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2020年10月23日金曜日

(雑談)ちらりと聞いて早とちり

とりとめもなく、ちらりと聞いてネットを上滑りした与太話。

ラジオから、センセーショナルというかショッキングな場面が展開するという映画「異端の鳥」の映画評が聞こえてきた。遠くの国の人間が語るにはおぞましい、第二次大戦下の悲惨な経験を経たユダヤ人少年がいかに生き延びたかを描いた映画についてだ。映像化に賛否両論があったという。

1965年出版の「異端の鳥(ペインティッド・バード)」(西成彦訳、2011年)の原著者イェジー・コシンスキはとても個性的な人物で、ネットでは盗作などいわくつきの背景があるように紹介されている。この小説を自伝的といったり、架空の話といったり変転するくらいだそうだ。(未読のため深入りできないが)

ところで、この物語と大筋が似た児童書「走れ、走って逃げろ」(U. オルレヴ、母袋夏生訳、岩波少年文庫)がある。こちらの場合、作家オルレブ自身の経験ではなく、体験者というべきモデルが存在すると巻末に訳者解説がある。

(本ブログ関連:”走れ、走って逃げろ”)

「走れ、走って逃げろ」の原著「Run, Boy, Run(רוץ、ילד、רוץ)」が発表されたのは、なんと2001年とのこと。コシンスキとオルレブがほぼ同年代のため、コシンスキのよからぬ噂からあらぬ疑いを想ってしまったが・・・しかし発表時期から、それはとんでもない濡れ衣だった・・・早とちりにもほどがある。

(参考)
イェジー・コシンスキ:ポーランド系ユダヤ人、יז'י קושינסקי、Jerzy Nikodem Kosiński、1933年6月18日~1991年5月3日
ウーリー・オルレブ:ポーランド系ユダヤ人、אורי אורלב、Uri Orlev、1931年2月24日~


雑談
「走れ、走って逃げろ」の原題「Run, Boy, Run」をYoutubeで検索したところ、おもしろいミュージックビデオ(MV)と出会った。映像作家でミュージシャンであるヨアン・ルモワンヌ(プロジェクトWOODKID)の作品のようだが・・・初めて知るわけで。WOODKIDのMVを次の①、②の順に見ると、いろいろ思いを巡らすことができそう。これらに共通して登場する塔を持つ白い建造物に、どこか純正芸術的な臭いがする、それを狙ってのことだろうか?

(本ブログ関連:”純正芸術”)

① Iron:
・ https://www.youtube.com/watch?v=vSkb0kDacjs&list=RDvSkb0kDacjs&start_radio=1
・ https://www.youtube.com/watch?v=lmc21V-zBq0&list=RDvSkb0kDacjs&index=2
・(和訳) https://www.youtube.com/watch?v=HWx-PV5ptTs (Stay Aliveに感謝)