イ・ソンヒの作品に、ささやくように始まる、2集所収の「涙に咲く花(눈물속에 피는 꽃)」(1985年)がある。デビュー時の彼女の特徴である、突き抜けるような高音を遺憾なく発揮している、やや硬質な感じする作品だ。挿入の独白は、独特な雰囲気がある。後にLPで、語り(台詞)だけのもの、詩集まで出した。
アルバム第1集と2集は、本格デビュー初年(1985年)に出されたものだ。この曲は、彼女のイメージから、傷心の少女が精一杯に女ごころを歌うようで、当時の大人から見れば可愛らしく見えたかもしれない。柔道着を着た少女が女ごころを歌っているようなさまが浮かぶ。彼女の童顔は後の強力な武器になる。
(本ブログ関連:”涙に咲く花”)
“愛は 別れに、なおいっそう輝くでしょう
一人で寂しさを感じたとき、なおいっそう美しいでしょう”
あなたの目に映った 私の姿は
そんなに悲しい顔で 泣いていたのですか
思わず流れた 私のこの涙は
そんなにもあなたの心を 苦しめましたか
遠い空 見つめながら悲しみを消し去ろうと
気づかうあなたの姿は、むしろ私の心に
石を投げているのですね 涙に咲く花よ
“孤独が訪ねてくれば、こらえてしまうでしょう
こらえ続けて寂しくなれば、それだけで泣いてしまうでしょう”
こんなにつらい別れを 始めなければならないのは
もしかしたらあなたと私の 試練ではないでしょうか
私たちの目に宿る 涙に咲く花よ
(Youtubeに登録のkang yeol jungに感謝)