Amazonに発注した「エセーニン詩集」(内村剛介訳、弥生書房)が届いた。図書館で何度か借りた本だ。結局、手元に置きたくなって求めたわけだ。エセーニンの詩は、内村剛介訳の「母への手紙」ではじめて知った。無頼漢がふと見せた悔恨と思慕が共感を呼ぶ。
さらに、シベリア抑留経験をして、ロシア(当時ソ連)の精神世界を深く抉って見せてくれた内村剛介訳だったからこそ読むことができた、読みたいと思った。
(本ブログ関連:”エセーニン / 内村剛介”)
エセーニンの詩「母への手紙」に出てくる、息子を待ち続ける母の、心配なばかり風音にも子の帰還を想い、通りに出て立ち尽くす心情を痛いばかりに感じる。なぜなら、エセーニンの酒場での強面も、実は、母はその心底をすっかり知っているのではないか。強がりと甘えまでも混じる。
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お前さん、ぼくを案ずるばっかりに ひどくふさぎこんでるというではないか、
- 心配ごとを押しかくしてさ。
時代ばなれの古めかしいシューバをひっかけ、
しょっちゅう道端まで出て来るというではないか。
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