イ・ソンヒには、5集所収の「お姉ちゃん(누나야)」(作詞・作曲キム・チャンワン、1989年)という曲がある。まるで童謡のように懐かしく、恋しい思い出を歌う。子どもたちのために、童謡を、ミュージカルを、いくつも手がけた彼女ならではの、美しく、そしてちょっと切なくなる歌だ
(本ブログ関連:”「お姉ちゃん」”)
涙を流さないで、小さな路地の片隅の夢を忘れたと
涙を流さないで、雲のようにかすめて行った虚しいことを
なにも言わないで、その眼の輝きが消えるように私にささやくのですね
なにも言わないで、空の彼方が夕陽に染まるまで
悲しくても泣けない、タンポポの花の上に陽射しいっぱいなのに
見ても見えぬ、触れても採れないのですね
どこにいるの、お姉ちゃん
濡れた歌のように、あなたの小さな胸に雨が降ると
いつか言ったよ、うつろにただ歩きたくなる
私を呼ばないで、背を向ける姿に悲しみだけなのを
私を呼ばないで、そよぐ風が私の姿なのを
空の彼方、巡る鳥の羽ばたきだけ虚しいのに
聞いても聞こえず、探しても見つからないのですね
どこにいるの、お姉ちゃん
(Youtubeに登録のkang yeol jungに感謝)