▼▼ 青字下線付語句のリンク先は、マウス右クリック+<新しいタブ>で進んでください。(本ブログ関連)の最下段に「次の投稿ホーム」があるとき次ページがあります。▼▼

2019年9月17日火曜日

ちいさい秋

「栗」林のイガグリが膨らんできたというに、農家は切り取る気配がない。傍を通りながら、もう十分だろうと思えるものがあるのだが。ここ数年、栗に病気(伝染?)があったようで、立ち枯れしたものもあった。そのせいか、いまだに林全体の生育は不均衡で、実が痩せたままのものもある。

もうひとつ気付いたことがある。小学校の生垣に、真っ赤な「ヒガンバナ(曼珠沙華)」が咲いていたことがある。誰かが秋の印にと植えたのかもしれない。だが、この花には別に不吉な意味合いもあって、小学校という場に似つかわしくないと抜き取られたようだ。曼珠沙華の茎がひとつもないので気付いた。

そんなわけで、身の廻りに秋を見つけるのはむつかしい。童謡「ちいさい秋みつけた」(サトウハチロー作詞・中田喜直作曲、1955年)で、気持ちだけは秋を見つけられればと思う。

(Youtubeに登録のseesr2に感謝)

2019年9月16日月曜日

敬老の日2019と公園の倒木

先日(9/8~9)の台風15号による、公園の倒木被害についてはブログにすでに記した。今日、先日とは違った公園のエリアを見回ったところ、写真のような激しい光景を目にした。あまりな状況なので、他の来園客と台風被害のすさまじさについて少々雑談したほど。

(本ブログ関連:”2019年 台風15号”)


祝日「敬老の日」になんだが、大樹といえど強風を受ければ弱ったものからいずれ倒れていくしかない。写真の倒木もしかり。ヒトも見かけは元気そうでも、あるいは若々しくきれいに装っても、その内臓は歳相応に等しく老いているという。

(本ブログ関連:”敬老の日”)

命の循環でいえば、草食動物の集団が肉食獣に襲われるとき、狙われるのは病弱や老衰したもの、あるいは誕生して間もないものたちだ。それらは、生態系の最上位者たちから順に喰われ、最終的に草原に腐敗物が残らないよう消化される。一方、公園に人工的に植樹された樹は、台風で根元から折れた場合、公園管理者の手により、チェ-ンソウで細分化して取り除かれる。

自然なものは自然に消えていくが、人工的なものは人工的に始末するしかない。

2019年9月15日日曜日

お肩をたたきましょう タントン タントン タントントン

今日(9/15)から「老人週間」が始まる。それに伴い、9月の第3月曜日(9/16)が「敬老の日」となる。以前は、9月15日を「老人の日」と呼んだ。老人となる境い目はいつか。本人の意志以外に、医療や年金制度の課題から定義が揺れている。

孫が生まれたら、親族名称で「祖父・お爺ちゃん」であり「祖母・お婆ちゃん」になるのを受け入れたがらない人が多いようだ。親族名称を避けた(日本語化した)「シニア」という区分もある。確かに、楽隠居できる歳でもなく、将来が不安でもある。だからこそ、年寄の肩を小さな孫がたたいてくれる光景があれば、本当に微笑ましい。

童謡「肩たたき」(西条八十 作詞、中山晋平 作曲:1923年・大正12年)のようにして、爺さん・婆さんが「お肩をたたきましょう タントン タントン タントントン」といわれたなら羨ましいだろうが、実際は母親を思う子どもの願いだ。
--------------------------------
母さん お肩をたたきましょう
タントン タントン タントントン

母さん 白髪がありますね
タントン タントン タントントン

お縁側には日がいっぱい
タントン タントン タントントン

(以下略)
--------------------------------

歌詞に、母さんの髪に白髪を見つける部分がある。童謡のやさしい響きから、小さな子どもと若い母親の情景を思い浮かべてしまうかもしれないが、母に老いを発見する場面でもある。


(Youtubeに登録のKAZEKOZOU69に感謝)

2019年9月14日土曜日

ビールフェスティバル

中央線の武蔵境駅前で開催中の「ビールフェスティバル」*(9/13(金)~9/16(月))へ出かけてみた。中央線に点在する12のビール醸造所が集い、自慢のクラフトビール(地ビール)を味あわせてくれるという。(2018年に初回開催以来、今回で3回目とのこと)
(*)ビールフェスティバル: https://chuo-beer.com/

(本ブログ関連:”クラフトビール”)

駅に隣接する広場に、ビール醸造所とビールに合った肉料理のフード店がそれぞれテントを張って囲んでいた。その中央には、テーブルがいく列も並び、いろいろな組み合わせの客が楽しそうに飲み食いしながら談笑していた。満席の盛況振りだった。

中央線につながる青梅線の終点「奥多摩」駅近く、日原川沿いにあるという醸造所「VERTERE」の屋台で黒ビールを頼んだ。さっぱりした飲み心地で、軽いアルコール飲料といった風情。そしてフードに選んだのは串焼きソーセージ。組み合わせもちょうどよい。・・・他のクラフトビールも味わいたいが、屋台を飲み歩くほどの気力は乏しい。まだ残り2日間もあるではないかと、ひとまず我慢した。

会場近くにある書店で、万葉集の歌と地誌を合わせて紹介す年配者向けの本を見つけた。気負わずのんびりと読んでみたいと思う。だんだんそのように自覚してきている。

2019年9月13日金曜日

十五夜、ヤブラン

曇り空の今晩、月齢13.7の月を見るのはむつかしそう。旧暦8月15日の今夜は、実は「満月」の前夜でもあるが、「中秋の名月」すなわち「十五夜」に当り、みなで「月見」を楽しむ風習がある。

「自然観察園」の帰り道、ススキの穂をしっかりと握った子どもを乗せたママチャリが追い越していった。また、「月見だんご」を求めて寄った和菓子屋で、私の後ろにおさない子連れの家族がつづいた。今晩の空模様では月が見えないかもしれないが、きっと家族団らん「月見」で賑わうことだろう。ちなみに、10月初旬に商店団体による祭り「お月見のつどい」が開催されるという。

話の順序が逆になるが、月見だんごを買う前に自然観察園へ行った。閉園ぎりぎりのため、しかも園内放送で退園をせかされて、「ヤブラン(藪蘭)」の花・実を見るのが精一杯だった。この花について、手持ちの <山野草の図鑑> の写真と随分違うため、自然観察センターで確認した・・・。

(本ブログ関連:”ヤブラン”)

観賞(園芸)用のものと違い、スッと伸びた葉の両サイドが班(ふ)入りのものではない。つやつやした緑色の小さな実が、淡紫色の花弁と並んでいるのが印象的だった。(次のヤブランの写真はピンボケなので残念)

2019年9月12日木曜日

暑さ寒さも彼岸まで

まだまだ暑さが残る。ここ一週間、「東京都心の最高気温」は次表の通りで、30℃以上の「真夏日」と、35℃以上の「猛暑日」が交わっていたが、はたして今日になって 30℃を切った。それでも、25℃以上の「夏日」であることに違いはない。

月/日  最高気温℃
--------------------
9/6(金)   32.9
9/7(土)   33.5
9/8(日)   33.3
9/9(月)   36.2
9/10(火) 35.6
9/11(水) 32.3
9/12(木) 28.7
--------------------

東京の気温は、明日以降、急に降下して最低気温が(20±2)℃、最高気温でも(27±1)℃くらいになるようだ。まさに「暑さ寒さも彼岸まで」で、Wikipediaによれば、「概ね『秋分』*までは、夏の季節現象では猛暑日・真夏日・熱帯夜になることもある」と残暑の可能性を示している。
(*)秋分の日: 今年は 9月23日

気象協会のtenki.jpの記事「しばらく残暑、台風に注意 一か月予報」**(9/12、18:44 徳田留美)は、暑さ寒さも彼岸までの通り、次のように記している。(抜粋)
(**)記事: https://tenki.jp/forecaster/r_tokuda/2019/09/12/5926.html
--------------------
9/14~20: 関東と東海は湿った空気の影響で、平年と同様に曇りや雨の日が多いですが、湿気が多く、蒸し暑いでしょう。
9/21~27: 関東と東海は、引き続き湿った空気の影響で、平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。気温は平年並みで、涼しい日が増えそうです。
--------------------

ところで、9/8~9に襲来した「台風15号」の災害が凄まじい。台風一過の先日(9/9)訪れた公園とは別の公園に今日行って見た。大変なことになっていた。公園内の自然再生のゾーンとの境目にある塀(鉄網)が、倒壊した巨木によってペしゃんこに押しつぶされていた。あちこちに、落下した大きな枝が散在していた。(それらは「立入禁止」のポリエチレン・テープで囲われていた)
なにより、千葉県の停電に驚いた。修復の難しさから、電気に依存する社会(水道、都市ガスも同様)の脆弱さをあらためて感じた。こんなことでは、電気がなければ実用しないキャッシュレスの将来なんて信用してよいのか不安だ。(大停電では、現金があっても何の役にも立たないようだが・・・3日も経てば店頭から食料品は消える)

2019年9月11日水曜日

二百二十日 2019

午前中は晴れ、午後から曇り、夕方になって土砂降り。このところ、このパターンが多い気がする。帰り道に夜空を見上げれば、薄雲の先に月がぼんやり浮かんでいる。春の季語に「朧月(おぼろづき)」があるが、秋口の場合なんと呼ぶのだろうか。ネットを検索してみると「薄月(うすづき)」とある。

さて、朧月といえば、映画「絵日傘」(長田幹彦作詞、佐々紅華作曲:昭和5年/1930年)の主題歌「祇園小唄」に歌われる。この歌は祇園の四季を歌っている(実は随分と色っぽいのだが)。始まりの「月はおぼろに東山」は、春の「朧月」明かりをさす。秋については、静けさの中に聞こえる(際立たせる)「瀬音」や「鐘」の音、さらに「秋風」に象徴させている。
------------------------------
鴨の河原の水やせて
咽(むせ)ぶ瀬音に鐘の声
枯れた柳に秋風が
泣くよ今宵も夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ
------------------------------

「祇園小唄」の秋に、台風の気配はないが、今日は雑節の「二百二十日」。Wikipediaによれば、「八朔(旧暦8月1日)・二百十日とともに、天候が悪くなる農家の三大厄日とされてきた。統計的には、台風は二百十日から9月下旬にかけて襲来することが多く、二百十日よりも二百二十日の方を警戒する必要がある。」とのこと。

(本ブログ関連:”二百二十日”)

先日(9/8~9)の台風15号を思えば、確かにこの近傍の方が農家にとって「厄日」ということが分かる。今日にしても、夕方の土砂降りは台風15号が吹き落とした後の木の枝や葉を再び散乱させた。台風の余波はしぶといようだ。

2019年9月10日火曜日

今日も「猛暑日」

昨日に続いて今日も暑かった。東京都心の最高気温は、昨日 36.2℃(13:34)、今日は 35.6℃(12:30)。9月に2日連続して 35℃以上の「猛暑日」になるのは 27年振りとのこと。

気象庁「気温に関する用語」
----------------------------------------
・夏日: 日最高気温が25℃以上の日
・真夏日: 日最高気温が30℃以上の日
・猛暑日: 日最高気温が35℃以上の日
----------------------------------------

おかげで出歩く気にもなれず、一日家にこもっていた。それでも、夜になると秋の気配に変わりはない。どこか落ち着きを取り戻したように感じる。ところで、数日前の夜にあった虫の音が、今夜は聞き耳を立てても聞こえてこない。余りの暑さにげんなりしたのだろうか。

台風一過の昨日、公園で、胴が極めて細い黒色の羽をした「カラストンボ」が草の上にふんわりとまるのを見たことを思い出した。蝶のように舞うのが特徴のようだ。カラストンボという呼び名は子どものころのことで、正式には「ハグロトンボ」という。でも、ハグロトンボと口にしてしまうと心地よくない。子ども仲間(世界)から外れたような気がする。

8月気分がまだ抜けきっていないようだ。ならば冷たいビールを楽しみたい。9/13(金)~9/16(月)まで、中央線のある駅前で「ビールフェスティバル」があるという。行ってみようかと思う。

2019年9月9日月曜日

重陽の節句

今日は、五つの節句の最後にあたる「重陽の節句」。「菊」にちなんだ節句で、その花弁を浮かべた「菊酒」を飲むという。昨日(9/8)のブログに「白露」について、仙人が「風を吸い露を飲む」との言葉を引いたが、「菊酒」も仙人が飲むという。

(本ブログ関連:”重陽の節句”)

五節句
--------------------------------
人日(じんじつ)   (1月7日)
上巳(じょうし)   (3月3日)
端午(たんご)      (5月5日)
七夕(しちせき)   (7月7日)
重陽(ちょうよう)(9月9日)
--------------------------------

菊花は、この日に縁ある花であるが、実際は秋に咲かせるもの。東京の菊花展は、10月から11月頃にかけて開かれることから、旧暦にずらして見ればよいだろう。すなわち、今日は旧暦の8月11日であり、旧暦の9月9日は、新暦の10月7日となり一ヵ月後のことになる。

ところで、台風一過の公園を覗けば、余りの惨状に驚かされた。古木は風圧に耐え切れず根元から折れていた。木立に覆われた散歩道をくぐれば、吹き飛ばされた葉や小枝が一面に落ちて、両側の草地と区別がつかないほど。先へ進むのに一瞬躊躇した。

湿気った公園を巡れば汗をかく。つい売店に寄って、冷たいものを口にふくませる。東京都心の最高気温は 36.2℃(13:34)だったという。どうりで暑いわけだ。(今年最高の「猛暑日」)

2019年9月8日日曜日

白露 2019、台風15号

今日は二十四節気の「白露」。この時期、日中に暑さが残るものの、昼夜に気温差が出て草葉に「露」がつきはじめるころをいう。東京ではまだ目にすることはない。高原の朝なら白露を実感できるだろう。その名がいいので、日本酒に白露を冠するものがあるようだ。果たしてその風味は、「風を吸い露を飲む」仙人だけが知るものかもしれないが。

(本ブログ関連:”白露”)

台風15号が接近している。Tenki.jpの記事「強い台風15号 関東や東海に接近 深夜の上陸か」*(9/8、05:14)によれば、まるで関東南部や伊豆半島付近を蹴りあげるようにして太平洋に逃げて行く感じがする。暴風が予想され、交通機関の運休が計画されている。困り者だ。
(*)記事: https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2019/09/08/5860.html
---------------------------------------
強い台風15号は、8日夜遅くには関東南部や伊豆半島付近に接近し、上陸する可能性が高くなっています。台風の接近に伴って関東から東海は、急に雨や風が強まりますので、早め早めの備えが必要です。
---------------------------------------

せっかくの日曜日、午後には雨が降り始めるという。それじゃぁ露もだいなしだろう。明日の日付に変わった深夜には土砂降りらしい。首都圏直撃になる。

(ウェザーニュース「台風15号 関東は9日早朝、大荒れ」より)

(Youtubeに登録のウェザーニュースに感謝)

2019年9月7日土曜日

夏仕舞い

民謡「会津磐梯山」に登場する小原庄助さんの「朝寝 朝酒 朝湯が大好きで・・・」を真似たところ、パソコンデスクの前でしばらく寝込んでしまい夢心地していた。だらだらと日中を過ごす・・・。

このままじゃ体が鈍ると公園散歩に出かけることにした。まだ西日がさす時刻、公園口から出てくる帰りの客とすれ違う。園内の樹上で「ミンミンゼミ」が、「ミ~ン、ミィ・ミィ・ミィ・ミィ~」と激しく鳴き続けていた。ちなみに、ミンミンゼミの地上での生活は、「7月下旬~9月上旬」とのこと。
(訂正)ミンミンゼミ: 「ツクツクボウシ」と間違えて記していたので訂正します。

ところで、セミが、地上に出て一週間の命しかないというのは誤りらしい・・・「10日以上の生存を確認」されたという。山陽新聞の記事「セミ成虫の寿命1週間は俗説! 笠岡高植松さんが生物系三学会最優秀賞」*(6/19)は、岡山県の高校生の観察研究を次のように報じている。(抜粋)
(*)記事: https://www.sanyonews.jp/article/909869
------------------------------------------
植松さんは2016年の7月中旬から9月中旬にかけて、笠岡市内の住宅地や雑木林など4カ所でほぼ毎日、この調査を繰り返し、アブラゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミなど計863匹にマーキング。15匹を再捕獲し、4匹を再再捕獲した。

植松さんは「なかなか再捕獲できず、調査の効率は非常に悪かった」と笑うが、調査の結果、アブラゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミの3種で10日以上の生存を確認。最長生存確認記録はアブラゼミが32日間、ツクツクボウシが26日間、クマゼミが15日間だった。
------------------------------------------

公園をぐるりと巡れば、太陽は西の果てに没したにもかかわらず、空はまだ明るい。でも確実に、日没の時間が早くなった。南の空に鈍色の雲が浮かび、南南東の風に乗って寄せて来る。

帰宅するころには、すっかり薄暗くなっていた。どこからか、ゴトゴトと物音がする。どうやら近隣の街で行われている「花火大会」のようだ。ネット情報によれば、鉄橋を渡る車窓から見える光景がよいという。来年は、行ってみようかと思う。

2019年9月6日金曜日

ロシア式紅茶

先日(8/26)のブログで、一般公開講座「ロシア・スラヴの言語と文化入門」(最終日)の帰り道に、クラスの仲間と地下鉄「茗荷谷」駅近くにあるロシア料理店「ソーニャ」へ行ったことを記した。食後にロシア式紅茶を頼んだところ、紅茶入りのガラス・カップと一緒に、ジャムを盛った小皿とスプーンが運ばれてきた。

(本ブログ関連:”紅茶”)

そのとき仲間がいうには、スプーンにジャムをすくって口に入れ、合わせて紅茶を飲むというのだ。てっきり、カップの中にジャムを入れ、混ぜて飲むものと思っていたがそうではないらしい。ためしにジャムを口にすると随分と濃く甘いけれど、熱い紅茶をふくませると、口中に蜂蜜と練り混ぜたイチゴジャムの香りが広がった。なるほど、こういう飲み方もあるのかと納得した。

ところで、むかし読んだ「オール読物」(平成18年(2006年)、5月号)に連載「とは知らなんだ」(92)の「ロシア式紅茶はどこから?」(鹿島茂著)に、ロシア式紅茶の飲み方について興味深い話題が載っていた。

仏文学者の鹿島氏がソ連時代のモスクワ空港で、フルーツ・ジュースを飲みたくて、バー・マンにフランス語でフルーツ・ジュースを頼んだところ、甘いドロドロの果汁が渡されたという。それは一体何か。沼野充義夫妻の著「世界の食文化 ロシア」の中に、次のような記載があると紹介している。孫引きになるが、「そもそもロシア式のジャムは『ヴァレーニエ』と呼ばれる果物の砂糖煮で、日本でいうジャムほど煮込まない、つまり別ものである」という。鹿島氏がモスクワの空港で口にしたのは「ヴァレーニエ」だったことになる。

その「ヴァレーニエ」と紅茶の関係について、沼野夫妻の著は、紅茶を飲む際に「お茶うけ」にするという。「ヴァレーニエをスプーンで一口食べて(舐めて?)お茶を飲み、またヴァレーニエを口に入れてお茶をすする、という飲み方だ」としている。

連載にある「ロシア式紅茶はどこから?」の後半に、日本では紅茶にジャムを溶かして飲むという習慣について、沼野夫妻の著と合わせて鹿島氏ともども由来を推測されている。ロシア革命後に亡命して来日した白系ロシア人の風習を見間違えたとか、戦後のシベリア抑留体験の中で見たソ連人の風習を日本風に解釈し直したとか、昭和三十年代の歌声喫茶でロシア式紅茶の飲み方に新解釈があったとか・・・。いずれにしても正解はなさそう。

2019年9月5日木曜日

パソコンで気分転換

パソコン作業の途中、気分転換する。仕事場じゃできないだろうが、自宅なら可能なこと。ひとつに、Youtubeにある自然の音などをバックグラウンドにして仕事するのもいい。実はもうひとつ、仕事を中断して(短時間だけ)ゲームに切り替えるのもある。それもオールドスタイルなものの方がよい。

ネットに、フリーの「スペースインベーダー ゲーム」がある。タイトルに「昔懐かしのレトロなインベーダーゲーム スペースインベーダー【無料】」*とある。機能は簡易版のようで、コメントにいくつか要望があるが、ちょくちょく遊ばせていただいている。
(*)http://game-ac.com/flashgame/shooting/space-invaders/

「スペースインベーダー ゲーム」といえば、むかしの喫茶店のイメージが浮かぶ。喫茶店といっても、スターバックスのような洒落た喫茶店ではない。どちらかといえば、脂(やに)臭くて湿気た雰囲気の店に置かれたテーブル筐体型のゲーム機だ。
Wikipediaを見ると、最も早い時期のものが「1978年(昭和53年)に発売したアーケードゲーム」とある。熱中したのは、社会人だったということになる。もっと以前に出会っていたような、錯覚というか記憶違いしていた。

次のYoutubeのゲームの敗れ方にアッパレ!


(Youtubeに登録のGame Archiveに感謝)

2019年9月4日水曜日

百日紅(さるすべり)

今が旬か、いつまでも咲きつづける「サルスベリ(百日紅)」の花をあちこちで目にする。白色から薄紅を経て紅色までさまざまな色合いを持つ。枝先に小さな花弁が群集して風に重く揺れる。その様はいかにも東洋的で古風な趣がする。あえていえば、辺りに抹香が漂う感すらするのは思い過ごしか。

(本ブログ関連:”百日紅”)

この季節、公園の木々には色数が少ない。そんな今日、昼下がり紅色の花を見た。おやこんな所にと、若い百日紅が植えられていたりする。その幹は、花と違って、樹の名の通りサルが手を滑らせるようにツルリとしている。その対比ぶりにいまだに馴染めない。

育てばかなり大きくなる。造園業者の庭先に高木となってあふれていたのを見たことがある。その様子から、民家の塀越しに覗かれる百日紅が将来どうなるか気をもんでしまう。

公園の百日紅の若木

2019年9月3日火曜日

秋の夜

天気予報の通り、午前は晴れ、午後に曇って、そして夕方から夜にかけて驟雨。夜半にいたって辺りは静まりかえる。一日せわしい空模様だった。

深夜の静けさに、唱歌「埴生の宿」の歌詞を思い出す。雨後のため、窓から見る庭には月明かりに冴え渡る青い明るさはないが、気持ちだけは古い詞の思いにひたりたい。
----------------------------
清らなりや 秋の夜半(よは) 月はあるじ 虫は友
おゝ 我が窓よ たのしとも たのもしや
----------------------------

この曲は、中学時代の思い出の合唱曲でとても懐かしい。いってみれば、合唱入門曲として最適だったのだろう。声変わりした男子のパートが、女子の声部とうまく調和して、混声合唱の楽しさを味合わせてくれた。そう、歌垣ではないが、男女で歌うことになんとなく感じていたのだろう。

今夜の秋の夜は音もない。せめて虫の音でも聞こえてくればよいものを。静すぎるのもやるせない気がする。

2019年9月2日月曜日

秋の日のヴィオロンの

秋となれば、少しメランコリックな気分になって、詩的な雰囲気にひたってみたくなるものだ。まさに気分だけ秋を味わう。上田敏の訳詩集「海潮音」にある「落葉」(仏詩人ポール・ヴェルレーヌの「秋の歌」)が浮かんでくる。

映画館で、モノクローム*画面の「史上最大の作戦(The Longest Day)」(1962年)を見たのはいつの日だったか。仏レジスタンスへの作戦開始の暗号に、ヴェルレーヌの「秋の歌」の詩が語られていた。今も印象強く覚えている。これから始まる戦いに、なんという詩的な言葉が選ばれたのだろうと思った。しかし、ノルマンディーの海岸は、すぐさま血の海に変わった。
(*)モノクローム: 戦争経験者が多数存命した時代の作品。ぼくらは世代が重なりながら時を経ることを忘れがちだ。

海岸を制圧展開する場面では、戦場の「非情」さが描かれていた。それに戦慄した。後に制作された映画「プライベートライアン」(1998年)で表現された「悲惨」さとは別種のものだ。

Youtubeに、D-dayのために送信された、ヴェルレーヌの「秋の歌」の音声(フランス語)を英語字幕したものがある。(上田敏訳「秋の日のヴィオロンのためいきの 身にしみてひたぶるにうら悲し」)


(Youtubeに登録のNickyJIlanに感謝)

2019年9月1日日曜日

二百十日 2019

今日は(今年の)「立春」(2/4)から数えて210日目。雑節の「二百十日」である。日本気象協会のTnenki.jpの記事「『知って得する季語』 ── 謎の季語『二百十日』『不知火』とは?」(8/29)*に、「二百十日」について次のように解説している。(抜粋)
(*)記事: https://tenki.jp/suppl/m_yoshino/2019/08/29/29374.html

----------------------------------------------------
「二百十日」と台風
「二百十日」とは、立春から数えて二百十日目をいい、今年は9月1日がその日にあたります。なぜあえて「二百十日」というのか。それは、日本では稲の花が咲く大事な頃でありながら、台風襲来の時季でもあり、この日を無事に過ぎてほしいという農家の願いから「厄日」ともいわれているのです。
----------------------------------------------------

(本ブログ関連:”二百十日”)

台風の経験についていえば、子ども時代に育った九州の台風では、父親が台風襲来前に木の雨戸に釘を打ちつけて固定していたこと。小学時代の東京の教室で、転校生の女の子から「伊勢湾台風」の災害を聞いたこと。今も台風被害はあるが、天気予報や土木工事の充実(警報や精度の向上)で、年々被災が小さくなった気がするが・・・。もちろん、天災は忘れたころにやって来るのを肝に銘じたいのは承知のうえ。

昨日のブログに「今年も 2/3 が過ぎた」と記したが、今日からは、1/3 しか残っていない。あっという間に過ぎていくだろう。大事にしたいと案じるが、さて如何に過ごすべきか、まとまっていない。二百十日に新風でも起こればいいのだが・・・何事もなく終わりそう。

2019年8月31日土曜日

夏の終わり、今年も2/3が過ぎた

気象庁の「時に関する用語」にある「季節を表わす用語」*の通り、<夏>は今日で終わりになる。いつまで続くのかと思った熱暑の夏が、カレンダーとともに過ぎて行くのを惜しむ気がする。私は寒いのが苦手なので、暑い夏の方がまだましと思っていただけに・・・。
(*) 季節: http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/toki.html#A95
------------------------------
・春:3月から5月までの期間
・夏:6月から8月までの期間
・秋:9月から11月までの期間
・冬:12月から2月までの期間
------------------------------

この時期、小学生のいる親にとっては、子どもたちの世話から解放されてホッとしているかもしれない。一方、夏休みを楽しんだ子どもたちにすれば、明後日の月曜日から2学期が始まるわけで、クラスの友だちと再会してどんな遊びをしようかと思い巡らしていることだろう。

「夏の終わり」なんていうと、賑やかさから静謐へといった季節の変わり目を意識しておセンチになるようで、急に暖かみを求め始めるのかもしれない。

ネットに熱烈なファンが多くいる、カントリーフォーク シンガーソングライターの「ジョン・プライン(John Prine)」の「夏の終わり(Summer's End)」を、オフィシャルビデオと合わせて聴けば、世界が静まり返る秋を前にして、胸に迫るものがあるようです。(映像の最後にある呼びかけとは違った世界にいても・・・)


(Youtubeに登録のJohn Prineに感謝)

2019年8月30日金曜日

無頼

内村剛介著「ロシア無頼」の中で、古い感覚での無頼を「ブラトノイ」と呼んでいた。少しでもその言葉をネットに探したところ、次の資料に触れられていた。

「ロシアにおける地下経済とマフィア ー 社会学的考察」*(青山学院大学 寺谷弘壬)に、ロシアの闇経済について紹介されている。(1993年に発表されたもののようだ)
(*)資料: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jarees1993/1993/22/1993_22_27/_pdf
-----------------------------------------------------
「マフィア」や「レケヅト」が日常的に使われる以前は、「ブラトノイ(Блатной=やくざ=泥棒仲間)」や「ブラターリ(блатрь=泥棒)」が使われ、「ウォール(вор=悪党)」と「スゥカ(сука=雌犬=うらぎりやくざ)」の二派に分けられていた。
-----------------------------------------------------

(本ブログ関連:”ブラトノイ”、”エセーニン”、”内村剛介”)

2019年8月29日木曜日

ユダヤ教の現代がわかる 2019-3

3日連続の一般公開講座「ユダヤ教の現代がわかる - 宗教と言語の観点から -」の第3回目の最終日に出かけた。街中は真夏に戻ったように陽差しが照りかえり・・・まさに汗だらけになった。途中、涼を求めて喫茶店に飛び込んだほど。

(本ブログ関連:”ユダヤ教の現代がわかる 2019”)

今日の東京都心の最高気温は、34.6℃(12:38)だった。久し振りに高温だったことが分かる。ちなみに、先週土曜日から今日までの都心の最高気温は次の通り。
-----------------------
24日(土) 31.4℃
25日(日) 31.1℃
26日(月) 28.5℃
27日(火) 29.4℃
28日(水) 28.1℃
29日(木) 34.6℃
-----------------------

最終回は、日本学術振興会特別研究員(東京大学)鴨志田聡子氏から、「現代ユダヤ人とユダヤの言語」というタイトルで、ユダヤ人の母語としての「イディッシュ語」と「ラディノ語」、および各種の「ユダヤ諸語」の存在について紹介された。

・ユダヤ人の母語と母国語
  - 母語: 母親が内輪で話す言語(例.イディッシュ語の場合、「マメ・ロシュン」)
  - 母国語: 母国(国家)の言語(例.イスラエルの公用語としての「ヘブライ語」)

・「イディッシュ語」と「ラディノ語」
  - イディッシュ語: 1000年前にドイツのフランクフルトを起点に東欧へ展開した言語
  - ラディノ語: 1492年に「スペイン追放」された後、トルコなどへ移動した言語
  - 当然ながら、イディッシュ語はドイツ語を、ラディノ語はスペイン語を基底にする

・ユダヤ人の気質を知る
  - 絵入りイディッシュ語のジョーク・サイト(YiddishWit.com)*の紹介
    (*)サイト: https://www.yiddishwit.com/index.html
      例:「大きな河で大物が釣れる」(でかいことをしたければ大舞台でやれ)
「Yiddish Wit」に掲載より
・イディッシュ語(ヘブライ文字:右から左へ読む).אין אַ גרויסן טײַך כאַפּט מען גרויסע פֿיש
・イディッシュ語(ラテン文字転記:左から右へ読む)In a groysn taykh khapt men groyse fish.
・英語訳  In a big river you(men) catch big fish.