・明日(4/18)は二十四節気の「穀雨」で、穀物に必要な雨が降るという日だ。この時期から本格的な農作業に入る。この頃、韓国南部で緑茶の新芽が出始める。穀雨以前に採取した茶を「雨前茶(우천차)」、初摘み茶の意の「初もの茶(첫물차)」ともいう。茶は、採取する時期や作り方、入れ方によってさまざまな種類がある。食事と同様、好きな人々と楽しむ茶が一番よい茶だろう。
▼ 박경선の茶の二詩を歌にした「茶香二題(차향이제)」(1998年)のカヤグム演奏部分を聴く。古色に染めて・・・
次に、茶の伝説を持つ、朝鮮後期の「草衣禅師(초의선사)」(1786年~1866年)について次のように紹介された。
・緑茶は、沸騰して少し冷ませた湯に入れる。茶の話題に欠かせぬ人物に、朝鮮後期の「草衣禅師」がいる。「草衣」は号。彼は、茶道を詩で表現した「東茶頌(동다송)」を著した。茶に関する伝説や効果、茶の種類や品質、茶の入れ方など多様な構成だが、茶は一人で飲むのが一番で、二人で飲むのはその次とのこと。
▼ 「東茶頌」の曲(韓国創作音楽研究会の演奏)を聴く。新茶の香りして・・・
最後に、仏教全盛の高麗の歴史書「三国遺事」(1270~80年頃)にある茶の記載について次のように紹介された。
・茶が体に良いのはよく知られていて、最近の研究によると、認知症の予防にも効果があるという。忙しい中でも、毎日茶を一杯ずつ飲む余裕がストレスを減らすという解釈もある。茶は古くから親しまれ、歴史書「三国遺事」に、国のために功を立てた僧侶に、王が茶を捧げたという故事もある。仏教では茶を重視する。詩「茶偈(다게)」は、仏教の儀式で茶を供養するときに歌う。<今捧げるこの清い水が、甘い露のような茶に変わる>という内容の詩だ。また、韓国では今も節句に、多くの家庭で先祖に儀式を捧げる伝統があって、「茶礼(차례)」と呼ぶ。
▼ 「茶偈の歌(다게송)」の曲を聴く。さまざま音色に飾られた・・・今様、