急な冷え込みにおどろいて*、体を温めようと熱い「うどん」を食った。それも変則な食い方だが、ホワイトシチューと一緒にして。とろみがあると、いっそう暖かくなる(気がする)。
(*)ブログを遡ってみると、10月中旬ころからストーブを点け付け始めている。
うどんも蕎麦も、本来アッサリ食うのがよい。立ち食いそば屋は、男たちのオアシスであり通過点である。長居するところではない。江戸時代、握り寿司も屋台に発しており、数個食らってさっと立ち去るのが粋だった。
ところで、江戸落語に「時そば」があり、二八そばの屋台で勘定のとき、時刻を絡ませて支払いを誤魔化す場面を見た男が、それを真似したところ時刻のせいで逆に損をするオチがある。上方落語の「時うどん」に同様の展開があって**、それを元に(移植)したという。
(**)「時うどん」の場合、最初、一杯のうどんの支払いを二人がズルすることから始まる・・・。
そこで、Youtubeで、笑福亭鶴志の「時うどん」の演目を見た。長いうどんをゆっくり高く持ち上げて食う場面がある。一方、蕎麦の場合だと、掻(か)き込むという表現があってズルズルと音を立てる。面白いのは、最初の支払いで見せるズルさのとらえ方(場面)だろう。上方は共犯関係にあり、江戸は単独犯である(Wikpediaでも触れられているが)。何となく人間関係の土地柄、歴史を感じさせる(気がする)。
■ Youtube : 笑福亭鶴志の「時うどん」(登録:223 yuukaa)
https://www.youtube.com/watch?v=xBsWbG7xtL0
(追記)
Youtubeに、江戸の独身男性の日常生活を紹介した動画が登録されている。
昔、武蔵野の新田開発にかかわる話を聞いたとき、水利の悪い台地では、基本的に農家はそうだが、二男以下を家に抱える余力はなく、家を出さざる得なかった(優秀なら裕福な他家へ養子も、そうでなければ労働力として江戸市中に出る)。もし家に留まるなら、家付きとして一生独身で過ごすことになる。
また、武蔵野の台地で生産する主食は麦であり、食事は麦飯中心(ハレの日にうどん)だったという。
・・・そんな時代だった。
■ Youtube 「江戸図鑑」(登録:江戸図鑑)
・「江戸時代には生涯独身者が多かったのはなぜか? そこには知られざる悲しい真実が隠されていた!」(2024年10月9日)
https://www.youtube.com/watch?v=dRn6ZhyMnFc
・「江戸時代の百姓の生活【まとめ】衣食住から仕事の流儀までわかりやすく解説」(2023年)
https://www.youtube.com/watch?v=rWnK8c21W18