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2017年6月28日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 兜率歌

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(6/21)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、郷歌(향가)の「 兜率歌(도솔가)」など関連する曲を紹介した。

始めに、新羅の「景徳(경덕)王」のころ、僧侶「月明師(월명사)」作の「兜率歌」について次のように紹介された。
・新羅中代の第35代「景徳王」のある日、二つの太陽が昇り十日間沈まなかった、天文の官吏に、解決策を尋ねたところ、僧侶を招き儀式を行うよう答えた。呼ばれた僧侶「月明師」が歌いながら儀式を行なったところ、太陽はひとつに戻った。月明師が歌った「兜率歌」は、新羅の「郷歌」の形式だが、高麗時代に記された歌詞だけが伝わる。
・太陽は、全ての命の源。昔も太陽は大切な存在と知られ、多くの民族が太陽を信仰した。太陽が急に二つになれば驚いたことだろう。空を頼りの農作業で生計を営む人々にとって、災いに思えたはず。中国の昔の神話だが、十の太陽が昇った話もある。自然現象に、大気中の氷の粒に太陽光が反射して、複数に見えることがあるという。

▼ 「兜率歌」の歌詞をもとに、新作の曲「兜率歌」を聴く。あぁアリア、情熱的に今様に。

次に、日長の「夏至」、雨天の「梅雨」、乾期の「干ばつ」を通じ、豊穣の祈りについて次のように紹介された。
・今日(6/21)は、二十四節気中、一番日が長い日といわれる「夏至」だ。韓国では梅雨と干ばつの時期であり、麦の収穫や田植えに忙しい時期でもある。今は農作業も相当機械化され、手仕事が少なくなった。とはいえ農村では、秋の豊作を期待して、日照りの中でも汗を流すだろう。昼が最も長ければ、逆に、これから夜が長くなる。時が経つのは早い。しばらくすると季節が移り一年が終わる。

▼ パンソリ「春香歌(춘향가)」から、「農夫歌(농부가)」を聴く。別天地で聞くように今様に。

最後に、瞬く間に過ぎ去る歳月を嘆く「短歌(단가)」について次のように紹介された。
・韓国の「短歌」(パンソリの前に喉慣らしに歌う)には、瞬く間に過ぎ去る歳月を嘆く歌があるが、それだけでなくて、時が経つのは早い、若い内に懸命に働こう、そして思う存分に楽しもうといった内容が多いようだ。ところで、今年も既に半分経過したが、まだ半分残っていると考えれば、年初に計画したことを成し遂げられるだろう。

▼ 春夏秋冬を描写し、人生の空しさを歌った短歌「四季歌(사철가)」を聴く。こちらは正調で納得。