KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/5)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、西道地域の雑歌 「祭奠(さいてん)」など関連した曲を紹介した。
始めに、「寒食」の風習と、食文化を垣間見られる北方西道地域の雑歌「祭奠」について次のようの紹介された。
・韓国の今日4月5日は植樹祭の「植木日(식목일)」。昨日4月4日は、二十四節気の「清明」だった。万物陽気になる日で、清明に地に適当な棒を植えても、新芽が出る諺もある生命力豊かな時期だ。昔、王が直に畑を耕す風習もあったため、この時期に木を植える「植木日」を定めた。人々は、季節が明らかな変化するとき、先祖に祭祀を捧げた。今日は「寒食(한식)」(墓参りの日)であり、その祭祀の西道地域の歌「祭奠」がある。
▼ 寒食に、夫の墓に供える食物の名を並べて嘆く妻の雑歌「祭奠(제전)」を聴く。碧梧桐風、節日に訪ね・・・。
次に、寒食に冷たい食事をとる風習について次のように紹介された。
・冬至から105日目の寒食の日に、冷たい食事をとる風習がある。昔、女性は、かまどの火を消さないのが重要な義務とされたが、寒食の日に古い火を消した。国が新しい火を分けたという。全に命があるという考えから、春を迎え、新しい火に変えたのだ。寒食は、その過渡期、一度火を断って冷えた食事をする儀式であった。
▼ <青葉の陰、緑陰が花より美しい季節>の意の「緑陰芳草(녹음방초)」を聴く。漢字混じりの歌で・・・。
最後に、太陽の陽射しいっぱい春に期待をこめて次のように語られた。
・昔、万物が生き返る春に戦も中断した。春は命が育つ時期だからだ。どんなに権力に目がくらんだ者でも、この時期、農作をした。そうでないと、戦に勝っても生き残る民がいないことをよく知っていたからだろう。春は、田畑をならす本格的農作業が始まる。天気が良ければ豊作になると信じたし、海辺の漁師も魚種が増えると信じた。欠かせないのは、太陽の陽射しだった。農村も漁村も生き生きとした気運が溢れる季節。鮮やかな花も緑も美しい春から始まって、今年も豊かで満ち足りた一年になればと思う。
▼ 「太陽がいっぱい(태양은 가득히)」の演奏を聴く。ラテンのような軽快さで、春の陽を浴びる、今様で。