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2024年10月31日木曜日

ハロウィン

今年も「ハロウィン」の季節になった。でもハロウィンの行事にかかわることは、何もないけれど。一時期、度の過ぎたにぎやか振りが世間を騒がせた。アメリカの子ども向け行事だったものを、青年たちが好き勝手に(曲解)したことで、世間の目は鋭くなった。今年は、どうやら都心(例えば渋谷界隈)でのお祭りを自粛するよう地元行政は呼びかけている。

アメリカのハロウィンは、子どもを中心にしたコミュニティの風習*のはず。日本でも、そのように定着すれば楽しいのだが。それには、住宅地に子どもたちがいて、夜の道の安全が保障されることが前提だが、これから先、いずれも崩れようとしているようで心配だ。
(*)暗くなって子どもたちが、近所を廻り菓子をねだる(Trick or Treat)光景が可愛い。

(本ブログ関連:”ハロウィン”)

そういえば、昔の「クリスマス」は、親父たち**が三角帽を被って街なかで酔いつぶれていた、そんな光景が映画やニュースで映じられた。それが、今では家庭内の行事に変わったのだから、ハロウィンも子ども中心のイベントになるのはそう遠くないだろう。
(**)酔っ払ってゲロを吐いていた彼らは、実は戦争経験者たちだった。そのとき解放されていたのかもしれない。

■ Youtube
ティム・バートンの「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」より
「The Citizens of Halloween - This Is Halloween (From Tim Burton's "The Nightmare Before Christmas")」(登録:DisneyMusicVEVO)
https://www.youtube.com/watch?v=ZVuToMilP0A

(付記)
庭木の剪定の真似ごとして、久し振りに指先に力を入れたせいか、指がプルプルしてキーボードの打ち込みがはかどらない。

2024年10月30日水曜日

優等生歌手: パット・ブーン、アンディ・ウィリアムズ

以前、触れたことだが、ビートルズの来日(1966年)に、私より3,4歳下の若者たちが熱狂しているのを遠目に眺めながら、何ともいえぬ違和感を感じた。流行が、時代にバッサリ区切られてしまうのを目の当たりにしたからだ。エルヴィス・プレスリーに馴染んできただけに、さあこれからはビートルズの時代だ!なんて、気安く鞍替えできるわけがなかった。


ぼくらは、今でいう「オールディーズ」と呼ばれる範疇に漬かっていた。プレスリーやコニー・フランシスを聞きまくっていたわけで、しかも「演歌」と「アメリカン・ポップ」が同時に耳に入った世代だ。

(本ブログ関連:”エルヴィス・プレスリー”、”コニー・フランシス”)

歌手の中で、プレスリーの不良っぽさの対極に、安心して聞くことができる歌手がいた。ラジオから流れる、優等生的な歌手の代表は、パット・ブーン(Pat Boone)だろう。そして茶の間のテレビのブラウン管に登場したのが、アンディ・ウィリアムズ(Andy Williams)のショー番組だった。

パット・ブーン(1934年6月1日~)
彼の代表曲に、「砂に書いたラブレター(Love Letters in the Sand)」(1957年6月:原曲は 1931年に出版)と、「四月の恋(April Love)」(1957年10月)がある。オールディーズ世代にとって、彼の甘いメロディーは、ともに懐かしく胸に響く。パット・ブーンの端正なイメージは、これらの曲と重なり合いできあがった。
・「砂に書いたラブレター」は、波に消されてもう読むことはできない。それでも若者はロマンチックなもので、思い出が消えることはないようだ。
・「四月の恋」は、ときめく初恋のようなもの、大切なもの。けれど、雨に濡れて指の間から零(こぼ)れ落ちる切ないもの、そんな風に聞こえる。

■ Youtube
砂に書いたラブレター[日本語訳・英詞付き」 パット・ブーン」(登録:MrMoonligtt)
https://www.youtube.com/watch?v=WekYMFZQSgQ


アンディ・ウィリアムズ(1927年12月3日 ~ 2012年9月25日)
毎週日曜日、テレビ音楽番組「アンディ・ウィリアムス・ショー」(日本では、NHK*より放送、1966年~1969年)に、セーター姿(実際はスーツ姿がメインだったようだが)の彼がホスト役で登場するのを楽しみにしていた。
(*)NHKでの放送: https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009041275_00000

正直なところ、この番組を通じて彼を知ったわけだが。落ち着いた上品さがあって、数々の米国音楽・芸能界の代表的なアーティストをブラウン管を通じて紹介してもらったことになる。

■ Youtube
「Andy Williams - Moon River (Year 1961)」(登録:burtmurdoch)
https://www.youtube.com/watch?v=LK4pmJQ6zgM

2024年10月27日日曜日

海賊版、リプリント版

海賊版
昔(著作権など無視のころ)、超円安の時代、大学の研究室に海外の高価な原書(専門書)を複製した「海賊版」という違法な書籍を販売する業者が訪ねてくることがあった。年配のスーツ姿の男性が、革鞄と風呂敷に包んだ海賊版書籍を両手に持って研究室に入ってくるののだ。

海賊版の本は、黒の単色で滲んだ印刷仕上がり*をしていた。需要が限られた小部数販売というビジネスが成立したのだろう。詳しい事情は分からぬが、研究者が専門分野の論文の参考文献をもとに(あるいは仲間内の言い伝えで知って)、業者に指定したのかもしれない。
(*)滲んだ印刷仕上がり: どんな技術で製作したのかよく知らない。

ところで、子どものころ(テレビ時代の初期のころ)、アメリカの植民地を経験したアジアの国の警察官が、まるでアメリカのテレビドラマ「ハイウェイ・パトロール」に出てくる警察官とそっくりな制服スタイルをした画面を見て、その国の方がよほど進んでいると錯覚(勘違い)したことがある。

(本ブログ関連:”ハイウェイ・パトロール”)

高校生のとき、欧米以外の開発途上国(昔は、”後進国”といった)の大学では、授業を英語ですすめているのを知り、最初から英語で学ぶのだと単純に感心した。アメリカが基準の価値観だったからだ。

リプリント版
大学生になってしばらくして、書店の洋書売り場で大学生向けの(基礎的・教科書的な)専門書が並んでいるのを見て驚いた。それは、シンガポールで印刷された「リプリント版」**と記したもので、原本と同じと思われる体裁内容に仕上がっていた。ただしハードカバーではなく、ソフトカバーの装丁だったが。
(**)「リプリント版」の印刷: 記憶が不確かだが、印刷技術で知られる日本と欧米の合弁会社が印刷していた。

考えてみれば、日本で英語書籍(教科書)で学ぶ必要はない。もっといえば翻訳版も重要でない。日本語で著すことができる優れた日本人研究者の層が厚くいて、結果、学生たちは日本語書籍で学べる環境にいる。それが当たり前になっている。

(付記)
以前、韓国のソウルの地下街にある、最大規模といわれる書店内を巡ったとき、技術系の書棚に日本書籍の翻訳書があったのを見たことがある。

2024年10月26日土曜日

野鳥観察(74)

10月最後の土曜日、早朝、空は薄曇りながら明るい。こんなに緩いのかと思うほどの気温(16.5℃)の中、野鳥観察(探鳥会)へ出かけた。

(本ブログ関連:”野鳥観察”)

最近、左膝の調子が按配よくない(せっかく回復したと思ったのに)。おまけに睡眠不足。観察開始早々、足元がふらつく。結局、みんなに追いつくのに精一杯で、じっくり観察する余裕もない。セカセカと慌ただしく過ごしてしまった(帰宅後、例によって転寝してしまう)。

観察の途上、下記内容(写真説明)も含めて、博識の会長から次の話をうかがった。
・公園樹木の解説掲示板が誤っているのを指摘された(幹に横筋のある「エノキ」を「エゴノキ」と誤表示)
・下記「ホウノキ」と「トチノキ」: 葉の単位(単葉と複葉)について(⇒ 写真説明)。
・「エノキ」の 葉: 形が左右非対象形、葉の半分先端の縁に鋸歯(きょし)がある。「オオムラサキ」の食草であること。
・小さな棘のある実の野草「オオオナモミ」と「オナモミ」の違いについて。
・小川の岸辺に、薄桃/白色の花が咲く「ミゾソバ」から蕎麦を作ってみたいとのこと。

今回も、ベテランの方から解説いただいたり、自分なりに目視とカメラで確認・整理したものから、次に記す(聞き間違いがありましたらご容赦)。
・ヒヨ(ヒヨドリ): 観察早々、鳴き声が聞こえる
・メジロ: 3羽ほど目視するがあまりに小さくて、ベテランの方は鳴き声で判別
・シジュウカラ: 1羽、枝にとまっているが、私に眼力がない
・エナガ: 1羽(2羽)ほど枝にとまっているが、私に眼力がない
・カワラヒワ: なんと50羽ほど(ベテランの方のカウント)、群れて飛び去った
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・ダイサギ: そろそろ、いつものように会うことができた
・コサギ: 公園で会った経験はあるが、多くはないとのこと
・カルガモ: 毎度会って、元気をもらう
・カワウ: 1羽、小川の上空を下流に向かって飛んで行った
・アオサギ: 飛んでいたと聞かされた
・カワセミ: 指さされた先に、葦の葉が揺れていた。たった今飛び去ったらしい
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・ホオノキ:(下記写真の通り)
・トチノキ:(下記写真の通り)
・エノキ:(上記会長の解説の通り)
・オオオナモミ:(上記会長の解説の通り)
・ミゾソバ:(上記会長解説の通り)
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ツヅレサセコオロギ: 観察早々、路辺に鳴き声がする。副会長が解説された


ダイサギコサギ(写真左)、カルガモ(写真右)
小川に接した水門の口に、水鳥たちが集まっていた。
・写真左の奥に「ダイサギ」がいつものように立ち、手前に「コサギ」がめずらしく並んでいた。非繁殖期のこの時期、コサギの指が黄色になっているのが分かる。
・サギたちのいるそばを「カルガモ」が4、5羽が小川に浮かんだり、岸に上がって餌を探していた。岸辺にたくさん生えている薄桃/白色の花が咲く「ミゾソバ」を食うそうだ。


ホオノキ(写真左)とトチノキ(写真右)
落ち葉の季節にふさわしく、幹の下に枯葉が敷き詰められていた。いずれも大きくて似た葉だが、「ホウノキ」の落ち葉の裏側は灰色、「トチノキ」の枯れ葉は赤茶色に見える。
・ホオノキの葉は「単葉」、トチノキの葉は「複葉」。
 - 単葉:1枚1枚が独立した葉でできている。
 - 複葉:5~6枚の子葉が集まって1枚の葉とされる。
 -(参考)くりんとの自然観察ガイド:「複葉植物の戦略」より
    http://www.enyatotto.com/nature/plant/fukuyou/fukuyou.htm


2024年10月24日木曜日

ほめること

だいぶ以前のテレビで、ラーメン屋の主人が新弟子に、厳しく叱りつけながら料理修行させる(ドキュメント風)番組があった。どこまで本気なのかと思いながら見たわけだが。今ならパワハラ確定で、制作されることはないだろうけど。

昔は「技(わざ)を盗む」といった親方や兄弟子の後ろ姿を見て学ぶ、伝統的な徒弟制度があった。ところが上記の場合、テレビ番組の娯楽性から、自発的に学ぶといったスタイルと違い、厳しく仕込むという映像の面白さを狙ったのかもしれない。それは常軌を逸したものだったが。

あるとき、都下の街でコンサートがあって観賞に出かけた。開演前の少しの時間、駅前のラーメン店に入ったとき、店内の様子が変なのに気づいた。当時流行っていた、主人がスパルタ式教育を曲解した叱咤が、店の奥から聞こえてきたからだ。鼻白むというのはまさにこのことで、調子に乗り過ぎじゃないか、勘違いも甚だしいと思った。

ところで、子どもはほめられてこそ成長する。誰もが、子どものとき経験し、大人になって再確認・納得する。大人になっての教育の場合、ただほめとおすのは難しい。言いたくても細かくいわないのが、大人(社会人)のルールだからだ・・・仕事の段取り(ステップ)ごとの成果を注視し、評価するしかない。ダメなら諦めるだけなのだから。冷たくいえば替わりはいくらもいる。

実は、大人になって、ほめられるオンリーの緩い経験をしたことがある。

ある語学教室に通ったときのこと、珍しい言語習得のせいもあり、日ごろお付き合いすることもない才人たちが集まった。講師の方の気風から、終始和気あいあい、和やかな雰囲気で進められた。最大の特徴は、ほめて・ほめて・ほめちぎることだった。

多分、他の受講者は言語能力に余力があってだろう、会話が自然に弾んだのもうなづける。そんな中でいい気分にさせていただいたわけで、入門過程を無事終れたのは幸いだった。

もう一ついえば、語学習得に向いている人がいることだ。研究者*とは別の才能かも知れないが、とても前向きで会話がはずむ方だ。そんな若者を見て羨(うらや)ましいと思った。
いい環境が人を前向きにし、講師の方がそれを後押しする、そんな素晴らしいサイクルができあがる。
(*)研究者の方は特別で、言語マニアとは違った観点で、理知的に構築する雰囲気がした。

2024年10月23日水曜日

霜降 2024

きょう(旧暦 9/21)は、二十四節気の「霜降(そうこう)」。朝夕冷え込んで、露が霜になるころをいう。きのうよりきょうは冷えるが、例年と比べればまだ穏やかである。

(本ブログ関連:”霜降”)

寒さが増すとダラリとした気分があらたまり、心情に遠近が定まるよう。「端唄」の先に「短歌」があり、さらにその奥に「俳句」がある。「江戸端唄集」(倉田喜弘辺、岩波文庫)を片手に眺め、もう片方で「折々のうた」(大岡信、岩波新書)に掲載の短歌や俳句を見比べて気付く。端唄より短歌はズ~ッと真面目である。

旧暦九月の端唄から。紅黄葉の景色を歎美するのもよいけれど、世間で人の心は中だるみして、便りのない相手に焦がれることもなく、ちょいと軽い文(ふみ)でも送ってよと溜息をつく。もしかしたら、相手は紅葉に染まって浮名を流しているかもしれないのに・・・。

■「江戸端唄集」(倉田喜弘辺、岩波文庫)
「とっちりとん」の「十二ヶ月」の(旧暦)「九月」より
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ぬしのたよりを わしや菊月(きくづき)の 月より心は うはのそら とんとこのごろ 蘭菊(らんぎく)の おまえはわたしを 捨菊(すてぎく)や そふいふき菊と しら菊の ほかのつまをば かさねぎく まだ秋はてる ころでなし 月にばつかり うかれずと 雁(かり)にもたよりを しやしやんせ

秋はてる  秋が果てる。九月は旧暦で秋最後の月。飽きてしまう意をかける。  
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(付記)
霜降の期間を三つに分けた、七十二候は次の通り。
・初候: 始降(しも はじめて ふる) が降り始める
・次候: 時施(こさめ ときどき ほどこす) 時雨(しぐれ)がしとしと降る
・末候: 楓蔦黄(もみじ つた きなり) もみじ(つた)が黄葉する

2024年10月22日火曜日

「図鑑」牧野富太郎、「野鳥」中西悟堂

きょうは「図鑑の日」*といわれ、初めて「図鑑」の名を用いた書籍「植物図鑑」(明治41年[1908年]10月22日、東京博物学研究会 [代表・村越三千男] 編集・牧野富太郎校訂、参文舎=のちの北隆館)が発行された日にちなんでという。
(*)雑学ネタ帳「今日は何の日 図鑑の日」:https://zatsuneta.com/archives/110225.html#google_vignette

(本ブログ関連:”牧野富太郎”)

図版を付した江戸時代の博物学(本草学)の書に「~ 図譜」と多く付されたが、牧野富太郎はあらためて「~ 図鑑」と表現した最初の人だ。
明治期の民間学者(いいかえると在野の博物学者)によって、現在一般に使われている言葉がある。鳥類の自然観察者として知られる中西悟堂が造語した「野鳥」・「探鳥会」の言葉もそうだし、天文分野の野尻抱影は準惑星である「冥王星」を和訳命名した(Wikipedia)。

(本ブログ関連:”中西悟堂”、”野尻抱影”)

幕末・明治以降、日本で造語されたり和訳命名した漢字熟語の「和製漢語」**が、東アジア近隣国へ浸透したのは周知の通り。漢字文化圏の中で、ある意味近代化を先んじた結果といえる。
(**)和製漢字例:「幕末以降」(Wikipedia

中国語では、和製漢語表記をそのまま利用したりした。
朝鮮語も同様だったが、現在、漢字を放棄した結果、漢字一文字ごとに「ハングル」(発音の仕方を前提にした文字)を一律表記***している。結果、同音異義語のハングル単語が多々発生して学生が混乱している。
(***-1)表記例:「ハングル専用文と漢字ハングル混じり文」(Wikipedia
(***-2)表記例:朝鮮日報【萬物相】「韓国人の読解力低下、根本的な問題は漢字力?」
   ー https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/10/16/2024101680116.html

2024年10月20日日曜日

きのう真夏日、きょうヒンヤリ

先日(10/9)、熱い「うどん」が美味い季節になったと記した。その日は気温が少しヒンヤリして、フウフウいいながら「うどん」を久し振りに食ったわけだ。

(本ブログ関連;”うどん”)

その後、再び暖かい日がつづき、きのう(10/19)はついに「真夏日」(気温が30℃以上)になった*。ところが、きょうはどうだ、わずか一日で「最高気温」が10℃近く(正確には 8.6℃)一挙にダウンしてしまった。連日の暖かさで、半袖シャツにしたため冷えびえしている。そんなわけで、夜食に軽く「うどん」を食った。
(*)19日午後、東京都心でも、気温が30℃に到達し、統計史上最も遅い「真夏日」となった

■ きのうときょうの最高気温
月日                    最高気温(時刻)
----------------------------------------
きょう(10/20): 21.6℃(00:14)
きのう(10/19): 30.0℃(13:03)
----------------------------------------

■ 気象庁「天気予報等で用いる用語 」より
- 気象用語(夏日、真夏日、猛暑日、熱帯夜など) 
------------------------------------------
夏日   :日最高気温が25度以上の日
真夏日:日最高気温が30度以上の日
猛暑日:日最高気温が35度以上の日
熱帯夜:夜間の最低気温が25度以上のこと。(備考: 気象庁の統計種目にはない)

冬日   :日最低気温が0度未満の日
真冬日:日最高気温が0度未満の日
------------------------------------------

ブログを読み返してみると、例年10月中旬ころ、ストーブを点け付け始めているようだ。そろそろ、ストーブを引っ張り出すことになるだろう。

2024年10月17日木曜日

10月の満月(ハンターズ・ムーン)、最大の満月(スーパームーン)

きょう(旧暦9月*15日)の「満月」は、米国の「農事暦」**によれば狩猟を始める時期の「ハンターズ・ムーン(Hunter's Moon、狩猟月)」という。まんまるお月さまは、今晩午後8時26分に最大を迎える。
(*)旧暦9月: 和風月名「長月」(秋の夜長/長雨に由来とか)
(**)農事暦(The Old Farmers’ Almana): https://www.almanac.com/

(本ブログ関連:”満月”)

この満月は「一年のうち地球から最も近く、一年で一番大きく見えるスーパームーン」でもある。きょうは一日曇り空で、その姿を望めるか心配した。

(本ブログ関連:”スーパームーン”)

■ 気象協会(tenki.jp)
「2024年10月の満月は『ハンターズムーン』 名前の由来や願い事は?」(下福美香、2024年10月14日)
https://tenki.jp/suppl/m_shimofuku/2024/10/14/32529.html
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・各月の満月についている英語名の発祥はアメリカの先住民とされ、10月の意味は「狩猟の月」です。彼らにとって10月は、長い冬がやってくる前に肉を蓄えようと、狩猟を始める時期にあたります
・2024年の(今晩の月)ハンターズムーンは、(一年のうち地球から最も近い距離にあって)一年でいちばん大きく見える「スーパームーン」が重なり、満月の最大を迎える時刻も好条件***。
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(***)星の間の距離(地心距離): 地球と月の距離(2024年)
・一番近い距離:10月17日20時26分、35万7,000Km
・一番近い距離:02月24日21時30分、40万6,000Km


★ 今晩の天気が良ければ、満月を見に行くつもり・・・、行ってきました。
今晩(20:14ころ)、空を広く観察できる、いつもの場所へ行った。満月は、雲間に霞むよう浮かんでいた。方位:東南東、高度:40° 思いのほか見上げる高さだ。

街なかで、上空の月にカメラを向けた。人通りが絶えぬ場所だ・・・というのも、夜陰の物陰でカメラを操作していると、疑われるのではないか心配なのであえてそうした。行きかう人びとは、満月に目を向けるでもない、関心あるようには見えない。

満月は、見事に丸い姿をしている。ただし、スーパームーンといわれても、同時に並べて比較できるわけではないので、こんなものだろうと納得する。満月は薄く輝いていた。

20:14ころ、方位:東南東、高度:40°

(参考)
■ 国立天文台(NAOJ)
「2024年10月の星空情報(輝く宵の明星/見頃の土星/2024年最も近い満月/深夜の木星と火星/明るく見える?彗星に注目/10月の月の暦)」
https://www.youtube.com/watch?v=SetPQHR0suQ

2024年10月16日水曜日

はだいろ

きょうの日付、10月16日を「10(=ひと)月」の「16(=いろ)日」と語呂合わせした民間団体*がある。自分らしい色(自分色)を見つけ、色彩感覚を豊かにすることを目指す意のようだ。
(*)日本カラリスト協会: https://colorist.or.jp/2015/10/

ところで、児童の教材の色鉛筆やクレヨンで人の肌にあたる「はだいろ」を、他の名称に変更したことを聞いたことがある。三菱鉛筆のサイトの「よくあるご質問」に、次のような解説が掲載されている。

■ 三菱鉛筆
「はだいろがなくなった」
https://www.mpuni.co.jp/customer/ans_165.html
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2000年9月の生産から「はだいろ(肌色)」の呼称を「うすだいだい」に変更しました。
「はだいろ」の呼称は、人の肌の色へ固定観念を与える可能性があると指摘されていたことから、市場の混乱を避けるため、株式会社トンボ鉛筆、株式会社サクラクレパス当社の3社で協調し、一般的でわかりやすい、語感がよい、色を連想しやすい、日本人に馴染みやすい、他の業種にも混乱を来たさない、などという点から、和名「うすだいだい」英名「Light Orange」への変更を決定しました。
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絵本「ちびくろ・さんぼ」
肌の色には微妙な問題があるが、上記サイトでは直接触れていない。実は、人(人種)によって肌の色が違うのは事実である。
絵本「ちびくろ・さんぼ」(ヘレン・バンナーマン、岩波書店)に登場する主人公の黒人少年の肌の色と、タイトル(さんぼ:「サンボ」は蔑称を示す)の関係が問題となった。それは象徴的なできごととして広がった。

結局、差別本として「1988年、事実上すべての出版社がこの絵本の出版を自主的に取りやめてしまうことになった」(Wikipedia)。いわゆる出版メディアによる自主規制である。大手媒体が自主規制すれば、業界に対して禁止につながる。

子ども時代、「バター」**なんてものは貴重で、この物語の結果がうらやましくてしょうがなかった。読者は、少年の肌の色なんて考えもしなかっただけに、出版取りやめは意外であり、まさに横槍が入った感覚だ。
(**)本当の意味で「バター」を知ったのは、マーガリンを経験してからのこと。

絵本紹介と出版取りやめの経緯について、次に詳細に紹介されている。

■ Yahoo ニュース
「これほど親しまれ憎まれた本はなかった 発刊から120年、ちびくろ・さんぼと黒人差別」(南龍太、2020/6/2)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/6094fe39e45888b5f3f66524bb380bbbfb92fbc9

2024年10月14日月曜日

スポーツの日 2024

きょうは国民の祝日「スポーツの日」。朝から清々しい空模様、まさにスポーツにうってつけだ。1964年に東京オリンピックが開催された10月10日を、「体育の日」として祝日にしたが、後に10月の第2月曜日に移動、さらに名称を「スポーツの日」と改名したという(Wikipedia)。

そういえば、昨日(10/14)の日曜日、公園広場で大勢の人びと(おとな)が丸い大きな輪になって催事をしていた。中央にポールが立っていて、もしかしたら輪の中で子どもたちが遊戯をしていたのかもしれない。ゆっくりリズムをとるような音楽が流れていた。どこかの保育園(幼稚園)のミニ運動会だったのかもしれない。

きょうは公園の自然観察ではなく、人混みの近隣街に出て食事と買い物をした。

キンモクセイ
帰り道、住宅地の通りに風がフッと吹いたとき、あの香りがした。「キンモクセイ(金木犀)」の花の香りだ。民家の塀を見上げれば、緑が濃く茂った樹の葉の隙間にオレンジ色した小さな花がいくつも見えた。しばらく道を進むと、また別の民家の塀越しにキンモクセイの樹が現われて、辺りに甘い香りを漂わせる。季節が巡ってきたことを実感する。

(本ブログ関連:”キンモクセイ”)

きょうは、キンモクセイの香りを知らせるとても按配のよい日だった。

2024年10月13日日曜日

きょうも赤い実を探したが・・・

きのう(10/12)公園で、「ハナミズキ」に赤い実が生(な)っているのに気づいた。そこで、あらためてきょう、公園が配布の「レンジャーミニ図鑑」(一枚印刷)をもとに、他の樹についても赤い実を探しに園内を巡った。結局、「サンシュユ」の赤い実だけだが何とか発見した。

(下記に「いろいろな樹が、秋に赤い実を作るのはなぜ?」と、Googleの生成AI ”Gemini” に問いかけた結果を載せた)

サンシュユ
・バーベキューで賑わう広場の脇道に「サンシュユ」の木立があって、赤い実が見え隠れした。実がわずかしかないのは、時期を過ぎたからか、それともこれからなのか?
・樹名板の解説に「山茱萸、別名『ハルコガネバナ』、花は黄色、出葉前(しゅつようぜん)の早春に咲きます。ミズキ科」と記載されている。そういえば、赤い実を作る「ハナミズキ」も同じミズキ科。しかし互いに花の姿は違うし、原産も中国(サンシュユ)と、アメリカ(ハナミズキ)と違う。



時間があったので、隣接の公園に併設の「自然観察園」へ行く。ここでは、野草の実や花を観察した。園内の通路は相変わらず(補修工事が未完で)一部通行禁止になっている。また、近くの「自然観察センター」は、再建工事が続いている。いずれも完成が待ち遠しい。

イシミカワ(写真左)、ナンテンハギ(写真中央)、キバナアキギリ(写真右)
自然観察園に移って、以下の野草を見た。
・タデ科の蔓(つる)性の「イシミカワ」*に青黒い実が、地味に健気に生(な)っている。園入口付近から奥に順路に沿って、意外とたくさん生(は)えているのに驚く。
(*)花の漢字名が複数あって、起源が定まってなさそう。
・通行禁止の標識がある手前に、紅紫色の「ナンテンハギ(南天萩)」の花が群れていた。入口の掲示板には写真があるが、園が配布の「花だより」(一枚印刷)には記載がない。花期が6~10月なので省略されたのだろうか。
・ナンテンハギの付近に、長い鼻のように見える「キバナアキギリ(黄花秋桐)」の黄色の花が(開花期が、8~9月というが)一面に咲いている。



(参考)Googleの生成AI Geminiの回答

Q.いろいろな樹が、秋に作る実が赤いのはなぜ?
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A.秋に多くの木の実が赤くなるのは、自然の素晴らしい戦略が隠されているからです。その理由をいくつかご紹介します。

1. 鳥に食べてもらうため:
・目立つ色: 赤色は、多くの鳥にとって非常に目立つ色です。特に、秋の枯葉の中で赤い実は際立ち、鳥の目を引きます
・味覚の好み: 多くの鳥は赤い実を好んで食べます。これは、鳥の視覚と味覚が、赤い実を栄養源として認識するように進化してきたためと考えられています。
・種子散布: が赤い実を食べると、種子は消化されずに糞と一緒に排出されます。が移動することで、種子は遠くまで運ばれ、新しい場所で発芽するチャンスが増えます

2. 寒さへの適応:
・アントシアニン: 赤い色素のアントシアニンは、植物が寒さから身を守るために作り出す物質の一つです。アントシアニンは、光合成で生成される活性酸素から植物を守り、低温下での細胞膜の損傷を防ぐ役割も果たしています

3. 他の生物からの保護:
・警告色: 赤い色は、多くの動物にとって危険信号を意味する色です。植物は、赤い実を食べることで害を受ける動物に、毒性があることを警告している可能性があります。
・擬態: 一部の植物は、赤い実を他の毒のある植物の果実に似せることで、動物に食べられないようにしていると考えられています。

4. 種の保存:
冬の食料: 秋に赤い実をつけることで、冬に食料が乏しくなる時期に、に食料を提供することができます。これにより、は生き残り、春には植物の種子を散布してくれるという、互いにメリットのある関係が築かれています。

まとめ:
秋に赤い実をつけるのは、植物が生き残るための巧妙な戦略なのです。に種子を運んでもらったり、寒さから身を守ったり、他の生物から身を守ったりと、様々な目的があります。自然の仕組みは本当に奥が深く、私たちに多くの発見と感動を与えてくれます。
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(追記)
「赤」の補色は「青緑」とのこと。緑の葉っぱの中に赤い実が存在すれば確かに目立つ。

2024年10月12日土曜日

赤い実と白い花

きょうは、天気が良かったので公園巡りした。いつも出掛ける公園を2つ、少し足を延ばして飛行場に隣接する公園も。おだやかな昼下がり、最高気温 26.1℃(14:10)の時刻をまたいでのこと。

ハナミズキ
・野鳥観察のフィールドである公園に、「ハナミズキ」の実が太陽光を浴びて赤く輝かせていた。実は、公園配布の「レンジャーミニ図鑑」(一枚印刷)には、秋の木の実の写真が10種並んでいるが、そのうち8種の実は赤い*。秋になると、木の実が赤くなるのはなぜだろう
(*)赤い実: クロガネモチ、サンシュユ、ソロダモ、マユミ、ガマズミ、コブシ、イイギリ、ゴンズイ
・ところで公園に、ハナミズキの立派な並木道があるというのに、上記の配布図鑑にハナミズキの写真が掲載されていないのが不思議だ。

ハナミズキの実
ジュウガツザクラ
・上記公園に隣接するもうひとつの公園で、「ジュウガツザクラ(十月桜)」の白いが咲いていた。秋と冬の二度花を咲かせる。春爛漫に咲き誇るわけではないが、この時期でも枝ごとに花を飾っていた。えっ!と驚かすに十分な咲きようだ。
・先日(10/5)の野鳥観察の際、サクラの品種「思川(おもいがわ)」が白い花を咲かせていたが、このジュウガツザクラと縁があるようだ。

ジュウガツザクラ
その後、南に進んで飛行場隣接の公園まで出かけた。滑走路間近の鉄網の仕切りに寄ってドルニエ機の離着陸を見物したり、溜め池の水鳥を観察したりすることは・・・なかった。というのも、穏やかな陽射しとはいえ、少々くたびれていた。あっさり巡って帰宅した。

被団協

夕方のテレビ・ニュースは、<原爆被爆者の組織>である「被団協(日本原水爆被害者団体協議会)」が、ノーベル平和賞を受賞したと報じた。

Wikipedia「ノーベル平和賞」に記載された「核」関連の記述がある受賞者・団体と理由
ー ノーベル平和賞が、原爆被爆者を(原爆投下後)79年を経て認識したと考えてよいものかどうか。
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1962 :ライナス・ポーリング     米国              
        核兵器に対する反対運動

1974:佐藤栄作                             日本              
        非核三原則の提唱

1985:核戦争防止国際医師会議     世界                 
        核戦争がもたらす悲惨な結果について理解を広めるのに貢献

1990:ミハイル・ゴルバチョフ     ソ連
          冷戦の終結・中距離核戦力全廃条約調印・ペレストロイカによる共産圏の民主化

1995:ジョセフ・ロートブラット     英国   /   パグウォッシュ会議      
        国際政治における当面の核兵器の削減と、長期的な核廃絶のための努力に対して

2009:バラク・オバマ                     米国                   
        国際外交、および、諸民族間における協力強化のため、並外れた努力を払い、世界中の人々に、良き将来への希望を与えた(「核なき世界」の演説)

2017:核兵器廃絶国際キャンペーン   スイス               
        核兵器の使用による、人類への壊滅的な結果に注目を集めさせ、その廃絶のための条約締結を達成した画期的な努力に対して

2024:日本原水爆被害者団体協議会   日本    
        核兵器のない世界を実現するための努力と、目撃証言を通じて核兵器が二度と使用されてはならないことを実証したことに対して
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2024年10月11日金曜日

韓江「菜食主義者」

今年のノーベル文学賞を、小説「菜食主義者」を代表作にする韓国女性作家「ハン・ガン(韓江、한강)」が受賞した。長年、ノーベル賞を期待した韓国では、科学賞が最大のポイントであって、文学賞については可能性にとどまり、詩人の「コ・ウン(高銀、고은)」が話題に上がる程度だった。それだけに、念願のノーベル賞を、しかも女性による受賞だっただけに、韓国マスコミは最大級の扱いをもって紹介している。

(本ブログ関連:”小説「菜食主義者」”)

■ 朝鮮日報(韓国最大手の新聞社)
「ノーベル文学賞ハン・ガン『驚きと光栄・・・多くの作家がインスピレーションを与えてくれる』」(キム・ミョンイル記者、2024.10.10 22:43)
https://www.chosun.com/national/national_general/2024/10/10/HUSENJNJLVD5BG3ZYK4PLHK4XU/
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韓国の小説家ハン・ガン(54)が、2024年ノーベル文学賞受賞者に選ばれた後、「非常に驚きと光栄である」という受賞所感を明らかにした。スウェーデン・アカデミーは、10日(現地時間)、ハン・ガンに受賞の事実を知らせるため、電話で通話した映像を公開した。ハン・ガンは通話で「他の人がニュースを知らせてくれて、受賞のニュースを知った」とし「非常に驚き光栄だ」と明らかにした。 ...
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韓国文学界でノーベル文学賞候補の話題にあげられた作家に幾人かいたが、コ・ウンはセクハラ事件で、シン・ギョンスク(申京淑、신경숙)は盗作問題があって難航していた。

(本ブログ関連:”申京淑”)

以前(2018年1月29日)、本ブログで「将来のノーベル文学賞候補の一人として、韓国メディアは、(海外*文学賞の受賞経験がある)韓江に希望を託しているようだ」と触れたことがある。
(*)ハン・ガンの小説「菜食主義者」の英語翻訳本については、英国人翻訳者の未熟さが問題になったりもした。

2024年10月10日木曜日

航空祭に行って見たい

この秋、航空自衛隊基地で航空祭が開かれる。これまで、次の三つの航空祭に出かけたことがある。埼玉県の入間基地は電車を使って行けたものの、茨城県の百里基地と岐阜県の岐阜基地は、遠方で大変なのでツアー会社の企画に参加した。ブログを見直してみると、膝の調子は10年前から悪くて、出かけるのに難儀したようだ。

・2018年12月2日:    百里基地航空祭
・2017年11月19日:  岐阜基地航空祭
・2014年11月3日:    入間航空祭

(本ブログ関連:”航空祭”)

・百里基地、岐阜基地の場合、ツアーバスの待機場所から基地入口まで歩くのに実に遠い。そして航空基地は広大で、入口から滑走路までがまた遠い。何度か休憩しながら、市民が溢れる駐機場へようやくたどり着いた。

・入間基地は、面積が日本一の航空基地だが、幸いにも駅からも・基地入口からも、駐機場まで割合近かった。今年も11月3日(日・祝)*に航空祭があるという。膝と腰の具合を考慮して、もし行くなら今年で最後かもしれない。
(*)入間航空祭:  https://www.mod.go.jp/asdf/iruma/kouhou/public_airshow/index2024.html

航空祭の醍醐味は、ジェット機が低空を飛行するときの排気音だ。それは轟(とどろ)きであり、腹の底を揺さぶる轟音である。その凄まじい音圧は、いちど体験したらクセになることだろう。パイロットや地上要員は日々経験しているわけで、凄いとしかいいようがない。
子どものころ手に持って旋回飛行の真似をした模型飛行機が、現実の姿になって目前を飛翔する。夢が実感する機会だ。

(付)
もうひとつ行ってみたい場所がある。それは種子島のロケット発射場(基地)だ。実際にリフト・オフする場面を見たいし、ロケット・エンジンの噴射音を聞いてみたい。

2024年10月9日水曜日

うどんが美味い季節になった(時うどん)

急な冷え込みにおどろいて*、体を温めようと熱い「うどん」を食った。それも変則な食い方だが、ホワイトシチューと一緒にして。とろみがあると、いっそう暖かくなる(気がする)。
(*)ブログを遡ってみると、10月中旬ころからストーブを点け付け始めている。

うどんも蕎麦も、本来アッサリ食うのがよい。立ち食いそば屋は、男たちのオアシスであり通過点である。長居するところではない。江戸時代、握り寿司も屋台に発しており、数個食らってさっと立ち去るのが粋だった。

ところで、江戸落語に「時そば」があり、二八そばの屋台で勘定のとき、時刻を絡ませて支払いを誤魔化す場面を見た男が、それを真似したところ時刻のせいで逆に損をするオチがある。上方落語の「時うどん」に同様の展開があって**、それを元に(移植)したという。
(**)「時うどん」の場合、最初、一杯のうどんの支払いを二人がズルすることから始まる・・・。

そこで、Youtubeで、笑福亭鶴志の「時うどん」の演目を見た。長いうどんをゆっくり高く持ち上げて食う場面がある。一方、蕎麦の場合だと、掻(か)き込むという表現があってズルズルと音を立てる。面白いのは、最初の支払いで見せるズルさのとらえ方(場面)だろう。上方は共犯関係にあり、江戸は単独犯である(Wikpediaでも触れられているが)。何となく人間関係の土地柄、歴史を感じさせる(気がする)。

■ Youtube : 笑福亭鶴志の「時うどん」(登録:223 yuukaa)
https://www.youtube.com/watch?v=xBsWbG7xtL0


(追記)
Youtubeに、江戸の独身男性の日常生活を紹介した動画が登録されている。
昔、武蔵野の新田開発にかかわる話を聞いたとき、水利の悪い台地では、基本的に農家はそうだが、二男以下を家に抱える余力はなく、家を出さざる得なかった(優秀なら裕福な他家へ養子も、そうでなければ労働力として江戸市中に出る)。もし家に留まるなら、家付きとして一生独身で過ごすことになる。
また、武蔵野の台地で生産する主食は麦であり、食事は麦飯中心(ハレの日にうどん)だったという。
・・・そんな時代だった。

■ Youtube 「江戸図鑑」(登録:江戸図鑑)
・「江戸時代には生涯独身者が多かったのはなぜか? そこには知られざる悲しい真実が隠されていた!」(2024年10月9日)
https://www.youtube.com/watch?v=dRn6ZhyMnFc

・「江戸時代の百姓の生活【まとめ】衣食住から仕事の流儀までわかりやすく解説」(2023年)
https://www.youtube.com/watch?v=rWnK8c21W18

2024年10月8日火曜日

なんだか急に冷えてきた(ちゃんちゃんこ)

今晩、なんだか急に冷えてきた。午後9時の気温が、きのう(10/7)は 24.2℃ だったのに比べて、きょうは何と 14.7℃10℃ も低い。そこで、冬に備えた「ちゃんちゃんこ」を引っ張り出した。2着あって、1着は防寒が緩くて軽量なもの、もう1着は万全なもの。軽量なものをいそいで重ね着した。

そういえば、伝統的な冬着に「丹前(たんぜん)」や「褞袍(どてら)」がある。どう違うのか気になってネットを検索した。下記の「太宰府市文化ふれあい館」の「学芸だより」で詳細をうかがった。

綿入り上着である、「ちゃんちゃんこ」は袖なし、「たんぜん」や「どてら」は袖ありということのようだ。「たんぜん」は関西地方、「どてら」は関東地方の呼び名という。九州にいたとき「たんぜん」と言ったような記憶がある。

■ 太宰府市文化ふれあい館
「学芸だより: 丹前?半纏?ちゃんちゃんこ?」(平成20年度、No.31)
https://dazaifu-bunka.or.jp/info/letter/detail/49.html
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タイトルにあるこの3つ。違いがはっきりしているのをご存じですか?
  
・まずは丹前(たんぜん)についてですが、
これは普通の着物より少し大きめで、綿を入れた広袖の衣服のことで、湯上がりや防寒用として着ます。丹前」というのはそもそも関西地方での呼び名で、関東では「褞袍(どてら)」と呼ばれていました。つまり、丹前と褞袍は同じものなのです。
  
・次はちゃんちゃんこについてです。
ちゃんちゃんこは袖のない綿入れの短衣のことです。ですから、袖があるものはちゃんちゃんことは呼ばないのだそうです。
  
・最後に半纏(はんてん)についてですが、
本来の半纏とは、江戸時代に羽織(はおり)の代用として庶民が愛用したものでした。ですから羽織の変化形であると考えられ、防寒用の綿入れのもの革製、職人が着用した屋号・家紋などが染め抜かれたものもあります。身丈は腰丈が普通で、このためコシキリバンテン(腰切り半纏)と呼ぶところもあります。これに対して長着の半纏をナガテンと呼ぶのだそうです。
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ゲゲゲの鬼太郎
「ちゃんちゃんこ」を着た漫画キャラクターの代表に「ゲゲゲの鬼太郎」がいる。戦前、「墓場鬼太郎」の紙芝居版を水木しげるが作成したそうだが、貸本漫画としての発行は 1960年以降とのこと(Wikipedia)。紙芝居世代だったが、鬼太郎の話を見たことがない。近所に貸本屋もなかったこともあり、1968年以降のテレビ・アニメに登場したそのとき(Wikipedia)、ちゃんちゃんこ姿の鬼太郎を初めて知った。

寒露 2024(菊まつり、菊人形)

朝から空に力なく下り坂、明日昼過ぎにかけて雨が降るという。そんなきょうは、二十四節気の「寒露(かんろ)」。”かんろ”の音から、”甘露”を連想してしまいそう。草の葉に生じた露が凝(こご)り、足元に寒気が広がる。

(本ブログ関連:”寒露”)

たしかに、このところの朝晩の冷え込みに、季節が秋に移ったことを実感する。

寒露の期間を三つに分けた、七十二候は次のとおり(Wikipedia)。
・初候: 鴻雁来(こうがん きたる):が飛来し始める
・次候: 菊花開(きくのはな ひらく):菊の花が咲く
・末候: 蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり):蟋蟀が戸の辺りで鳴く

菊祭り
この寒露の時期、「キク」が咲いて「菊祭り」が開かれる。一輪仕立ての大菊の展示に圧倒されるが、子どもにとって鑑賞する気力が続かない。それと合わせて、菊花で人形(ひとがた)に型どった「菊人形」も並んだりする。今はめずらしい呉服店内に立っていた、虚ろなマネキンの顔立ちをした菊人形に、子ども心に少々怖気ついた。

いつだったかおぼろだが、深大寺公園の「菊花大会」*を見に出かけたことがある。
(*) https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/09/25/05.html

そうそう、むかしのこと、九州の門司の街だったか、父親に連れられて菊祭りに行った。何故か会場に、自衛隊の戦車が置かれていた。以来、菊祭りといえば、戦車によじ登って遊んだ記憶も一体となって思い出される。・・・ああ、会場の光景まで浮かんできたぞ。

2024年10月7日月曜日

地歌「菊の露」

浮き立った夏も過れば、秋は人びとを詩人にしてくれる。昼間に暑さがまだ残っているが、日が暮れればちっぽけな夜露に気付く。そして儚(はかな)さが身に沁みてくる。

江戸期の地歌*に秋の歌「菊の露」があって・・・そういえば百人一首にもにた風情がある(深刻ではないが)。
(*)地歌は、江戸時代(中期以降)に上方(現在の京都や大阪)で発展した三味線(<琵琶)音楽
   Cf. 端唄は、江戸時代中期に江戸市中で好まれて唄われた大衆はやり唄

(本ブログ関連:”端唄”)

■ Youtube「藤本昭子 地歌」
「地歌《菊の露》 Jiuta ''Kiku no Tsuyu''」(2020/05/30)
 https://www.youtube.com/watch?v=_Pn5Zspn7Vc
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の声  の音さへ身にしみて  思ひ出すほど涙が先へ  落ちて流るる妹背(いもせ)のを  と渡る船の(かじ)だにたえて  甲斐もなき世と恨みて過ぐる

思はじな  逢ふは別れといえども愚痴に  庭の小菊のその名に愛でて  昼は眺めて暮しもしょうが  夜々ごとに置く  露の命のつれなや憎(にくし)や  今はこの身に秋の風
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■ 百人一首「大江千里(23番)」(「古今集」秋上・193)
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みれば  ちぢにものこそ  悲しけれ
わが身一つの  にはあらねど
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■ その他
(本ブログ関連:”枯葉”、”上田敏”)

2024年10月6日日曜日

自然観察園のヒガンバナ(彼岸花)

いつもの野鳥観察(探鳥会)のフィールドと隣接した公園に「自然観察園」がある。先日(9/25)訪れたとき、観察園の西側を紅色に染めるべき「ヒガンバナ」群生地の開花状況は芳しくなかった。その時点で、峠を越えてしまったのか、それともまだなのか判別できずにいた。

(本ブログ関連:”ヒガンバナ”)

きょう出かけてわかった。いままさに盛況である。
園内の湿地帯の板橋はまだ補修が済んでない。したがって、群生地まで一通路しか利用できず、見学者で混みあった。そんなわけで、写真の背景に人影はない。
ともあれ近くで鑑賞できるこの場所はとても便利である。


ヒガンバナ以外に、紅色系の「シュウカイドウ」(淡紅色)や「ツリフネソウ」(紅紫色)の花が咲いていた。きょうが快晴だったら、もっと華やいでいたことだろう。

(追記 10/23)
毒性のある植物としてヒガンバナを紹介しているYoutubeがある。
「【危険】あなたの身近に潜む猛毒植物7選」(登録:「野草研究所」)
https://www.youtube.com/watch?v=2znMCPPwpDQ

まさに「秋枯れが始まった雑木林の林縁などでよく目立つ朱色の果実をつける、つる性の多年草」(Wikipedia)の「カラスウリ」の赤い実が、つるにぶら下がるように連なり膨らんでいた。
紅い実に少々食欲をそそられるが、ネットの解説やレポート記事を見ると、熟す前の青い実が材料になるようだ。


公園を流れる小川の水量が半端なく、数日の雨で溢れたようで、岸辺の平地が水に濡れ、溜まっていたりしている。

2024年10月5日土曜日

野鳥観察(73)

定例「野鳥観察(探鳥会)」の前回(9/28)、及び「東京港野鳥公園観察会」(9/29)の両方を欠席したので、きょうの野鳥観察にはぜひとも参加するつもりでいた。ウェザーニュースの「雨雲レーダー」によると、今朝は雨天になると予報しており、実施されるかどうか危ぶんだ。

(本ブログ関連:”野鳥観察”)

起床直後、外を見ると曇天で雨の気配はまだない。しかしながら、探鳥会の開始後、1時間ほどすると雨になるという。そこで(5年振りに、鉱物採集で使用した)雨合羽を準備した。

実は、きょうから集合時刻が30分ずれて7時に変わった(4月~9月:6時30分、10月~3月:7時)。集合場所に早目に着き、雨合羽に着替えてみなを待った。参加者それぞれ、傘やポンチョなどを用意されていた。
ー 結局、観察終了近くになって小雨がぱらついたものの、ずぶ濡れに至らなかった。

今回も、ベテランの方から解説いただいたり、自分なりに目視とカメラで確認・整理したものから、次に記す(聞き間違いがありましたらご容赦)。
・ヒヨ(ヒヨドリ):まず第一声、鳴き声が雑木林に響き判断された
・ドバト(<カワラバト): 遠くの高圧線に9羽近くとまっているのが見えた
・エナガ: 木立にせわしく、尾羽の長い小鳥が次つぎ飛廻った(エナガといわれて)
・シジュウカラ: 上記エナガと同様せわしく飛廻った(ジュウカラといわれて)
・アオゲラ: 木立ちに居たといわれたが、私の目にはむつかしい!!
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・アオサギ:(下記写真説明の通り。いつも見なれている)
・カルガモ:(下記写真説明の通り。いつも見なれている)
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・(落葉): 順路上、桜の落葉が多く、ベテランの方から今夏の日射のせいだろうとのこと
・サクラ(オモイガワ): 3輪の花を咲かせていた。「十月桜」と「染井吉野」の交雑とか
ヤブニッケイ(樹):名の通り、葉を握ると芳香を嗅ぐことができる
・キバナコスモス:(下記写真説明の通り。この季節、いつもの花壇に咲く)

アオサギ(写真左)とカルガモ(写真右)
・小雨の中、カメラを向けると野鳥の姿は飛び去っていて、既にいないの繰り返し。幸い水鳥は被写体も大きく撮りやすい。いつものように、小川の岸辺に「アオサギ」が孤高を見せてくれた。
・きょうの小川は、水量が豊富でそのまま流されてしまいそう。上流へ歩を進めると、「カルガモ」のぺヤが、水遊びを楽しむようにいく組も見られた。



サクラ(思川 オモイガワ(写真左)とキバナコスモス(写真右)
・季節外れ*の「サクラ」が、3輪の花を咲かせていた。栃木県小山市の小山修道院(付近に思川が流れている)で発見されたことにより名付けられたとのこと、会長から説明をうかがった。
(*)季節外れのサクラに、10月にも咲く「ジュウガツサクラ」がある。
・いつもの順路に、いつものように「キバナコスモス」が群生し、オレンジ色の花を咲かせていた。


2024年10月3日木曜日

2年目の体操教室で

年齢を限定した体操教室を、歳とともに運動レベルを考慮して3度クラス変えした。いまは、ある意味、最終段階か。昨年9月初から、週一回、木曜日に通っている。したがって、きょうで2年目になる。

(本ブログ関連:”体操教室”)

まず椅子に座ってスクラッチし、さらにセラバンド*を使って体を慣らす。つぎに立ち上がって軽運動をするといった段取りだ。これを1年間繰り返してきた。次第に、体が柔らかくなったような気がする。
(*)セラバンド: ゴム製の伸縮するバンドで、体に多少負荷を掛けながら運動する

ところで参加者同士、いろいろな体験があって会話が弾む。少数のおじさん同士の中での話題だが、ある方から「野菜作り」を趣味にしていて、キュウリの一株から120本近く実が獲れるという。ナスも同様に多数産するとのこと。思わず興味がそそられた。

いつも公園の植物や野鳥を観察する以外に、自然との関わりに野菜作りといった積極的な行為があることに気付かされた。日ごろ、住宅街に残った畑地を見ながら見落としていたことだが。
ー そうそう、庭に繁った雑草を抜かねばならない。

2024年10月1日火曜日

十月はたそがれの国

10月といえば、SFファンタジーの大御所のレイ・ブラッドベリ(Ray Douglas Bradbury、1920年~2012年)の短編集「十月はたそがれの国(The October Country)」(US 1960年 / 宇野利泰訳、創元推理文庫、1965年)がある。高校生のとき、友人にすすめられて以来、ファンになった。

(本ブログ関連:”レイ・ブラッドベリ”)

SF小説のジャンルは多様で、ハードコアから対極のSFファンタジーまである。ファンタジーといっても、妖精物語ではない。物語りの舞台(時代や空間)を自由に駆け、あるいは日常のふとした闇を深堀りし、そこに潜む幻想を語った。そういえば、少年を主人公にしたものが多い気がする。

文庫本の表紙や挿絵を描いたJ.ムグナイニ/ムニャイニ(Joseph Mugnaini)の独特な表現が忘れられない。表紙の建築物の絵は、アルフレッド・ヒッチコックの映画「サイコ」(1960年)に登場した、モーテルに隣接した丘に建つ2階建ての建物(カルフォルニア・ゴシック様式の建築物)のイメージへつながる。後の世代のティム・バートンの子ども向けの怖い映画もそうだ。

ところで、10月となれば、今年も一年の1/4しか残っていないことに気付く。毎年気付いていて、同じ思いを毎度繰り返しているわけだが。10月を何度繰り返せばいいのだろうと、つくづく思うきょうこのごろ。