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2017年8月9日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」八道遊覽歌

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(8/2)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズとして、旅の歌「八道遊覽歌(팔도유람가)」など関連する曲を紹介した。

始めに、景勝地を旅したい思いがこもった短歌(단가)「八道遊覽歌」について次のように紹介された。
・7月29日から8月4日まで、韓国は夏休みのピークだ。全国どこもレジャーを楽しむ人々で混み合い、逆に静かな場所では寂しい気もする。夏は湿気が多く暑苦しい季節かも知れないが、夏休みに、旅先や食べものを想像するだけでも幸せになる。今のように旅が自由でなかった昔も、想像はできたろう。短歌の「八道遊覽歌」曲に、そんな思いが込められている。有名な歌い手や楽隊を連れて、景勝地を遊覧したい気持ちが伺える。

▼ 演奏と歌による「八道遊覽歌」を聴く。花見遊覧と違って、行列も楽しみに八道山川に遊行するよう。

次に、朝鮮時代の文人、鄭澈(정철、1536年~1594年)の「関東別曲(관동별곡)」について次のように紹介された。
・普通の人々に、「八道遊覽歌」のような豪華な旅も、簡単ないでたちの旅も、みなできるものでなかった。稀に旅する機会があれば、人々は様々に記録した。経験したことを詩や日記、随筆、または絵に残した。代表的なものに「関東別曲」がある。朝鮮時代の文人であり政治家でもあった鄭澈の作品で、1580年に江原道の観察使に任じられた際、関東八景(江原道を中心とした八つの景勝地)を見て作った。同地域の妓生は、この歌をよく歌ったそうだが、今は歌われなくなった。

▼ 「八道遊覽歌」をテーマにした新曲、「新関東別曲(신관동별곡)」を聴く。現代曲風に少し高尚に。

最後に、済州島がひどい凶作のとき民衆を救った金萬德(김만덕)の願いについて次のように紹介された。
・昔、人々が最も行きたい景勝地は、金鋼山だった。朝鮮時代、王正祖(정조)のころ、南の島、済州島が大凶作になったとき、国の送った穀物が海に流され、手を付けることができなかった。そのとき、自分の財産で民衆を救った妓生(商人)、金萬德がいた。王はその功を称え、願い事を尋ねたところ、彼女は金剛山へ行ってみたいと答えた。当時、済州島の女性は陸地に出られぬ定めがあったが、王は彼女の願いを許諾した。昔の絵に、金鋼山を旅し、その景色を描いたものが多数ある。旅に行けない人々は、絵を見て満足をしたことだろう。

▼ 「金鋼山打令(금강산타령)」を聴く。奇岩絶景を見たい思いに比して、歌はゆたりと流れる。