イ・ソンヒのデビュー(1984年)は、女性を前面に出した歌謡と違って、新しさと同時に健全さをもって、特に若い女子高生に受け入れられたという。彼女のファッション・スタイルからして、他の女性歌手とは一線を画した。それゆえ、愛を愛として世界を作り始めた女子高生にとっては、最も身近な存在となりえた。同時に、若い彼女たちの心中に、当然ながら女性の感性があるわけで、見えないところで、或いはそう思い込んだところで、琴線に触れたのだろう。
イ・ソンヒとファンの間は、一つの合わせ鏡であり、イ・ソンヒの経験とファンの成長も連動する。しかして、ファンは最初の出会いを大切にし、イ・ソンヒはそれに応えて歌い続ける。
イ・ソンヒの12集「My Life + Best」(2001年)所収の「たぶん・・・(아마...)」は、(表面で理解しようとする)男には分かるようで分からない、(内面でこそ理解する)女性特有の心理を歌っているようだ、たぶん。しかも、美しい旋律と歌唱にのせて。
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その人の話し、しましょうか。 悲しい私の愛、聞き入れることができますか。
馬鹿でしょ、言葉ひとつできず、一人で胸を痛めるなんて。 私のそばにいても、
分かってください。 そんな気持ち、彼を見るたび、いいえ、私余計なこといい始めたようです。
*もう、その人には、命のような、そんな大事なものがあるのでしょう。
永遠に、私は堪えられない話をできないんです。 愛するという言葉は、たぶん・・・
なぜか、涙が止まりません。 つまらないでしょう。 私の気持ち分からなくて。
あなたがくれたハンカチに、涙とともに滲み出た言葉、それはあなたなのに。
本当に分からないのですか。 私のこんな気持ちを、いいえ、余計なこといい始めたようです。
*(繰り返し)
*(繰り返し)
(Youtubeに登録のsunnyfan100に感謝)