KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(5/23)に、人物シリーズ29回目として国楽演奏グループ、風の岬(パラムコッ、바람곶)を紹介した。
まず、韓国神話から、シャーマンの祖先といわれる捨姫公主(パリコンジュ、바리공주)の話題から始まった。
・娘だけ授かる王は、七番目も娘だったため、娘捨姫公主と名づけ海に捨てる。海亀に助けられて竜宮に育った娘捨姫公主は、やがて病の両親と対面し、命駆けで薬を手に入れ救う。その功績で、あの世を司る神となる。
・風の岬グループは、この娘捨姫公主の神話に着目し、音楽で表現しようと結成された。
▼風の岬による「捨姫シナウイ(바리시나위)」を聴く。現代的な色調はするけれど、十分に伝統的な響きを残していて、楽器を借りただけのものではないように感じる。素晴らしい。
(「シナウイ」について本ブログ関連:"韓国の風景")
風の岬グループについて、次のような紹介があった。
・風と岬が合わさったグループ名には、岬が陸地と海が出会うように、天と地と海が出会う場所から吹いてくる音の風の意味がある。風のように留まることなく、音楽を通じて新しい世界を切り開くことも込められている。
・韓国の神話や説話を、伝統あるメロディーと長短を基盤として、現代的な音楽感性で再創造することを活動の目的としている。
次のように風の岬グループのプロフィールが紹介された。
・2004年 映画音楽やミュージカル作曲家で、韓国芸術総合学校伝統芸術院教授ウォン・イル(원일)により結成。
・メンバーは、パク・スナ박순아(カヤグム)、パク・ウジェ박우재(コムンゴ)、イ・アラム이아람(テグム)、パク・ジェロク이아람(インド弦楽器シタール)、そしてウォン・イル(作曲、ピリ、打楽器)の5名である。
▼風の岬グループによる「羅針盤」を聴く。羅針盤は、船だけでなく人生も文化も様々なものを含めたものだろう・・・国楽の新しい方向を示すようだ。
▼風の岬グループによる「ピンビン(빙빙)」を聴く。ちょっと南欧の風味から琴の音にも似て、風がぐるぐると廻ってあらゆるものをミックスするようだ。でも、統合化に向いてしまうのだけは・・・。
(追記)
昨日の、蓮台寺鉱物採集の成果についてメールをいただいた。なんと、採集者のひとりがテルル石(TeO2)と自然テルル(Te)を採集したのだ。「2~3ミリの綺麗なテルル石の板状結晶でまわりに自然テルルが確認できました。大当たりです。」とのこと。
ああ、羨ましい・・・行けたらなあ。