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2025年10月25日土曜日

汽車

汽車(鉄道車両)には、用途によって「旅客車」、「貨車」、「機関車」などがある。その中の機関車には、動力源によって「蒸気機関車」、「ディーゼル機関車」、「電気機関車」がある。

子どものころの鉄道車両といえば、
・黒い車体から煙と蒸気を吐きながら走る「汽車(機関車・客車)」の列車と、
・市内の主要道路を自動車を従えるようにして進む機関車・客車が一体となった「路面電車」*があった。
(*)路面電車については、本ブログ(10/17)で触れた。

汽車
汽車には思い出があり、路面電車には日常があった。汽車といえば、蒸気機関車のことだった時代が懐かしい。
子どものころ、祖母の住む田舎へ母たちと一緒に乗った夜汽車の中で食べたコチコチに凍ったアイスクリームの味が忘れられない。途中、トンネルに入ると、客室の窓がバタバタと次々閉められていくのを知った・・・閉め忘れると、機関車から吐き出された煙と石炭煤(すす)がいきなり入り込んでくる。また、当時の車内灯は薄暗かったが、固い座席で会話する互いの表情は見えた。

ところで、映画「忍川」(昭和47年⁅1972年]、東宝)で、志乃(栗原小巻)が汽車の窓から遠くにぽつぽつと浮かぶ民家の明かりを見て、自分たちの未来を込めて哲郎(加藤剛)に「わたしの家が見える」と象徴的にいったように記憶している。(「わたしの」だったか「わたしたちの」だったか)

汽車が日ごろの交通手段であった(実は最後の)時代の歳時記に、次の句がある。夜汽車の光景(光と闇、色彩と漆黒、静と動、作者の置かれた場所と視点)を想い浮かべて鑑賞したくなる。
「豊年や 汽車の火の粉の 美しき」(沢木欣一)
「豊年の 田明かり汽車の 中までも」(中田みづほ)