昨日の早朝、風を交えて雨が降り始め、夜遅くになってともに止んだ。明けてきょう、明るい日射しを受けた樹々の葉は、きのうの雨に洗われてか緑に輝いた。
昼下がり(16時に)、5月の薫風にあたろうと、公園に併設の「自然観察園」へ出かけた。この時刻の太陽高度は意外に高く、頬(ほほ)をじりじりと焼くのを感じた。
例によって、観察園入口で配布の(今月の)「花だより」(見ごろの花一覧と観察順路図を記載)を手にして園内を巡った。人影がまばらの園内は、辺り一面、夏草に覆われていた。途中に出合った「エノキ」の緑陰と、雑草を照らす日向とのコントラストに、みなぎる生命を感じた。
スイカズラ(写真左)、シラン(写真中央)、キショウブ(写真右)
・観察園に入ってすぐに、ツタのための柵があり、「スイカズラ(吸い葛)」の花が白から黄に変わる様を見ることができる。常緑つる性木本で、草のように見えて木質である。「細長い花筒の奥に蜜があり、古くは子どもが好んで花の管の細いほうを口に含んで甘い蜜を吸うことが行なわれた」(Wikipedia)とのこと。知っていれば、味わってみたのに。
・小柄なラン科の野草「シラン(紫蘭)」が、観察順路とを区分するロープそばに、紅紫色の花を咲かせていた。すぐに目につくおとなしい花だ。
・「かがみ池」の岸辺に、黄色の大きな花を咲かせた「キショウブ(黄菖蒲)」が群生していた。遠目にも目立つ。観察園のボランティアの方が居合わせたので、話をうかがったところ、外来種(要注意外来種)で、今後の扱いをいろいろ検討しているとのこと。たしかに、「花だより」にも、園入口の掲示板の写真にも紹介がない。
調度、閉園時間(16時30分)となり退出した。帰り道、「カモジグサ」が小川の土手に沿うようにたくさん生えていた。
公園を離れたところにある小公園に寄ったところ、池の水は相変わらずで、水鳥たちの姿を見かけない。がっかりしていたら、足元の石畳の上を、ミミズ*を口にくわえた「ムクドリ」が小走りに横切り、草むらに姿を消した。
(*)きょうは、二十四節気「立夏」の<次候>「蚯蚓出(みみずいずる)」の最終日。