昔、「週刊少年マガジン」や「週刊少年サンデー」といった週刊少年漫画雑誌が華やかなころ、連載漫画ごとに雑誌をバラして合冊するという、面白い工夫をする奴がいた。週刊誌の紙質と同じサイズのままもう一度読み返せるのがみそだ。それを、兄弟で楽しんでやっていたという。漫画雑誌は読み捨てのようなものだったが、好みの連載を合冊するアイデアに感心した。(私はいい読者じゃなかったので、そのようなチャレンジをしなかったが)
また、どこかで聞いたか読んだ話しだが、ある作家が旅の途中、(月刊)文芸誌を読むのに部厚過ぎるので分冊して、手軽にして読むという。なるほど、それもうなづける。
私も真似して、一通り読んだ雑誌(例えば月刊誌「文芸春秋」)をしばらく置いておくが、廃棄する前に手ごろの厚さにバラしている。それを家の中のあちこちに置いて、気が向いたら拾い読みする。
面白いことに、ちょっと前の話題について、その時期らしく書いているが、やがて時間が経過して、今となってそれが果たして正確に世情を読みとっていたのか判定するという楽しみがある。じっくり書き込んでいるもの、散文程度の流し書きも含めてどうであれ、寄稿者の感度が分かるようで、皮肉な読者の目を養ってくれる。
(付記)
鉱物採集をしばらく休んでいる。久し振りに石仲間と会食しようと選んだ、おじさんにぴったりの、カレー屋も喫茶店も日曜休店とは・・・。