早朝、野鳥観察会(探鳥会)へ向かう途中、どんよりした雲が連なっていた。住宅街を通り抜けるとき、照明を落としたように薄暗く寒かった。気温は1℃未満で、これほど寒いと耐えるしかない・・・それでも、西の空の下に明かりが差し始めていた。
厚い冬着に、カメラ、手帳、ポケット図鑑をバッグに入れて肩にかけると、ずっしりと重く鈍重になる(昼過ぎ、冬着で再び外出したとき身の軽さに気づいた)。
公園に到着して、園内の散歩道を進むと、ところどころにできた水溜まりに氷が張り付いていたし、小川の一部も水面が凍っているのに気付いた。
また、公園の枯れ草がほぼ刈り取られていた。見晴らしの良い景観になったが、そのことで冬鳥の「シロハラ」などがエサをとるのに無防備になって(寄り付かなくなって)しまう反面もあるそうだ。
今回も、野鳥写真のベテランの方から、<来年1月のカレンダー写真> がみなに配られた。私は、いろいろある中から、可愛らしい「カワセミ」のものをいただいた。
フィールドを巡る途中、会長からこんな話をうかがった。
公園に「フクロウ」の「ペレット」があると知らされたそうだ。そこで、ペレットについて質問したところ、<フクロウは、エサを丸呑みする。その後、未消化な骨などを塊りにして吐き出したものをいう>そうで、一般の猛禽類は、エサの肉を剝ぎ取って食べるため(フンになって排出する)、このようなことはないとのこと。
今回も、ベテランの方から解説いただいたり、自分なりに目視とカメラで確認・整理したものを次に記す(聞き間違いがありましたらご容赦)。
・シロハラ: 竹藪に舞い降りるのを目撃、そういわれて知ったのだが、あまりに一瞬のこと
・ツグミ: 樹上に1羽いるのを見つけた。その後、グラウンドにも多数いるのを観察した
・メジロ: カンツバキの中を巡っているといわれた。正直ちらりと影を見ただけ
・イカル: まず、まことに可愛い鳴き声を聞く。樹上に1羽確認する
・アトリ: カワラヒワとの混群か? まわりで、アトリと判定の声を聞いて納得する
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・アオサギ: 枯れ荻の奥にじっと1羽がたたずんでいた
・カルガモ: 小川を挟んで向こう岸の奥に小池があり、数羽泳いでいた
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・カンツバキ: 名前はカンツバキだが、サザンカの花、花弁が散る
・ソシンロウバイ: 園内で、超早咲きの一木を教えてもらう
・ワルナスビ: 棘がなければかわいいのに春先の花は。冬の黄色の実もかわいい
ツグミ(写真左)、イカル(写真中央)、アトリ(写真右)
・いつもは地面にいる「ツグミ」を観察していたが、きょうは樹上のものを撮った。フィールドの観察路のUターン地点にあるグラウンド地面で、多数がエサ探しているのが見えた。
・よく見ると、「イカル」が黄色の嘴で小枝の実をついばんでいるように見える。鳴き声のあまりの可愛さに驚く。
・「アトリ」の黄色い胸元が分かる。こちらも、小枝の実をついばんでいるように見える。
アオサギ(写真左)、カルガモ(写真右)
・孤高の「アオサギ」が荻の枯れ茎の奥にたたずんでいる。
・公園の小川の対岸に、釣り人が釣りを楽しむ小さな池がある。早朝なので、「カルガモ」だけが悠々と泳いでいる。
カンツバキ(サザンカ)(写真左)、ソシンロウバイ(写真中央)、ワルナスビ(写真右)
・「カンツバキ」の名を持つが、サザンカのひとつ。上面から撮ったので、足元に花弁だけ散っているのが見える。
・超早咲きの「ソシンロウバイ」の花と蕾。黒いのは実・・・中身がどうなっているのか未確認。
・なぜか観察路の傍らにポツンと「ワルナスビ」の実がなっていた。緑色 → 黄色と変化するようだ。棘もあるし、実にも毒性があるとのこと。
<帰り道>
西の空に晴れ間が広がり、随分明るくなった。
仕事納めの翌日のきょう、駅につづく道筋で、乳児を母親が抱きかかえ、その後から父親がキャリー付きのスーツケースを2つ押して付き添う・・・微笑ましい光景を見た。初孫を連れての帰郷だろうか。


