KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/3)に、人物シリーズ74回目として、日本の雅楽器の篳篥(ヒチリキ)に似た2枚リードの縦笛ピリ(觱篥:피리)の演奏家であり、指揮者、作曲家でもある朴範薰(パク・ボムフン、박범훈、1948年4月12日~)を紹介した。
人物シリーズは今回終了し、次回から新しいシリーズが始まるとのこと。
(本ブログ関連:"ピリ")
まず、日中韓にまたがる楽団の紹介から始まった。
・1993年9月、日中韓の3カ国を舞台に活動する楽団が設立された。そのプロジェクトに韓国で大きく関わったのが朴範薰である。
(参考)日本の関係楽団について(未確認):「オーケストラアジア」
(参考)中国の「中央民族楽団」について:「中央民族楽団喜洋洋新年迎えのコンサート」
▼KBS国楽管弦楽団による「祝宴舞(チュギョンム、축연무)」を聴く。賑やかで、いろいろな音が響き重なる・・・。
次のように朴範薰のプロフィールが紹介された。
・1948年、京畿道楊平に生まれる。
・中学生の頃、地元の村へ来た、大道芸集団「男寺党牌(ナムサダンペ:남사당패=旅芸人)」を率いたサム・ウンリョン(남운용?)の紹介で、ソウル国楽芸術高等学校に進学。国楽の基本から、ピリ、編曲、さらには西洋音楽に至るまで学ぶ。
・1968年にはメキシコオリンピックに派遣される民族芸術団の音楽を担当。
・大学進学後、国楽でなく西洋音楽の作曲を専攻。日本にも留学して、伝統楽器と西洋楽器の一緒の演奏を見て、その後のアジア民族楽団プロジェクトの花を咲かせた。
・寺院で偶然に西洋式の仏教音楽が歌われるのを聞き、興味を持ち研究した。曹渓宗立の仏教系私立大学の東国大学で哲学博士学位を取得。
・1986年のアジア競技大会、1988年のソウルオリンピックの開幕式音楽を担当。
・初の民間国楽管弦楽団「中央国楽管弦楽団」を創立後、国立国楽管弦楽団創団にも寄与した。
・中央大学の総長として、また最近では青瓦台の教育文化首席秘書官として活動した。