言葉は、昔、魂を持ち生き物に託して空を飛んだ。話者を離れて、時間と距離をまたぎ純化した。もしかしたら、<心>は本来空っぽなもの、言葉を生み出し続けない限り満たされることがないのかもしれない。
<ことば>という言葉は不思議だ。反対語を持たない。言葉は永遠に捉えようのない、自分の目で見ることのできない自分の顔のようなものかもしれない。言葉は個人的なものなのだろうか。
そんなとき、歌は容易に心にしみこむ。他者(ひと)の言葉だったものが、<詞>となって、聴くものすべてに共鳴する。仮面を取り去ってくれる。もっといえば、魂を植え込む。そんな気がする。
イ・ソンヒの12集所収の「Because Of You」(作詞・作曲ユ・ヨンソク、2001年)は感傷的で、重く引っかかるよう。でも、彼女が加わると、音は曲となり、声は言葉となる。共鳴箱となる。
(本ブログ関連:”Because Of You”)
私の心なのに、思い通りにできない
過ぎたことは忘れるというけれど、何度も
涙ばかり流して
ばかみたいでしょ、つらい振りができないの
苦しめばもっと思い出す、あなたの
暖かだった微笑み
全てはみなそのままなのに、あなただけがいないのに
これ以上壊れることができないほど、
これほど悲しみに疲れ果てるのか
cause you only cause of you
私は何も考えられなくて
胸の中には説明できない悲しみだけが
私はばかみたい
_______
全てはみなそのままなのに、あなただけがいないのに
これ以上壊れることができないほど、
これほど悲しみに疲れ果てるのか
cause you only cause of you
もう懐かしさだけで
生きていかなければならないのに、本当にそうなのに
cause you only cause of you
私は何も考えられなくて
胸の中には説明できない悲しみだけが
cause you only cause of you
cause you only cause of you
(Youtubeに登録のlys2187に感謝)