何気なくテレビのチャンネルを回していたら(古い表現だねえ)、NHKで以前放送されたもので、プレミアムアーカイブスの「ハイビジョン特集 驚異の結晶洞窟」に行きあたった。
鉛、亜鉛を採掘するメキシコのナイカ鉱山の洞窟で偶然発見された、まるで人間がミニチュア世界に置かれたような錯覚をする巨大結晶群を見ることができる。洞窟ドキュメントが大好きなNHKは、この巨大結晶について、これまで何度か取り扱っているが、ここではその成因などについて興味ある話題を提供している。
・鉱山採掘のため、地下水を排出したことにより洞窟が発見された。
・石膏の巨大結晶中に存在する水の中の空包を基に、結晶が50℃代でできたと推定される。
・巨大結晶の折れた部分が再結晶化する速度から、結晶の起源を50万年前と推定される。
・そもそも洞窟は、硫化水素を食性とするバクテリアが排出した硫酸で侵食拡大したと推定される。
最後のバクテリの存在の例証として、同じくメキシコのヴィラ・ルース洞窟が紹介されたが、あの美しい硫黄結晶の空間が見られなかったのは残念。わたし的には、硫黄結晶が好きなんですが・・・ナイカの石膏結晶は余りに巨大過ぎて想像を超えてしまう。まさに、上記番組が主軸にした、ジュール・ヴェルヌの「地底探検」の世界だ。
(本ブログ関連:"結晶洞窟")