午後、小金井公園を散歩する。公園広場北側の遊歩道は、ハクウンボクとヒマラヤスギが両側から天を覆うように葉を繁り、緑の回廊を成していた。江戸東京たてもの園に近づくと、マテバシイが鬱蒼とする光景に出会う。まるで泰西名画を見る思いがする。
木立の陰にある野外の木製テーブルで、穏やかな緑の光を受けて、のんびり読書をしていた。そのとき突然、脇に立つ高木のケヤキの上から、鳥のフンがテーブルに開いた本の10cmほど離れたところに落ちた。見上げると、葉や枝に隠れるようにカラスがいた。先ほど多数のカラスの鳴き声がしていたが、まさか静かなこの場所にいるとは。おかげで、読書気分が萎えてしまった。
少し座席位置を横にずらして再び読み始めたとき、わたしの真後ろで、カラス同士がけたたましい鳴き声で争いを始めたのだ。これには参った。そんなわけで、緑陰に読書を楽しむといった風流気分も失い、散歩に切りかえた。
カラスのフンとは、運が悪かった・・・迷惑なできごとだった。
(追記)
本来なら、今日は静岡県の河津鉱山(蓮台寺)に鉱物採集の予定だった。体調が完全とはいえず、せっかくのお誘いを受けながら、同行を断念せざる得なかった・・・とても残念だ。
採集結果はどうだったのだろうか、知りたいところだ。テルルは、もしかして運が良ければ、欽一石はどうだったろうか。