝鮮中期までは男性も海に入ってアワビやワカメを採取したが、女性が多い地域なため、次第に女性の仕事になった。女性に経済力があるのは大きな強みだったようで、済州島の女性は、社会的地位が他地域に比べて高いが、仕事が大変なので、海女になる若者はほとんどいない。現在、海女の多くは60代以上だ。済州島の環境や文化、暮らしを守ってきた海女の姿がいつまで見られるだろうか。

▼ 海女が身の安全と豊かな暮らしを祈る「クッ(굿)」(=シャーマン儀式<巫俗(무속))を行うときの済州島民謡「ソウジェソリ(서우제소리)」を聴く・・・今様にすっかり洗練されている。