時間の経過とともに顔料が剥がれたり、何らかの事故に遭った絵画(特に西洋の油絵など)を、修復師が本来の姿に戻す様子をYoutubeで見ることがある。絵画の技法も合わせて知ることができる貴重な記録だ。
従来の修復は、修復師の長年の経験に基づくもので作業に長時間を要していた。それに対して、新しい技術(ディープラーニング:AI)による修復方法*が、下記のようにYoutubeに紹介されている。70倍の作業効率があるという。
(*)MITの機械工学科の院生・エンジニア、Alex Kachine氏
ー Nature:https://www.nature.com/articles/d41586-025-01776-8 (2025.6.11)
絵画の本来の姿をAIで再現し、欠損(修復)部分をプリンターで透明薄膜(マスク)に塗布し、それを原画に密着させるといった手順だ。修復手間から隅に見放された絵画を、何とか復活させる画期的な手法といってもよいのかもしれない。
下記Youtubeのコメント欄には、従来の絵画修復の細密な手順を考慮したうえでの「クリーニング」、「色味や明るさ調整」、「筆致」などの観点から様々な意見が寄せられている。
■ Youtube(登録:nature video)
「AIを活用した芸術作品の修復方法を発明したエンジニアに会う」
ー https://www.youtube.com/watch?v=ZhYBSMoC0qM